次の日、光が学校に行き教室へと入るとリサが話しかけてきた友希那は相変わらず自分の席で静かに音楽を聞いている
「おっはよう☆光〜」
「おはようリサ、聞こえてるかわかんないけど、友希那もおはよう」
「………」返って来たのは無言だったどうやら邪魔するなということらしいので放っておく
「リサ、何か話があったんじゃないの?」
「そうそう!パスパレの1日マネージャーのバイト引き受けたって本当なの?」
俺は一瞬驚いたがすぐに微笑を浮かべ答える
「情報源は日菜?」
「アッタリ〜☆日菜が朝からご機嫌だったから聞いてみたら光が1日マネージャーを引き受けてくれたから日曜もひ〜くんと一緒なんだって喜んでたよ」
俺は軽く額に手を当てながら最もなことを聞いてみる
「リサ、日菜には守秘義務ってモノがないのかな?」
リサはちょっと考える仕草をした後答えてくれた
「どうなんだろうね?本人に直接聞いた方が私に聞くより早いんじゃない?」
そう言ってリサが俺の後ろを指さすと
「アタシがどうかした?」
俺は一瞬驚いたがすぐに平静を装い日菜に話しかける
「日菜、いきなり俺の後ろに来て声をかけるのやめてくれない?ビックリするし何よりちょっと怖い!」
「アハハ後ろから抱きついた方が良かった?」
「もっとやめてね!と言うか日菜!お前には守秘義務ってないの?」
「守秘義務?なにそれ?」
俺はあぁそういえばこういう奴だったと改めて理解する
「仕事の事、簡単に人に教えすぎじゃないのか?黙秘する事も重要だって話だ」
「ん〜そうは言っても言ったのりさちーだけだよ?」
「全く関係ない第三者に気軽に教えるなって言ってるの」
「楽しければいいじゃん!」
「リサ、俺なんとなくだけど紗夜の気持ちがわかったって言ったら、紗夜怒るかな?」
「どうかな?友希那に聞いてみたら?」
そう言ってリサは友希那を引っ張って来る
「何かしら?」
「日菜と話しててなんとなくちょっとだけ紗夜の気持ちがわかったような気がしてさ、それを紗夜に言ったら怒るかなって思ってさ」
「大丈夫じゃないかしら?多分だけれど光なら怒られる心配はないと思うわ」
友希那がそう言うので俺は少しだけ安心する。俺は1度友希那達から視線を外し日菜の方を向いて話しかける
「ところで日菜、さっきまで何処に行ってたの?」
「麻弥ちゃんのとこ〜」
「仕事の話か?」
「そうだよ〜ひ〜くんも来れば良かったのに」
「俺が言ってどうすんだよ!」
俺がそう言って苦笑する。それからすぐに先生がやってきてホームルームが始まりホームルームが終わってすぐに移動教室だったため、お昼休み以外は皆と集まれなかった。恒例のミニライブはリクエストがあったので『三原色』を演奏した
そして迎えた放課後、俺はいつも通りcircleでバイトと言っても今日は受付なので意外と暇である
「まりなさん今日はどんな感じでした?」
「午前中に大学生くらいの人達が2組と光君と入れ違いになるかたちで花咲川の子達が来たくらいかな?」
「RoseliaやAfterglowは来てないんですね」
「光君がいるしそろそろ来るんじゃないかな?」
「どういう意味ですか?俺基本毎日バイト来てますけどRoseliaもAfterglowも週3くらいじゃないですか?利用頻度」
「同じ学校だし光君がいるなら学校は終わってるわけだから、練習するならそろそろ来るんじゃないかな?」
まりなさんとそんな話をしていると噂をすればなんとやらAfterglowのメンバーがやってきた
「こんにちは、いらっしゃい」
俺は接客モードで対応する
「ひかるんやっほ~」
モカが軽いノリの挨拶と同時にハイタッチを求めて来たので応じる
「うん、いらっしゃいモカ、皆もね」
俺は他のメンバーにも声をかける
「お久しぶりです光さん」
「巴もね」
「光さん毎日バイトに来てるのに最近会わなかったのなんでですか?」
「タイミングの問題かな?練習スタジオの掃除してたり、スタッフルームで楽器のメンテしてたりだから」
