僕等が奏でる歌と音   作:凌介

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迷い迷わされ考えた結果光がとった行動は?
光はピンチをそのまま小さなきっかけに変えてあげることは出来るのか?


第6話悩み相談とそれぞれの道

光はいつものようにスマホのアラームで目を覚まし洗面所で顔を洗い部屋に戻って制服に着替え朝食とその後の後片付けを済ませギターとカバンを手に学校へ向かう。学校へ着き昇降口で靴を履き替えていると日菜が飛びついてきた

「おっはようひ〜くん」

「あぁ日菜かおはよう、いつもいきなり飛びついて来るなよな、俺が受け止めたりできるから良いけど運悪く受け止められなくて怪我でもされたらそれこそ寝覚めが悪くなるよ」

「ごめんねひ〜くんでも、ひ〜くんなら必ず受け止めてくれるかなってさ」

「まぁ善処はするよ、ところで日菜俺、お前に頼みたい事があったんだよ」

「ひ〜くんがアタシに?」

「実はさ日菜が所属しているバンドメンバーを紹介して欲しいんだ」

「良いけど、なんで?」

俺はできるだけ詳細に事情を説明する

昨日偶然千聖と知り合った事彼女から迷いが感じられた事

その迷いを払拭するにはおそらくメンバーが鍵になる事を説明する。日菜は俺の話に相槌は返してくれたが特別質問等はなかったが日菜なりに考えてはいるのだろう、俺は必要な事は説明し終えると日菜の反応を待った

「ん〜要するにひ〜くんはパスパレのピンチを何とかしようとしてるんだよね?」

「まぁそうなるな」

俺は曖昧な返事を返す、正直どう理屈を捏ねてもそんなふうに面と向かって言われると正直返事に困る。だが日菜はそんな事気にした様子もなくこう言った

「まぁひ〜くんならなんとか出来るだろうしとりあえず隣のクラスにいる麻弥ちゃんを紹介するよ〜」

「あっあぁ頼むよ」

「わかったじゃあ行こう」

そう言って俺の手を握り引っ張って来る

「ちょっと待てせめて教室に荷物置かせてくれよ日菜〜」

「でも、善は急げだよひ〜くん」

「なんか使い方間違ってないそれ!?」

「そうかな〜わかんないけど大丈夫だよきっと〜」

「俺はお前がマジで凄いのか単なるバカなのかわからなくなるよ本当マジでさぁ」

「えぇ~?ひ〜くんこそ酷いよぉ〜」

そんな事を言いながらも俺の手を話す気がないみたいなので俺はとりあえずされるがままについて行き隣のクラスのB組の前にいた。そして日菜はB組の扉の前で軽く叫ぶ

「やっほー麻弥ちゃんいる〜お~い!麻~弥ちゃ~ん」

日菜が少し叫ぶように呼びかけていると奥の方からメガネをかけた茶髪の女の子がやってきた、真面目そうな子だなと言う印象を受ける女の子だ

「日菜ちゃんじゃないスカ私に御用ですか?」

「アタシじゃなくてひ〜くんがね麻弥ちゃんを紹介してくれって言うから連れて来たの!」

日菜はそう言うと握っていた手を離し今度は腕を組むようにして俺を引っ張って来た

「待てって言ったろうがこのバカ!」

「ひ〜くんよりアタシ成績良いよ~?」

「いつ誰が成績の話したよ物事の順序を考えろって言ってんだよ!」

「ええ~でもさっきも言ったけど善は急げだよ?ひ〜くん」

「どことなく間違ってる気がするのは俺だけか、そうか、」

不思議そうな顔をしている日菜といまいち状況が飲み込めていない麻弥さんが俺の前にいるのでとりあえず日菜は放置して麻弥さんに話しかける

「あの!麻弥さんですよね?突然すいません宮村光です」

麻弥さんは一瞬驚いた顔をしたがすぐに我に返り自己紹介を返してくれた

「これはご丁寧にどうもッス光さんッスね名前は存じ上げてるッス大和麻弥ですよろしくお願いします。それで私に御用ってなんですか?」

「あぁ実はさ…」

俺は必要な事を説明する千聖と知り合った事と彼女から迷いが感じられた事メンバーがその迷いを払拭する鍵になり得る事、俺が力を貸したいと思ってる事を説明すると麻弥さんは難しい顔をしていた

「麻弥さん?大丈夫?」

「おっとっとすいません考え事ッス正直その件は私個人から言える事は少ないっすねなので、今日、明日中に花咲川にいるメンバーを私と日菜ちゃんから紹介させてもらうので千聖さん抜きで話を1度させて欲しいッス」

「わかった俺はそれで良いよ!メンバーの声って大切だと思うし日菜はどうかな?」

「アタシも良いよ〜」

「じゃあ決まりって事でお昼休みにでも話せる限り話聞かせてくれる?」

「わかったッスなら一応連絡先を教えて欲しいッス」

「良いよ俺の連絡先日菜から聞いておいて、今片手塞がってるから」

そう言って俺は日菜に組まれたままの片腕を指し示す

それを見ていた麻弥さんはなぜか関心していた

「日菜ちゃんに凄く懐かれてるんですね何かしたんすか?」

俺は考えて見るが心当たりがまるでないのでそう答える

「俺は特に何かした訳じゃないよでも懐いてくれてるんだもん悪い気はしないからされるがままにしてるだけなんだ」

俺の返答に日菜が反論する

「ええ~ひ〜くんはいっつもアタシを励ましてくれてたじゃん!お姉ちゃんとの時だってきっかけをくれたのはひ〜くんだよ!」

「なるほどッス光さんはきっかけを作っただけだからその後は自分達が頑張った結果に過ぎないから何もしてないとそう考えてる訳ですね」

「実際その通りだしね」

「いやいや、結果的にそうだとしてもきっかけを作ったって事は重要ですってそれがあったから日菜ちゃんがここまで懐いてるんですよ!」

「そうなのかな?まぁでも結果的に俺が誰かの助けになれるなら俺は自分がどんなに傷ついたって構わない、それで誰かの涙が消えるなら俺は時に悪役だって演じてみせるよそれが俺だから」

