僕等が奏でる歌と音   作:凌介

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夏休み終わり間近、光が奏でる次の曲は夏祭りと夏休みの終わりを感じさせる曲となる


第19話夏祭りと夏の歌

夏休みも、もうすぐ終わる残る休みは後1週間

光はその日商店街にある羽沢珈琲店に来ていた

「つぐみに呼ばれてきたけど、なんで皆勢揃いなの?」

その場にはつぐみの他に巴とあこちゃんの姉妹にはぐみと

沙綾

そしてモカがいた、そして皆を代表してつぐみが教えてくれた

「光さんも知ってると思うんですけど、もうすぐ夏祭りがありますよね、私達はそのお祭りを盛り上げようって青年部として集まってるんですよ」

「なるほどね、それでさ、俺が呼ばれた理由って何?」

「決まってるじゃないすか!光さんに夏祭りのステージで演奏してもらいたいんですよ!」

「あこも光兄ぃに歌って欲しいなって」

巴とあこちゃんがそう言っている

「え~と、ここにいるメンバーの全会一致で光さんを呼ぼうって話になって、まずは本人に聞いてみようって事で皆を代表して私が光さんに連絡させてもらいました」

「そういう事ね」

つぐみの補足説明でやっと納得がいった俺は

いくつか質問する

「あのさ、まずもってどこでやるの?その演奏は」

「野外ステージが組まれてそこで演奏する形になりますね」

「なるどね、ちなみに俺以外は誰か出るの?」

「ポピパとAfterglowは出ますよ」

「あれ?ハロハピは?」

「ん~こころんに聞いてみないとわかんない!」

「俺個人としては久々にハロハピの演奏も聞きたいし出てくれたら嬉しいな」

「本当に!?なら、こころんに話してみるよ!」

俺は脱線してしまった話題を戻し問いかける

「そういえば肝心な事聞いてなかったけど、演奏の時間は?1人1人の持ち時間っていうか」

「その辺はまだ決まってないんですよ、まずは演目っていうかを決めないとで」

「そっか、とりあえず俺とポピパとAfterglowは確定してるし、OKでればハロハピもでしょ?あこちゃん、Roseliaは無理だよね?」

「友希那さんがうんって言わないと思う、ごめんね光兄ぃ」

「謝んなくていいよ、確認したかっただけだからね、そうすると、パスパレも難しいかな?」

「待ってください光さん!パスパレ呼べるんですか?」

「わかんないよ?日菜と後、彩と千聖に聞いてみないと

麻弥さんとイヴもか」

「光さん顔広すぎません?」

「そうかな?こんなもんじゃない?とりあえずステージ演目はLIVE一色にして最低でも今確定してるポピパとAfterglowと俺で最低でも各3曲は演奏しないとじゃない?

ちなみに俺、演奏するなら3曲は演奏したいんだけど」

俺はとりあえず自分の意志を伝える

「光さん曲決まってるんですか?」

「うん、会話しながらさっき決めた」

「それ、原曲聞けたりします?後、曲名も教えてください」

「曲名は夏祭り、わたがし、花火の魔法だよ、全部スマホに入ってるから1曲ずつ再生するね」

俺はそう言ってスマホを取り出し曲を再生する最初は夏祭りからだ、曲を再生すると皆聞くことに集中するそして曲が終わると次を再生しようとした時皆に止められた

「光さん!次の曲再生するの待ってください」

「良いけど、どうかしたの?」

「次の曲再生する前に感想くらい言わせてくださいよ 」

「そうだよ光兄ぃ」

「あぁ、ごめんごめん、とりあえずさっき言った3曲聞いてもらってそれからでも、いいかなってさ」

「1曲ずつ感想言ってった方が良いよひかるん」

「賛成〜」

「あたしもその方が良いです」

「わかった、じゃあ、この夏祭りの感想聞かせてくれる?」

俺は皆に感想を求める

「まずもって光さんこの曲の演奏難しくないんすか?

ギターヤバくないです?」

「いや、平気まだ、簡単な方」

「これで簡単って…」

「曲そのものは夏祭りの思い出って感じで私は好きですよ」

「まぁ一応そういう曲だからね」

「すっごく甘酸っぱい青春の曲ですね、私はそう感じます」

「もどかしい感じかすごく好き~」

「あこも同感!」

「ちょうど皆と同じくらいの時に歌われたバンド曲だからね、俺は残念な事にバンドではないけどギターソロでならいけるからね、とりあえず次行っていい?」

「あっはい」

「じゃあ次の曲わたがし再生するね」

俺はわたがしを再生する個人的に選んだ曲の中で1番好きだったりするんだけど、俺の感想は後回しだ

曲が終わり俺は次の曲に切り替え一時停止してから感想を聞いていく

「じゃあ、感想聞かせて」

「これ、絶対光さんが歌ったら凄い事になりそう」

「男性目線で描かれてるのに初デートの情景が浮かんでくるんだよね」

「それわかる!なんかさ、もどかしい感じがまた最高」

「あこもお姉ちゃんと同じ感想だよ!」

「ひかるん先輩が演奏したらひかるん先輩のファン増えそう」

「そうかも!」

「どうかな?誰が歌っても変わんないよ」

「いやいや、光さんが歌ったら絶対そうなりそう」

「まぁ、その辺はわかんないけど、確かに1番感情移入しやすい曲ではあるかな、じゃあ最後の曲再生していい? 」

「良いよ~」

俺は花火の魔法を再生するわたがしと同じくらいに好きな曲だけど、キーボードオンリーでやるなら以外と楽な曲であるのは間違いない

予定していた曲が全部終わり俺はまた皆の感想を聞く

「どうだった?」

「どれもいい曲ですね!アタシ夏祭りなら光さんの後ろでドラムやりたいですね!」

「あこは、わたがしがいいな~」

「花火の魔法が私は好きだね」

「私も~」

「私は選べないな~どれも結構好きだし」

「て言うか肝心な事聞いてなかった!ステージ演目何時からの予定?俺、バイト入れててさ、多少融通は聞くと思うけどさ、それによっては出番遅くしてもらわないと」

「それは大丈夫ですよ、光さんは最後なので」

「そうなの?」

「私達Afterglowが1番最初の予定なので」

「次がポピパになると思います」

「ハロハピ出れたらその次かな?」

「後は、一応パスパレとRoseliaか」

「光兄ぃが頼めば友希那さん聞いてくれたりしないかな?」

「どうだろう?聞いては見るけどさ」

「あこはお祭りにもRoselia出でたいな~」

「とりあえず聞いてみるよ、今、電話で聞いてみるよ」

そう言って俺はスマホを操作しまずはリサに電話する

数回のコールの後リサに繋がった

(もしもし、光?どうしたの?)

「もしもし、リサにちょっと聞きたいことがあってさ」

(何?アタシに答えられること?)

「商店街で夏祭りがあるの知ってるよね?Roseliaとして出てくれってお願いしたら友希那OKしてくれるかな?」

(う~んどうだろう?多分難しいんじゃないかな?)

「やっぱりそう思う?」

(多分ね~アタシとしてはそういうイベントに出て知名度上げるのも悪くないとは思うんだけどさ、友希那がうんって言わないんだよね)

「そっか、わかった、とりあえず友希那に直接聞いてみるよ、ありがとう」

(ううん、別にいいよこのくらいお安い御用だよ)

「そう?ならいんだけどさ、もし、あれなら夏祭りには来てね、俺、演奏するからさ」

(わかった、浴衣着て行ってあげるよ)

「アッハハ、楽しみにしてる、じゃあまたね」

(うん、また~)

俺は電話を切ると今度は友希那に連絡する

2度目のコールですぐに電話に出た

「もしもし、友希那?俺、光だけど」

(表示が出るものわかるわよ、それで、何か用かしら?)

「夏祭りでRoseliaとしてLIVEしてくれたりしない?」

(どうしてか理由を聞いてもいいかしら?)

「俺が夏祭りで演奏するから、Roseliaも出てくれたりしないかなってさ」

(ありがたい誘いだけれど、断るわ、LIVEハウスでやるならまだしも野外ステージは何があるかわからないし、いくらあなたの頼みでも聞けない相談ね)

「やっぱりダメか~」

(その代わりにあなたの演奏は聞きに夏祭りには行くわ)

「浴衣姿見たい言ったら見せてくれるの?」

(どうしてよ?まぁそのくらいなら良いわ、浴衣で行ってあげるわよ、それとLIVEの話、LIVEハウスであなたが演奏するならゲストとして呼んでちょうだい)

「わかった、ごめんねいきなり」

(構わないわ、演奏、楽しみにしてるわね)

そう言って友希那は電話を切った

「Roseliaはダメだって、パスパレ聞いてみるから待ってて」

俺は今度は千聖の連絡先を呼び出し電話する

繋がらないことも覚悟していたが、以外にも1度目のコールで電話に出た

(もしもし、光?あなたから連絡してくるなんて珍しいじゃない、デートのお誘いかしら?)

