その日、俺の元につぐみが倒れたと連絡が入った
理由は過労だと言っていた、なんでも、最近店が忙しい事が
多かったらしく皆も気にかけてはいたらしいが直前まで皆異変に気付けなかったらしい
俺はとりあえず連絡をもらってすぐに病院に向かった
病院に到着するとつぐみ以外のAfterglowの皆とつぐみの両親が集まっていたのでとりあえず、息を整えて話しかける
「皆!つぐみは?」
「大丈夫です。頭打ったりとかは幸いな事になかったみたいです。」
その言葉を聞いてひとまずホッとする。
「それで、今は?」
「とりあえず、眠ってます。」
「そっか、大事なくて何よりかな…」
そうして俺は少し周りを見るとひまりとモカが離れて座っていたので俺はそっちに行き声をかける
「なんかあった?」
「蘭とひまちゃんが喧嘩しちゃって〜」
「つぐと直前まで私、話してたんです!それで、厨房に戻ろうとしたタイミングでつぐ倒れちゃって、私、リーダーなのに、1番最初に気づいてあげなきゃ行けなかったのに!」
そう言ってひまりは泣き出した
俺はどうしたもんかと思いながらとりあえず、蘭の話も聞いてみる事にした
「蘭、蘭はなんでそんなにムスッとしてるの?」
「別にムスッとなんか!」
「とりあえず、話してくれない?仲裁に入ろうにも、他の方法取るにしても話聞かないと俺、どうしようもないよ」
「そうだぜ蘭、話して楽になる場合もあるしさ、蘭の考え聞いてもらえよ」
「まぁ、そこまで言うなら」
そう言って蘭は話し出す
「つぐが倒れた時、あたし達全員が咄嗟に動けたから頭打ったり大事にならなかったんだ、でも、直前まで話してたからってのもあってひまり凄く気にしてて、あたしは次はこうならないようにあたし達全員が気を付けてあげるしかないから切り替えなって言ったんです。でも、ずっとメソメソしてるから、こう、カチンと来ちゃって、売り言葉に買い言葉になって喧嘩しちゃって」
俺は軽く頭を抱えた、正直今回の事を引きずる気持ちも蘭の意見も両方最もだと思ったからだ、俺は迷った末につぐみの両親からも話を聞いてみる事にしつぐみの両親に話しかける
「こんばんは、つぐみは大丈夫なんですよね?」
「あぁ、君か、大丈夫、聞いてはいるだろうがアタマを打ったりとかしてないし単なる過労だって言っていたよ」
「そんなに忙しかったんですか?ココ最近」
「そうね、いつもより少し忙しいくらいではあったけれど、無理させたりとかはしてないつもりだったのよ」
「多分ですけど、忙しいタイミングと暇になるタイミングがかなり差があったりしませんでしたか?」
「そう言われると確かにそうだったな」
「おそらくですけど、それが原因で本人も気付かないうちに疲れが溜まっていたんだと思います。」
「医師にも似たような事を言われたわ、もう少しゆっくり休む時間を作ってあげれば良かったわね」
「そうだな」
「難しいんですよ、その辺の事は本人も気付かないうちにですからね」
俺がそう言うとつぐみの両親も頷いていた、俺はとりあえずAfterglowのメンバーを集めて話をする
「あのさ、正直言うと俺はどっちの気持ちもわかるんだ、引きずる気持ちも、切り替えないとって気持ちもさ、だからこそ俺から言えるのはさつぐみに心配かけない事!それと、つぐみが退院したら皆で退院祝いをしてあげなよ!もちろんその為の協力なら俺は惜しまない!」
「そうッスね!光さんの言う通りだよな!とりあえず、アタシらはいつも通り、アタシ等にできる事をやるしかないさ」
「賛成〜」
「まぁ、そうだよね!」
「それしかない…よね」
そうしてその日は解散し俺達は明日に備えることにした
面会については、目が覚めたらできるらしく、明日から大丈夫だろうとの事だった、俺は帰宅してからすぐにシャワーを浴びてから部屋に戻りベッドに寝そべり考え事にふける
退院祝いを盛大にするとは言ったけど、その前にひまりと蘭が喧嘩しているこの状況を何とかしないといけない、俺はまた自問自答する
俺はAfterglowの皆にどうなって欲しい?決まってるいつも通りを大切にする彼女達にはずっと仲良しでいて欲しい
その為に俺はどうする?やっぱり演奏かな?
だとしたら何を演奏する?友情ソングしかないだろう
曲はどうする?これから考えて最高の演奏を届ける
なら、皆に何を伝える? 友情の大切さ
他には?いらない、それだけでいい!それ以上を今は求めちゃいけない
俺は目を開けて深く息を吐き出し一人呟く
「やるしかないよな〜」
そう言って俺は体を起こしてギターを手に取り演奏する
曲は友よ〜この先もずっと〜だ1度だけ始めて彼女達Afterglowのメンバーに会った時に演奏した曲だ本当は
キーボードで演奏したいところだけど、あの時はギターで演奏したから、今回も、もし、この曲を届けるならギターで聞かせてあげたい、でも、今回はこの曲じゃない方がいいかもしれない、そんな事を考えながら演奏を終えて一息つく
「やっぱり、このままじゃダメだ!明日考えよう!今日はいくら考えても答えなんて出ないと思う」
そう言ってギターを戻し俺は就寝する。
次の日
俺は学校の授業はほとんど聞き流しあっという間に昼休みを迎える
「光〜お昼食べよ!」
「そうだね、なんか考え過ぎてお腹減ったよ」
「授業、そんなに難しかったかしら?」
「授業の事じゃないよ!」
「じゃあ、何考えてたの?」
俺は話そうか迷ったが一応話しておくことにした
「いちお他言無用でお願いしたいんだけど、つぐみがね倒れたみたいなんだ、幸い命に別状はないらしんだけど、入院しててさ、その事が原因で蘭とひまりが喧嘩しちゃったみたいでさ、とりあえず、つぐみに心配かけないようにとは言っておいたんだけどさ」
「まぁ、それが正解でしょうね、今は羽沢さんの退院を待って話してみるのが1番でしょうね」
「だよね、そう思うんだけど、俺に出来ることがないかなって思ってさ」
「ん〜みんなの話を聞いてあげるくらい?あとは演奏?」
「だよね、俺もそれしかないかなって思ってる」
「ひ〜くんはどうしたいの?」
「欲を言えば、蘭達に仲直りしてもらってまたいつも通りに過ごして欲しいかな」
「なら、時間が解決してくれるのを待つしかないのじゃないかしら?」
「だよね、せめてきっかけ作ってあげられたらと思うんだけど、余計なお世話かな」
