チート指揮官の前線活動   作:アーヴァレスト

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さて、いじめの開始だ(鬼畜)


極東動乱(Open Combat 1)

ヘリが狙撃されて腐食し墜落するというハプニングにより、当初の着陸予定地点からかなり離れた場所に降り立つことになった一行ではあったが、それ以外はスムーズすぎるほどに進行していた

ヘリの墜落は結局のところルースキー島での活動には特に影響を与えていない

 

「してやられましたね···」

 

そんなルースキー島のある路地裏でそう呟いたのは上級ネイトの一人、モリドーだった

彼女は数分ほど前にアッシェ·ノーグレイヴにより背中のユニットの一部を破壊されてしまっていた

直後に逃げたのは正しいと判断し、呟いたのは間違いではない

···この瞬間までは、間違いではなかったと言い直そう

 

「見つけたぞこの野郎!!」

「しつこいですねぇ!!」

 

そこに追いつくはM4A1を隊長とするAR小隊、全員が今回の作戦のために特殊装備を装着している

モリドーを追いかけているのはM16A1だけであるが、彼女はその頭脳で他のメンバーも来ていると判断した

 

「待ちやがれッ!!」

「言われて止まるバカがいると思いますかぁ!?」

「居ませんね」

 

追いかけていたM16とは別方向、完全な意識の範囲外からの声にモリドーの動きが鈍くなる

直後に与えられた衝撃は彼女を軽く10m近く投げ飛ばすに十分な破壊力を有していた

その影響により多脚ユニットの一部がまた破損した、フレームに大きな歪みが生まれ、サーボモーターが機能停止したのだ

 

「シールドで殴りますか普通!!」

「リーチが足りなかったので使っただけですよ、次は直接当てます」

「戦術人形ですよね貴女?」

「貴女に自分の武器を使うといつ言いました?」

 

殴り飛ばした相手、M4A1は武器を取り出した

その武器はタウルスジャッジ、そのブルーイングフィニッシュ版のものである

それを見た瞬間、モリドーは血の気が引く感覚を覚えた

何故なら銃口の奥に見えるのはショットガンのシェルではなく.454カスール弾である

いくら頑丈とは言え、数メートル程度の今では多脚ユニットの残る全部分で防御しようとも貫通して本体に甚大なダメージを被るのは確定しているのだから

 

「選択を与えてあげましょう。私達に捕まるか···」

「捕まるか?」

「さもなくば殺す」

 

冷徹に見下ろしながらM4A1ははある意味処刑宣告に近い言葉を告げた

 

「もう一つ選択があるんですよ?」

「?」

「逃げ、です!!」

 

モリドーはそれに挑発で答えて真後ろに飛んで逃げた

 

「愚かな···SOP!!AR-15!!」

「捕まえたよ···!!」

「逃げられると思わないでちょうだい」

「くっ···!!」

 

別の路地に逃げたモリドーが見たのはAR小隊のメンバーであるSOP2とAR-15が道を塞いでいる光景であった

また別の路地にはRO635がいるのが見える

上にはそれぞれのダミーが待機しており万全の布陣となっていた

そう、声をかけられた時点で既に彼女は詰んでいたのである

 

「もう逃げられねぇぞ!!」

「くっ!!」

 

そう、逃げられない

それでも、モリドーは不敵な笑みを変えなかった

 

「逃げられない?そんな脅しが効くと思ってますかぁ?」

「さっさと武装解除しろ!!撃つぞ!!」

 

SOPのその声に反射的に動いたモリドーは武装を確認していたRo635を人質にしようとした

だが、飛び上がった直後の衝撃であらぬ方向に投げ出される

直後に響いた銃声で、やっと撃たれたと認識できるほどの衝撃···発砲したのはM4A1、銃は構えていたタウルスジャッジである

クマからの自衛のために使われる超高威力の弾丸の破壊力をモリドーは身をもって体験した

 

「が、は···!!」

「私の仲間に何をする?」

 

今にも射殺しそうな目で見るM4A1にモリドーの恐怖は最高レベルに達する

 

「他の仲間と連絡取ろうったって無駄よ、広域に通信阻害を掛けてるから」

 

トドメに告げられるAR-15の発言にどんな行動を起こそうと全て無駄になると悟り、モリドーは抵抗を諦めた

 

「は、ははは···」

 

力なく座るモリドーにM16は近づきながらため息を出した

 

「ずっと気になっていたんだけどよ。お前、人間に嫉妬してないか?」

「寝言を言わないでくれません?私が嫉妬?それに人間に対して?ありえませんよ」

「一瞬表情を歪めたな?」

「ちっ···!!」

 

その悪態にM4A1は思い当たる節があった

かつて自分が仲間を失いかけて暴走に至りかけたあの時と反応が同じだからだ

 

「人間の何処が良いのだか、私には全く理解出来ませんね」

「はぁ?人間に使われてるだけのお人形様がよくいえますねぇ!?」

「だってどいつもこいつも馬鹿ばっかりですから。一人は馬鹿みたいに新技術を生み出してるし、一人はヒッキーで皮肉屋なのにメンタルがザコだし。別の基地に目を向ければ遺跡バカで頭のネジが100本単位で抜けてそうな人物もいるので。そんなの見てると人間に嫉妬するのがバカバカしい。しかもそういう連中に限って世間からとても評価されてるというからなおさらです」

 

そこまで言ってM4A1はモリドーを見た、若干涙目になっているのに軽く引く

 

「嫉妬して当然じゃないですかァ!!こっちなんていくら成果上げても褒められないし評価されないしこき使われるだけなのにぃぃ!!なんでこっちが更に嫉妬するようなこと平然と言うんですか!?嫌味ですか泣きますよコンチクショウ!!うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

これには流石にAR小隊の全員が引いた、ドン引きである

今のM4A1の発言の何処に嫉妬される箇所があるのか、誰もわからないのだから

 

「···拘束するけど暴れるなよ?」

 

大抵のことはやってのけるM16がとても可哀想な人を見る目をしながらモリドーに手錠を掛けた




残念だが茶番はここまでだ、次から(シャマールにとっての)地獄幕開けだ

この後のモリドーは仲間だけどメスガキというイジりがいあるキャラに化ける予定です
あれ、メスガキといえばVERTEXと被るな?

さて、M4A1の発言に出た新技術を馬鹿みたいに生み出すやつ、ヒッキーで皮肉屋なのにメンタルザコ、遺跡バカ頭のネジが抜けている計3人の人物は誰々じゃろな?(すっとぼけ)
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