「それはまた今度にするよ、実はちょっと聞きたいことがあってね、連絡したんだ」

(何かしら?)

「今週末の夏祭りのLIVEに出てくれたりしない?パスパレ」

(私は構わないわよ、お祭りって夜からよね?それなら予定つけられそうだけれど、でも、事務所に確認してみないと難しいかもしれないわよ?)

「俺が確認取ろうか?」

(いいわよ、そこまでしなくても、私と彩ちゃんとで聞いてみるわよ、だから、彩ちゃんと後、日菜ちゃんに連絡しておいてくれる?)

「わかった、連絡しておくよ、忙しいだろうにごめんね」

(構わないわ、ちょうど休憩時間だったもの、それじゃあね)

俺は千聖との電話を切り上げると今度は彩に電話する

バイトの休憩時間辺りを見計らったつもりだが、繋がるだろうかと思いながら3度目のコールで彩が電話に出た

(もしもひッってあぁ~噛んじゃった~、ごめんね、光君

それで、どうしたの?)

「アッハハそそっかしいのは相変わらずみたいだね、彩

実はさ、さっき千聖にはお願いしたんだけど、商店街でやる夏祭りLIVEにパスパレ出られないか千聖と一緒に交渉してみて欲しいんだ」

(良いけど、千聖ちゃんはなんて?)

「夜なら大丈夫だから、事務所次第だってさ」

(多分だけど、光君がまた1日マネージャー引き受けるようにとか条件着くと思うよ)

「マネジメントは専門外なんだけどなぁ~あの時は仕方なくじゃん」

(でも、現場の評判凄く良くて、たまにサブマネージャーは来てないの?って聞かれるよ?)

「じゃあ、また1日マネージャー引き受けても良いって言っておいてくれる?1日だけならまた付き合うし、必要なら演奏だってしてあげるからさ」

(本当!?じゃあ事務所にはそう伝えて交渉してみるよ!)

「お願いね」

俺は彩との通話を切り、今度は日菜に電話する

1度のコールが鳴り出してすぐに繋がった

(もしもし!ひ〜くん!どうしたの?)

「もしもし、日菜、パスパレが夏祭りLIVEに出れるよう千聖と彩と一緒に交渉してくれない?」

(いいよ~、多分OK出ると思うし、その代わりさ今度一緒に遊びに行こう!もちろんお姉ちゃんと3人でね)

「2人の予定が会う日なら喜んで」

(じゃあ、その時演奏もしてね~)

「わかったよ、約束するから頼んだよ!」

(OK!任せといて!じゃあね、ひ~くん)

「うん、またね」

俺は電話を切ると現状を説明する

「パスパレは事務所に掛け合ってくれるってさ

多分OK出るだろうって」

「ひかるん!ついでにころろんにもハロハピで出れるか聞いてよ!」

「自分でやりなよはぐみ」

「良いよ、沙綾ついでだし俺から連絡するよ」

俺はこころの連絡先を表示し連絡する。

数回のコールの後こころに繋がる

(もしもし!光じゃない!随分久しぶりね、それで、何か御用かしら?)

「久しぶり、こころ、実は夏祭りLIVEがあって、ハロハピも出てくれたりしないかなって」

(楽しそうじゃない!私はOKよ!他のメンバーにも聞いてみるわね)

「はぐみはこころ次第だって言ってるし、大丈夫だと思うよ、とりあえず、OKなら改めて連絡くれる?」

(わかったわ!じゃあさっそく皆に聞いてみるわね!)

「うん、よろしくね」

俺は電話を切ると内容を伝える

「こころはOKだし、他のメンバーの予定も聞いてみるってとりあえず、ハロハピとパスパレは候補に入れておいて」

「わかりました。予定通り光さんが最後でいいですか?」

「うん、大丈夫だよ」

「光さんは最後ならあたし達ポピパがその前かな?」

「じゃあ、OKでればパスパレ、ハロハピ、Afterglow、ポピパと来て光さんかな?」

「そうなるね、パスパレとハロハピはOKなら俺に連絡来るから、そうしたらつぐみに連絡するよ」

「わかりました、お願いしますね」

「了解、じゃあ俺はこれで、午後からバイトだから」

そう言って俺は立ち上がり店の玄関に向かう

「見送りしますよ!」

「良いよ、外暑いからゆっくり涼んでて」

「でも…光さん」

「あぁ~わかった、じゃあ、店の玄関前までね外には出なくていいから」

「わかりました 」

俺はつぐみ達に見送られながら商店街を後にしそのままバイトに向かう、そしてバイト先に着くとちょうどまりなさんが店内を清掃していた、俺は中に入り声をかける

「お疲れ様です、まりなさん」

「あっ!お疲れ様~、ちょうど良かったフロアのモップ掛け手伝ってくれない?」

「良いですよ」

俺はスタッフルームからもう一本モップを持ってきてモップ掛けを手伝ってから改めて着替えに戻り、その後受付を担当する

「光君、土曜日は午後からになってるけど、朝から出られる?」

「大丈夫ですけど、何かありました?」

「GW以降機材の点検してなかったでしょ、だからさしばらくぶりにまたやっておきたいなって、光君、日曜は休み取ってるでしょ、だから土曜日に朝から出てもらって色々と点検しておきたいなって思って」

「夕方19時までに帰れるなら構いませんよ、夏祭りLIVEに出ないとなので」

「あれ?光君出るの?Afterglowとポピパだけじゃないんだ」

「まぁ、頼まれたので、それと、もしかしたらですけど、

パスパレとハロハピも出ると思いますよ」

「へえ~以外と豪華なんだね~光君は順番って最後?」

「そうですよ、まりなさんも来ますか?」

「残念だけど、無理だよ機材の点検が終わってもその後の表をまとめたりとかで、結局閉店までかかるしね」

「そうですか、まぁ仕方ないですね、俺も手伝えれば良いんですけどね」

「いいよ、いいよ、これは私の仕事だもん、光君に手伝ってもらったら、私の立つ瀬がないよ」

「なら、いいんですけどね」

そう言いながら受付の椅子に座り外を見ていると大学生くらいの人達がやってきた。俺は受付を済ませてから伝票を渡し再び椅子に座り読みかけの小説を手に取り読み始める、そしてしばらくしてからその大学生達も帰っていくとまた暇な時間が出来たので俺は貸し出し用の楽器のメンテを始めた

弦が緩んでいないか錆び付いていたりしないか、ネックがそっていないか等一つ一つ確認しながらメンテしていると俺の前に缶コーヒーが置かれた

「光君、一休みしな、これ、奢り」

「ありがとうございます」

俺は貰った缶ーヒーを開けて一息つく

「光君が定期的に楽器メンテしてくれてるから楽器をレンタルするお客さんからの評判良いんだよね」

「そうなんですか?」

「うん、使いやすいって評判だよ、光君、今日はスタジオ使う?」

「出来れば使いたいですけど、大丈夫なんですか?」

「まぁ、バイト終了後ならね、こういう時は光君いつもスタジオ貸してくれって言うからさ」

「まぁ、必要なら路上だって演奏はできますから」

「光君は路上ミュージシャンだもんね」

「そんな大層なもんじゃないですよ」

俺はそう言ってまたギターとメンテを再開する

「本当に熱心だよね」

「まぁ、どんな用途の楽器であっても大切に使って欲しいですからね」

「光君らしい理由だね」

「そうですかね」

そう言いながら俺は笑った。そして貸し出し用のギターとベースのメンテが全て終わるとちょうど上がりの時間だったので俺は上がらせてもらう、そして少しの間スタジオで練習させてもらってから帰宅して部屋に入ったのとほぼ同時にスマホが着信を告げる、俺は画面を確認すると日菜からだったので電話に出る

「もしもし、日菜、どうしたの?」

(もしもし、ひ~くん、遅くにごめんね、パスパレ出演OK出たから早く伝えたくて、地域のイベントなら積極的に参加して知名度上げるのも手だって言ってた)

「そうなんだ、ちなみに順番の希望ってある?」

(2番目くらいがいいかな~?彩ちゃんが1番最初だと緊張してわたわたするかも)

「彩は順番がどうあれそうなりそうな気がするんだけどね」

(アハハ、そうかも!)

