冬休みに入り1週間近くが経過した、俺は絶賛冬休みの課題に取り組んでいたが部屋が少し暑いくらいでイマイチ集中出来てない為少し暖房を弱め換気の為窓を開けて冷たい空気を部屋に取り込む
「さっすがに寒いな」
そう呟いて俺は部屋を出て台所に向かいコーヒーを入れて部屋に戻り窓を閉めて課題を再開する
そしてお昼のチャイムが聞こえてきて俺は顔をあげた
「キリがいいからここまでにしようかな」
そう言って俺は課題をしまい昼食の準備をするためもう一度台所に向かう途中Afterglowの夏休みの課題を手伝った事を思い出しグループにメッセージを送って返信を待った
そして数分後、返ってきたメッセージは自分達でやれるだけやってみるのでヤバくなったらお願いしますとの事だった
「今、大丈夫なら多分平気だろうな」
そう言って俺はスマホをポケットにしまい昼食の準備をして
昼食をとったあと夕方まで軽く眠ることにした
そして数時間後
スマホのアラームで目を覚ました俺は朝と同じく顔を洗い早めの夕飯の準備をして夕飯を済ませた後日菜に連絡を入れる
(もしも〜し、ひ〜くん?)
「こんばんは日菜、今日の約束は19時からでいんだよね?」
(うん!19時から21時までの2時間だよ!もちろんひ〜くんの演奏付きでやるからね〜)
「わかってるよ、荷物がまた多くなるから日菜にも手伝って貰うからね」
(もちろん!じゃあ待ってるね!)
「うん!また後で」
そうして通話を終了し着替えを済ませてギター等の準備をしているとスマホが鳴った、相手はこころだったのですが俺はすぐに電話に出る
「もしもし、こころ?どうしたの?」
(ハロー!光!今日は年内最後の天文部の合同でやる天体観測よ!あなたも来るのでしょ!)
「もちろん!星を見るのは俺も好きだしね、それに約束してたから」
(そうなのね!演奏も聞けると言っていたから楽しみにしているわ)
「うん!楽しみにしててよ」
(とっても楽しみにしているわ!じゃあまた羽丘で会いましょう)
「また後で会おう」
そう言ってこころとの通話を終了すると俺はチラリと時計を一瞥してから荷物を持って家を出る
そして自転車に荷物を積んで氷川家に向かった
そして自転車を走らせる事十数分後氷川家に到着し自転車のベルを鳴らすと氷川姉妹が出迎えてくれた
「やっほーひ〜くん!」
「こんばんは光君」
「こんばんは2人とも、今日は日菜を借りてくね」
「どうぞ、光君が一緒なら大丈夫でしょうし問題ないかと」
「こころちゃんも一緒だし平気だよ〜」
「まぁ、最悪光君が何とかしてくれるでしょうし
日菜、光君に迷惑かけないようにね」
「大丈夫だよぉ!」
「まぁ、大丈夫だよ、本当に」
「まぁ、光君がそう言うのならお願いしますね」
「もちろん!じゃあ、日菜、行こうか、俺のギター持ってくれる」
「いいよ!じゃあレッツゴー!」
「OK!飛ばすよ!」
そう言って俺は自転車を走らせる
「ひ〜くん!今日の曲は何?」
「まだ内緒!楽しみにしててよ」
「ひ〜くんがそう言うなら楽しみにしてるね〜!
あっ!でもさひ〜くんひ〜くん!あたしあれ聞きたい!