俺の言葉に麻弥さんが笑う

「そういう所だと思うッスよ誰かのためにって誰にでもできるようでそうじゃない、それを平然とやってのけるから日菜ちゃんだって安心して光さんの隣にいるんですよそれにそうしてると仲のいい兄妹みたいですよ?」

「アハハそれは勘弁だな〜もし俺に日菜みたいな妹がいたら絶対に泣かせちゃうもん」

「ええ~ひ〜くんなんで〜?」

「だってさ日菜は自分にとってお姉さんの紗夜はいつもいつでも自分の自慢のお姉さんでしょ?俺は多分誰かの自慢にはなれないから絶対日菜を泣かせちゃうだから今のままで良いんだよ」

俺はそう言って日菜の頭を撫でると日菜くすぐったそうにしていたそしてそれを見ていた麻弥さんはやっぱり笑っていた

そして俺達は教室に戻り荷物を置いて席に着くとリサが話しかけてきた

「おっはよう光〜!朝からお疲れだね〜ま~た朝から日菜に振り回されたの?」

俺は苦笑しながら答える

「おはようリサ、振り回されたというか引っ張り回されたというかなんというかって感じだね」

「その様子からするとまた厄介事?」

「まぁ似たようなものかな?まぁ日菜にも関係がある事だったからね」

リサは何を思ったのかちょっと意地悪な笑顔を浮かべているこの表情の時のリサは絶対に俺をからかって遊ぶのだ

「はっは~んって事は日菜以外のパスパレの子を引っ掛けて来た訳だ」

「ちょっと待ってなんで俺がナンパしたみたいに言うの!?俺は何もしてないからね!」

「でも光ってなんだかんだ言いながらも自分の周りが笑ってないと気が済まない質みたいだし、そう考えるのが自然かなってさ」

「あのさ〜リサは俺をなんだと思ってる訳?」

「ん〜面倒見のいいチャラ男君?」

「まずもって俺、チャラ男じゃないからね!?」

「ええ~そうかな?」

「そんなこと言ったらリサだって世話好きで面倒見のいいギャルじゃんか!」

俺達がそんな不毛な会話をしていると友希那が話に入ってくる正直助けを求めて大丈夫なのか不安だがとりあえず友希那に助けを求めてみる

「友希那聞いてくれよ!リサが俺の事面倒見のいいチャラ男だって言うんだぜ酷くないか?」

俺がそう言うと友希那は首を傾げ答える

「何か間違ってるの?」

俺は思わず机に突っ伏した

「友希那まで〜」

「実際その通りじゃない忘れたとは言わせないわよ私達が仲裁に入れと頼んだ時やり方はどうあれ私達を和解させたわよねそれにあなたは普段着姿を見ていると単なるチャラ男よ」

「んだよそれ〜もうちょいマシな言い方ない訳?」

「とにかくよあなたはまた厄介事に首を突っ込んだのでしょなら最後までやり遂げなさいやり方はどうあれきっかけくらいは作るのでしょ?」

「そりゃあ関わったからにはね〜」

「ほら見ろ光〜友希那もアタシの味方だよ〜☆」

「このからかい好きの性悪ギャルめ〜いつか吠え面かかせてやる!」

「アッハハ〜なら楽しみにしてるね〜☆」

そう言ってリサは自分の机に戻って行ったそしてそれを見ていた友希那はこんな事を言った

「あなたとリサってどうしてそんな不毛な会話で盛り上がれるのか正直わからないわそれになぜかあなた達って10年来の悪友って感じがするのよ」

「アハハお互いどこか通じる部分があったのかもね」

「だとしたらお互いにお節介な所かしら?」

「俺のはお節介とか大きなお世話とかとはちょっと違う気がするんだよね、俺は自分の周りで誰かの涙を見たくないんだよ、確かに涙って尊いものだけどね不用意に見せていいものでもないと俺は思うから」

「そういう割にあなた紗夜の泣き顔見たのでしょ?」

「はい?あの~友希那さんなぜそれを知ってるの?て言うか見てないからね!俺の上着着せてフードで顔隠したし」

「そうなの?紗夜が言っていたわ、日菜との事相談したら向き合うきっかけを作ってくれてその際少しの間とはいえ泣き顔をみられてしまい少しですが恥ずかしいやら気まずいやらでどうしたものかってね」

俺は思わずため息を着いた紗夜なりに踏ん切りが着いたとはいえ俺のあの姿の事を内緒にするにはかいつまんで真実を伝えなければと思っての事だろうがある意味心臓に悪いからやめて欲しい

「いやさ、ほんの少しだけってかほぼ一瞬なのに」

「まぁあ良いわ、そんな事より繰り返すようだけれど1度関わったからには最後までやり遂げなさいきっかけを作るにしろ私と美竹さんの時のように多少強引に解決するのであれあなたという第三者にしか出来ない事なのだから」

「わかってるよ関わった以上どうにかするさ、俺はこうと決めたら譲らないからね」

「どちらにしろ何かあったら頼りなさい微力ながら力を貸すことは私達にだって出来るわ」

「うん、本当に困ったら助けてねありがとう友希那」

「礼には及ばないわ貴方には大きな借りがあるもの」

友希那はそう言うと自分席に戻って行った。

その後ホームルームを終えると俺のスマホが振動したので確認すると麻弥さんからだった、どうやら日菜がさっそく教えておいてくれたらしい内容は彩ちゃんは今日は都合が悪いがイヴちゃんなら大丈夫との事だったので俺は日菜を呼ぶ