「でしょ、彩はなんか、そそっかしいからさ、たまに見てて心配」

(わかる!なんか、たまにわちゃわちゃしててちょっと心配)

「まぁ、メンバー皆で引っ張っていってあげなよ、必要なら手だって貸すからさ!」

(ありがとう、ひ~くん!じゃあまたね!)

「うん、またね 」

そう言って電話を切る

「またね、か」

そう呟きながらスマホを机の上に置きベットに寝そべる

「後は、ハロハピか、こころなら有無を言わさず皆を集めそうだけど」

そう呟きながらベットから起き上がりギターを手に取り夏祭りで演奏する曲を練習する何度か弾いたことはあってもその曲をちゃんと弾けるように勘を取り戻しておく必要がある

「ちょっと鈍ってるな、たまにつまずくし」

そう言いながら反復で練習していき、1時間程練習した後俺はギターを置き遅めの夕飯をとり、テレビの音楽番組を見ながらボーッとしているとスマホが着信を告げる

「誰だろう?こんな時間に」

こんな時間にと言ってもまだ20時をまわったところだし夜間に仕事をしている人はこれからだろうと考えながら画面を見るとこころからの電話だったので俺は通話を押して電話に出る

「もしもし、こころ?光だけど、どうしたの?」

(皆からOKが出たわ!1番最初に演奏するからよろしくね!)

「そこまで決めたの?ちゃんと皆と話した?」

(大丈夫よ!1番最初に出てお客さん皆を笑顔にするわ!)

「わかった、なら当日はよろしくね!」

(もちろんよ!光の方も最高の演奏を期待しているわ!)

「わかってるよ!やるからには全力でやるさ」

(楽しみにしてるわね!じゃあ後のことは任せたわよ!)

「OK!任されたよ、じゃあね」

(またね!光)

俺は電話を切るとつぐみの連絡先を呼び出し電話をかける

2度目のコールですぐにつぐみは電話に出た

(もしもし、こんばんは光さん、どうかしました?)

「遅くにごめんね、実は報告があってさ、今、大丈夫?」

(大丈夫ですよ、部屋でゆっくりしてたので)

「あぁ~、リラックスタイムを邪魔したみたいでごめんね」

(大丈夫なので、気にしないでください、それで報告ってなんですか?)

「さっき電話もらってね、ハロハピもパスパレもOK出たよ

ハロハピは1番手希望でパスパレは2番手希望だってさ」

(どっちもOKだったんですか!?光さん何かしました?)

「ただお願いしただけだよ、今回はね」

(今回はって…まぁ良いですけど、とりあえずわかりました、皆には私から伝えておきます。光さんは順番最後でいいんですよね?)

「大丈夫だよ!それに少しなら、商店街の出店回る余裕ありそうだしね」

(そうなんですか?それなら私の家で出す出店にも来てください!)

「何やるの?」

(コーヒーとそれに合うデザートをセットで売ります!)

「あぁ、なるほど、絶対いかないと!つぐみの家のコーヒー美味しいし、料理もなかなかに美味しいから個人的に楽しみ!俺、未成年だからお酒とかNGだし、お祭り楽しむにしても、ラムネ買って焼きそば食べたりとかそんな感じでさ」

(無難過ぎますね、それ)

「俺もそう、だから楽しみ」

(じゃあ、そのまま楽しみにして来てください!絶対美味しいのご馳走します!)

「期待してるよ!じゃあ、今日はこれで、遅くにごめんね」

(いえ、なんだか楽しかったので気にしないでください。おやすみなさい光さん)

「うん、おやすみ」

そうして電話を切ると俺はスマホを充電してから着替えを持ってシャワーを浴びに行き、その後就寝した。

次の日からの俺は午前中は商店街で皆と祭りの準備をし午後からはcircleでのバイトでRoseliaの練習を見たりして土曜までを過ごしたそして、迎えた土曜日俺はまりなさんともう1人のスタッフさんで機材の点検をしていく、各スタジオを周り機材の点検を開始する、必要ならギター等を繋いで音響のチェックもしていく、そして問題なければチェック項目の欄にチェックを入れていく

「異常なし、ここはOKだから次だな」

俺は次の場所に移動して同じように点検していき点検を終えては次へを繰り返して3、4箇所点検してからまりなさんに声をかける

「まりなさん、今のところ機材に異常はないです。」

「OK、じゃあお昼休憩に入ってもらって構わないから一休みしてて」

「わかりました、じゃあ先に昼休憩に入りますね」

「いいよ~、休憩明けも機材の点検引き続きよろしくね」

「わかりました」

そう言って俺は昼休憩に入り昼食をとり更に20分程度休憩をとり俺は再び機材の点検を開始する

「ここの機材も異常なしと」

そう言って次に移動しては点検してを繰り返し全ての点検を終えまりなさんに点検表を渡す

「終わりましたよ、全部異常なしです」

「お疲れ様~光君が簡単な修理とかも出来るからちょっとの異常なら問題ないし、本当に助かるよ」

「完全な故障なら俺にはどうしようも無いですけど、ちょっとした接触不良とかなら問題無いのでその辺は任せてもらえれば大丈夫です」

「おかげで助かってるよ」

「なら、よかったです。そういえば、お客さんの方はどうですか?」

「今日はあんまりだね、最近はRoseliaやAfterglowも来ないしね」

「あっちはあっちで忙しいんじゃないですか?」

「Afterglowは夏祭りで演奏するみたいだしね

光君もでしょ?」

「まぁそうなんですけど、後、2、3時間もすれば上がりですし、出番も最後なんで」

「そっか、なんならもう上がっても良いよ!機材の点検済んだし、そんなに忙しくなさそうだし」

「じゃあ、スタジオ使わせてもらえないですか?」

「良いよ~好きなだけ使ってちょうだいな」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

そう言って俺はギターを持ってスタジオに入りギターをアンプに繋ぎ演奏を開始する

今日演奏する曲を順番に演奏し最後の調整をしていく

「こんなもんかな?後は、本番を待つだけかな?」

そうしているとスタジオの扉がノックされまりなさんが声を掛けてきた

「光君、随分熱心に練習してるけど、そろそろ上がりの時間だよ、早くしないと夏祭り、間に合わないんじゃない?」

俺は時計を確認すると確かにいい時間だった

「すいません、熱中しちゃって、教えてくれてありがとうございます」

「今日は大丈夫だから気にしない気にしない、さぁ早く着替えて行った行った!」

「じゃあ、これで失礼しますね、お疲れ様です」

「お疲れ様~」

その後着替えを済ませてcircleを後にするとリサから電話がきたので俺は通話をタッチして電話に出る

「もしもし、リサ、どうしたの?」

(お疲れ~、光~、バイト終わった?)

「ちょうど終わって帰宅中、一度帰って着替えてから行くつもりだよ」

(LIVEまで時間あるんだよね?ならイツメン+Roseliaの他のメンバーと少しお祭り回らない?)

「祭りを見て回るつもりだったし良いよ、皆で回ろうか」

(じゃあ、伝えておくね、待ち合わせ18時で良い?)

「大丈夫、間に合うように行くよ!」

(OK、商店街の入口で待ち合わせね、待ってるよ~)

「了解、じゃあまた後でね」

(はいは~いまた後でね~)