ミカヅキ!」
「あぁ〜夏にも歌ったよね!また聞きたいの?」
「うん!また聞きたいし、こころちゃんにも聞いて欲しい!」
「まぁそういう事なら良いよ!一応今日はギター2本持ってきたからね、1本はアコギだしちょうど良いかもね」
「星座の話も聞かせてね!」
「もちろん!ちょうど冬を代表する星座の話があるよ」
「どっちも楽しみだな」
なんて話をしながら自転車を走らせていると学校に到着した
そして俺達の姿を確認してこころか手を振りながら駆け寄ってきた
「お〜い!日〜菜〜!光〜!」
「こころちゃん!やっほー!」
日菜も手を振り返す、俺は自転車を降りて先に合流した2人の所へ行きこころに声をかけた
「こんばんは、こころ」
「会うのはLIVE以来ね光!あれから変わりないかしら?」
「まぁ、俺自身は特に変わんないよ!でも、まぁ、改めて色々諦めかけてたことを見つめ直すことは出来たかな」
「なら良かったわ!今日は改めてよろしくね光」
「うん!よろしく」
「じゃあ、さっそく行こう!」
「そうね!行きましょう!」
そうして俺達は校内に入り部室に寄って天体望遠鏡を持って屋上に上がる
冬の星空は夏の時とは違った綺麗さがあった
「冬の星空も綺麗だな、星を綺麗だと思ったのなんていつ以来かな?」
「私達はいつも思っているわ」
「だねえ〜」
「俺はたまにしか観ないからね星自体」
「でも、見るのは好きだよねひ〜くんも」
「もちろん!」
俺は話しながら天体望遠鏡を月に向けて調整を行っていく
「よし!できたよ!これで月が見れるよ」
「こころちゃん先に見ていいよ〜」
「なら先に見せてもらうわね!」
そう言ってこころは望遠鏡を覗き込んだ
「月のクレーターまではっきりくっきり見えるわね!」
「ひ〜くんねそのタイプのと同じ望遠鏡使ったことあって細かく調整出来るんだって」
「2人とも普段はどうしてたの?」
「目で見て星座盤とか使ってたよ」
「私もそうね」
「使い方覚えなよ!簡単だよ」
「ええ〜でも、あたし1人だし、天文部」
「私もよ」
「それよりもひ〜くん!演奏!」
「あ〜はいはい、じゃあ演奏するよ!ミカヅキ」
『今宵も頭上では綺麗な満月がキラキラ
幸せそうに世界を照らしている
当の私は出来損ないでどうしようも無くて
夜明け夢見ては地べた這いずり回ってる
それでも誰かに見つけて欲しくて夜空見上げて叫んでいる
逃げ出したいなぁ逃げ出せない明るい未来は見えない ねぇ
それでもあなたに見つけて欲しくて
蝶のように舞い上がるの欠けた翼で飛んだ
醜い星の子ミカヅキ』
日菜・こころ視点
「素敵な曲ね!」
「でしょ!あたし好きなんだ!」
「表現が独特だものね」
望遠鏡と肉眼で見る月が違うように見え方捉え方が違えば
目に映る月が違うように見えるのかもしれない
『今宵も頭上では綺麗な満月がゆらゆら
誰かの腕に抱かれて眠っている
当の私はひとりの夜に押し潰されては誰にも見えない
夜闇這いずり回ってる
それでも誰にも負けたくなくて宇宙の隅で藻掻いている
追いつきたいや、追い越したい あぁ夢に見たような世界
ねぇそれでも誰かと比べてばっか
周りを見ては立ち止まって欠けたものを探した
そんな自分を変えたい 』
日菜・こころ視点
考えた事もなかった当たり前を歌にしたような、そんな曲
何度聞いてもこう思う
月はなぜ輝くのか、もし月にも心があるなら欠けて満ちるように足りないものを探して自分を作っていくそうな風に言っているような曲なのかな〜
「すっごく、るん!ってする曲だな〜」
「そうね、目の前に有る当たり前にも理由があるんだと思えるもの」
歌声に耳を澄ます中でお互いにそう感じていた
『それでもあなたとおんなじ景色がまた見たいから
泣き出したくても投げ出したくても諦めたりはできない
それでもあなたに見つかるように
サナギは強く手を伸ばすの欠けたものを抱きしめ
願いを放つよミカヅキ
それでも誰かに見つけて欲しくて夜空見上げて叫んでいる
泣き出したいけど泣き出さないもう後戻りなどできない
ねぇそれでもあなたに見つけて欲しくて
蝶のように舞い上がるの欠けた翼で飛ぶよ
醜い星の子ミカヅキ光を放ったミカヅキ』
月はなぜ上るのかなぜ輝くのかを考えた事があっただろうか?ミカヅキをサナギ、満月を蝶に見立てて最後のフレーズを弾いて歌っていく
『今宵も頭上では綺麗な満月がキラキラ
次は君の番だと笑っている』
演奏を終えると2人が拍手しながら近寄ってきた