「日菜〜ちょっと来てくれ」

「な〜に?」

「今、麻弥さんが連絡くれてさ、彩ちゃん?は無理だけどイヴちゃん?なら会っても良いって言ってくれてるみたいなんだけどさどっちがどっち?」

「う〜んとね彩ちゃんはボーカルの子で、イヴちゃんがキーボードの子だよ〜」

「あぁじゃあこのイヴちゃんって子はあの白髪の子か」

「ひ〜くん知らなかったの?」

「いや、俺日菜以外のメンバー昨日まで知らなかったし昨日千聖と知り合ったくらいで他は知らなかったよ俺は」

「そう言えばそうだっけ?でもひ〜くん無関心過ぎない?」

「そう言われてもな〜俺元々アイドル興味無いしな〜日菜がアイドルバンドのオーディション受かったって聞いてからちょっと気にするようになったくらいでさ」

「ん〜とつまりアタシ目的?」

「言葉は正しいけどニュアンス的になんか違くない!?」

「でも、アタシの報告聞いて気にしてくれたんでしょ?」

「いや、そうなんだけどさ…」

俺は言葉に詰まる多分日菜はわかって言ってるのだ

「ったく日菜には適う気がしないな」

「アタシなんかした?て言うかひ〜くんはこの後どうするの?麻弥ちゃんからイヴちゃん紹介してもらって」

「話を聞くただそれだけそんで彩ちゃん含め千聖以外のメンバーと話してその後千聖と話してから決める」

「なんか面倒くさいね〜みんな集まってる時に全員の意思統一した方が早くない?少なくともアタシと麻弥ちゃんは同じ学校だしアタシと麻弥ちゃんとひ〜くんが彩ちゃんイヴちゃん千聖ちゃんとテレビ電話して話し合えば言いじゃん!」

「いや、面倒でもなんでも個別に話をしないとダメなんだよ、1体1だから話せる事もあると思うしな」

「そっかあじゃあ遅くなっても良いならアタシ彩ちゃんの事呼ぼうか?」

「大丈夫なのか?」

「2人で話したいって言って呼んで少し話してひ〜くんにも相談するようにアタシから話して見るよ〜」

俺は考える最善策とは言い難いかも知れないが俺としても方法は無いわけじゃない日菜と似たような方法ではあるが、取れる手はある

「なぁ日菜はパスパレ以外のメンバーを巻き込むのは反対だったりするか?」

「う〜ん方法によるかな〜」

「わかったじゃあ麻弥さんの意見も聞いてから決めようお昼休みにA組側の1番端の空き教室で会うことにしてるから着いてきてくれ」

「わかったじゃあお昼休みにね」

そう言って日菜は自分の机に戻って行った

そして迎えたお昼休み俺と日菜は連れ立って空き教室に向かった、空き教室に着くと既に麻弥さんが来ていた

「ごめん麻弥さん待たせたかな?」

「いえいえ大丈夫スっよ」

「とりあえずお昼にしよ〜」

日菜がそういうので俺達は昼食を取りながら話をする事にした、俺はさっそく麻弥さんに話を持ちかける

「あのさぁ麻弥さん実はさいくつか考えてた事があってさ例えばなんだけどその彩ちゃんと接点持つために他の人の力借りたらダメかな?」

「と言うと?」

「俺もさバイトがあるから遅くなっても構わないなら方法はあるんだよ」

「とりあえず詳しくお願いするッス」

「つまりね、俺のバイト終わりに何人かで遅めの夕飯を食べにいってその後夜の9時くらいまで皆で勉強するって事でその彩ちゃんのバイト先の店に行くんだよそうして知り合いから声をかけてもらって俺とも接点を作るんだその上で話をするって事」

麻弥さんは考えているがすぐに答えは出たようだ

「そのくらいなら問題は無いかと、今日イヴちゃんを紹介しますし、そのままのメンバーにもう1人加わってもらって行けばいいんじゃないですかね」

「なら俺の方でバイトの時間を融通してもらうよ」

「大丈夫なんスか?」

「うん時間には融通聞くからね、ちょっと待ってて」

俺はそう言ってスマホを操作しまりなさんに連絡を入れる

数回のコールの後まりなさんが電話に出た

(もしもし光君?どうしたの?)

「こんにちはまりなさん突然で申し訳無いんですけど土曜もバイト入るので今週いっぱい7時で上がらせて貰う事は出来ますかね?」

(土曜日朝から来れるなら問題無いわよでもいきなりどうしたの?何かあったの?)

「実は先週末の小テストの結果が思わしくなくて勉強の時間を作りたいんですよ」

(そういう事なら問題無いわよ!むしろ毎日入ってもらって悪いわね)

「良いんですよそれは俺も好きでやってるのでそれその時によりけりですけど土日休みを頂けてるので大丈夫です」

(なら良かったわとりあえず今日もよろしね)

「はい、こちらこそ我儘聞いてもらってありがとうございます。じゃあまた後で」

俺はそう言うと通話を終了させてから2人に声をかける

「とりあえずOK貰ったよ」

「じゃあバイト終わりに勉強会って名目で彩ちゃんのバイト先に行きましょう!」

「それならもう1人声をかける子も俺が誘って良いかな?」

「おまかせします」

「アタシもひ〜くんに任せるよ」

2人から了解を貰えたので俺は今度は花音に連絡する

「もしもし花音か実は昨日話してた件で相談があるんだ」

(どうしたの?私は何を手伝えばいいのかな?)

「花音は丸山彩ちゃんって知ってるか?」

(うん、同じ学校でクラスも一緒だし、バイト先も一緒だよ)

「そうか、ってちょっと待って今クラスもバイト先も一緒って言った?」

(うんそうだよ?)