そうして通話を終了すると俺は家路を急ぎ、そして家に着くとすぐに軽くシャワーを浴びてから着替えて髪を整えピアス等のアクセサリーを付けてから荷物を持って家を出る

そして待ち合わせの時間ピッタリに到着すると既に全員集合していた

「ごめんね、待たせたかな?」

「大丈夫だよ、時間ピッタリじゃん」

「遅れてはいないから安心なさい」

「そうですよ、時間ピッタリなので気にする必要はないと思います」

「あこも同意~」

「わ…私もそう思います」

「まぁ、でも、少しの間とはいえ待たせちゃったし

1人1品なんか奢るよ!ところで日菜は?イツメン+Roseliaの他のメンバーじゃなかったの?」

「だ~れだ?」

「日菜、それ、やる意味ある?声でバレるからね、俺が聞き間違えると思う?」

「だよね~ひ~くんがあたしのの声聞き間違えるわけないもんね~」

そう言いながら目隠ししている手をどけて日菜の方を振り返ると浴衣姿の日菜が立っていた

「どう?可愛い?」

「すげー可愛い、良く似合うよ、もちろん、皆も綺麗だし似合ってるよ」

俺は皆の浴衣姿を褒める

「光~もうちょい具体的にどう似合うとか言えないの~?」

「無茶言うな~まぁお望みのとあらば、一言感想言うくらいはするけどさ」

そう言って俺は1人ずつ感想を伝えていく

「あこちゃんは、カッコイイと可愛いにこだわって選んだんだよね、凄くあこちゃんらしいくて可愛いと思う」

「ありがとう、光兄ぃ!」

「どういたしまして」

俺はそう返答してから今度は燐子の方を向いて伝える

「燐子は浴衣姿だと、儚さが際立つよね、まさに大和撫子って感じで白い百合の花とか凄く似合いそう」

「そっそんな事はないと思いますけど、嬉しいです、ありがとうございます」

「まぁ、喜んでもらえて何よりかな」

そう言って今度はリサの方を向いて感想を伝える

「リサは、浴衣姿でも凄くオシャレでまさに着こなしてるって感じで凄く綺麗だよ」

「でしょでしょ~!結構頑張ったんだから!」

「だと思ったよ!なんか凄く本当に似合ってるしね」

「ありがとね!」

「うん、まぁ喜んでもらえよかったよ」

俺は次に友希那の浴衣姿に感想を伝える

「友希那は正直見違える程に綺麗だと思ったよ、普段はこうクールでどこまでもストイックな感じで女子なんだけどカッコイイって思わされるけど、今はただ本当に綺麗」

「あなたが見たいと言ったから頑張ったのよ、見られると思うと気合いは入れざるを得ないわ」

「まぁそれでも、本当に綺麗だとは思うよ」

「ありがとうと言っておくわ」

「どういたしまして」

そして最後に紗夜と日菜の2人に向けて感想を伝える

「紗夜と日菜、2人とも色違いでお揃いにしたんだね、紗夜はその青に薄紫の花柄の浴衣姿がとても似合ってて普段はとはまた違った綺麗さがあって、どことなく色っぽいなって思う、対照的に日菜は自分らしさが凄く出てて凄く可愛いんだけど、それだけじゃない綺麗さがあって凄く似合ってると思う」

「ありがとう、ひ~くん!お姉ちゃんも良かったね!ひ~くん綺麗って言ってくれるか凄く気にしてたもんね!」

「日菜!余計な事は言わなくていいのよ!」

「えぇ~本当の事だし、お姉ちゃんもひ~くんに褒めてもらえて嬉しかったでしょ?」

「それは…そうだけれど」

「アハハ、まぁ、紗夜にしろ他の皆にしろさ、人の目があると服装とかだって恥ずかしくないように気は使うんだしさ」

俺はそうフォローを入れる

「まぁ、確かにね~でも、アタシと友希那は光から浴衣姿が見たいって言われたからね~」

「そう言えばそうだったわね」

「ひ~くん!あたしもお姉ちゃんも言われてないよ~?」

「いや、日菜に関しては言えなかったんだよ!だってパスパレとして出てくれってお願いしたんだし、多分無理かなって、それと紗夜も人混み苦手って言ってたしもしかしたら夏祭り自体来ないかもなって思ったからさ言えなかったんだよ!」

「そいう事ですか、なんだか気を回してもらってごめんなさい光君」

「いや、こっちこそ、ちゃんと伝えてなくてごめん」

「でも、ひ~くん、そんなひ~くんに朗報だよ!」

「なんか使い方間違ってる気もするけど、何?」

「今回パスパレは全員浴衣姿なんだ~千聖ちゃんと彩ちゃんの浴衣姿楽しみじゃない?」

「彩はともかく、千聖は正直想像つかないし、言い出したのっておそらくイヴでしょ?それを多数決で千聖だけが反対だった、違う?」

「さっすがーアタシ達の事よく知ってるね~、千聖ちゃん最後まで渋ってたんだけど、ひ~くんのこと伝えたら途端に乗り気になったんだよ」

日菜のその発言であこちゃんと燐子以外の3人から突き刺さるような視線を向けられる

「光~とうとうアイドル件女優の白鷺千聖まで垂らしこんだの?」

「妙な言い方辞めて!それにアイドルなら、日菜や麻弥さんだってそうじゃん!」

「そうは言うけれど、あなたは日菜には甘いから今更よそれに、ドラムの子とはクラスが違うから普段は挨拶程度じゃない!」

「あなたという人は」

「3人ともそんなに怒ってると美人が台無しだからさ、笑ってなよ!それに、俺、千聖もそうだけど、日菜と麻弥さん以外のパスパレメンバーとは殆ど交流無いのに、どうやって垂らし込むのさ」

俺がそう言うと3人とも言葉に詰まった、とりあえず俺はパン!と手を叩いてから話し出す

「とりあえず、この話はここまで、皆、食べたいもの言って、1品ずつご馳走するからさ」

そう言って各自の食べたいものを聞いていく

「あこはお好み焼き食べたい!」

「私は…焼きとうもろこしをお願いします」

「アタシ焼きそば!」

「私も焼きそばが良いわね」

「あたし焼き鳥食べたい!」

「なら、日菜と2人で食べるので10本入りのをお願いします」

「了解、買ってくるから待ってて」

そう言って俺は屋台を回って買い物をしていき最後に羽沢珈琲店に寄るとAfterglowが勢揃いしていた

「来たよ~って皆、一緒だったんだ」

「光さん!いらっしゃい!来てくれたんですね」

「まぁ、約束したしね」

「光さん、食べてってくださいよ!つぐ特性のコーヒーフロートとほろ苦カップケーキ」

「売れてま~す」

「それ、モカが言うセリフじゃないと思う」

「確かに、つぐの台詞だよね」

「せっかくだし、貰おうかな」

「じゃあ、すぐ持ってきますね」

そう言って店の奥に入っていきすぐにコーヒーフロートとカップケーキを持ってきてくれた

「ありがとう、さっそく食べてみるよ」

そう言ってカップケーキを食べてみる

「美味しいよ!俺はこのほろ苦い感じ好き!コーヒーフロートに合いそうだし、コーヒー好きな俺にはピッタリ」

「口にあってよかったです」

「つぐのやつ食べてくれる人の口に合うかなって最後まで心配してたんです。お客さん達も美味しいって言ってくれてたんですけど、光さんやアタシらくらいの人達からはあんまりで」

