ついに開放される主人公の力、その姿は・・・
「うーん、これは参った・・・監視されているな」
「どこの誰が監視してんだか・・・」
「さぁな、もしかしたらpawmとか言う存在かもしれん」
洞穴からチラッと顔を出すとすぐに狙撃された
優秀なんて言葉では表せない狙撃手がいるようだ
「目は効かないだろうから赤外線照準なんだろうけど・・・優秀だねぇ」
「え・・・赤外線がこの霧の中で使えるの!?」
「今更かSOP・・・FLIR*1使ってなかったな?あと赤外線は霧に影響されにくいぞ」
「う・・・」
さて、オマヌケ晒した子犬の頭を撫でつつこれからの方針を・・・考えることは放棄して面倒な迫撃砲部隊を潰すか
「砲撃の方向と角度から考えて機動性特化の小型かせいぜいでも中型のモノだろう、砲弾は最大でも120ミリだから近似なのは96式自走120mm迫撃砲だろうけど・・・それにしては機動性が高すぎるな」
「迫撃砲に混じって飛んできてるのが榴弾なんですがそれは?」
「近似で出した96式自走120mm迫撃砲は軽榴弾砲とほぼ同程度の射程を叩き出せるぞ?」
「「え・・・?」」
そこで私から戦術人形たちへの野外授業の開始を決めた
「だいたいこういうのは射程と用途で分けられたものでな、迫撃砲は基本的に支援火器としての使用が主だから弾道は高くなっているし射程は短い、対して榴弾砲は砲弾を迫撃砲より遠くに飛ばして敵を直接叩く事が主で、支援というよりは制圧を目的としている」
「なるほど・・・」
「まぁ榴弾砲はそのせいでカノン砲との区分けが難しいものになったから今では廃れてしまったがな・・・仰角を変えるだけで同じこと出来るし。あと純粋な砲としての対戦車・対空もミサイルの登場で用済みになったから今は機関砲くらいしか無い」
「それは良いのですがいつ動くのです?」
RO635の指摘に私は笑いながら告げた
「私が囮になる、その間に目的地へ向かえ」
「指揮官自ら囮になるのですか!?」
「効率重視だ、それとRO・・・私はこの程度、欠伸が出るほど経験している」
「ま、こんだけ砲弾降り注いでいるのに優雅にお茶できるくらいだしな」
小さな声で狂ってるとか言っていたが、その発言は四半世紀ほど言うのが遅いと返しておこう
「さて、LAFI・・・使えるんだよな?」
「さっさと使いやがれクソマスター」
「お前ボディ得てから辛辣すぎない?」
LAFIがボディを得てから私に対して辛辣になっているのは多分気のせいではないだろう・・・
それは良いとして・・・相棒が完成させた、私が全力を発揮できるデバイスで存分に暴れようではないか!!
「まぁ良い、行かせてもらおうか!!」
型式番号 AW-CGX-711
正式名称 ヴィルキス・オーヴェロン
私が全力で戦える機動兵器を実現するべく一年近くの歳月をかけてLAFIが開発・建造を行った機体
その性能は今の世界の技術を7世紀以上先取りしている
今回は作戦の性質上、フルアーマー化を行っている
「変身!!」
虹色の光に包まれ、一瞬で変わる
その姿はメカニカルな装甲を纏った女騎士だ
というか・・・なんでやたらとボディラインが目立つんだ!?