「ならちょうどいい花音のバイト先に今日の夜行っても良いかな?その彩ちゃんとも話したいんだ」

(わかった私が間に入るよ)

「OK!お前最高だよ花音!お前と知り合えた事に心の底から感謝するよ!」

(大袈裟だよ~)

「とりあえず夜に行くよじゃあまたな」

(うんまた後で)

俺は通話を終了すると2人に事情を説明し了解を得たのでその場は解散となった

そして放課後俺は少し急いでバイト先に向かった、バイト先に着くとすぐに俺はcircleのバイト着に着替えて髪を軽くセットしメガネとピアスを付けると受け付けに入りまりなさんに声をかける

「こんにちはまりなさんお昼は突然すいませんでした」

「良いのよ、時間には融通聞かせるって約束だもの学生の本文は勉強よ頑張りなさいな」

「ありがとうございます」

俺はそう言うとスタジオの掃除に回りその後貸し出し用の楽器のメンテナンスをしていると麻弥さんと日菜が若宮イヴさんを連れてきてくれた

「まりなさんちょっと早いですけど俺、休憩貰ってもいいですか?」

「良いわよ〜」

まりなさんからOKが出たので俺はcircleのカフェテラスへと移動してから話を始める

「とりあえず始めまして宮村光(ひかる)です」

「始めまして候、拙者若宮イヴと申し上げる」

俺は少し困惑して日菜に話しかける

「あのさ日菜この人大丈夫?なんか候だとか拙者だとか笑えないんだけど、Roseliaのあこちゃんの同族って訳じゃ無いよね?この人」

俺の言葉に日菜は少し考えて言葉を選ぶようにして教えてくれた

「う〜んとね、イヴちゃんって日本とフィンランドのハーフでね日本の侍とか忍者とかが大好きなんだよねそれで口調がちょっと武士対応?になるんだよね〜」

俺は正直苦笑するしか無かった

「あ〜とりあえず若宮さんで良いのかな?」

「私事はイヴと呼び捨てにしてください」

「普通に話せんじゃん!なんだったのさっきの!」

俺は正直ただ困惑するばかりで話が前に進まないので目線で麻弥さんに助けを求めると俺の意思を汲み取ってくれたのか間に入るようにして話を進めてくれた

「とりあえずこの場は私が進行役を買わせてもらうッスとりあえず話の内容を整理するとッスね彩ちゃんと千聖さんを筆頭に私達Pastel*Paletteのメンバー間ですれ違いが起きてる訳ッスそれに気付いたのがここにいる光さんなんすよ」

「そうなんですねでも、私もそこまでは話を聞いていますのでその先に進んでもらって構わないです」

俺は挙手して発言する

「なら俺からまずここにいるメンバーに質問するよまず、君達の間で起きてるすれ違いの原因として思い当たることは何がある?」

俺の質問に日菜が挙手して答える

「アタシは多分デビューライブとこの次のセカンドライブの事だと思う」

「他2人は?」

俺が問うと2人とも頷き答える

「私達2人も日菜ちゃんの意見と共通と思って貰って構わないッスよ!」

「右に同じです!」

俺は頷き次の質問をする

「じゃあこれは仮の話だけどもしもこのまますれ違いが酷くなって解散って事になった場合のメリットとデメリットはなんだと思う?」

日菜が再び挙手して答える

「そうなったらアタシと麻弥ちゃんはスタジオミュージシャンの仕事がメインでイヴちゃんはモデルさん、千聖ちゃんは女優業彩ちゃんは良くてソロ活動悪ければ養成所に逆戻りって事かな?1つの事に専念できるけど、もう二度と同じメンバーではやれないって事だね」

「それだとやれて50点」

「どうして〜?」

日菜の疑問は最もだろう、俺は自分の推測を話す

「まずメリットについては日菜の指摘は正しいよでもデメリットの部分に肝心な事が含まれていない」

「どういう事ですか?」

「つまりね日菜を筆頭にみんなの経歴に傷が着く事だよ解散になった場合はねそしてそうなった場合ファンからは絶対白い目で見られる例えばだ麻弥さんはPastel*Paletteで上手くいかなくて結局裏方に戻ったやつって思われる」

俺の言葉に麻弥さんは頷いた

「確かに有り得ない事じゃないっスね」

俺は続ける

「そして日菜は逆Pastel*Paletteを見放したと思われるだろうよもちろん可能性の話だがな」

「いやいや有り得ない事じゃないっスよ日菜ちゃんは少し練習すれば人並み以上になんでもそつなく出来るタイプッスそう思われる事は有り得ない事じゃないっスよ本当に」

「そしてイヴさんや千聖も結局モデルの仕事や女優業に逃げたなんて言われかねない、そして最後に彩ちゃんだっけかあの子は多分二度とアイドルとしての日の目は見られないそうならないために今のすれ違いを小さなきっかけからでも解決していかないとダメだと俺は思っている」

俺がそこまで言うと3人とも驚いていたその中で1番最初に我に麻弥さんが話しかけてきた

「光さんの推測は多分正しいと思うッスファンからの印象ってとても大事だと思うっスそれが一歩間違えたらそうなる可能性があるって思い知らされるっスね」

「だからこそ俺はそのきっかけを作る手伝いがしたい必要なら強引な方法になっても解決してみせるだからさ、とりあえず最後のメンバーの彩さんと話しておきたいその後で千聖と話す」

「でも、どうするんですか?」

「そうだよひ〜くん」

「日菜は知ってるだろ俺にしか出来ない方法できっかけ作るか強引にでも解決する今回は多分前者だ」

「あぁそっかなら大丈夫だよね」

「でも肝心のお2人と話さないことにはこの話は前に進まないと思います」

「それには同感っす」

そう言って麻弥さんとイヴは俯いてしまった

日菜も表情が曇っている、俺はため息を着くと立ち上がって

「3人とも来いよ!」俺はそう言うとcircleの店内に入っていきまりなさんに声をかける

「まりなさん機材点検を兼ねてステージ借りますね」

「はいはーいどうぞ〜」

俺はステージに向かうと3人も後ろから着いてくる。3人はステージの前に立ち俺はステージに上がると持参したエレキギターをアンプに繋ぎ音を出してチューニングしていくチューニングが完了すると俺はマイクを通して話し出す

「光ですこれから1曲歌います聞いて下さい結晶星」

俺は演奏を開始する数秒の前奏の後に歌い出す

『足並み悪くて遠くなる、遠くなる朝から不安で雨が降る、雨が降る今までどうにかやってきたやってきた、だからこれから何もかも上手くいく上手くいく気がするひらひらと空舞っていくその姿が見えない僕らは劣等星世界がどうとか関係ないけど気にしてる君もその一人かい?キラキラと輝いているその姿が欲しいと願った欲望星未来がどうとかどうでもいいとか吐き捨てて掴んだそれは何なんだ?』