「そんな事無いんじゃない?光の動き方にもよるだろうけど、ちょっときっかけ作ってあげられたらそれでいいんだからさ」
「だよね!、俺なりに動いてみるよ!」
「なんかあったら言ってよね!いっつも一人で全部決めて最後には解決しちゃうんだからさ!」
「何かあれば遠慮なく頼るようにするからその時は頼むね!」
「もちろん!」
「任せなさい」
「任せて!」
そうして昼休みを終えて俺達は午後の授業に入る
俺はノートこそとるものの授業内容はほとんど聞き流している、とりあえずは放課後にあの二人の様子を聞いてみるしかないだろうなと思いながら半分ボーッとしているとあっという間に授業が終わり俺はスマホでモカと巴にメッセージを送り2人の様子を聞いてみると一緒に行動こそしているものの話はしていないらしい
「重症だな〜これは」
「何が?」
俺は顔を上げると日菜が俺の顔を覗き込んでいた
俺は笑って軽くデコピンをかましてから話しかける
「いきなり声掛けないでよ!びっくりするから、せめて肩叩くとかしてよ」
日菜は不満気な表情でデコピンされた箇所を押さえながら話し出す
「だって、呼んだのにずーっとスマホとにらめっこしてるんだもん!」
「そうなの?」
「そうだよ〜もう!」
「悪かったよ!昼に話した件で巴達に連絡してみたんだけど、相変わらずみたいで重症だなって話でさ」
「でも、一緒にはいるんでしょ?」
「そうみたい、でも、お互いにどう話していいかわかんないって感じなんじゃない?」
「そっかぁ〜、あたしもお姉ちゃんとそうだった事あるしなんとなくわかるなぁ〜」
「日菜はめげずに話しかけてたんでしょ?」
「そうだけど、やっぱり辛いしさそういうのって」
「どうしたもんかな〜」
「ひ〜くんがやっぱり仲裁に入るとか?」
「そうするにしても、まずは自分達の気持ちをぶつけ合ってからじゃないとダメだと思うんだよね」
「ならさ!あたしとお姉ちゃんの時みたいにしたら?」
「どういう事?」
「皆に演奏聞いてもらってひ〜くんの気持ちを聞いてもらうの!あたしの時は向き合う事の大切さを教えてくれたし!今回もそうすればいいよ!」
「結局それが一番かな」
「絶対そうだよ!」
「じゃあ、そうするよ!ありがとうね日菜!」
「こっちこそ!あの時はありがとう!」
「別にいいよ、日菜にはピックあげただけだし、あの時も
結果的に皆が頑張った結果だしね」
「その後の演奏で皆の気持ちが一つになったんだしさ」
「まぁ結果オーライって奴だからさ」
そう話しているとチャイムが鳴り6限が始まる
「じゃあ、また後でねひ〜くん」
「うん!また後で」
そうして6限が始まると俺はさっそく別な事を考え始める
とりあえず、退院祝いを盛大にする事が先決かなその時に演奏すればいいだろうし仲直りのきっかけを作ってあげればいい
だとしたら演奏する曲が問題になるがそれは後で良いだろう
そんな事を考えていると授業が終わり俺はさっそく荷物をまとめて帰り支度を始める
「光〜今日はバイトないの?」
「今日はないよ、明日はバイトだけどcircle行くの?」
「今日はアタシがバイトだから個人練習の日なんだよね」
「そっか、じゃあ明日はcircleに来るんだね、まぁ練習にはいつでも付き合うから言ってよ」
「じゃあ今度個人的にカナリヤ教えてよ!」
「いつでも言って、じゃあ、またね」
そう言って俺は教室を出て昇降口で靴を履き替えて自転車置き場から自転車に乗り自宅に向かう自転車を走らせ15分程で到着し荷物を置いて冷蔵庫に入れて置いたカップケーキと念の為ギターを持ってつぐみの入院している病院に向かう
病院に着くと受付でつぐみの病室を教えてもらい向かう
病室の前で扉をノックすると中からどうぞと声がかかったので俺は中に入る
「光さん!来てくれたんですか!」
「うん、倒れたって聞いたしね、思ったより元気そうで良かったよ」
「ちょっとクラっとしただけで皆大袈裟なんですよ!」
「つぐみはただでさえ頑張り屋なんだから、もう少し自分でも気を付けないとダメだよ!」
「気をつけます。」
「とりあえず、はいこれお見舞いにカップケーキ焼いてきた」
「ありがとうございます、さっそく食べても良いですか?」
「もちろん!」
つぐみは箱を開けてどれから食べようか悩んでいる
その姿を見てひとまず安心した
「今日、他のみんなは?」
「まだ来てないですね、午前中に両親が来てくれたくらいです。」
「そっか、大丈夫かな他の皆」
「なにかあったんですか?」
俺はどう伝えようか迷ったが一応ありのままを伝える事にしつぐみに今回の事を話した
「そうですか、私のせいで皆が」
「言うと思った、つぐみのせいじゃないよ!つぐみ、俺の嫌いな言葉は自分のせい誰かのせいって言葉だよ、それは逃げる事と同じだよ」
「でも、やっぱり責任感じちゃいますよ!」
「でも、誰のせいでもないし誰も悪くないよ!だって遅かれ早かれつぐみは倒れてたよ!だって気付かないうちに疲れが溜まっていたんだから自分でも気付けなかったのに他の皆が気付ける?」
「それは…」
「とにかくさ、大事ないだけ良かったじゃん!結果オーライ!」
「ですよね…」
「まったく、つぐみいつ頃退院できそう?」
「え?えっと次の検査で何も無ければ即退院なので週末には退院出来ると思います」
「じゃあ、つぐみの家で退院祝いのパーティーしようか!その時につぐみ達Afterglowに向けて俺からの演奏を届けるよ」
「それって!私達のためだけに歌ってくれるってことですか?」
「そう、ただ、まだ皆には内緒ね!もしバラしたら泣くまでくすぐるからね!」
「それは嫌なので黙ってます!」
「最高に一つ聞いていいかな?つぐみにとってみんなといる時間はもちろん大切だろうけど、大切以外で言葉にするなら何?」
「そうですね…やっぱり宝物ですね!皆がいて私がいて、そんな時間が宝物です。」
「そっか、ありがとう、また来るよ」
「はい、お見舞いありがとうございます」
「うん、またね」
そうして病室を後にし病院を出た所で他のAfterglowのメンバーと会った
「あっ!ひかるん先輩だ〜」
「やぁ、こんにちは皆」
「どうもです光さん!」
「こんにちは」
「光さんもつぐのお見舞いですか?」
「俺は済ませたとこ、これから帰るよ」
「つぐの奴どんな感じでした?」