「あの!良かったら今度私のベースもメンテして貰えませんか?」
「いいけど、普段自分でやってるんだよね?」
「光さんなら私が気付かなそうな細かいところまで総メンテしてくれそうだから」
「そういう事なら良いよ、さっそく練習終わったら持っておいで」
俺が3人とそれぞれ話していると蘭とつぐみが1歩引いた位置で2人で何かを話していたが、少しして俺の所にやってきた
「あのさ、光さんって楽器メンテギターとかベース意外も出来るの?」
「ある程度はね、蘭のギターもメンテしようか?」
「いや、私のは大丈夫なんでつぐみのキーボード見てやってくれませんか?」
「キーボード?キーボードがどうかしたの?」
俺はつぐみに問いかける
「全体的に音の調子悪くて楽器屋さんにも持っていったんですけど原因はバラさないと分からないって、そうすると修理費とかもかさむって言われて」
「わかった、良いよ、俺がメンテしてあげるその変わり時間かかるし1度バラさないとだから手間もかかるしそうなると練習にならないと思うから今日は貸し出し用のキーボードを使ってもらうことになるし、そうなるとスタジオの使用料と合わせて千円くらいになるけど大丈夫?」
「そのくらいなら大丈夫です」
「ならちょっと待ってて」
俺は1度倉庫に行きそこからキーボードを3つ程カートに入れて運んでくる
「おまたせ、この中から選んで」
「この中からですか?」
「うん、全部俺が調整したやつだから、使い勝手は悪くないと思うよ」
「これ全部光さんが調整したんですか?」
「そうだけど?」
「凄いですね!でも、どうしよう?どれ使えばいいか悩むなぁ〜本当にどうしよう」
つぐみはかなり悩んでいるので俺は音を出すように勧めることにした
「つぐみ、スイッチ入れて音出してごらんそうすればこれだっていうのがあるよきっと」
「じゃあそうします」
つぐみは3つともスイッチを入れて鍵盤を叩き音を出してみる
「凄い!鍵盤が軽いし音域が広い!これどうやったんですか?」
「ちょっと中の配線いじっただけだよ」
「それでここまでってなお凄いですよ!」
そう言いながらつぐみは更に音を鳴らしていく
「決めました!これをお借りします」
そう言ってつぐみは自分のキーボードと似た色合いの物を選び練習に向かったのを見送ってから俺はつぐみのキーボードをメンテし始めた、作業に没頭していると入口が開く音がしたので1度手を止め声をかける
「いらっしゃいませ」
「やっほー光〜来たよ〜」
「こんにちは光君」
「光君兄ぃやっほー」
「こんにちは」
「光、来たわよ」
やってきたのはRoseliaのメンバーだった、俺は友希那にスタジオの鍵と伝票を手渡す
「7番スタジオにどうぞ」
「光の接客モードいつ見てもなんか似合わないね」
「確かに普段の姿に見慣れてると違和感があるわね」
「2人とも酷くない?俺そんなに変?」
「変と言うより見慣れないのではないですか?」
紗夜がさりげなくフォローしてくれる
「でもあこは気にならないけどなぁ〜りんりんは?」
「私もさほど気にはならないです」
あこちゃんと燐子もフォローしてくれる
「アタシらはいつもの光に見慣れてるからだね」
「そうかもしれないわね、ところで何をしていたの?」
「あぁこれ?友希那達が来る前にAfterglowが来ててつぐみのキーボードのメンテを頼まれたんだ今は貸し出し用のを使ってもらってるよ」
「原因はわかったの?」
「あぁうん配線の接触不良みたいだから簡単な修理で済んで良かったよ」
そう言って俺はキーボードの鍵盤を叩くと淀みのない音が鳴った
「へぇ凄いじゃん」
「かなりの腕前ね」
「本当ですね」
「超凄いよ光兄ぃ」
「本当に凄いですね」
「そんな事ないよ、俺、昔から色んなものを壊したりしてたから、両親から修理して使えるなら使えって言われてね、それから色んなものをバラしたり修理したりしてたからそのおかげかな。」
俺はそう言って昔を懐かしんでいると唐突に友希那が