俺は歌うありったけの思いを込めて自分達の今の状況を見ろと、今のままで良いわけ無いだろうと

『君がそうしたいならそうすりゃいいじゃんやめたいならやめればいいじゃん学校だって戦争だって退屈な日々の繰り返しなんてああもういいかい?もういいよもういいかい?もういいよこれから先後悔もある簡単にいかない時もあるけど気にすることはない君はきっと間違ってないああもういいよもういいんだよもういいんだよ、それでいいんだよ』

俺は全力で歌うお前達の好きにして構わないやめたいならやめてもいいでも、後悔しないようにと仮に後悔してもいいでも後戻りは出来ないんだと

『ひらひらとただ舞っていくその姿はいつか見たあの日の劣等星世界の終わりがやってきたその日君は笑えてるはずさキラキラと輝いているその光をまとった僕らは結晶星未来をどうにか変えていこう僕らの何かの結晶で冬が来て雪になり降り注ぐようにひらひらと空舞っていくその姿が見えない僕らは劣等星世界がどうとかどうでもいいとか関係ないけど気にしてる君もその一人かい?キラキラと輝いているその姿が欲しいと願った欲望星未来がどうとかどうでもいいとか吐き捨ててひらひらとただ舞っていくその姿はいつか見たあの日の劣等星世界の終わりがやってきたその日君は笑えてるはずさキラキラと輝いているその光をまとった僕らは結晶星未来をどうにか変えていこう僕らの何かの結晶で冬が来て雪になり降り注ぐように』自分達の輝きを見失うな俺は今はそれだけを願い歌うありったけのたった一つで

『キラキラと輝いているその姿はいつか見たあの日の劣等星世界の終わりがやってきたその日君は笑えてるはずさキラキラと輝いているその光をまとった僕らは結晶星未来をどうにか変えていこう僕らの何かの結晶で冬が来て雪になり降り注ぐようにキラキラと輝いているその姿は』俺は演奏を終えると3人から拍手が送られた俺はステージから降りるとなぜか麻弥さんが泣いていた

「麻弥さん?なんで泣いてるの?」

言われてから気が付いたのだろう麻弥さんが目尻を拭うが涙はとまる様子がない

「あれ?なんで?なんでとまらないんですか?」

「簡単だよひ〜くんの歌が響いたんだよアタシもね、ちょっと前までお姉ちゃんとの距離感に迷ってたらひ〜くんが歌で励ましてくれたんだ麻弥ちゃんも今、そうなんじゃないひ〜くんの歌が麻弥ちゃんの心に響いたんだよ」

「そうなんスかね、そうだったら嬉しいッスね」

「なんだか素敵です」

そう話している3人の顔は憑き物が落ちたような顔つきだった

俺は3人にバイトが終わるまでの間に千聖や彩さんの都合を確認してもらっている。しばらくすると麻弥さん達が戻ってきたが今度は何やら気難しい顔をしているので俺は声をかける事にした

「3人とも何かあったの?」

「実はですね、日曜にパスパレとしての活動があるんですけど、マネージャーがどうしても外せない私用との事でいないんスなので活動に支障を来たしまして」

「麻弥ちゃん!ならひ〜くんに頼めば?」

「それは名案です!」

「えぇ!?それはちょっと光さんに申し訳ないっスよ」

「ごめんよくわからないんだけど、つまりマネージャーがいないからスケジュール通りの活動が出来ないって事?」

俺が確認の為に質問する

「そうだよ〜だからひ〜くんが1日マネージャーしてくれないかな〜って思って、ダメ〜?」

日菜が上目遣いにこっちを見てくる正直その顔されると俺は逆らえないのだが仕事が分からない以上どうしようもないのでとりあえずまずはその事を伝える

「やるやらないは別として普段どうしてるのか教えてくれるかな?」

「ん〜とね普段は移動しながらのスケジュール確認と仕事の時間の融通とかそんな感じだよ」

「普段はですからね日菜ちゃん今回はもしも光さんが1日マネージャーがやるならプロデューサーやディレクターインタビューもありますから記者さんとも顔合わせしてその後は私達のアフターケアも必要ッスよ」

「そのくらいなら俺は構わないよ?」

「え!?良いんですか?」

「うん!俺に出来ることなら大丈夫だから」

「お願いしましょう!」

「アタシも賛成!」

「俺も問題無いから良いよ」

そうして話は決まった所で俺はバイトが終わりなので上がらせてもらったそして俺達は花音と彩さんのバイト先へ向かった20分程歩くと目的地が見えてきた、店に入ると花音が出迎えてくれた