「元気そうだったよ、週末には退院できるだろって」
そう伝えると皆安心したようだ、俺はとりあえず他の方法皆にじゃあ、またと一言告げて病院を後にし、商店街にある
つぐみの家に向かった、そしてつぐみの家に着くと
俺は店に入りつぐみの両親に挨拶した
「こんにちは、俺一人なんですけど、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、入んな」
俺はカウンター席に座り、つぐみの両親と話す
「お見舞いに行ってきてくれたんだろ、ありがとうな」
「いいえ、俺にとってもつぐみは大切な後輩なので、苦になりませんよ」
「そう言ってくれて嬉しいわ」
「言葉を尽くしても足りませんよ、実際俺はその場にいませんでしたし、やっぱり、いたらなにか変わったかなと思うとどうしても考えてしまいます」
「君は優しんだな、だが、本当に気にしないで欲しい
つぐみの為を思うならね」
「そうですね、すいません、なんかしんみりしちゃって」
「気にしなくていいさ、それよりも、なにか用があったんじゃないのか?」
「はい、実は退院祝いを盛大にするのでここを使わせて貰えないかと思いまして、代わりに、つぐみが退院するまでの間俺がお手伝いしますし、バイト代は退院祝いにここで
パーティーをする事でチャラで良いです」
「助かるが、本当にそれでいいのかい?」
「構いません。厨房は任せ切りになるので、フロアは任せてもらって大丈夫です。ただ、申し訳ない話circleでのアルバイトもあるので、1日置きで大丈夫ですか?」
「あぁ、構わないよ、扱いは研修という扱いで土曜までお願い出来るかい?」
「わかりました。」
そうして話がまとまり俺は明後日の水曜と金、土曜と連続でのシフトとなった、その後俺は帰宅しすぐ部屋に行きギターを弾く自分が知る友情ソングを弾いていく、俺はどの曲がいいか考えながら数曲程弾いてキーボードに切り替えさらに数曲演奏する中でふと頭に浮かんだ曲を演奏する
興が乗りそのまま歌っていく曲は変わらないもの
歌いながら思う、この曲はAfterglowの皆にいいかもしれないと、そして仲直りの曲にもぴったりだと思いながら歌っていき曲が終わる
「よし!曲決めた!順番は後からでいいや!」
そうして俺は1度ギターを置き部屋を出て夕飯の準備をして夕飯を済ませくつろいでいるとAfterglowの皆の事が浮かんだ
俺は一人一人の事を思い出してみる
まずは巴、俺が最初に仲良くなったAfterglowのメンバーで
ドラムをやっていて、面倒見がよくAfterglowの精神的支柱だ
次にモカ、ふわふわしてどこか気が抜けているように見えるが1番皆のことをわかっているのは間違いなくモカだと思う
そしてつぐみ、Afterglow1の頑張り屋でいつも皆を動かすきっかけを作っているのは間違いなくつぐみだ
あとは、ひまりだ、ひまりはAfterglowのリーダー件
ムードメーカーでちょっと子供っぽいところもあるがなんだかんだ言ってメンバー全員が信頼する存在だ
最後に蘭、Afterglowの中で一際繊細な心の持ち主だけど、
メンバーの誰よりもAfterglowという皆でいられる場所を大切にしている、そしてそんな5人が集まってできたAfterglow
その彼女達は小さなすれ違いによって気持ちがそれぞれ違う方向に向かってしまっている、俺はもう一度皆が同じ方向を向いていけるなら、皆に向けて最高の演奏を届けたい
そう思うといてもたってもいられず部屋に行き再びギターを手に取り演奏する、ただデタラメにひたすらに今の気持ちを込めて俺は弾いていくと自分の中で1つの形になった
俺はそれを譜面に起こし曲にするとまだ短いが曲と呼べるものになった
「この曲はまだ未完成だし、やっぱり誰かに聞かせていい曲じゃないな」
そう言って俺はまた鍵の付いた引き出しにそれをしまった後
シャワーを浴びて就寝した。
次の日俺はいつもより早く登校してギター以外の荷物を教室に置くとそのまま屋上に向かい給水タンクがある1段上の
スペースに上がりそこで何気なくギターを弾いていると屋上の扉が開き誰かが俺がいる場所まで登ってくる、俺はイツメンの誰かが呼びにでも来たのかと思っていたら、上がってきたのは
蘭だった
「なんで光さんがここに!?」
「やぁ、おはよう、蘭」
「あぁ、うん、おはよう…って光さん!」
「まぁ、とりあえず上がっておいでよ、話はそれから」
「わかりました」
そう言って蘭は俺がいる所まで上がってきて俺の背中に寄りかかる
「なにかあった?」
ギターを弾きながら問いかける
「別に、最近皆と思うように話せてないなと思ってさ」
「多分皆と気持ちがすれ違ってるんだよ」
「なのかなぁ〜」
「それでも、Afterglowはいつも通りでいればきっと大丈夫だよ」
「なんで、なんでそんな風に思えるんですか?」
「なんでかな?俺にもわかんないけど、多分蘭達ならって
信じられるからかな?」
「何それ!光さんらしい!」
そう言って笑う蘭の顔が見えなくてもわかる。
「ねえ、光さん」
「何?」
「なんか歌ってよ!さっきから弾いてばっかでちょっとつまんない」
「じゃあ、なんかリクエストくれる?」
「じゃあ、友達同士の絆で」
俺は少し考えてから弾き始める
『あなたが大きくなるまで雨の日なんて何度もある
その中の一度は一緒に濡れた事忘れちゃうかな
遠回りしちゃったけど友達になれたのかな
お別れしたって覚えていられれば大丈夫なのかな
空の冷たかった手が初めて掴んだ手に消えていく時間の中
引っ張られて走った帰り道を探して
今 私が泣いていてもあなたの記憶の中では
どうかあなたと同じ笑顔で時々でいいから思い出してね』
俺は静かに、蘭にだけ届くように歌っていく
皆と一緒に過ごした時間を振り返ってこんな事もあったな
楽しいだけじゃなかったけど、一緒にいて良かったなと思ってもらえるように
『怖がりで優しいから怒った事は何度もない
その中の一度をあの時くれた事震えていた声
知らない空に一番星 謎々が解った日
見つけたよ とても温かいもの
決して無くならない目印
一人に怯え迷った時心の奥 灯りに気付く
そうかあなたは こんなに側に
どんな暗闇だろうとも飛んでいける』
蘭視点
光さんの声をこんなに間近で聞いたのはいつ以来かな?