「FA-0716&CB、フルアーマー、ヴィルキス・オーヴェロン・・・マスターの戦闘能力に追随するだけの性能を有しています」
「しれっと言ってるがな、なんでボディラインが目立つデザインにしてるんだ!?」
「避弾経始(笑)」
「だってさ
「指揮官?貴女から先に殺していいわよね?」
おっと禁句を言ってしまった、UMP45の銃がこちらを向く・・・
あ、UMP40とUMP9が抑えてるわ・・・
「では、部隊の指揮は私が」
「あぁ、任せるぞ。これから俺は敵の迫撃砲部隊と狙撃手を同時に叩く!!」
「了解、お任せいたします」
洞穴から出た瞬間、胸部を狙撃されたが装甲で防がれた、ダメージ表示もないから無傷なのだろう
「さて、空の高みから狙撃させてもらおうか!!」
そう叫び、地面を蹴るようにして空へと飛び上がると同時にスラスターを全開で吹かした
そのあまりの出力に意識が飛かけるのも同時だったが
「な、なんだ・・・今のは?」
<あぁ、伝えるのを忘れていました。スラスターの出力調整プログラムの実装が遅れているのでご注意下さい>
「せめて最初らへんで教えてくれないかソレ!?」
<教えたところで変わらないでしょう?>
「あと調整できてないのは?」
<衝撃吸収と自動迎撃システムですね>
「肝心なところがダメじゃねぇか!!」
肝心なところがまだ出来てないのは実戦運用を急いだからだろう、それに私ならばその不完全な状態でも問題なく使用できるという信頼もあるからだ
全くいい性格してるよ本当に!!
「高度がおかしくないか?」
<いいえ、その高度で間違いありません>
「マジか···」
たった数秒で3500mに到達していた、ハイパワースラスターを搭載してるとは聞いたがこれ程とは思っていなかった
しかも両肩裏側のウイングスラスターと背面のスラスターは構成が異なっている
両肩裏側がリニアエアロスパイクエンジンなのに対して背面のものは従来のラバールノズルを採用している
「よし、電波照準で狙い撃ちに···」
機体のチェックを完了させて敵を捕えるために照準を行おうとした瞬間、攻撃の警報が鳴り響く
こちらに直接照準して攻撃し始めたのだ、迫撃砲と榴弾砲で
「ちっ!!対空にも使うのかよ!!」
悪態をつきつつそれを回避する、だが···
「同時多方向だと!?部隊間の連携が上手い!!」
迫る砲撃の全てを手動で迎撃しつつ砲撃地点の推定を行う
必要であるとはいえ不完全な機体ではなかなか上手くいかない
「この際被弾は無視するしかない!!機動で回避すればいい!!」
そうして高機動を活かしてロングメガバスターライフルで予測した地点への砲撃を行うが···
「機動性でこちらを上回るだと!?装軌や装輪では無いということか!?」
敵の移動速度がこちらの想定を上回る、どうやっても有効打を与えられない
そして···
「しまっ···!?」
致命的な頭部への直撃を受けて意識が落ちた
「マスター?」
部隊で連動させているシステムの一部が異常を起こしたので確認すると、マスターの意識が落ちていることが確認された
敵の砲撃が直撃して意識が飛んだのだろう
「マズい···!!」
その瞬間、私は参加している各部隊に緊急で通信をかけた
マスターに渡した機体に隠しているシステムが稼働してしまえば、とんでもないでは済まされない事態···一歩間違えなくても人類が滅亡する事態が起こるからだ
「S13、LAFIより参加全部隊に緊急通達!!直ちに迫撃砲部隊への偵察及び攻撃を中止、撤退してください!!こちらの切り札が暴走しています!!」
そう、最悪の事態になる前に···
「使用者意識途絶により管制を自動防衛システム"ナハトヴァール"に移行」
意識を失ったS13基地指揮官、シャマールであったが纏っているものはまだシステムダウンをしていなかった
そして使用者の意識が失われた直後から機体の制御を行っている
白色の装甲部分に赤い、血管のような模様が追加されていくと同時に緑色だった目が赤く変わる
「敵対象光学照準不能、電波照準攻撃可能なれど機動性不明のため精密攻撃の効果は見込めず」