「あっ!光君!いらっしゃいパスパレの皆と一緒だったの?」

「あぁうん俺に頼み事があるんだって後は勉強会も予定してるからバイト終わったならおいでよ」

「じゃあバイトが終わったらね」

「じゃあとりあえず注文しないとねポテトを2つLサイズで」

「かしこまりました」

花音はそう言って店の奥に引っ込んで行った

しばらくすると花音とは別のピンク色の髪の女の子がポテトを運んできてくれた

「おまたせしました…って日菜ちゃん麻弥ちゃんそれにイヴちゃんもなんでここにいるの!?」

「彩ちゃんにもひ〜くんを紹介しようと思ってさ彩ちゃんだけなんだよひ〜くんの事知らないの」

「そういう訳で早い方が良いかと思って3人で案内して来たんスよ」

「そういう訳なので参りました!」

事情を聞いて彩さんはすぐに理解してくれたようだ

「そっかぁ〜そういう事ね」

「じゃあ改めて紹介するねひ〜くんこっちが丸山彩ちゃんアタシ達パスパレのボーカルだよそれでこっちがひ〜くん」

俺は日菜の頭を軽く小突く

「いった〜いひ〜くんなんで叩いたの〜!?」

「日菜いつも言ってるだろ初対面の相手に俺をひー君って紹介するなってちゃんと名前で紹介しろっての」

「だって〜ひ〜くんはひ〜くんだし」

「だってじゃね~よ」

俺はそう言って日菜の頭をワシャワシャと掻き乱す

「ちょっと〜もうひ〜く〜ん」

俺が日菜とじゃれていると困惑した様子で声をかけてきた

「あの〜日菜ちゃんとじゃれている所申し訳無いんですけど改めて名前教えて貰えませんか?」

俺は日菜の頭から手を離し彩さんの方に向き直って挨拶する

「彩さんだよね俺は光(ひかる)宮村光、よろしく」

「よろしくお願いします光さん。あの、私で最後って事は千聖ちゃんの事も知ってるんですよね?」

「うん、千聖とも知り合ったばっかりだけどね」

「え?じゃあ千聖ちゃんの彼氏とかじゃ無いんですか?」

「残念だけど違うよそれに昨日知り合ったばかりなのに彼氏とか有り得ないよ」

「じゃあ日菜ちゃんの彼氏ですか?」

「残念だけどそれも不正解俺と日菜は別に付き合ってないよ。それにこれは麻弥さんにも言った事だけどね仮にでも俺は日菜と兄妹や恋人にはなれないよ俺は日菜を悲しませちゃうから」俺はそう言って日菜の頭を優しく撫でる日菜は少しくすぐったそうにしながらも嬉しそうにしている。

「あの!どうしてそう思うんですか?光さんといる日菜ちゃんは凄く嬉しそうで楽しそうですそれなのになんでなんですか?」

俺は思ったこの子ははっきりと言わないと分からないんだろうと、そこがこの子の長所でもあり短所なのだろうなと

「彩さんは日菜にお姉さんがいるのは知ってる?」

「はい、知ってますRoseliaの紗夜さんですよね」

「うん、その紗夜はね日菜にとって1番の自慢でいつまでも憧れの存在なんだよ。俺は皆の特別にはなれても誰かの特別にはなれないから、だから俺は日菜だけの特別にはなれないんだよ」

「そう、なんですか。」

彩さんはそれだけ言うと俯いて店の奥に戻って行った

「俺、なんか悪い事したかな?」

「多分彩ちゃんは今の言葉の意味がよくわからかったんだと思うッス」

「私もそう感じました」

「彩ちゃんって深く考えすぎるからね〜でも、ひ〜くん!ひ〜くんはもうアタシの特別だよひ〜くんはお姉ちゃんと話をするきっかけをくれたし、そのおかげで今お姉ちゃんとの関係はぎこちないけど変わっては来てる。そのきっかけをくれたのは間違いなくひ〜くんだもん!だからアタシの特別なんだよひ〜くんは」

「ありがとう日菜、俺にとっても日菜は特別だよ」

俺は日菜に笑いかけると日菜も笑顔を向けてくれた

一方で麻弥さんとイヴは少し顔を赤くしながら苦笑していた

「見てるこっちが恥ずかしくなるッスよ~」

「まったくです!」

俺達は2人揃ってえ?って感じの顔を浮かべている

 

彩視点

私は俯いたまま店の奥に戻ると花音ちゃんが後片付けをしていた

「お疲れ様彩ちゃんってどうしたの?」

私は花音ちゃんにあの人の事を聞いてみる

「あのさ、花音ちゃんもあの人の事知ってるんだよね?」

「あの人?あぁ光君の事?うん千聖ちゃんと一緒に昨日仲良くなったばっかりだけどね」

そう言って花音ちゃんは苦笑する

「私、あの人に千聖ちゃんか日菜ちゃんの彼氏じゃないのかって聞いたんだ、そしたら違うって言ってたでもあの人が私達に向ける視線と日菜ちゃんに向ける視線って全然違うの」

「どういう事?」

「あの人が私達に向ける視線はなんて言うのかな?友人としての視線って言うのかな?優しい視線ではあるんだけど、日菜ちゃんに向ける視線は私達に向ける視線よりも優しくてまるで大切な宝物に触れるみたいに愛おしそうに見てるのそれがわからなくて」

花音ちゃんは私の話を黙って静かに聞いてくれたそして笑ってた

「あのね多分だけど過ごしてきた時間が違うからだよ」

「どういう事?」

「光君っていつも誰かの為に何かしてるのその中で1番最初にきっかけをあげたのが日菜ちゃんだったんじゃないかな?だから日菜ちゃんは光君に凄く懐いてるし光君も懐いて慕ってくれる日菜ちゃんを大切に思うんじゃないかな?」

「それでも私よくわかんないよあの人のこと」

「なら直接聞いてみなよ光君にきっと答えてくれるから」

そう言って微笑む花音ちゃんからはあの人に寄せる信頼が見て取れた

俺達は2人が来るまで雑談に興じていたと言っても音楽の話ばかりなのだ、やれこのバンドの良いところはここだの逆にここはこの部分がこうなってくれたらだとかそんな話ばかりだ そんな話をしているとバイト上がりの2人がこちらにやってきたので俺は声をかける

「2人ともバイトお疲れ様」

「ありがとう光君隣座ってもいい?」

「もちろん!日菜、ちょっと詰めてくれる?」

「良いよ~」

そう言って日菜は壁の方へ寄り俺も横に詰めると花音が隣に座り彩さんは向かい側だ

「よし!じゃあ勉強会を始めますか!」

「光君ちょっと良い?」

俺が開始の音頭をとったすぐ後に花音から話しかけられた

「どうしたの?」

「少しの間彩ちゃんの質問に答えてあげてくれないかな?彩ちゃんまだ光君の事が分からないみたいなんだ私は少なくとも光君という人を100%理解してるとは言えないけど1%は理解してるつもりだから彩ちゃんも光君の事を1%でも理解してもらいたいなってダメかな?」

俺は正直そんなことかと思ったまぁ当然じゃないかと思う今日会ったばかりな人に自分を完全に理解しろとは言えないし無理だと思う、それに花音からもっと難しいお願いをされると思っていたので拍子抜けしたのだ

「構わないよいきなり他人の事なんて理解出来ないもんね彩さん、少し話をしようか」

俺はそう言って笑いかける

「はい、ありがとうございます光さん。改めて、丸山彩です花咲川学園の2年生で16歳ですPastel*Paletteっていうアイドルバンドでボーカルしてますよろしくお願いします」