凄く優しんだけど、力強い声になんだか凄く励まされる
目を閉じて耳を澄ますと聞こえてくる声と一緒に思い出される今まで、こんなに鮮明に思い出したの初めてかもしれない
やっぱりこの人は凄いし、狡いんだよな〜そう思いながら
アタシは光さんの声に音にそして光さんが見せる世界に引き込まれていく
『今 私が泣いていてもあなたの記憶の中では
どうかあなたと同じ笑顔できっと思い出してね
忘れないよ また会えるまで心の奥 君がいた場所
そこで僕と笑ってる事教えてあげたいから
信じたままで 会えないままで
どんどん僕は大人になるそれでも君と笑っているよ
ずっと友達でしょう』
ラストの演奏まで終えると俺は蘭に話しかける
「蘭、俺はさ迷った時はこうやって音楽の世界にひたすらに身を浸すんだ、そうすれば見えてくるものって必ずあるからさ、困ったらいつでも俺の所においで、話を聞いて演奏してあげる事は、俺でもできるからさ」
俺がそう言うと蘭は静かに立ち上がり俺に向けて言った
「ありがとう光さん!なんか掴めた気がするよ!」
「頑張れ!蘭!」
「いつも通りあたしらしくぶつかってみます!」
「それでこそ蘭だよ!さぁ行って来な!」
「はい!」
蘭の力強い一言と同時にチャイムがなり朝の時間が終わりを告げる、俺たちは少し急いで屋上を後にしそれぞれの教室に向かった
「ギリギリセーフ!」
「光、また屋上にいたんでしょ?ギターの音聞こえてたよ」
「荷物はあったから来ているのはわかっていたしね」
「来れば良かったのに」
「でも、ひ〜くんの音がね、いつもより静かだったから
多分一人で考えたい事があったんだなって」
「まぁね、でも、まぁ答えは見つかった気がするよ」
「結局光は全部一人で解決しちゃったんだね」
「まだまだこれから、俺が動くのは最後の最後だよ」
などと話していると担任がやってきてホームルームが始まった
いくつかの連絡事項を伝えて一限目に備えろと言って教室を出ていくと俺は教科書を出した後時間が許す限りギターを弾く
「熱心にやってるね、光」
「そうね、今は話しかけない方がいいかもしれないわね」
「でも、つまんないなぁ〜」
「まぁ、今は成り行きに任せようよ、大丈夫だよ、光なりの考えあってのあの行動なんだから」
「不服では無いの?リサ」
「別に、アタシは、誰かのためみんなの為って頑張ってる光が好きだからさ、邪魔になりたくないんだ」
「そう、それなら良いわ、今は見守りましょう」
「だねぇ〜」
「聞こえてるよ3人とも!まぁ、いいけどさ、とりあえず、やれるだけやるさ!」
そう言ってギターをしまうタイミングで再度チャイムが鳴った
俺は相も変わらず授業は聞き流しひたすらに考え事をしているとあっという間に午前の授業が終わりを告げた
「光、お昼は?また屋上?」
「そのつもり、来る?」
「ん〜アタシはどっちでもいいかな?友希那は?」
「遠慮するわ」
「あたしは今日は麻弥ちゃんのとこに行くからパース」
「じゃあ、アタシも今日は遠慮するよ!一人でゆっくり色々考えなよ」
「じゃあ、そうするね」
そう言って俺は屋上に向かい朝と同じように給水タンクがある1段上に上がりそこで昼食を済ませたあとギターを弾いていると朝と同じように蘭が俺の所にやってきて背中にもたれかかる
「どうしたの?蘭」
「上手く伝えられなかった…」
「言葉って難しいよね」
「ココ最近それを凄く実感してます。」
「俺はどうしたらいい?」
「このままでいいんで、あたしの愚痴に付き合ってください」
「いいよ、ゆっくりでいいから話してごらん」
「あの後、皆にあたしの言葉で伝えたんです、そしたら何が言いたいのかわかんないって言われちゃって…」
「なんて言ったか聞いていい?」
「今のままじゃダメだから皆で話そうって、つぐのこともこれからの事もって」
「別段変なところはないと思うけどね」
「その後ですよ、あたし上手く伝えられなくて」
「詳しく聞いていい?」
「お願いします。」
そう言って蘭は話してくれた。
蘭視点
光さんに演奏してもらって励まされて、教室に行き朝のホームルームを終えた後、あたしはいつものメンバーと教室の隅で話す
「あのさ、今のままで言い訳?あたし等に出来ることがあるんじゃないの?」
「そうかも〜」
「具体的にどうすんだよ?」
「そうだよ!」
「それを話し合おうって言ってんじゃん!」
「って言ってもな〜」
「もっと具体的に〜」
あたしは考えて言葉を選んでいく
「まずはつぐの事、これからあたし達で気を付けるって言ったけど、具体的にどうするのかだけどさ、やっぱりあたし達で手伝える部分は積極的に手伝っていこうと思うんだ」
「って言っても、そんなに手伝える事無いんじゃ…」
「だから!ちょっとした事でいいんだよ!2人でやれば早い事だってある訳だし!」
「一理あるけどさ、例えばちょっとした荷物運び手伝うとかだろ?つぐなりに頑張ってるんだから邪魔になりたくなってのも本音だよな」
確かにその通りだと思う、でも、どんな事でも良いから手伝って助けになりたいとあたしは伝えるが、上手く伝わらない
結局何が言いたいのか分からないと言われてしまい悔しく
なり、結局光さんに縋るようにそして逃げるようにここに来た事を伝えた。
俺は蘭の話を聞いて考える、俺からも話してみた方が良いだろうなと思って蘭に提案する
「蘭、とりあえず、俺からも話してみるから、つぐみのお見舞いに行ったあとcircleに来て」
「わかりました。お願いします。」
それから昼休みの終了まで俺はひたすらにギターを弾いていた、それを蘭は静かに聞いていた
昼休み終了間近、蘭が口を開く
「光さん、あたし達大丈夫ですよね?」
「大丈夫だよ、Afterglowの絆はこんな事で壊れるようなものじゃないだろ」
「だよね、あたしもそうだと思う、だから光さん!今回は光さんに頼らせてください!あたし達の絆をもう一度繋げてください!」
蘭の言葉に俺は静かに頷き答える
「わかった、俺に出来ることは最大限にやらせてもらうよ!」
「お願い…します」
俺達はその後自分のクラスに戻り午後の授業を受けた後