「なるほどね、でも、気にしなくていいんじゃない?人によって好き嫌いはあるだろうし、少なくとも、俺はこれ好きだし」

そう言ってカップケーキを平らげコーヒーフロートを飲み干してから立ち上がりその場を後にする

「じゃあ、俺は行くよ、また後でね」

「はい、また後で」

俺はそんなに長居をしたつもりはなかったが待たせてしまったかなと思いわたがしとチョコバナナとりんご飴を追加で買ってからみんなの所へ戻った

「ごめん、ごめん、デザート系も買ってたら遅くなっちゃった、本当にごめん」

「良いよ、良いよ、あれこれ買ってきて、光も食べながら戻ってきたんでしょ?」

「うん、まぁね」

「なら、構わないわよ、とりあえず買ってきてくれたものを食べましょう」

「そうですね、せっかく買ってきてくれたんですし」

「だね~」

そう言って皆はそれぞれがリクエストしたものを手に取り食べ始める

「お祭りだからこそ美味しい食べ物ってやっぱりあるよね」

「それには同意するわ、この雰囲気で食べるからこそ美味しいものね」

「そうですね、普段よりも美味しく感じます」

「美味しいものは何時食べても美味しいよ」

「そうかもしれないね」

「だよね~」

そうして皆が食べ終わり俺はゴミを片付けてから皆に声をかける

「皆、そろそろ移動しない?LIVE始まるよ」

「光の出番最後じゃん!」

「早めに移動しておかないと、準備もあるし」

「他のバンドの演奏も聞いてさ光の出番待とうじゃない」

「賛成です。Roseliaにとってもプラスになることは多いかと思います」

「あこもお姉ちゃんの演奏聞きたい!」

「まぁ、こう言ってますし」

「パスパレ出番2番目だしあたしも移動しておきたい」

「じゃあ決まり!移動しよう」

そう言って俺達は移動する。

「そういえばさ光、今回演奏する曲ってテーマはあるの?光はいつも何かしらテーマにそって演奏してるでしょ」

「あぁ、うん、今回は夏祭りそのものがテーマかな、後は夏休みの終わりかな」

「なるほどね、じゃあそれっぽい曲選んでるんだ!あこは知ってるみたいだけど、教えてくれないしさ当日のお楽しみってさ」

「まぁ、あこちゃんが秘密にしてくれてたんならやっぱりもう少しの間楽しみにしてて欲しいな」

「まぁ、ここまで来たのならそれが正解ね」

そう話している間に俺達は野外ステージに到着する

「じゃあ、楽しみにしてて」

「お姉ちゃん!あたしの演奏も見ててね」

「えぇ、どちらも楽しみにしてるわ」

そうして俺と日菜は野外ステージ脇のテントに入っていく

「お疲れ~ってやっぱり俺と日菜が最後か」

そう言う俺の周りに出演バンドのメンバーが集まってきた

「光先輩!やっと来た!」

「こんばんは、香澄、それとポピパの皆もね」

「今回も光先輩が最後ですか?」

「そうだよ、基本最初か最後だからね出番」

「1番手は私達よ!」

話に割って入ってきたのはこころだ

「こころん!」

「やっほー香澄、私達の演奏楽しみにしててちょうだい!皆を最高の笑顔にするわ!」

「やるよ~!」

「頑張るね」

「任せてもらおう!」

「皆~出番だよ~」

「あら、もうそんな時間?行ってくるわね~」

そうしてこころ達はステージに上がって行った

「騒がしいて言うか賑やかな奴だな~こころは」

「それがいいところですよ!光先輩!」

「まぁそうだね」

そう言って俺はこころ達ハロハピのステージを見始める

皆がステージに上がったのを確認しスポットライトがメンバー全員を照らし出す

「皆~ハロ~!」

観客達からハロー!と返答が返ってくる

「もう一度~ハロ~!」

こころがそう言うと、観客が皆再びハローと返答する

「最高よ!じゃあ、いくわよ!せ〜の!ハッピー!」

(((ラッキー!)))

「スマイル~yeah!!!!!!」

こころの掛け声で観客皆から歓声が上がる

「さっそく皆に笑顔をお届けするわ!笑顔のオーケストラ!」メンバーの演奏に合わせてこころが歌っていく

「相変わらず、楽しそうに歌って踊るな、見てて楽しい」

「可愛いですよね!こころん達!」

「アハハ、可愛いか、まぁ、そうかもね」

そう言ってこころ達のステージを見ていると笑顔のオーケストラの演奏が終了した

「このまま次にいくわよ!コロッケタイム!」

そして2曲目が演奏されていく

「はぐみの曲だよねこれ」

「イメージって言うかはそうかもですね」

「皆、こころにつられて笑ってるしきっと楽しくて仕方ないんだろうな」

「先輩は楽しくないんですか?」

「楽しくなかったら、とっくに辞めてるよ、そうじゃなくて、こころ達もこのメンバーじゃなきゃってメンバーなんだなってさ」

「皆、そうじゃないんですか?」

「ん~例えばバンドのサポートだとまた違うんじゃない?後はスタジオミュージシャンとか」

「あぁそう言われれば」

「でも、普通はそこまで考えませんって!」

「まぁ、俺だから」

そう言って俺は笑う、そしてハロハピのステージが終了するとパスパレの番になった

「行ってきます、見ててね光君」

「うん、ここで見てるから、しっかりやってきな」

「行ってくるねひ~くん」

「ちゃんと見ていてよ」

「わかってるよ!行ってきな!」

「皆集まって円陣やるよ!」

「千聖ちゃん、日菜ちゃん、麻弥ちゃんにイヴちゃん、準備は良い?」

皆が頷いたのを確認すると彩は声を張り上げる

「パスパレ~オー!」

「「「「オォ!」」」」

そしてパスパレの皆はステージに上がっていき演奏する

「1曲目はしゅわりんどりーみんか、まぁ1番練習してた曲だろうし、当然か」

まだまだ荒削りな部分はあるけれど形にはなっている

「一人一人が虹色になるのはまだ先かもな」

そしてあっという間に1曲目が終わり、彩が話し出す

「改めまして、パスパレことPastel*Paletteです!1曲目はしゅわりんどりーみんでした。」

「私達が1番練習してきた曲なので、それなりの演奏ができたと思ってます」

「それじゃあ、次の曲にいきます!この曲はわたしと千聖ちゃんのツインボーカルで演奏します」

「ゆら・ゆらRing-Dong-Dance」

千聖と彩の2人をメインに曲が歌われていく

「いい曲だな、久々に言の葉を演奏したくなった」

「どういうことですか?」

声がして振り返ると蘭達が準備を終えてステージに上がるのを待っていた

「次かAfterglow 」

「はい、光さんにもアタシ達のいつも通りの全力見せてやりますよ!」

「それよりも、光さんが言ってた言の葉を演奏したいってどういうことですか?」

「あぁ、パスパレのあの曲がヒントになって、全然違う曲だけど、似た曲調のやつが浮かんだってだけ」

「そうですか、じゃあ、アタシ達の番なので行ってきます」

「いってらっしゃい」

蘭達と話している間に曲と出番が終わったようで皆が戻ってきた

「お疲れ様、浴衣で動きづらいだろうによく演奏しきったよね。」

「袖を上げていたのが幸いだったわ」

「そうっすね」

「はいです!」

「そうかも」

「私だけ必要無かったけどね」

「まぁ、何はともあれいい演奏だった、俺も負けてられないな!」

「出番最後なのに気合い入りすぎじゃない?」

「いや、いい感じの高揚感で満たされてて、今なら最高の演奏が出来る気がする」

そう言っている間にもAfterglowの演奏が始まった

「いつも通りのBrandNewdaysか、皆の結束力の高さが伝わってくるな」

「カッコイイよね、蘭ちゃん達」

「あぁ、カッコイイよAfterglowは」

俺はAfterglowの演奏を1音も聞き漏らすまいと耳を澄ます

集中して聞いているとあっという間に終わってしまう

「次の曲はなんだろうな、楽しみだ」

「夏祭りLIVE最高にアツい!いい感じにノッてます!このまま次にいきます!Sasanqua!」

蘭が曲名を告げると他のメンバーが演奏を始め、蘭が弾きながら歌っていく

「まさに絆の強さは誰にも負けないって感じの曲だな」

俺は耳を澄ましAfterglowの曲を、蘭の歌声を自分の耳に残していく

「光先輩!次は私達の番です!見ててくださいね」

「ここから見てるよ!最高の歌を聞かせてね」

「期待しててください」

「じゃあ円陣やろう!」

「うん」

「OK」

ポピパの皆は円陣を組むと独特の掛け声で円陣をきる

「せーの!」

「「「「「ポピパ!ピポパ!ポピパパ、ピポパ!」」」」」

そしてステージに上がっていく

「Poppin’Partyです!商店街でLIVEするの楽しみにしてました!まずは1曲聞いて下さい!8月のif」

演奏が始まった、今回は香澄がメインで歌っていく前回は沙綾と2人で歌っていた

「久々に聞いたけど、やっぱりいい曲だな」

「ポピパらしいくて可愛いよね」

「可愛い?そうかな?、まぁ、でもやっぱりいい曲だとは思うよ」

1曲目が終わり、また少し俺の番が近付く、不思議と緊張はなくあるのは高揚感だけだ

「この感覚っていつ以来かな?」

そう呟きながらポピパの演奏に耳を澄ます

「2曲目にいきます!夢見るsunflower」

2曲目が始まった、初めて聞く曲だったが不思議とそんな気がしない、そして懐かしい感じがする

俺は聴き入っているうちに、曲が終わった

「私達の演奏はこれで終わりです!でも、LIVEはまだまだ終わりじゃないです!夏祭りLIVEの最後にふさわしい曲を演奏してくれる人がまだいます!」

俺は香澄の言葉に少しだけ頭を抱えたくなった

「プレッシャーだって…」

そう言って苦笑しながらもステージ袖からステージに出ると香澄達が俺の方を向いて言った

「光先輩!後はお願いします!」

「先輩が終わりを飾ってくださいね!」

「お願いします」

「任せました」

「光さん!お願いしますよ!」

俺はただ静かに頷きステージに立つ

「ラストを任されました、光です。俺の事を知っている人は結構いると思います。今回は演奏するなんて正直思って無かったです、まずは1曲聞いて下さいタイトルは夏祭り」

 

『君がいた夏は遠い夢の中空に消えてった打ち上げ花火』

俺は歌っていくただ今この瞬間をただ楽しむために

『君の髪の香りはじけた浴衣姿がまぶしすぎてお祭りの夜は胸が騒いだよはぐれそうな人ごみの中

「はなれないで」出しかけた手をポケットに入れて握りしめていた

君がいた夏は遠い夢の中空に消えてった打ち上げ花火』

 