「自己紹介ありがとうこっちも改めて宮村光です歳は君と同じ16で羽丘学園の2年生で日菜とは同じクラス、趣味は音楽全般と読書かな、よろしくね」

俺が自己紹介すると彩さんは驚いた顔をして固まっている

「あれ?彩さん?お~い!大丈夫?」

俺が呼びかけるとハッとして我に返り今度は大声をあげた

「えぇー!?」

俺達は思わず耳を塞ぐが彩さんは未だに驚いている

「えっえ?光さん同い年?私てっきり年上かと思ってたのにえっ?嘘!」

「驚いている所悪いけど本当だからね」

「えぇ!?私てっきり大学生くらいかと思ってたのに大人っぽいしオシャレでその、、、、カッコイイし」

「アハハ〜オシャレだってのはよく言われるけど大人っぽいくてカッコイイってのは初めて言われたよ」

「そうですか、あの!もう1回聞きますけど千聖ちゃんか日菜ちゃんの彼氏じゃないんですよね?」

俺は彼氏では無いので違うと言おうと思うが、果たしてどう伝えれば納得してもらえるかと考えてると日菜が話に入ってきた

「あのさ〜彩ちゃん一つ聞きたいんだけどアタシはともかくひ〜くんを千聖ちゃんの彼氏だと思ったのはなんで?もしかしてひ〜くんが千聖ちゃんといるとこ見たとか?」

「あ〜それ俺も気になってた」

彩さんはちょっと考える素振りをした後スマホを取り出し1枚の写真を見せてくれた

「その事はこの写真見てそうなのかなって」

「あぁこれ昨日千聖と花音と3人でいた時のだ俺が死角になって花音が見えなかったんだよきっと」

俺はその写真を見せられたおかげでやっと納得できた

「つまりこの写真を見て俺が千聖の彼氏だと思ったわけだ」

「実はそうなんだよね、この写真の千聖ちゃん凄く楽しそうだからもしかしたらそうなのかなって」

「なるほどね、さっきも言ったけど俺はどっちかの彼氏って訳じゃないからね」

「そうだよアタシもひ〜くんの事好きだけど恋愛感情じゃないからね、そもそもアタシそういうのよくわかんないし」

「まぁ見ての通りだから」

俺はそう言って苦笑する

「でも、あの光さん気付いてるかどうかわかりませんけど、日菜ちゃんを見る視線明らかに他の人と違うのわかってます?」

「わかってるよ?日菜ってこういう奴だし面と向かって目を見て話せる奴だからね俺は日菜のそういう部分を気に入ってるから、だからかな日菜を大事だと思うし特別だとは思うよでも日菜が言ってた通り恋愛感情じゃないんだそれだって1つの友情や愛情の形だよね」

俺はそう言って笑いかける周りのみんなも笑顔だった

「なら、千聖ちゃんはどうなんですか?」

「千聖?知り合ったばかりではっきりこうだって言えることは少ないけど、あいつは自分の中で必要なもの不必要なものをはっきり分けて不必要なものを簡単に手放してしまえるやつだと思うその不必要なものがいつか必要なものになるとは考えないんだよ多分だけどね」

俺は俺が思う白鷺千聖という人物を言葉にする 我ながら身勝手な想像だなと思ってしまうが彩さんは違うようでどこか不安気な表情をしている

「あの!私達はこれからどうすれば良いと思いますか?」

俺はその質問を簡単に答えてはいけないと思った、だから少しの間沈黙し考える周りの皆は俺の答えを待っているかのように静かだ、俺は考えた末に答える

「ごめんね、俺はその質問には答えてあげられない。なぜならそれはこれから君達が見つける道だと思うから、だから俺なんかの半端な考えで変な希望を持たせるわけにはいかないから、それに俺に出来るのはきっかけをあげるくらいだからね、そうじゃなきゃ強引に解決するしかない俺はどっちかしか出来ないから」

俺はしっかりと彩さんの目を見て答える。彩さんの方は少し俯いたがすぐに顔を上げて言った

「そうですよね、私、ううん私達はこれからちゃんと皆で話し合って、いっぱい悩んでこの先の道を決めていこうと思います!」

そう言った彩さんの顔は晴れやかだった

「じゃあこの話はおしまい軽く勉強しよう」

俺は気を取り直して皆と勉強する俺達の方は問題はなかったが花咲川の方は俺達より少し進みが遅いようで俺達でフォローしながら進めて行くその間日菜は退屈そうにしていたが時々自分で例題を作って解き方や簡単な解説だとを入れてくれたので俺としては助かった、そうしてある程度進めた所でいい時間となったので解散する、全員が駅までは同じ方向だと言うので連れ立って駅まで歩いて向かう俺も自転車を押しながら皆と一緒に歩く、俺達は駅に着くとそこで別れた麻弥さんとイヴは方向が同じで電車に乗るそうなのでそれを見送るとは残りのメンバーに声をかける

「日菜は俺と方向同じだけど2人は?」

「私達はこっちなんだ」

そう言って花音は右側の道を指さす

「じゃあ俺らもここで別れるしかないな俺達は左方面なんだよ、送ってやれなくてごめんな」

「良いよ、彩ちゃんも一緒だし大丈夫だよ」

「家までの道で迷うなよ」

「私そこまで方向音痴じゃないよ!」

「アハハごめんごめん」

「もう!光君のバカ!」

花音は可愛らしく頬を膨らませて怒ってそっぽを向いてしまう

その様子に俺は苦笑していると日菜が俺の袖を引っ張ってきた

「ひ〜くんそろそろ帰ろ〜」

「あぁそうだな、あんまり遅くなると紗夜に怒られるしな」

俺はそう言ってまた日菜の頭を撫でる日菜も嬉しそうにしているので少しの間続けてやるその様子を花音はどこか楽しそうに見ているが、彩さんの方は不思議そうな表情をして俺達に話しかけてきた

