チート指揮官の前線活動   作:アーヴァレスト

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コラボ、あと2話で終わります!!(あとがきに続く)


極東動乱(Open Combat 11)

「ん・・・」

「起きちまったか。師匠の言う通り4時間で起きたな」

 

私が目を覚ますと、膝枕をしていた女がそう言ってきた

身体を起こそうとするが指先を動かすので限界だった

 

「無理に動かない方がいい。使い切った体力は回復しきれていないのだからな」

「む・・・」

 

私よりも詳しく体の状態を指摘され、何も言えないでいると旧知の仲でありクソムカつく野郎でもある闘真がいた

 

「おはよう。よく寝たか?」

「貴様のニヤけ顔がなければ良い目覚めだったんだがな!!」

「そう言うなよ。俺の繊細な心が傷ついちまうぜ」

「ほざけ、強度はオリハルコン以上だろうが」

 

忌々しさ全開でそう言って目を閉じる、視界に入れたくないからだ

 

「カズマ。お前の見立てであとどれくらいで動けるようになる?」

「起き上がるだけなら1時間、歩く走るなら3時間というところだ」

「・・・」

 

私よりも正確にそれを言われて何も言えない。どういうことだ・・・?

 

「流石は親子。というべきか?」

「それを言ったらアンタのも片方入ってるのが忌々しいな?」

「お前もそっち側かい!!」

「つっ・・・!?」

 

サラッと言われたことに愕然とする・・・なぜなら・・・

 

「で、子供に会えた感想は?」

「私は誰かの親になったつもりなどない」

 

即答で返していた。かつて生み出してしまった存在を前に、そんなことなど言えるわけもないしその資格もない

 

「それを言っても現実はこれだ。仕組んだのは俺だと自白するがね」

「くたばれ」

 

そう言って半ば強引に起きようとした瞬間、優しく、それでいて抵抗を許さない力で膝枕の継続になった

 

「いま起きたところで醜態を晒すだけだ。止めておいた方がいい」

「カズマの言うとおりだぞ?大人しく膝枕されとけ」

「・・・」

 

キッ!!と睨みつけるがそよ風にも感じないのか闘真は笑い続けていた

 

「しっかしまぁ・・・どんな顔した女傑かと思ったが、意外にも童顔だったな」

「そうそう、コイツは童顔だから若く見られれるんだよなぁ・・・でも凛々しさのほうが勝るだろ?」

「まぁそれは確かに・・・俺にも受け継がれてるし」

「・・・」

 

私は呆れより恐怖のほうが勝っていた。真実を知っているなら・・・殺意があるはずだ

他の全てはどうでもないのに、それが怖い

 

「で、ビビっておられるアリスさん?ご感想は?」

「だ、誰がビビっているという!?」

「オメーだよ」

 

闘真に言われて言い返せないでいると、その顔が真剣なものに変わっていた

 

「いい加減逃げるな、アリス」

「私が何から逃げているという?」

「親であることだ、目の前に現れてなお逃げるというのか?」

「私に親を名乗る資格などない」

 

決然とした声で私は返していた。その返答に闘真は心底呆れた声でため息をつく

 

「まだそれ言う?」

「何度言われようと・・・!!」

「ソイツは全て知ってるぞ?」

 

それを言われて私は膝枕をしている人物・・・カズマと呼ばれている人物を見上げた

 

「さっきも間違えられたよ。M4A1曰く少し離れたところからみたらそっくりなんだと。胸以外は」

「・・・」

 

胸、負けてる・・・イヤ違うそうじゃない!!

 

「全て知った上で・・・何故、殺意を抱かない!?」

「んー、真相知ったとしても俺は俺だ。そう思える心があるしそれでいい。生まれが少々特殊なだけで俺はただのちょっと特殊な力を持っている人間だよ」

「・・・」

 

思わず、眩しさを感じて目を細めた。照明の明るさではなく人間性に眩しさを覚えたからだ

 

「私がどうしてあのようなことをしたと思う・・・」

「愛ゆえに。だろ?今では同族嫌悪だが、な」

「・・・」

「俺も同じだ。まぁ、だからといって許しはしないさ。だけど、さぁ」

 

少し寂しそうな顔で、カズマは私を見ていた

 

「親は名乗らなくても、自覚だけはしててくれよ・・・」

「・・・」

「そこは即答しろよ、アリス」

 

