チート指揮官の前線活動   作:アーヴァレスト

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主人公、ラスボスとご対面である


ベオグラードにて~proclamation of war~

「雨か・・・嫌なものを思い出すな」

「指揮官、何故こちらに直接来られたのです?」

「なに、とある男に用があってな」

 

あれから約一週間、私はベオグラードに展開させていたARと404の合同部隊に合流、直接指揮をしていた

目的はベオグラードで発生すると思われるテロを未然に防ぐため

そしてそれを実行する敵の確認と・・・宣戦布告だ

 

「居たな・・・部隊全体通達、今から送る写真の男を追跡しろ」

 

そう言って写真を送付して私も離れる

 

「あら、どこ行くの指揮官?」

「私は別行動をとる、上手く連携して動いてくれよ?」

「言われずともそのつもりよ」

 

そう言って向かったのはベオグラードにある、とある偉人の霊廟だった

その人物とは、ヨシップ・ブロズ・ティトー

いつ民衆が暴走するかわからない国家群がひしめくバルカン半島で、ユーゴスラビアという、非常に安定した国家を作り上げた政治家だ

その手腕は私としても見習うべき点が多数あり、尊敬する偉人でもある

そんな人物の霊廟に訪れて、感じたのは寂寞だった

 

「虚しいな・・・」

 

結局、彼の後継達は彼ほどのカリスマを発揮できなかった

それは歴史に残されたように、彼の理想を持って作り上げられた国家は散り散りになってしまった

 

「それでも、貴方は国家を維持し続けた。不安定で危ない状況に陥ってなお、一つの国家としての地盤を守り抜いて・・・それは貴方のカリスマ無くして実現しなかっただろう。独裁というより仲裁であったその政治方針は大変素晴らしいものだ」

 

それが、私が彼を尊敬する理由

独裁者というより仲裁者とも呼ぶべき調停者として振る舞い、その結果として国内の工業化や兄弟愛と統一道路などのインフラ整備を推し進め、年率6.1%の経済成長を達成し、識字率は91%まで向上して医療費はすべて無料であったという事実がある

彼でなくしてこのユーゴスラビアにおいてそれだけの偉業をなせる人物などいないし、これからも生まれることはないだろう

 

「さて・・・」

 

気がつけば、1時間以上もいた

観光はしても長居はしない私としては珍しいことだ

 

「そういえば・・・」

 

今日はWW2の戦没者追悼の日だったことを思い出した

その会場に向かうとそこには・・・

 

「まさかこんなところで会うとはな」

「誰かな、君は」

「グリフィン&クルーガー社、S13基地司令、シャマールと言えば分かるかね?」

「そんな人物が、何故ここにいるんだい?」

 

そんな質問が出せるほどの余裕があるのだろう

だがその余裕はこれから失われていくから覚悟すればいいさ

 

「貴様の思考パターンはだいたい理解している、会うのは今日が初めてだがな。今日ここで自分に辿り着かれたことも理解していないのかね?それが何を意味するかも?だとしたらずいぶんとのんびり屋だとしか言えん」

「私を捕まえに来たのかい?」

「ここで騒げば、無関係な人々を巻き込みかねん。用意周到な貴様のことだ、逃走手段とルートは複数用意済みなんだろう?」

「ここで逃がせばもっと多くの犠牲が生まれるとしても?」

 

それに私は笑みで返す

この場に似合わないとしても、どうしてもソレがこぼれ出た

 

「貴様がここにいるのは悔恨か、懺悔か、テロで生まれるであろう戦果の事前確認か?」

「私の行動が読めるのであれば、何故ここにいるのかも分かるんじゃないかな?あぁ、君は明確な答えがないと不安を覚えるタイプなのかな?」

「なに・・・ただ、悪趣味なだけだ」

 

そう言って踵を返し、私は立ち去る

それを止めたのは、ウィリアムだった

 

「君の目的は何だ?」

「怖い顔をするものではないぞ」

「目的は、なんだ?」

「目的はないさ。強いて言うのであれば、お前が何故今のようなことをしているのか、その一端を理解できたという報告だけだ」

「つっ・・・!!」

 

そう言って、今度こそその場を立ち去る

その前に、一言だけ言っておこう

 

「ではな、次に会う時は互いに殺し、殺されの関係になっているだろう」

 

宣戦布告は済んだ、コレで後は相手をこちらの計略に落とし込むだけの簡単な仕事だ

ウィリアムの行動のほぼ全てを封殺し、その野望を未然に阻止してやる!!




これからずっと主人公のターン!!
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