「とても素敵な演奏だったわ」
「すっごくるん!ってきた!」
「なら良かった、じゃあ、気を取り直して星座の観測しようか!」
「うん!」
「そうね」
俺は星座盤を借りて時間を合わせて星座を探しオリオン座を指し示す
「2人とも見える?あれがオリオン座」
「あの、真ん中3つのやつだよね?」
「そうそう」
「私も見つけたわ」
「じゃあ、そこから少し左下わかりにくいけどあれがおおいぬ座」
俺は星座盤を見せながら空を指差す
「見つけたわよ!」
「あたしも見っけたよ」
「じゃあ天の川の位置はだいたいわかるかな?」
2人が頷いたのを確認して説明を続ける
「天の川を挟んだおおいぬ座の反対側に位置しているこいぬ座を探してごらん」
2人は星座盤と空を指差し視線を行ったり来たりしながらこいぬ座を探す
「あっ!あれかな?」
「きっとそうよ!」
「見つけた?」
「うん!」
「見つけたわ!」
「じゃあそのオリオン座のベテルギウス、
おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと冬の大三角になるんだよね」
「へぇ〜」
「そうなのね!」
「後ね、おおいぬ座とこいぬ座はどっちもオリオン座が連れていた猟犬と言われてるんだよね」
「そうなの?」
「初めて知ったわ!」
「そして!冬の星座の代表のオリオン座と夏の星座のさそり座にも神話の中でちょっとした因縁めいたものがあるのは知ってる?」
2人は首を横に振る
「じゃあ説明するね、オリオン座のオリオンは腕のいい狩人なんだよね、ある時お酒に酔った勢いで自分に狩れない獲物はいない!って豪語したんだ」
「それからそれから?」
「何があったの?」
「それを聞いて怒った大地の神様が1匹のサソリをけしかけてオリオンはサソリの毒にやられて死んでしまうんだ」
「そんな事が…」
「悲しい話しね」
「でも、別な大地の神様がオリオンの死を嘆いて空に上げて星座にしたって言われてる、サソリもさっき言った怒った神様が功績を認めて空に上げて星座にしたんだ、そして死んでもなおサソリが苦手なオリオン座はサソリが西の空に沈んでしまうまでは絶対出て来ないんだ」
「なるほどねぇ〜」
「そんな話があったのね」
「今の話をレポートに纏めたらいいよ、年内最後の部活のレポートとしては上出来じゃない?」
「そうね、そうするわ」
「あたしもそうしよう!」
そうして2人はレポートを書き始めたので俺は普段から持ち歩いているエレキギターを手にして軽く音を鳴らすと2人がこっちを向いた
「演奏するの?」
「今度はどんな曲かしら?」
「ベテルギウスだよ!」
「さっき言ってた星の名前だよね!」
「それがそのままタイトルになってる曲があるから演奏するねじゃあ聞いてくださいベテルギウス」
俺は数十秒の前奏の後に歌い出す
『オリオンの右肩に輝くベテルギウスはもう無いと
知らずに僕等は今日も見てる500年前の光を
君の気持ちはずっと僕に向いてると
信じているよ遠い街から
どんなに離れてても強く感じてる
君の光ずっと届いているよ
たとえ君の気持ちが消えたとしても
気付かないんだ僕は今も輝くあの星のように』
日菜・こころ視点
「この曲も素敵ね!」
「離れてても思い合える2人の気持ちが伝わってくるな」
「光にもいるのかしらね、大切な誰が」
「仲間を待ってるとは言ってたけど、特別な誰かがいるって思うとなんかるんってしないな〜」
どんなに離れてても想いを、気持ちを感じられたらいいのにと思いながら歌を聞いていく
『僕等が生まれた頃ここには静かな川が流れてた
汚れたものにはフタをされてくアスファルトに潰されてく
旅立ちの春埋めたタイムカプセルは
見つからないよビルの真下じゃ
美しきものだけが残されてゆく
そのために何が壊されたとしても
たとえ君がその目を閉じようとも
世界の悲しみは目を閉じないこの星のストーリー』
日菜・こころ視点
「時代の移り変わりを感じるわ」
「だねぇタイムカプセルはビルの真下とかサビ全体がそう感じさせるよね」
2人同じ感想を持ちながら続きを聞いていく
『嬉し涙も悲し涙も同じ瞳に浮かぶのは何故
どんなに離れてても強く感じてる
君からの光ずっと届いているよ
たとえ君の気持ちが消えたとしても
気付かないんだ僕は輝く君を見てる
いつか消えた光に気付いてても
言えないよ君が笑ってるなら
僕も笑うよ最後の夜もあの星のように』