俺は1度家に戻り荷物を置いてギターだけを持ちバイトに向かったcircleでは既にRoseliaが集まり練習しているので俺も着替えてRoseliaの練習に参加する
「今のとこベース遅れたよ!ギターはワンテンポ早く入って」
「OK!」
「わかりました。」
「光、歌の方はどう?」
「サビの部分の伸びがイマイチかな辛いかもだけど一瞬でいいから悲鳴あげるギリギリを意識してみて」
「わかったわ」
そうして練習を繰り返した後練習時間は終了した
俺はカウンターに戻り一息つく
「お疲れ様、光君、これ差し入れ」
「ありがとうございます」
俺はまりなさんからコーヒーを受け取り蓋を開け半分程飲んでまた息を吐き出す
「Roseliaの皆熱心だけど、どんな感じ?」
「技術は格段に上がってますよ、うかうかしてると俺もすぐ追い抜かれるかもです」
「そっかそっか!お互いいい刺激になってるならいいんじゃないかな」
「そうですね、俺もそうだと嬉しいです」
などと話していると蘭達Afterglowがやってきた
「こんにちは、光さん!」
「いらっしゃい、練習してくんだよね?1時間でいいかな?」
「お願いします。」
「じゃあ、ちょっと行ってきます!」
「はいはーい受付は任せて!」
「お願いしますね」
そうして蘭達と練習スタジオに入ると俺は皆に向け話し始める
「今日は蘭に頼んで皆を呼んでもらったんだ、俺からも皆と話そうと思ってね」
「だろうなとは思いましたよ」
「いつもはつぐの家に集まりますからね」
「だねぇー」
「さっそく本題に入るけどさ、まず、皆今後どうするの?」
「どうって?」
「つぐみも含め自分や他の皆をどうサポートしていくの?皆それぞれに思う所があって、それが共通認識になってないのが問題だと思うけどね俺は」
「そうは言いますけど、それはあたし達なりに考えてるからであって」
「じゃあ、蘭が言ったみたいに小さな事から気を付けてあげればいいんじゃないの?」
「…それは…そうなんですけど…」
「巴、巴の考えを聞かせて」
「あたしは、ずっと気を張ってばっかじゃ疲れるし、ヤバくなったら止めるとかするしかないなと」
「間違いではないね、でも、だったらさ蘭が言うようにサポートするのも手じゃないの?」
「つぐが望まない事をあたしはできません」
「だってさ、蘭」
「巴、ちゃんと言ってよ、言ってくれなきゃあたしだって分からないよ」
「蘭の考えだってわからないわけじゃないと思ったから否定出来なかったんだよ!」
「まぁ、とりあえず、他の皆の考えも聞かせてくれる?」
「出たとこ勝負〜」
「なんか違うような気もするけどなぁ〜」
「まぁ、モカなりに答えは出てるんだしさ、最後にひまりの考えを聞かせてくれる?」
「私は、私は、つぐを助けたいです!私になにができるかわからないけど、リーダーとしても友達としても、皆を助けたいです!」
「蘭、これで皆の気持ちはわかったよね、そしたらもう一度蘭の気持ちを伝えないと」
俺がそう言うと蘭は頷き3人を見て言った
「あたしは、小さな事でもいいからつぐに頼ってもらいたいし助けたい!皆で助け合って支え合っていつも通りでいたい!」
「皆はどう?」
俺は3人に問いかけると3人は顔を見合わせ頷き合うと話し出す
「まぁ、いつも通りが1番あたし達らしいしな」
「だね〜」
「まぁ、それが1番だよね!」
そう言って4人で笑い合う
俺はそれを見て軽く笑って声をかける
「さぁ、少しの間練習しようか!つぐみの代わりは務まらないけど、キーボード弾いてあげるよ」
「お願いします」
そうして俺は貸し出し用のキーボードを使い練習に参加した
3曲程演奏しその日は終了した
帰り際皆にお礼を言われたが、今回は少し話をしただけで特別な事はしていないので気にしなくていいと伝えてその日は解散した。
俺は帰宅するとすぐに夕飯を済ませてシャワーを浴びてから眠気が襲って来るまでギターとキーボードを弾いていた
すぐに眠気が襲ってくるかと思っていたが、なかなか眠気が襲ってくる気配もなく眠りに着いたのは日付けを跨いだ頃だった
次の日、スマホのアラームで目を覚ました俺は正直まだ寝ていたい衝動と格闘しながら起きて朝食と昼食の弁当の準備をして着替えを済ませて朝食をとりその後細かな準備をして学校に向かい15分程で到着した後自転車を置き昇降口で靴を履き替えて教室に荷物を置いて屋上に向かい給水タンクがある1段上に上り音楽を聞きながらウトウトしていると今日も蘭がやってきたので俺は声をかける
「おはよう蘭」
「うん…おはよう」
そう言って俺の隣に座る
「今日はどうしたの?」
「別に…光さんいるかなって来てみたらいたから…」
「そっか、何も無いに越したことはないから良かったよ」
「まぁ、はい、今日はギター引いてないんですね」
「ちょっと眠たくて風に当たってた」
「そうなんですか、あの!今、聞いてる曲、あたしにも聞かせてくれませんか?」
「ちょっと待って」
そう言って俺は一旦曲を止めて片方のイヤホンを蘭に渡した
蘭がイヤホンを付けたのを確認して最初から曲を再生する
「なんて言う曲ですか?」
「確かMomentsだったかな?とりあえず聞いてみなよ」
「はい、そうします」
俺は曲を再生すると目を閉じて曲を聞きながらまたウトウトし始めた
蘭視点
光さんが聞いてる曲が気になってあたしも聞かせてもらった
なんか今のあたしと光さんの為にあるような曲かなと思うような曲だった花鳥風月に準えてサビが歌われる
あたしにとっての光さんは近いようでちょっと遠い存在、
でも、最近はなんか違うただ横にいてくれたり話を聞いてくれたり、近くにただいてくれるあたしにとっては花もそのひとつだ、そして光さんが近くにいて、私の傷だらけの心を優しく包んでくれるような、とても優しい感じがする
横にいる光さんを見ると目を閉じている眠っているのかなと思ってあたしは光さんの肩に寄りかかる、こうしているとこの時間はあたしだけのものだって思える、この時間が終わって欲しくないなと思いながらあたしは聞こえてくる音楽に耳を済ませながら、チャイムがなるまでそうしていた。