Roselia視点

「光~!最高だよ~!」

「落ち着きなさいよ、でも、いい曲ね初々しい感じがとても」

「えぇ、でも、恋人と言うよりはまだ好きと伝えられないもどかしさがありますよね」

「思い出って感じかな?」

「そうかもね」

光はいつもその場にあった曲を選ぶ今回もそうだ、今この瞬間をただ光は曲に込めている

 

『子供みたい金魚すくいに夢中になって袖がぬれてる無邪気な横顔がとても可愛いくて君は好きな綿菓子買ってご機嫌だけど少し向こうに友だち見つけて離れて歩いた

君がいた夏は遠い夢の中 空に消えてった打ち上げ花火』

 

Afterglow視点

「間奏のギターヤバくない?あそこまで、できる?あたし、無理だよ!それなりに難しいフレーズとか弾いてるつもりだけどさ」

「多分無理~指動かな~い」

「光さんはこのくらいなら無問題って言って笑ってたよ」

「そういえばそうだったな」

「なんでか光さんだからで納得できる私がこわい」

そのくらい間奏の間のギターはやばかった

 

『神社の中石段に座り ボヤーッとした闇の中で

ざわめきが少し遠く聞こえた線香花火マッチをつけて

色んな事話したけれど好きだって事が言えなかった

君がいた夏は遠い夢の中 空に消えてった打ち上げ花火

君がいた夏は遠い夢の中 空に消えてった打ち上げ花火

空に消えてった打ち上げ花火』

 

「1曲目は夏祭りの淡い思い出を歌った曲タイトルはそのままに夏祭りを歌わせてもらいました、次の曲も夏祭りがテーマですけど、夏祭りでの初デートの情景を歌った曲になってます。聞いて下さい 【わたがし】」

 

俺は片手をキーボードにのせて前奏を奏でた後ギターに切り替え歌い出す

 

『水色にはなびらの浴衣がこの世で1番似合うのは

たぶん君だと思う よく誘えた泣きそうだ

夏祭りの最後の日わたがしを口で溶かす君は

わたがしになりたい僕に言う 楽しいねって

僕は頷くだけで気の利いた言葉も出てきやしない

君の隣歩く事に慣れてない自分が恥ずかしくて

想いが溢れたらどうやってどんなきっかけタイミングで

手を繋いだらいいんだろう どう見ても柔らかい君の手を

どんな強さでつかんで どんな顔で見つめればいいの

 

君がさっき口ずさんだ歌にもたまに目が合う事も

深い意味なんてないのだろう 悲しいけど

君が笑ってくれるただそれだけの事で僕はついに

心の場所を見つけたよ うるさくて痛くてもどかしくて

想いが溢れたらどうやってどんなきっかけタイミングで

手を繋いだらいいんだろう どう見ても柔らかい君の手を

どんな強さでつかんで どんな顔で見つめればいいの

 

もうすぐ花火が上がるね君の横顔を今焼き付けるように

じっと見つめる』

 

ハロハピ視点

「素敵な曲ね、光が歌うからこそなのかしら?」

「そうかも!ひかるんって言葉より曲で伝える方が得意って言ってたことあったし」

「儚い」

「でも、本当に素敵な曲だよね、光君にもそういう経験があるから、ここまで綺麗に見えるのかな?」

「どうなんだろうね?光さんに聞いてみたら?」

「答えてくれるかな?」

他のメンバーにどう映ってるのかわからないけど、少なくとも私と花音さんには夏祭り初デートする恋人になりたての2人が映っていた

 

パスパレ視点

「彩ちゃんどうしたの?さっきから黙ったままで」

「いや、あの、う~ん あのね、光君が歌ってるせいなのかはわからないけど、思わず聴き入っちゃって」

「ひ~くん、多分いつも以上に演奏のクオリティ上げてるよ?」

「わかるんすか?」

「ひ~くんの本気の演奏聞いた事あるんだけど、世界が広がるって言うのかな?引き込まれる感じがするんだ」

「なるほど、なら、今の光君はそれだけ本気に近い演奏をしてるんですね!」

「多分ね~でも、ひ~くんはこの歌程初心じゃないけどね、ひ~くんもっとチャラいし」

「日菜ちゃん、それ褒めてる?光君聞いたら怒りそうだよ?」

「怒りはしないけど、多分聞かれたら髪の毛ワシャってされるかもね」

そう言いながらも日菜ちゃんはどこか楽しそうに光君が歌っている姿を見ているし、なんでかわからないけど歌詞の浴衣姿の女の子にはどうしても日菜ちゃんが重なって見えた

 

『この胸の痛みはどうやって君にうつしたらいいんだろう

横にいるだけじゃ駄目なんだ もう君の気を引ける話題なんてとっくに底をついて 残されてる言葉はもうわかってるけど

想いが溢れたらどうやってどんなきっかけタイミングで

手を繋いだらいいんだろうどう見ても柔らかい君の手を

どんな強さでつかんでどんな顔で見つめればいいの

 

夏祭りの最後の日わたがしを口で溶かす君に

わたがしなりたい僕は言う楽しいねって』

 

演奏が終わると観客全員が拍手が巻き起こる

俺はその中にRoseliaのメンバー全員の姿を見つけて自然と笑みが零れる

「聞きに来てくれてありがとうございます。次の曲が今日の

ラストナンバーになります」

俺がそう言うと客席から「ええ〜」とか「もっと聞きたい」

などの声が聞こえてくる

「とりあえず、最後の1曲を聞いて下さい

ラストはキーボードで演奏します。【花火の魔法】」

 

『花火の魔法にかかってしまえ

あなたの心を燃やしてしまえ あぁ花火消える前に』

 

俺はイメージを膨らませていく、心地いい高揚感が体を包む中、俺は観客席にいる皆を、舞台袖から見ている皆をイメージの世界へ引き込んでいく

『夏休みの最後の日に来た電話

「みんなで花火しようぜ」あなたの声

友達のひとりだと思われてても

ふたりきりの会話がうれしかった

橋の下でカラフルな火花が咲くあなたも赤 青 ピンク

わたしの火をあなたにあげたときに本気で願ったの

花火の魔法にかかってしまえわたしの病を患ってしまえ

夏の暑さがわたしを狂暴にする

花火の魔法にかかってしまえあなたの心を燃やしてしまえ

あぁ花火消える前にあなたのこと火傷させたいです』

 

ポピパ視点

「光先輩やっぱり凄いね!キラキラしてカッコイイ!」

「いや、まぁ確かに演奏してる姿はカッコイイかもしれないけど、まずもってあの人、どんな声帯してんだよ!」

「まぁ確かに、普通あそこまでの声出ないよね」

「どれだけ練習したらあそこまでの引き込まれるような演奏が出来るのかな?」

「どうだろう?光さんに聞いてみたら?」

「教えてくれるかな?」

「大丈夫じゃない?」

そんな会話をしながら私達は光さんが見せるイメージの世界に引き込まれる

 

『白く煙った橋の下あなたの手を引き

抜け駆けしたいなんて思ってても

どんな顔でなんて言えばいいかわからないまま

花火も夏も終わりに近づいてく

はっきりしてるはずの気持ちも

あなたの前ではオレンジみどり

あたしの火はあなたにあげる時に少し弱くなる

花火の魔法にかかってしまえあなたの心を燃やしてしまえ

あぁ花火消える前に もう夏が終わるまだ終われないよ

さあ いま 火を付けて

あなたの心目指して夢中で走り出したの

花火の魔法にかかってしまえわたしの病を患ってしまえ

夏の暑さがわたしを狂暴にする

花火の魔法にかかってしまえあなたの心を燃やしてしまえ

あぁ花火消える前にあなたのこと火傷させたいです

あなたのことがずっと好きでした』

 

演奏が終わると再び拍手喝采だった、そして観客達を掻き分けるようにしてRoseliaのメンバー全員がステージの前までやってきてリサが更に1歩前に出て言った

「光~!アンコール!もう一曲歌ってよ!あるんでしょ?本当の本当に夏そのものの終わりを感じさせる曲!」

そして友希那もリサに続き言う

「あるなら是非とも聞きたいわ、もう一曲歌ってくれるかしら?」

俺は軽くため息をつくとマイクを通して話し出す

「アンコールに答えてもう一曲!夏の終わりを感じさせる曲

Secretbass君がくれたもの」

俺はキーボードのサウンドを変えて演奏していく

『君と夏の終わり将来の夢大きな希望忘れない

10年後の8月また出会えるの信じて最高の思い出を…』

 

