チート指揮官の前線活動   作:アーヴァレスト

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第二部開始!!
外殻部に迫る敵影ありて・・・


極東動乱(Open Combat 8)

「16姉さん?」

「M4、アッシェさん見なかったか?」

「いえ、私も見てないです。きっと別行動を取られたのだと思いますよ?それに、集団行動があまり好みで無さそうなので好きにさせればいいと思います」

「M4・・・」

「心配なのは私も同じですよ、姉さん」

 

揚陸艇を降りてからソワソワしていたM16姉さんにそう言って、私は戦場を見渡す

他の各部隊は市街地に散開して作戦に移っている

一応、上陸前に正確な研究所の位置データが更新され、現在の地点からの到達予測時刻も更新されてはいる

また、指揮官は既に研究所付近で敵勢力と交戦下にあり、敵勢力を外殻部に押し返すほどの戦闘能力を発揮している

本当にどこまでも、人外じみたその力に呆れ返るばかりだ

 

「どっか酒落ちてねぇかな?」

「戦利品目当てなら鉛玉をお見舞いしましょうか?」

「冗談だよ」

 

安心したら即ふざけた姉さんにレイジング・ブルの銃口を向けると流石に怖かったようだ、冷や汗をかいている

 

「しかし、まさか船に帰ったら武装変更になると思わなかったぜ」

「市街地のゲリラ戦から、殲滅戦に移行になりましたから・・・それに、私達も指揮官に良い顔させたく無いですよね?」

「まぁ、確かにな」

 

内心では指揮官を今すぐにぶん殴りたいほどキレている

それでも突出しないのは、自分だけの力では遠く及ばないと承知しているからだ

だからこそ、私は仲間との連携で指揮官を驚かせるだけだ

 

「にしても、おっそろしいほど高速で敵を斬り伏せてるな、指揮官」

「装甲もかなり薄いのでしょう、止まったら最後だから動き続けるしか無いんだと思います。というか、戦闘の映像を見て気づきましたたが・・・バランサーがないでしょうか?」

「あぁ、そんな動きしてるわ・・・」

 

そう、指揮官の動きはいつもの繊細さが欠けるほど大振りなものばかりになっていた

基本的に、一直線に敵に向かって突撃して斬り伏せる動きしかしてない

時たま謎の高機動を行っているが、それは攻撃と被弾の反動を調整することで運動性を確保しているからだ

 

「ピンボールかよ・・・」

「言い得て妙、ですね」

 

そう、おそらくあの姿は一対絶対多数を想定した戦法であり、攻撃も被弾も止まると致命的な隙を晒すため、一度戦闘を開始すると敵対勢力を壊滅させるまで停止することができない形態だ

何故かそれが分かるが、指揮官にとってここぞという時の切り札なのだろう。表情はいつにもなく真剣なのが分かる

 

「しかし、今回のはいつもよりよく馴染むな・・・」

「戦術人形専用に開発した次世代機との事です、これまでのとは技術基盤自体が違うとのことですが・・・たしかにいつもより馴染んでますね」

 

私が使うのがXFJ-01a/TSと呼ばれるもので、名前は不知火弐型・戦術人形専用改修仕様というらしい

また、同型をM16姉さんも使ってるが、私のだけはアクティブステルスシステムとJRSS*1という機能を搭載しているらしい

それに加えSOP2とAR-15はF-15・ACTV/TS、アクティヴイーグル・・・Ro635はType-00A/TS、武御雷という物を貰っている

機体色は全て黒の骨格材に白の装甲材、センサーは全て水色と統合されているが、各機体ごとにセンサー性能などに多少のバラツキがあるらしい(そこまでの規格化が間に合わなかったとLAFIさんから言われた)

 

「長刀なんていらねぇのに・・・」

「何ならナイフもいらない!!」

「あんたらは呑気でいいわね・・・私には使いやすいわよ両方」

 

M16姉さんとSOP2が不満を言っているが、以外にもAR-15は高く評価している

 

「近接戦闘が多くなってきてて、対応力が欠けていたもの。この装備であればこれまでの不安点もある程度解決ね」

 

理由は実に合理的だった。これまでの・・・指揮官いわくG系列機のビームサーベルも確かに使えはしたが、あの独特の運用方法には少し不慣れだった

今回のは質量のある武器であるためビームサーベルとまた違う運用方法になるけど、あちらよりは上手く使えそうな自信がある

 

「で、私達はどうするのかしら、M4?」

「各部隊を近接、遠距離双方で支援します。UMPのチームは既に先行して行なっているようなのでこれの支援も同時並行で」

「大暴れしていいの!?」

「あくまで支援ですよ、SOP2?」

 

そう言って、私は作戦に集中することにした

 


ボリショイカーメニ極秘研究施設近郊


 

「相変わらず、ピンボールみたいな戦い方だな」

「バランサーがないからな、どうしようもこうなる」

「それでコレなんだからオカシイわ」

「はっ、ほざけ。一発を威力そのまま100発に分けてるバケモンが」

 

攻撃を継続しながら、私は森谷と話していた

両刃の大剣を振るいつつ、肩と腰に装備しているアンカーを利用し強引に姿勢制御を行う

それらを総合して森谷は挙動をピンボールと称している

 

「波動砲でも使えば一撃なんだが・・・」

「都市一つ吹っ飛ばすアレはここでは不適格だ。最後ならともかく途中でブッ放して良いものではない」

「わぁってるよ、で、そっちはのスコアは?」

「今で750」

「俺はいまので770だな」

 

何気に私よりスコアが良いことにイラッときた

イラッと来たついでに剣先からエネルギーの斬撃を本人に飛ばしていた

 

「ノウ!?」

「ちっ、躱しやがって」

「殺すのアッチ!!俺じゃねぇ!!」

「一緒にしね!!」

 

直接斬撃するだけでなく、斬撃を飛ばして敵を薙ぎ払う

 

「うん・・・?」

「お前の方の参加者、突出したのがいるようだな?」

「問題はないな。私がこのまま行く」

「OK、俺はこのまま暴れるかね」

 

私がそう言うと、森谷はそのまま上空から狙撃に移った

そして私は突出している人物、アッシェさんの方に向かう

 

「なぁにこれぇ・・・」

 

目的地に着いた時、私が見たのは重機関砲で敵を倒すアッシェさんの姿だった

*1
ジャルス、特別な装備なしに破壊したものから電気・燃料を奪う




書いたのがおよそ1ヶ月ぶりってマジィ?
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