少ししてチャイムがなりあたしと光さんはそれぞれの教室に戻っていった
光side
俺はチャイムの音が聞こえて目を開け軽く体を伸ばして隣でまだ少しぼーっとしている蘭に声をかける
「チャイムなったし、行こうか」
「…ですね」
俺達は早足で屋上を後にしてそれぞれの教室に戻っていく
俺は教室に戻り席に着くと友希那達が話しかけてきた
「今朝も屋上にいたの?演奏は聞こえなかったけれど」
「ちょっとうたた寝してたらいつの間にかってやつでさ」
「貴方の事だから遅くまで練習していたんじゃないのかしら?」
「まさにその通りだよ、寝る前に少しと思ってやり始めたら興が乗ってさ、日付け変わってから寝たんだよね」
「夢中になるのを悪いと言うつもりはないけれど、程々にしないとまた演奏を自粛する事になるわよ」
「そうならないようにしてるつもりだよ?」
「あまり言いたくないけれど、それだけは信用ならないわよ、前科があるもの」
「だよね、自覚はしてるよ」
「何度も言うけど、程々になさいよ」
「大丈夫だよ」
などと話していると教室に先生が入ってきてホームルームが始まり簡単に連絡事項を伝えまたすぐ入れ替わりで教科担当の先生が入ってきた
「そう言えば今日は小テストやるって言ってたっけ」
とはいえ、得意科目の科学のため問題はないだろうと思いながら授業の準備をしてから友希那の机の周りにイツメンで集まり授業が始まるまで話した後、授業と小テストを受けた
その後移動教室がメインとなり4限終了まで慌ただしく動いていたがお昼になりやっと落ち着けると思い昼食をとり軽く寝ようかと思っていたが友希那とリサはともかく、日菜がそれを許すわけがなく俺は昼休み中今朝イツメンと話して終わった、午後の授業になり眠気を堪えきれずに教科書を立てて居眠りしている間に6限まで終わったタイミングで俺は跳ね起きた
「今、何時?」
「6限まで終わったわ揺すっても起きないんですもの、それよりも髪型何とかなさいな」
「髪型?」
俺は自分の髪を触ると襟足と前髪がヘアゴムで結ばれていた
俺はおそらくリサ達の仕業だろうなと思いながら髪を解き帰り支度をして帰りのホームルームを受けそそくさと帰路に着いた
1度家に戻り荷物を置いてからつぐみの家に行き時間まで店を手伝い帰宅し夕飯とシャワーを済ませてギターとキーボードを交互に弾いてから適当な時間に就寝する
そして次の日から俺は日中は学校夕方はcircleかつぐみの家の手伝い夜は個人練習の時間と少し慌ただしい日々を過ごし
迎えたつぐみの退院の日俺は朝からバタバタとつぐみの退院祝いの準備をしていた。
「親父さん、こんなものですか?」
俺はつぐみの親父さんに準備状況を確認してもらう
「おぉ!なかなか良いじゃないか!それにしても、任せっきりにしてすまないな」
「良いんですよ、俺こそ厨房とかフロアも好きに使わせてもらって、ありがとうございます」
「バイト代の代わりだしな、そこは気にすんな」
「そう言って貰えると俺も助かります。そろそろつぐみ達が帰ってくる時間じゃないですか?」
「おっと!確かにそろそろだな!光君、任せたよ!」
「任されました!」
俺は店の入口に立ってつぐみ達が来るのを待っていると扉が開きつぐみが入ってきたのを確認してクラッカーを鳴らす
「退院おめでとう!つぐみ!」
「光さん!ありがとうございます!」
「て言うかこれ全部光さんが準備したんですか?」
「うん、ちょっと大変だったけどね」
「いやいや、ちょっとのレベルじゃないですよね?」
「ん〜家から持ってきたのもあるし、本当にちょっとだよ?」
「まぁ、とりあえず、食べよう!」
「ですね!」
皆がそれぞれ食べたい物をとり食べていく中で俺は厨房に行き冷蔵庫からケーキを取り出してくる
「手ごろにお腹も膨れただろうし、デザートをどうぞ!」
「わぁ!光さんお手製のケーキですか?」
「当たり!切れ込みは入れてあるからさ、好きにとってよ」
「じゃあお言葉に甘えて!」
「あたしも!」
「モカちゃんも食べる〜」
「待て!あたしも、もちろん食べるぜ!」
「私も私も!」
皆がそれぞれケーキをさらに移して食べていく、そんな中で
俺は演奏の準備を始めさらに着ていた上着を白いものに変え髪をあげて結ぶとピアスを付け替えてルミナスの姿になる
「光さん?その姿は…」
「皆、知らないよね?」
俺の質問に全員が頷く
「この姿は僕が誰かのために本気で演奏する為の姿なんだ、僕はこれから皆に絆の大切さを伝えます。今回は3曲用意しているので聞いて下さい、1曲目はリユニオン」
俺は演奏と同時に歌い出す
『友達の意味なんか俺は知らないけど
もしもこれがそうじゃないならいらないやもう知らないや
青春の日々なんかどんなかは知らないけど
もしもこれが違うのならもういらないや
もう知らないでいいや
元々どんな出逢いだったかも思い出せぬほど
大雑把なもん同士の
気まぐれのような風が吹けば散らばっちゃうよ
人付き合いも特に得意な方じゃなくてむしろ億劫な方で
それがどうしてどうなってこんなとこまで
やって来たんだっけ
きっと何となくの観てる方向の
なんとも言えぬアンニュイなツボ
気持ちいい、嬉しいと響く感動のスイッチが
もしかしたらどうも
奇跡的に同じあたりにあり
つまりこんなに嬉しいことはない
「こんなことはない」ってことが起こったそれが君
友達の意味なんか俺は知らないけど
もしもこれがそうじゃないならいらないやもう知らないや
青春の日々なんかどんなかは知らないけど
もしもこれが違うのならもういらないや
もう知らないでいいや』
Afterglow視点
曲を聞きながら思い返すあたし達のいつも通りの日常
気が付けば一緒にいて、何をするのにも一緒だった
それは多分今までもこれからも変わらないだろう
「今の関係が友達と言えないならいならいし、知らないか」
「心に響く〜」
「そうだな、考えさせられるな友達や青春ってどんなものだろうてさ」
「わかる!私も同じ意見だよ!」
「思い出すね、バンドやろうって言い出したあの時の事とかさ」
なんて話しながら光さんの声に耳を澄ます