俺は再びギターに切り替え観客皆をイメージの世界へ引き込んでいく今度は夏の終わりに再会を約束した友人と作った最高の思い出の世界へ

 

『出会いはふとした瞬間帰り道の交差点で

声をかけてくれたね「一緒に帰ろう」僕は照れくさそうに

カバンで顔を隠しながら本当はとてもとても嬉しかったよ

あぁ花火が夜空きれいに咲いてちょっとセツナク

あぁ風が時間とともに流れる嬉しくて楽しくて

冒険もいろいろしたね2人の秘密の基地の中

君と夏の終わり将来の夢大きな希望忘れない

10年後の8月また出会えるの信じて君が最後まで心から

「ありがとう」叫んでたこと知ってたよ涙をこらえて笑顔で

さよならせつないよね最高の思い出を…

あぁ夏休みもあと少しで終わっちゃうから

あぁ太陽と月仲良くして悲しくて寂しくて喧嘩もいろいろしたね2人の秘密の基地の中

君が最後まで心から「ありがとう」叫んでたこと知ってたよ

涙をこらえて笑顔でさよならせつないよね

最高の思い出を…

突然の転校でどうしようもなく手紙書くよ電話もするよ

忘れないでね僕のことをいつまでも二人の基地の中

君と夏の終わりずっと話して夕日を見てから星を眺め

君の頬を流れた涙はずっと忘れない

君が最後まで大きく手を振ってくれたこときっと忘れない

だからこうして夢の中でずっと永遠に…

君と夏の終わり将来の夢大きな希望忘れない

10年後の8月また出会えるの信じて君が最後まで心から

「ありがとう」叫んでたこと知ってたよ涙をこらえて笑顔でさよならせつないよね最高の思い出を…最高の思い出を…』

俺はラストまで一気に歌い上げるとラストの演奏を終えて話し出す

「この曲が今日のラストになります。本当はもっともっと演奏したい曲はたくさんありますけど、それはまたの機会にしようと思います。路上LIVEなんかも時々やっているので聞きに来てくれたら嬉しいです。今日はありがとうございました」

俺はそう言って頭を下げてからステージ袖に戻っていくと

一緒に夏祭りLIVEを盛り上げた皆がやってきた

「お疲れ様皆、全員最高の演奏だったよ」

「光さんこそ!あんな凄い演奏するなんて聞いてないですよ!」

「かなり本気に近い演奏だったんじゃない?」

「うん、まぁね多分最近の中じゃ1番の演奏が出来たと思う」

「やっぱり、そうだと思った~」

そしてその後も皆とたくさんの言葉を交わす中おたえが俺の横に来て俺の服の袖を軽く引っ張った

「どうしたの?」

「最後の曲凄く震えました。なんかもう色々思い出して泣きそうで、まだ今よりもっと子供だった頃に引っ越して行った幼なじみと最後に歌った曲とか、話した内容とか鮮明に思い出せて…」

そこまで言うとおたえは黙った俺の袖を掴んでいる手が微かに震えている、俺はおたえの肩に手を置いてから話しかける

「おたえ、俺はさ、その時のことは何一つだってわかんないけど、きっとその幼なじみとはまたきっと会えるよ、それがいつかはまだわかんないけどさ10年先か20年先か、きっとまた会える、そう約束して歌った曲なんでしょ?その曲はさ」

「…そう…ですね…はい!そう思って2人で演奏した曲です」

「ならさ、まずは、この先いつか会えると信じて歌っていく事が大事じゃない?」

「そうですよね!私、皆と一緒にこれからも頑張ります!」

「うん、頑張って、ところで、機材とかどうするの?」

「今日のところはシートを掛けておいて、明日商店街の大人の人達が総出で片付けるみたいですよ」

「なら、商店街チーム以外はここで解散かな?」

「そうなりますね、とりあえず皆で商店街の出入口まで行きましょうか」

「そうだね、じゃあ行こっか!」

そう言って俺達はそれなりの大人数で商店街の出入口まで歩いて行く、出入口では、Roseliaの皆が待っていた

「来た来た!お~い!光~皆~」

「お姉ちゃ~ん」

リサとあこちゃんが手を振っている

「巴、あこちゃんが呼んでるよ」

「ですね、ちょっと先行きますね!」

「あたしもお姉ちゃんの所に行くね!」

そう言って巴と日菜はそれぞれあこちゃんと紗夜の所へ駆け寄っていき俺達は少し遅れて合流する

「お疲れ様、光良かったよ!最高の演奏だった」

そう言いながら肘で俺の脇腹をつつく

「ちょッ肋にくい込んで痛いから辞めてね、俺、両手塞がってるんだからさ」

「良いじゃん!良いじゃん!ウリウリ~」

「だから痛いって!」

「そのくらいになさい、リサ、何はともあれ、良い演奏だったわ光、でも、あれでも本気では無いのでしょう?」

「あれでも、6割くらいかな?多分だけど、かなり集中はしてたからね」

「光君の本気の演奏はもっと引き込まれて曲が終わるとそのままの世界観で次に繋がります」

「ひ~くんの本気の演奏は見える世界に完全に自分がいるんだよね~」

「あぁ~なんかわかるかも、あたしも止まった時間の中真っ白な世界からその世界が色付いていくみたいなそん感じだったな~」

「そうだね~、私の時は真っ暗だった目の前がどんどんキラキラしてきて、顔を上げたら目の前にキラキラした道が見えたんだ~」

「光は一体どんなイメージで演奏したの?」

「そうだな~沙綾の時は立ち止まってないで1歩踏み出せって気持ちをそのまま歌に乗せて演奏したんだよね、香澄の時は俯いてちゃダメだってただ伝えたかったな~」

「そう、いつか本気の演奏を聴ける日が来るのかしら?」

「友希那が本気で俺の手を必要としてくれたらね」

そう言って笑いかけると友希那はそっぽをむいてしまった

仕方なく他のメンバー達や他のバンドの子達とあれこれと話ながら駅に向かった

「そういえば、皆はこのまま解散するの?」

「そのつもりですよあたしらは少なくともひまりとあたし以外皆一応商店街チームなんで」

「私達は有咲の家にお泊まりです。明日で夏休み最後なので」

「まぁ、たまにはな」

「そっか、他は?」

「私達も解散かな、一応明日も仕事だったりバイトだったりだから」

「パスパレは大変だね」

「そんな事ないよ、好きでやってるんだもん」

「それよりも、光、LIVE出演の条件だけど、事務所からは特になかったけれど、一つ貸しにしてもらえないかしら?」

「良いけど、なんで?」

「しばらくは小さなLIVEくらいしか仕事はないかもしれないけれど、大きなフェスやLIVEイベントがあった際にサブマネージャー件指導役として力を貸して欲しいのよ」

「そういう事なら、俺は構わないよ、今回は貸りにしとくから、何かあったら言ってね」

「そうさせてもらうわ」

「私達もここで解散かしらね、明日は皆忙しいみたいだし、はぐみはソフトの試合で花音はバイトで薫が演劇部の活動でミッシェルはどうか分からないけど、私も楽しい事を探しにいくわ」

「そっか、まぁ、充実してるみたいでよかったよ」

「それはもう!毎日笑顔が溢れているわ」

「そっか、こころはハロハピの太陽なんだね」

「あら、素敵な事を言ってくれるのね光!でも、その通りよ!私がいて皆がいて笑顔があるんだもの!」

実にこころらしい回答だと思った、確かに、こころがいるからこそハロハピのメンバーは皆笑っていられるのだろう

なんだかんだいいながらも美咲や花音も楽しそうだ

「そういえば、友希那、明日はRoselia集まるの?」

「いいえ、明日は個人練習にしているわ、それに光は明日はcircleに居ないんでしょ?」

「あぁ、うん、ちょっと1日かかる用事がね」

さすがにリサの誕生日デートだとは言える訳が無いので適当に誤魔化す俺をリサは少し困り顔で苦笑しながら見ている

「そう、まぁ、なんにせよ、新学期早々遅刻するという事だけは避けなさい」

「わかってるよ、そこは心配しないで」

「なら、いいわ、とりあえず、次に会うのは新学期ね」

「そうなるかな、学校で会うメンバーはまた学校で他のメンバーはまた近いうちに会おうね」

俺がそう言うと「また近いうちに」と返答しその場を後にするメンバー達と「また学校で」と言って去っていくメンバー達

にもう一度「近いうちに必ず、そしてまた学校で」そう言って俺達は皆それぞれ帰路に着く、帰り道、俺は紗夜と日菜と3人で歩いている、特に会話はないが不思議と気まずさは無い