冷静な分析はシステム故に出来ることである、だが・・・
「広範囲殲滅兵装、
使用者であるシャマールが選ばなかった手段を選ぶ
シャマールはこの兵装の事を知ってはいた。だが、その効果半径のあまりの広範囲さから使用後の危険を考えて使わなかったのである
もちろん、システムにそんな事は関係ない、効率的に合理的に徹底して敵を殲滅するのみである
「確保完了・・・バレル内圧力臨界・・・発射」
そして放たれた砲撃は着弾地点の全てを破壊する
生物・機械に関係なく、ありとあらゆる物を全て残らず灰燼となるまで徹底的に
エネルギーを持っているものはそのエネルギーが分断され、その直後に迫る破壊の奔流で消滅する
「予測攻撃範囲内の全反応消失を確認・・・システムチェック・・・」
<プログラム緊急停止コード、アンバサンド!!管制システム再起動!!>
「システムダウン・・・使用者意識覚醒プログラムに操作移行」
システムダウンの証拠か、目の色が元の緑色に戻る
そして、意識のない呆然とした目からしっかりと意識が戻ったのか普段通りの目に戻ったのはすぐだった
「これは・・・私がしたのか?」
<いえ、その機体の自動防衛システムによるものです・・・設計時に残していたデータが何らかの要因で残存していたようです。破棄していたはずですが>
「それで・・・これか」
下を見れば広がっているのは破壊の痕跡、広範囲の土地がまるで竜巻でも通り過ぎたような形で破壊された跡であった
霧が無くなっているのは収斂時空砲により空間ごと破壊されていく際に生じた強烈な吸い込みと、それによって発生した風により地下水が蒸発し霧となるまでの速度を遥かに上回った事で一時的にはれたからだ
「狙撃手が残存しているな・・・引き続き攻撃を続行する、何かあれば頼むぞLAFI!!」
<了解です、その前にとりあえずコレを>
「パッチか」
<応急ですが、問題を解決しました。後で精査して完成させます>
「あぁ、とりあえず今は切り抜けることに集中だ!!」
機体解説!!
型式番号 AW-CGX-711(FA-0716&CB)
正式名称 ヴィルキス・オーヴェロン
LAFIにより開発建造が行われた主人公専用機
じつはとある2つの存在をミックスしている
それはAW-CBX007(AG)とAGX-11の2つである
AW-CBX007(AG)はクロスアンジュ 天使と竜の輪舞に登場する主人公機、AGX-11は機動戦士ガンダム ヴァルプルギスの主人公機である
外見は双方からかけ離れているが、武装に関してはほぼ原点のものをダウンサイジングして再現している
武装(通常)
ビームショットライフル
通常装備のビームライフル
ビームサーベル
両腕部に2基、両膝部に4基の計6基収納されている
ヒートシザース付きシールド
ヒートシザースと拡散メガ粒子砲が内蔵されているシールド
拡散メガ粒子砲
シールドに内蔵されている大出力ビーム砲。通常時は拡散メガ粒子砲として使用される
リミッターを解除した場合、威力推計は50MWに達する
ヒートシザース
シールド先端に折りたたまれている武装。先端部クローからビーム刃を発生させる事も可能
本機の決戦兵装、竜巻状の破壊光線であらゆるものを薙ぎ払う最終兵器
しかもその際にエネルギーが分断される効果も併発するため着弾した際に効果範囲内にいる存在は逃げることさえ出来ずに消滅することになる
武装(フルアーマー)
Iフィールド
胸部に搭載されたリフレクターパネルから展開される対ビームバリア
その気になれば高出力の粒子加速ビームも無力化出来る
ロングメガバスター
フルアーマー時の主兵装となる大型ビーム・ライフル
2連装ミサイルポッド
脚部に4基搭載されたミサイルポッド。同時に8発のミサイルを発射可能
ビームキャノン
バックパックに装備されたビームキャノン。使用時にはリフレクターパネルが前方に展開される
ハイメガキャノン
腹部に搭載された高出力メガ粒子砲。規定以上の出力を発揮する事が可能となっている
(作注)「ヴィルキスの要素、ほぼないやんけ」