演奏が終わってすぐ2人が催促する
「ひ〜くん!もう一曲!」
「次の曲を早く聞かせてちょうだい」
「じゃあ、せっかく満天の星空の下だし、プラネタリウム」
俺はスマホから音源を飛ばし演奏を始めてから数秒程度の
前奏の後に歌い出す
『満点の夜空からはぐれたホウキ星を
まるで僕らのようだと君は優しく微笑った
わずかな希望の全てを輝きに変えたくて
けなげなその光に僕らは夢を託した
ひとりじゃないと知ってこの手は強くなれた
今はもう聴こえないその声に僕はまたうなずいて
悲しみ夜を越えて僕らは歩き続ける
願いは想いは果てしない宇宙(そら)を夢見てしまうから
たとえひとときだけでもきらめくことができたら
こころはほら今こぼれた光に手を伸ばすよ』
日菜・こころ視点
満点の星空の下で聞くにはピッタリだと思った
「流れ星じゃなくて彗星に夢を託すなんて素敵じゃない!」
「サビも聞いててとってもるんってする!」
お互いの感想を伝え合いながら満点の夜空を見上げた
『君がくれた手紙をまだ捨てられないまま
何度も読んだ文字に「ありがとう」と書き足した
はるかな街のかなた君にも見えてるかな
「さよなら」優しいこの場所から僕もまた旅立つよ
悲しみがいつかそこで僕らを引き止めようとも
願いは想いはうつくしい明日(みらい)を描いてくから
たとえまぼろしだとしても見つけることができたら
こころはほら今こぼれた光に手を伸ばすよ』
日菜・こころ視点
「今度は旅立ちかしらね」
「かな〜?」
「私はそう感じたわ」
「…ひ〜くん、いなくなったりしないよね?」
歌詞から連想させる旅立ちは否応なく目の前の彼の旅立ちを予感させる
『悲しみのその向こうで君とまた出会えるまで
願いは想いは揺るぎない閃光(ことば)を伝えていくから
悲しみの夜を越えて僕らは信じ続ける
願いは想いは
終わらない生命(せかい)を夢見てしまうから
たとえひとときだけでもきらめくことができたら
こころはほら今手を伸ばすよ』
演奏が終わってから俺は空を見上げて呟いた
「空を見上げて泣くってどんな気分なんだろうね」
「どういう事?」
「何となくね、この曲演奏したりするといつも思うんだ」
俺はそう言って柵の方まで歩み寄り更に言葉を続ける
「どこまでも続く地平線や水平線の先に何があるんだろう?空の果てってどんなだろう?その先き見てみたいって思うんだよねこの曲を聞いたり演奏したりするとね、そう感じるんだ」
「ひ〜くん…」
「光、あなたにしか見えないものがあるのかもしれないけれど、地に足つけて先を見据える事も大切よ」
「わかってるよ!別に何かあるわけじゃないしね」
「ひ〜くん!ひ〜くんは何処にも行かないよね?」
「は?何処にもって何処に行くの?卒業までは一緒にいるって言ったじゃん!卒業後はそれぞれの進路もあるしバラバラになるかもだけど、学生のうちは学生だからこそ出来ることをやって楽しみたいしね!」
俺の言葉に納得したのか2人は満足そうな笑みを浮かべていた
「さぁ、もう少し天体観測しよう」
「そうね!」
「うん!」
そうして俺達はまた星座を見たり、月以外の天体を見たりしていると流れ星がスっと過ぎていった
「あっ!流れ星!」
「私も見えたわ!」
「2人とも願い事しなくて良かったの?」
「えぇ〜無理だよ〜」
「一瞬だったものね」
俺は流れ星で思い出した曲がありギターを手に取り演奏する
『真冬の海辺に映った白く透明な月が
海月に見えた不思議な夜でした
何度引き裂かれても遠ざかっても繋がったままの
瞼の奥の宇宙
星屑の中鏤められた心が二つ
愛の闇を駆け抜けてく想い流星になり流れてゆくよ
君のそばまで消える前に
僕達は同じ星座だと信じて
君より綺麗な人でも君より優しい人でも
君にはなれないんだもう誰も
掴めない幻を抱きしめた胸を刺す痛みが
引力のように二人引き寄せ合う
まだ君の中閉じ込められたいくつもの迷いは
僕の中で燃やし尽くせる
だからもう怖がらずに預けてほしい』
日菜・こころ視点
「なんだかとっても落ち着く曲ね」
「心が繋がってる感じが好きだなぁ〜」
暖かくも切なくて、幸せな気持ちになれる曲だと感じた
『君の嘘に気付くのは小さな瞳が見開くから
でも 素直さにまだ気付けないまま
星屑の中鏤められた心が二つ
愛の闇を駆け抜けてく想い流星になり流れゆくよ
君のそばまで消える前に
僕達は同じ星座だと信じてるから』
演奏を終えた俺は話し出す