「あの!2人って本当に知り合ったばかりなんですか?」

「まぁ1ヶ月経つか経たないかくらいだよな?」

「そうだね〜」

「その割に日菜ちゃんも凄く光さんの事慕ってるみたいだし、そのやっぱり愛おしそうに日菜ちゃんを見てるから」

「短い時間や限られた時間の中でも過した時間の中でそれが大切だと思えたならそれは俺たちにとって理想の関係何じゃないかな?」

俺は思ってる事をそのまま伝える

「確かにそうかもアタシもひ〜くんの意見に賛成かな、彩ちゃんはなにがそんなに不思議なの?」

「私も上手く言えないけど2人がどうしてそんなに仲が良いのが良いのかよくわからなくて」

俺は考えた結果どう伝えたら良いのか分からないので歌で表現する事にした

「3人ともまだ時間は大丈夫?」

「アタシは良いよ~ひ〜くんと一緒だって言えばお姉ちゃんもそこまで心配しないだろうし」

「私も大丈夫バイト上がりに友達と少し勉強するって言っておいたし」

「私も花音ちゃんと同じ理由で大丈夫です」

「なら1曲聞いてくれる?俺、これ以上は歌でないと言葉にできないと思うから」

「ひ〜くん歌うの?今日はどっち?」

「今日はキーボードだよ」

「昨日も聞かせてくれたけど今日も聞けるんだね楽しみ」

「私は初めてなのでなんとも言えないです」

三者三様に楽しみにはしてくれるようなので俺は準備する

キーボードをケースから取り出しスイッチを入れる

「ひ〜くんそのキーボードっていう電池式?」

「今日のは充電式準備、出来たから日菜、少し離れてて」

「は~い」

俺は2度3度鍵盤を叩くと3人に話しかける

「こんばんは今日は君達3人に聞いてもらおうと思います聞いて下さいSTORY」

俺は演奏をはじめ少しの間の前奏の後に歌い出す

『限られた時の中でどれだけのコトが出来るだろう…言葉にならないほどの想いをどれだけアナタに伝えられるのだろう…ずっと閉じ込めてた胸の痛みを消してくれた今私が笑えるのは一緒に泣いてくれたキミがいたから一人じゃないからキミが私を守るから強くなれるもう何も恐くなヨ…

時がなだめてく痛みと共に流れてく日の光がやさしく照らしてくれる説明する言葉もムリして笑うコトもしなくていいから何かあるならいつでも頼って欲しい疲れた時は肩をかすからどんなに強がってもため息くらいする時もある孤独じゃ重い扉も共に立ち上がればまた動き始める一人じゃないから私がキミを守るからあなたの笑う顔が見たいと思うから時がなだめてく痛みと共に流れてく日の光がやさしく照らしてくれる時に人は傷付き、傷付けながら染まる色はそれぞれ違うけど自分だけのSTORY作りながら生きてくのだからずっと(ずっと)、ずっと(ずっと)あきらめないで…

一人じゃないから私がキミを守るからあなたの笑う顔が見たいと思うから時がなだめてく痛みと共に流れてく日の光がやさしく照らしてくれる…』

 

彩視点

彼の歌を聞いたのは初めてだったけど正直言葉が出なかった

彼が伝えたかった事がなんとなくわかった気がする

彼…光さんが言ってた、俺に出来るのはきっかけを作るか強引に解決するしかないって、多分だけど日菜ちゃんとお姉さんが向き合うきっかけを作ってあげたんだ、だから日菜ちゃんは光さんをあそこまで慕ってるし光さんもそんな日菜ちゃんが大切なんだなって思った、でも、なんとなく羨ましいって思ったのは内緒だったりする

 

花音視点

昨日に続いて2度目だけどその場やその人にあった曲を選ぶのが上手いなと思った光君は優しいから、それをわかってるから日菜ちゃんも光君を慕ってるんだと思ういつか私のためだけに歌ってくれるかな?

 

日菜視点

一緒に泣いてくれた君がいたからかひ〜くんの歌もひ〜くんの音も最高にるん!ってするひ〜くんがいてくれなかったらアタシはまだお姉ちゃんと向き合えなかったかもしれないお互いの気持ちを知ることは出来なかったかもしれないそれくらいひ〜くんがくれたきっかけは大切なもの

 

俺は一気に歌い上げる3人それぞれが何かを感じ取ってくれたらいいなと思う俺が伝えたい事を知って貰えたらいいな

「どうだったかな?」

「私は初めて歌を聞かせてもらったんですけど凄いって感想しか出てこないくらい凄かったです」

「私は2度目だけどもっとたくさんの歌を聞いてみたいなって、歌はなんて言うか綺麗だった」

「最高にるん!ってした~!」

「気に入って貰えたなら良かったよ、今日はこれで解散にしようか?」

「はい!じゃあまた今度」

「光君また今度バイバイ」

「うんまた今度」

そう言って2人と別れ俺達は俺達で家路に着く、俺は日菜を自転車の後ろに乗せて送っていく

「ねぇねぇひ〜くん!」

「どうした?」

「今度はどんな曲歌ってくれるの?」

「そうだな〜たくさん悩んで涙した先に見えるものを歌った曲と時にはすれ違うこともあるけどそれを仕方ないって笑顔で見守る大切な友達に送る歌かな?」

「いつ歌うの?」

「日曜の夜かな?パスパレのメンバー全員の前で歌うから楽しみにしてて」

「千聖ちゃんや彩ちゃんの為じゃなくてパスパレの為?」

「そうだよ、パスパレのメンバーみんな友達でみんな仲間だろ?」

「そうだね〜」

「日菜、今は楽しい?」

「もちろん最高にるん!ってする事ばっかりだよ~」

「ならその気持ちは絶対忘れるなよ」

「うん!」

俺は自転車を走らせながら風に揺られる

「もうすぐ4月も終わるな」

「何か言った?」

「いんやなんも」

そう言って俺は自転車を走らせるスピードを少しだけあげる風はまだ少し冷たいと感じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで呼んでくれてる方はありがとうございます
次回はパスパレ回の完結ですのでお楽しみに曲の方もヒント程度に光君が話してたので予想してみて下さい
次回「ほんの少しの勇気と友情」

シーズン3の内容いくか二学期編挟むか

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