『「俺たちは友達」なんて今まで一言も言わずに
当たり前すぎてこっぱずかしすぎて
でもこの機会に「お前ら友達」
いつも酔っぱらえば青アザだらけで追いつかない気持ち
騒がしすぎて翌朝首がむち打ち
さぁ今日はどうすっかね午前5時
そう風知空知の厚顔無恥もう何言われようが心地いいBGM
1人を誓ったあの夜の僕 もう少しだけ待て破れるよすぐ
群れずに吠えずに馴れあわずに
一途にぶれずに揺られながら
時に手を取りこの身委ねながらありがとうさえ口にせず』
俺は演奏で見せる世界に引き込んでいく、決して絆を絶やさないようにと思いながら演奏し歌っていく
『破れた粉々になるまで夢剥がれた
「馬鹿げた夢を見た」なんて無しにできるわけないほどに
懸けてた
分かってるよ見てた最前列で何も言わず
お前の勇姿見てきた
美しかったよ今まで見たことないほど
勇ましかったよ今までのどんなお前よりも
悔しいかったよ何億分の一だろうと
何と言われようが俺の願いでもあったから
はじめて自分以外の夢の見方知ったからさ』
Afterglow視点
曲を聞きながら思い返すのはやっぱりあたし達が一緒にいた時間で、他の皆と過ごした時間であたし達全員にとっての大切な時間
「色々すれ違う事もあったけど、それもいつも通りなんだよねあたし達の」
「この歌の通りなのかもな、あたし達の今の形が友達や仲間と語らう事じゃないならいらないし知らないってさ」
「かもしれないね〜」
「私達は友達以上じゃん!大事な仲間だよ!」
「それだけは確かだね!」
改めて皆の気持ちを再認識し合った瞬間だった
『友達の意味なんか俺は知らないけど
もしもこれがそうじゃないなら
いらないやもう知らないや
青春の日々なんかどんなかは知らないけど
もしもこれが違うのなら
もういらないやもう知らないでいいや』
僕は歌う、そして届ける絆の大切さを
仲間の大切さを、Afterglowの皆ならそれがわかると信じて
『大事の意味が変わった今まで大事なもんは
決して離すな握って渡すなそっとぎゅっとして閉ざした
けど今となっては跡形もなくなった
お前には見せるよお前なら言えるよこれが俺の全てだって
明日には消えちゃいそうな
それくらいの絆が俺らにはいいやそれくらいがいいや
いついつまでもなんかよりか
いつか無くなるの今はマタタキのさらにマバタキの
その一刹那としても笑えるよ構いやしないよ
お前らを俺に刻むよ』
俺は演奏を終えると話し出す
「1曲目のリユニオンは友達や青春の意味を考えされるような曲だと思います。この曲を含めて3曲聞いてもらって自分達なりに絆の大切さを感じて貰えたら嬉しいです。
それじゃあ次の曲にいきます!キーボードで演奏します。聞いて下さい、変わらないもの」
『帰り道ふざけて歩いた訳もなく君を怒らせた
色んな君の顔を見たかったんだ
大きな瞳が泣きそうな声が今も僕の胸を締め付ける
すれ違う人の中で君を追いかけた
変わらないもの探していたあの日の君を忘れはしない
時を越えてく思いがある僕は今すぐ君に会いたい』
Afterglow視点
あたし達にとっての変わらないものってなんだろうって
多分皆が考えてる
「あたし達の変わらないものってなんだろ?」
「それはもちろんいつも通りでいる事だろ?」
「それはもちろん大切だし、それがあたし達らしい事だってわかってるけど」
「つまり〜、他にも見つけられるかも〜?」
「そうかもね!いつも通りの中に私達らしいなにかがあればそれがAfterglowの私達らしい変わらないものになるかもしれないって事だよね!」
なんて話しながら私達は演奏に引き込まれていく
『街灯にぶら下げた想いいつも君に渡せなかった
夜は僕達を遠ざけていったね
見えない心で嘘ついた声が今も僕の胸に響いている
さまよう時の中で君と恋をした
変わらないもの探していたあの日見つけた知らない場所へ
君と二人で行けるのなら僕は何度も生まれ変われる』
僕は演奏する、皆に届くように、伝わるように絆の大切さを演奏に込めて歌っていく
『形ないもの抱きしめてた壊れる音も聞こえないまま
君と歩いた同じ道に今も灯りは照らし続ける
変わらないもの探していたあの日の君を忘れはしない
時を越えてく思いがある僕は今すぐ君に会いたい
僕は今すぐ君に会いたい』
2曲目の演奏を終えて軽く息を吐き出し話し出す
「次がラストの曲になります。ラストの演奏はアコギで聞いて下さい、俺が選んだ最後の曲は1番の宝物」
俺は曲名を告げ演奏を始め少しの前奏の後に歌い出す
『顔を合わしたら喧嘩してばかりそれもいい思い出だった
君が教えてくれたんだもう恐くない
どんな不自由でも幸せは掴めるだから
ひとりでもゆくよ例え辛くても
きみと見た夢は必ず持ってくよ
きみとがよかったほかの誰でもない
でも目覚めた朝きみは居ないんだね』
Afterglow視点
あたし達一人一人に語りかけるように歌われる曲にあたし達は一人一人の視点で思い出を振り返る、光さんが選んだ曲を聞く度に鮮明に思い出されるいつも通りを過ごした思い出
楽しい事だけじゃ確かになかったけど、それでも変わらず
いつも通りを過ごした大切な思い出
「光さんわかってたのかな?」
「どうだろうな」
「ひかるん先輩ならありえる〜」
「だよね、私も同じ意見だよ」
「きっと皆にいつも通りの絆を大切にして欲しいって気持ちだけじゃないとは思うよね」
光さんの為に演奏するつもりだったのに、結局光さんにまた助けられちゃったなと思いながら最後の曲を聞いていく
『ずっと遊んでれるそんな気がしてただけ わかってる
生まれてきた事もう後悔はしない
祭りの後みたい寂しいけどそろそろ行こう
どこまでもゆくよここで知ったこと
幸せという夢を叶えてみせるよ
きみと離れてもどんなに遠くなっても
新しい朝にあたしは生きるよ』
Afterglow視点
正直泣きそうだった、つぐとひまりなんかは既に泣いている
光さんが見せる世界には笑ったり泣いたり喧嘩したりしながらも私達一人一人が笑ってる光景が見えている
その光景が見えた瞬間にひまりは真っ先に涙を流していたしつぐも堪えきれずに涙が零れている