そんな中俺と紗夜を日菜が呼んだ

「ねぇ、ねぇ、ひ~くん、お姉ちゃん」

「どうしたの?」

「何かしら?」

「あたし達って10年後の8月ってどうしてるかな?」

「何?Secretbassの話?」

「何となくね、ひ~くんが歌ってくれた意味を考えてたんだけど、夏が終わるってだけじゃなくて未来の自分がどうしてるかな?とか考えてたんだ」

「それで、答えは出たのかしら?」

「ううん、全然!だから、ひ~くんやお姉ちゃんはどうなのかなって」

俺はその問いには迷うことなく答えた

「俺は、約束を果たせてたら良いかなって思うよ」

「約束?」

「うん、SPACEのオーナーや俺の両親や夢を応援してくれる沢山の人と交わした夢を叶えてて理想の自分になれてたら良いとは思ってるそれが例え10年後の8月じゃなくてもね」

「そっか、ねぇ、その時ひ~くんの隣には誰がいるのかな?」

「どうだろう?少なくともひとりじゃないさ、それに10年後の未来の事なんて、わかんないよ」

俺は笑いながら答えた

「そうだよね、そうかも!じゃあお姉ちゃんは?」

「そうね、少なくとも、FWFに出場して優勝してその先を見据えられていたら良いわね」

「出来るんじゃない?紗夜達Roseliaならさ」

「もちろん、その為の努力なら惜しみません!私達Roseliaの目標は遥かなる高みですから 、もちろん光君はその舞台を見届けてくれるのでしょう?」

「夢の舞台でってヤツかな?まぁそこに俺が居ていいなら

きっと居るよ」

「約束ですからね!破ったら引張たきますからね!」

「少なくとも、空は繋がってるんだし、みんな空の下で繋がってるさ」

「あなたはいつもそうやってはぐらかすんですね、光君らしいですけど」

「ひ~くん、本当に黙っていなくなるのだけは無しだよ!」

「言ったろ、高校卒業までは皆と一緒に音楽を目一杯楽しんで同じ道を歩いて行くさ」

それが今の俺に言える最高の答えだった

「約束したからね!あたしだけじゃなくて、お姉ちゃんや他のみんなとも約束したんだからね!」

「わかってるよ!ほら、帰ろう、送るからさ」

そう言って俺は手を差し出すと日菜はその手を握り返してきた

「ひ~くんキーボード、持ってあげる!」

「じゃあ、お願いね」

俺は日菜にキーボードが入ったケースを預けるとそれを背負って日菜は紗夜の方を向いて言った

「お姉ちゃん!ひ~くんの反対の手、空いたよ」

「え?それは…その…手を繋げって事なの?」

「お姉ちゃんはひ~くんと手を繋ぐの嫌?」

「嫌…ではないけれど…その…恥ずかしいわ」

「紗夜、それに日菜も浴衣だし、歩きにくいでしょ?転ばないようにさ、今だけさ、手、繋がない?」

俺は理由をつけて最もらしい事をあえて言う

「まぁ、一理ありますし、そうさせてもらいます」

そう言って俺の手を握り隣に並び歩き出す

嬉しいそうにしている日菜と少し恥ずかしそうにしている紗夜、2人と一緒に帰り道を歩いている、相変わらず会話はないが本当に不思議と気まずさは無い

「光君、送って下さってありがとうございます」

「どうしたの?突然、まだ家に着いてないよ?」

「最初に言っておきたくて、それに日菜や私のために気を使ってくれてますし」

「なんの事?演奏?」

「いえ、演奏もそうですけど、その…手まで繋いで歩幅まで合わせてもらってますし」

「あぁ、その事、気にしないでいいよこのくらいなんでもないし、それに日菜には荷物持ってもらってるしさ」

「それは、そうですけど…」

「お姉ちゃん、気にしすぎじゃない?ひ~くんってあんまりあれこれ気にされるの好きじゃないんだよ!だっていつも誰かの為に出来ることをやってるだけなんだし、今回もそうなんだよ。」

「日菜の言う通りだからさ、あんまり気にされると、困るというか、どうしていいか、わかんない」

「まぁ、それがひ~くんだから」

「なんだか日菜には俺の事はお見通しって言われてるみたいだな~」

「そんな事ないよ、まだまだわかんない事だらけだよ~」

そう返答する日菜は笑っている、それにつられるようにして俺も自然と笑っていた

「本当に日菜と仲がいいんですね光君」

「そりゃね、出会ってまだ半年も経ってないけど、俺は日菜のまっすぐ人の目を見て話せる所を気に入ってるし、それをわかってるから日菜だって俺を慕ってくれてるんだと思うし、そんな日菜を邪険にはしたくないから」

「そうかもしれないですけど、日菜に甘すぎませんか?」

「どうだろう?日菜はどう思う?」

「普通じゃない?周りの事はよくわかんないけど」

「それが答えだよ、結局周りがどうかなんて関係ない、俺達がお互いに今の関係が理想だと思うならそれでいいんじゃない?」

「まぁ、光君がそう言うなら納得しますが…」

「俺はさ、好き嫌いとか損得じゃないそういうの抜きでたくさんの人と仲良くなりたいんだ、だからさ今の関係だって大切にしていきたい、それはいけないかな?」

「素敵だと思います。多分そんな貴方だからこそ周りに沢山の人が集まるのでしょうね」

そう言って微笑む紗夜はとても綺麗だった

そんな紗夜に俺は問いかける

「ねぇ、紗夜、俺の事光君じゃなくて光っては呼んでくれないの?」

「友希那やリサは俺の事光って呼ぶでしょ?紗夜にも俺の事光って呼んでくれたりしない?」

「それは、難しいですね、今まで皆さんのことを名前で呼んだことはなくて、光君って呼ぶのすら精一杯なんです」

「お姉ちゃん、一度だけでも呼んであげたら?」

「日菜まで…はァ…わかったわ一度だけ名前で呼び捨てにしますけど…笑わないで下さいね」

「笑わないよ、なんで笑うの?」

「そうだよ!」

紗夜はもう一度深呼吸すると俺の名を呼んだ

「ひ…ひか…光」

俺よりも少し背が低めな紗夜は俺を見上げる形で俺の名を呼んだ光と確かにその声で

「はい、ここにいるよ、君の隣にね紗夜」

そう言って俺は微笑んだ

紗夜の方は真っ赤になって俯いている

「お姉ちゃん?大丈夫?真っ赤だよ?」

「その…やっぱりどうも恥ずかしいわ」

「やっぱり駄目そう?」

「はい、すいません光君」

「お姉ちゃん可愛かったよ」

「どうしてよ!?」

「だってひ~くんの名前呼ぶだけなのに呼んだら呼んだですっごい真っ赤なんだもん!お姉ちゃん可愛い!ねぇ、ひ~くんもそう思うでしょ?」

「紗夜は元々美人だしね」

「からかわないでください!」

そう話していると日菜達の家に到着した

「あ~あ、もう着いちゃった、楽しい時間てあっという間なんだもんなぁ~ひ~くん今日泊まっていかない?お姉ちゃんも喜ぶと思うけど?」

「日菜!!」

「残念だけど、遠慮するよ、明日は1日用事で忙しいんだ、また今度ね!それとまずは遊びに行くんでしょ?」

「じゃあ今度は遊びに行ってからお泊まりね!」

「ちゃんとご両親の許可は得ておいてね、そうしたら俺は構わないからさ」

「それなら大丈夫!家の両親長期出張で家にいないこと多いから好きにしていいって言われてるし」

「じゃあ2人の都合がいい日にね、じゃあまたね」

そう言って俺は日菜からキーボードを受け取り氷川家を後にしその後何気なくスマホを確認するとリサからメッセージが届いていた内容は明日楽しみにしてるという内容だった

「明日か…」

 

俺はまだ見ぬ明日を思いながら家路に着いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




夏祭り編終了です!次はリサの誕生日編を書いてから二学期イベントとして羽丘祭と修学旅行編を挟んで光君の過去編とカバーLIVE編を予定通り書いて行こうと思いますのでご愛読よろしくお願いします。

次回「誕生日と頑張れって気持ち」

シーズン3の内容いくか二学期編挟むか

  • 二学期編として何話か入れましょう
  • シーズン3の内容入って大丈夫です!
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