「ここですか?」
<えぇ、そちらで待機してください>
管制AIに従って移動した私・・・ICEYは敵が来るまでの間考える事にした
自分がどうしてこの世界にいるのか、これからどうするか・・・
「よう、まさかと思うがここの防衛はお前だけか?」
そこに現れる敵・・・SP88、エクスキューショナーの声に考えを一度やめて相手を見る
「見たところ俺と同じ武器使うようだが・・・」
太刀とハンドガンを使う相手のようだ、太刀に関しては同じような武器を使うから対処できるけど・・・ハンドガンは苦手だ
猫背の赤と黒のサイボーグのような敵を思い出して思わず不快な気持ちになる
似た体格で銃や素早い蹴り技で襲い掛かる上、自分のダメージが大きいのに相手には攻撃を当てずらかったせいで攻防ともに苦戦を強いられた
「敵を前にして余裕そうだな!!」
そう言って敵が攻撃してきた、太刀を上段に振り上げて飛び掛かってくる
それに対応するように抜刀してがら空きの腹部を狙う
「ちっ!!」
私の狙いに気づき、相手は無理やり体の動かして剣の軌道を変えてきた
そちらを防ぐために鞘で防御する
「余裕じゃねぇか・・・!!」
「・・・今の、防がなければ死んでいた」
率直な感想を述べる、相手が意外そうな表情で私を見る
「鞘で防ぐとか常人じゃ考えない事やっておいて言うか!?」
「・・・そう?意外と防げるし、殺傷できない相手を倒すのにも役立つと思うけど」
相手がそれに驚く
なんで驚くんだろうか・・・?
「お前、あんまり喋らねぇタイプだな?」
「・・・長く喋るのは苦手なだけ」
そう言って構える
長く話すのは、自我が生まれて以来の事だ・・・私はあまり長く話すのが好きではない
「一つ聞いていいか?」
「・・・なに?」
「お前の戦う理由って、なんだ?」
「・・・守りたい人達の笑顔のため」
私が目覚めたとき、目の前の人物は笑っていた
心の底から笑っていなかったけど、それでも笑顔だった
私が剣を持つ理由はたぶんそれを守りたいから
誰かの笑顔を守るため、武器をとるだけ
「それが理由か・・・」
そういうと敵は武器を収めた
私も武器を収める
「律儀だな?」
「・・・命令は撃退だから、破壊は命じられてない。帰るなら追うなとも言われてる」
「そうか、お前の指揮官に伝えておいてくれ。この間の指揮は見事だった、ってよ」
「・・・わかった」
敵が帰っていく、それを見送りながら私は管制AIに連絡する
<状況は見ていたので理解しています、戦闘お疲れ様でした。ひとまずCCSルームに来てください>
「・・・了解」
もう一度だけ、敵の方を見る
その頃には小さな点になるまで離れていたけど、背中を向けたまま手を挙げて動かしているように見えた
私も思わず、小さく手を振る
<どうかされましたか?>
「・・・なにも」
管制AIの質問にそう返し、私は指示された部屋に向かう
この作品のエクスキューショナーは憎めない俺っ娘になるのかな?
ICEYちゃんとすごく仲良くなりそうな予感