いつになく鋭い声で闘真は私に言ってきた

逃げることは許さないと視線も感じる

 

「逃げ続けるだけではダメだとあの時も言ったがな、いずれこうなるんだよ。まぁ、そうした俺が言えることではないかもしれん。だが、いづれ向き合わざるを得ない時があるなら、遅かれ早かれの差でしかないんだわ」

「黙れ」

 

目を覆い、私はそう言い返した。そう返すしか浮かばなかったのだ

 

「私が、どれほどの罪悪感を抱えていると思う!!己の欲で禁忌を犯し、己の欲で無かった事にしようとしたんだぞ!!命を大事と言いながらその生命を弄んで、どうして親を名乗れる!?」

 

感情のままにそういった瞬間、手を動かされる。抵抗しようと暴れるが、ほんの少し回復した程度の体力ではあっさりと動かされる結果だった

 

「うん、たしかにそれはそうだな」

 

覆っていた腕をどかしたカズマは満足そうな笑みで私を見ていた

 

「だけど、それを罪だと自覚して、今こうして涙を流せているのなら・・・アンタはやっぱりマトモだよ。ぶっちゃけそこにいるクソ師匠なんぞ比べ物にならんほど人間として立派だ」

「おう、俺はクズっていいてぇのか?」

「ドクズだわ自覚しやがれ」

「自覚してロールプレイ中よ?」

「最悪だわ一回死んでこい」

 

カズマと闘真の会話は親子のようなやり取りだった。頓珍漢なことを言う闘真に呆れながらカズマが答えている

 

「で、どうする?俺達としてはお前の基地に入りてぇんだが?」

「カズマ、君は来ていいぞ」

「やったぜ」

「俺はぁ!?」

 

あっさりと了承されたカズマは喜び、闘真は抗議の声を上げるがカズマに睨まれて口を閉ざした

私はシッ!!シッ!!と追い払うように手を降った

闘真の後ろにいたLAFIを除いて・・・

 

「LAFI、ソイツを基地にいれ」

「ますよ?主にマスターのストッパーして」

「ガッデム・・・!!」

「ヒィィハァァァァ!!これでぬくぬくした日常に戻れ」

「アナタは諜報が得意そうなのでそちらを担当してもらいますが」

「ギニャァァァ!?」

 

二人して頭を抱えながら絶叫することになった。よりにもよってコイツを基地にいれたくない。色男だし変態だしろくでなしだ

私もたいして人のことは言えないが、コイツはヒモ生活のほうが好きなクソでもある分、質が悪い・・・

 

「そこは似てるのかよ・・・」

「あ、そちらの方は教練をお願いしてもよろしいですか?」

「Oh・・・No!!」

 

一人勝ちと思ったカズマにもしっかり仕事を割り振るあたりLAFIは容赦ない

 

「マスター。そろそろ報告をしても?」

「あぁ、寝たままですまないが頼む」

「本艦は現在浮上状態で洋上待機中です。同時に損傷したタイルの交換作業を行っております。また、リヴァイルさん達のグループは逃げ遅れた市民の避難誘導作業を行っている最中です。両方とも完了は20時間後、ここからの指示をお願いします」

「収容完了と共に進路転進。東京港大井コンテナ埠頭に着岸予定を立てろ。日本政府には出発前に話してある」

「了解しました」

 

やっと動けるくらいにはなったので動こうとするが、また止められる。恨めしい顔で見上げるが、微笑まれるだけだ

 

「万全に動けるようになるまでこのままだ。イヤとは言わせないぞ?」

「む・・・」

「拗ねてもダメだぞ?」

「ふん・・・」

 

膝枕は継続だった。だが、眠気がまた襲ってくる。体力は回復したが疲労までは回復してないのだから無理もない

 

「さっさと寝ちまえ」

「うる・・・さい。眠れない・・・」

「はいはい、おやすみー」

 

その声と共に私は目を閉じて再度眠った。それは夢など見ることはなく、久しく感じなかった深い深い眠りだった・・・




次話は前半で日本国内の状況を描写、少しだけ東京観光をします!!
後半は模擬戦で第一戦・森谷VSシャマール、第二戦シャマールVSカズマのバトルです

・・・さて、DAREDEVILとHUSH(いずれもLucas Ricciotti氏がRemixしたバージョンの物)をエンドレスリピートしながら書いてくか・・・
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