「光さんが見せる世界には私達が映ってる、本気だとここまで世界が広がるもんなの?」
「あの人には驚かされてばかりだよ」
「ひかるん先輩パなーい」
「本当…だよね…私…涙を抑えられないよ」
「私も…涙で前が見えないよ」
あたし達は皆、光さんが見せる世界から逃れられない、どんどん引き込まれていって見せる世界そのものと同じ光景にされるんだろうと思いながら最後の曲を聞いていく
『ひとりでもゆくよ死にたくなっても
声が聞こえるよ死んではいけないと
たとえ辛くても寂しさに泣いても
心の奥には温もりを感じるよ
巡って流れて時は移ろいだもう何があったか思い出せないけど、目を閉じて見れば誰かの笑い声
なぜかそれが今1番の宝物』
僕が最後の演奏を終えるとひまりとつぐみは泣いていて、ほかの皆も涙を堪えているようだ
僕は軽く深呼吸してから話し出す
「どうだったかな?絆の大切さを僕は皆に伝えられたかな?」
「そりゃもう、見ればわかるじゃないすか!」
「ちゃんと伝わりましたよ!!あたし達にいつも通りを大切にしてその中ですれ違う事もあるけど、絆を信じて、皆を信じてって言ってくれるようなそんな感じがしました」
「いつも通りを大事にしないとダメって言われてるようだったね〜」
「それが私達の絆なんだから大切にしなってって言われてるみたいでした」
「皆との時間を絆を大事にした分だけ笑えるよってだからその気持ちを忘れないでって言われてる感じがしましたよ」
「よかった、伝えたい事は全部伝えられたみたいでさ」
「なんか、また光さんに助けられちゃいましたね!」
「別に気にしないでよ、皆が俺の為に演奏したいって思ってくれる事は有難いし楽しみでもあるけど、だからって俺の中で何かが変わるわけじゃないし、それにね、やっぱり話してよかったと思ってはいるんだよね」
「どうしてか、聞いても大丈夫ですか?」
「皆に話したおかげかな、ちょっとずつだけど、自分の曲をまた作れるようにはなってきてるんだ、もちろんまだ誰かに聞かせられるような曲は出来てないけどね」
「いつか、その曲は聞かせて貰えるんですか?」
「どうだろ?俺もまだ、感を取り戻してる最中だし、こればっかりは俺自身が納得出来ないと聞かせたくないかな」
「そうですか、じゃあ、いつか聞かせてくれる日を楽しみにしてます!」
「それに、今度は私達の番です!絶対光さんが新しい道を見つけられるように演奏します!」
「楽しみにしてるよ、俺に向けていつも通り、最高の演奏を届けてね!」
「もちろんです!全力でいつも通りの演奏を光さんに届けます!」
「待ってるよ!皆からの演奏が俺に何を見せてくれるのか、今からが楽しみだから」
「おそらくですけど、光さんに1番最後に曲を届けるのはRoseliaになると思うんです。だからあたし達はRoseliaの前に歌おうと思います!」
「そして、今これからあたし達から光さんに向けて1曲送ろうと思います!光さんが知ってるあたし達の曲の中で1番好きだと言ってくれた曲ScarletSky!」
蘭の発言で演奏が始まる、元々演奏する気でいたのか皆の楽器が準備してあったのでもしかしたらとは思っていた、でも、まさか俺に向けて歌ってくれるとは俺自身予想していなかった
「光さん!光さんに向けて歌う曲は光さんがしてくれるみたいにカバー曲を光さんに届けます!だから、今回は光さんが好きだって言ってくれたこの曲をお礼として送ります!」
蘭が間奏の間にそう言ってから続きを歌っていく
俺は蘭達の演奏に耳を澄ましてAfterglowの音に引き込まれていく
いつも通りを大切にしているからこその皆の音が俺は結構好きだ、それぞれのバンドにしかない特色がそして
Afterglowだからこその音がそこにある
俺が聞き入っているとあっという間に演奏が終わる
「最高だったよ、思わず聞き入った」
俺の返答に皆は嬉しそうな表情を浮かべた
「始めて最高だって言ってくれましたね」
「そりゃ、本気の演奏を聞かせてくれたんだしそれに対してちゃんと答えを示さないとね」
「光さんらしいですね」
「まぁ、これが俺だからね」
「光さんがあたし達に絆の大切さを教えてくれたからあたし達は気持ちをひとつにしていつも通りでいられるんですよ」
「俺は俺の考えを伝えたかっただけだから」
「だとしても、光さんのおかげで私達の絆は更に強くなりました」
「まぁ、そういう事にしておくよ、それじゃあパーティを再開しようか」
「ですね」
そうして俺達は退院祝いのパーティを楽しんだ後皆で後片付けをし解散した。
俺は帰宅するとすぐ部屋に行き鍵のついた引き出しの鍵を開けて書きかけの譜面を取り出すと続きを書いていきメロディが出来上がりさらに詩を書いていく
「この言葉はあえて入れないでいいやその代わりに絆や大切って言葉を多めに入れよう」
そう言いながら詩を書いていき曲が完成する
俺はギターを手に取り弾いて歌ってみる
【ありがとうを伝えよう誰かじゃなく皆に
大切な絆を繋いだ仲間に伝えよう
たった一言でいい一緒に過ごす仲間に、家族に友達に
ありがとうって伝えよう言葉が繋ぐ道標絆のその先へ
待っているのはなんだろう?きっと繋いだ絆のその先に
自分の大切な人達が笑顔で待っているだろう
だからこそ伝えよう!たった一言ありがとうって】
とりあえずできた曲を歌ってみるが何故か恥ずかしさが込み上げてきた
「我ながらちょっと恥ずかしいかもな」
そう言ってギターを置き引き出しを開けて曲を聞いた譜面をしまいもう一度鍵をかけると呟く
「いつか皆に聞かせるその時までここにいてくれな」
その後俺は眠気が来るまでギターを弾いてから眠りに着いた
光の中で少しずつ新たな答えが見つかりつつある中で
皆との絆もまた少し深まったのだった。
ラストに迷い投稿が少し遅くなりました。
何はともあれ26話も読んでくださった方々、ありがとうございます。
次回は燐子の誕生日を書いていきますのでお楽しみに
次回「誕生日とピアノの演奏」
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