「そろそろ終わりにしよっか、ラストの曲は天体観測にしよう!」
そう言って俺は再びギターを弾きながら歌っていく
『午前二時フミキリに望遠鏡を担いでった
ベルトに結んだラジオ雨は降らないらしい
二分後に君が来た大袈裟な荷物しょって来た
始めようか天体観測ほうき星を探して
深い闇に飲まれないように精一杯だった
君の震える手を握ろうとしたあの日は
見えないモノを見ようとして望遠鏡を覗き込んだ
静寂を切り裂いていくつも声が生まれたよ
明日が僕らを呼んだって返事もろくにしなかった
「イマ」というほうき星君と二人追いかけていた』
日菜・こころ視点
「今日のラストにふさわしい曲ね」
「ひ〜くんの演奏を初めて聞いたのもこの曲だったな〜」
新鮮さと懐かしさを感じながら今日最後の曲を聞いていく
『気が付けばいつだってひたすら何か探している幸せの定義とか哀しみの置き場とか生まれたら死ぬまでずっと探してるさぁ始めようか天体観測ほうき星を探して
今まで見つけたモノは全部覚えている
君の震える手を握れなかった痛みも
知らないモノを知ろうとして望遠鏡を覗き込んだ
暗闇を照らす様な微かな光探したよ
そうして知った痛みを未だに僕は覚えている「イマ」というほうき星今も一人追いかけてる』
曲が終わりに近付くにつれて名残惜しさがこみ上げるが
このまま終わらせはしないと全力を込めて演奏していく
『背が伸びるにつれて伝えたい事も増えてった
宛名の無い手紙も崩れる程重なった
僕は元気でいるよ心配事も少ないよただひとつ今も思い出すよ
予報外れの雨に打たれて泣きだしそうな
君の震える手を握れなかったあの日を
見えてるモノを見落として望遠鏡をまた担いで
静寂と暗闇の帰り道を駆け抜けた
そうして知った痛みが未だに僕を支えている
「イマ」というほうき星今も一人追いかけてる
もう一度君に会おうとして望遠鏡をまた担いで
前と同じ午前二時フミキリまで駆けてくよ
始めようか天体観測二分後に君が来なくとも
「イマ」というほうき星君と二人追いかけてる』
演奏が終わると2人が拍手を送ってくれた
「最高の演奏だったわ」
「最高にるんってしたよ!」
「2人が喜んでくれたなら演奏したかいがあったよ」
「楽しかったわ!」
「俺も久々に楽しかったよ!誘ってくれた2人に感謝だね」
「お互い様だよひ〜くん!私達も楽しかったし、色んなこと知れて嬉しかったよ」
「そうね、もっとたくさんの事を知りたいと思ったわ」
「また機会があれば星を見ながら話す事にするよ!
さぁ、帰ろう!」
「えぇ、そうね!」
「うん!帰ろう!」
そうして俺達は天体望遠鏡を片付けて部室の鍵を返し
こころの迎えを待って解散した。
帰り道
「ひ〜くん!今日はありがとう!また色んな話聞かせてね!」
「もちろん!また一緒に星を見よう」
「うん!今度はお姉ちゃんとも一緒に見たいな〜」
「今度は誘って見なよ!もう少し暖かくなったら春の星が見えるしその時にでもさ」
「そうだね!そうしてみる!」
そうして日菜の家に到着すると日菜が自転車から降りてから俺の前に立った
「ひ〜くん、一つだけお願い聞いてくれる?」
「何?」
「ギュ〜ってして」
「いいよ!おいで」
俺は日菜を抱きしめた
「前にも似たようなことあったね」
「あの時はお姉ちゃんが一緒にいたし、それに…泣いちゃったしね」
思えばルミナスとしての俺を見たのも見せたのもこの街に来て初めてだったな
そう思いながら抱擁を解いた日菜は笑っていた
「ありがとうひ〜くん!次に会うのは年明けかもだけどこれからもよろしくね!」
「うん!いい年を!」
「バイバ〜イ!」
そうして日菜が家に入るのを見届けて俺は家路を辿った。
「寒いな…」
冬の夜風が冷たく感じたのはきっと日菜の体温を間近で感じていたせいだろうと思った今日だった。
冬休み編の2話目になります!ラストは少し迷いましたが自分が納得してここまでとしました。
さて、次回は大晦日のイベントを書こうと思いますのでお楽しみに
次回「大晦日とカウントダウンパーティー」
シーズン3の内容いくか二学期編挟むか
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二学期編として何話か入れましょう
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シーズン3の内容入って大丈夫です!