「あなたのおかしな器用さはそのおかげなのね。まぁいいわ、とりあえず練習に行くわよ」
「OK後でね光〜」
「また後ほど」
「また後でね光兄ぃ」
「失礼します」
友希那の一言でRoseliaの皆は練習に向かった、俺はまたカウンターの椅子に座り読みかけの本を読み出す。それから少ししてAfterglowは1度休憩に入ったらしくモカが寄ってきた
「ひかるんやっほ〜休憩中なのだ〜」
俺はまた読みかけの本を閉じモカと雑談に興じる
「そっか休憩中なんだね、でも、こっちに来て大丈夫?あんまりこっちにいると蘭にドヤされるよ」
「今、まさにそうしようと思ってた所です!」
そう言って蘭がモカの首根っこを掴んでカウンターから引き離す
「すいません光さんバイト中なのに」
「お客さんとのコミュニケーションも大事だから俺は、構わないよ」
「まぁ光さんが言うなら良いんですけど」
そう言うと蘭はそっぽを向いてしまったので俺はとりあえず蘭につぐみの事を聞いてみる
「そういえばつぐみは?」
「あぁなんとなく使い慣れないキーボードのせいかちょっと戸惑ってます光さんあのキーボードに何か細工でもしたんですか?」
「初心者向けだったのを初心者から上級者まで幅広く使えるように調整したからかな?」
「絶対それですよ!」
「それだね〜」
「つまり俺のせいか、ならこの後の練習見せてもらっても良いかな?」
「良いよ〜」
「モカ!勝手にOKするな!でも、まぁ大丈夫なんでお願いしてもいいですか?」
「わかたちょっと待ってて」
俺はそう言うとスタッフルームに行きギターを持った後まりなさんに受付をお願いしてからつぐみのキーボードも忘れずに持ってから蘭達に合流した
「おまたせ、いこうか」
「いこ~」
「うん」
俺達は連れ立って練習スタジオに向かう
「おまたせ、モカ連れて来た」
「じゃあ練習再開しようか」
「その前に1つ報告、光さんが練習見てくれるから」
「「「えぇぇー」」」
「静かにしなって光さんが驚いてる!」
「いや、本当に驚いた突然叫ぶもんだからさ」
「光さんなんで練習見てくれるのか聞いても良いですか?」
「あぁうん、つぐみがなんか貸し出し用のキーボードで苦戦してるって聞いたから、修理完了の報告も兼ねてね」
「もう修理完了したんですか!?」
「ただの配線の接触不良だったからサクッと終わらせたよ弾いてみて」
俺はそう言ってつぐみにキーボードを手渡すとつぐみは貸し出し用のキーボードを丁寧に片付け自分のキーボードをセットし弾き出した
「なにこれ?全然違う、光さんこれホントに私のキーボードですか?」
「なんかマズった?」
「そうじゃなくて音が綺麗すぎて」
「全体的に配線に余裕持たせたから音の幅が広がったせいじゃないかな?」
「とりあえず慣れるまで俺がサポートするから」
俺はそう言うとつぐみの隣に椅子を置いて座る
「じゃあ1回通すよ!」
蘭が言うとみんな真剣な表情になり演奏が始まる、俺は全体の音に耳を澄ませる
(音のバランスは悪くないんだけど調和が上手くとれてない)
俺はそう感じたので立ち上がりつぐみの隣に立ち片手をキーボードにのせて演奏に加わり音に耳を澄ませ指を動かし2、3分で演奏が終わったので一人一人にアドバイスしていく
「まずつぐみまだ慣れないかもしれないけどワンテンポ早くを意識して弾いてみて、俺が少し早めにリードとってたのわかったでしょ?」
「はい、頑張ります」
「巴とモカ2人とももう少しドラムとギターはしらせてもいいよ、でも、はしらせ過ぎないでね」
「了解」
「わかりました」
「ひまりはもう少し自信持って演奏してごらんそうすれば音が明るくなるからもう少し広く音が拾えると思う」
「意識して見ます」
「最後に蘭、もっとワガママになりなギターボーカルなんだし、全員私に合わせろってくらいワガママになっていいと思うよ」
「わかったやってみるじゃあもう1回」
皆は俺のアドバイスを意識して演奏している、まだぎこちなさはあるがいつも通りの1歩を踏み出せたようだ、演奏が終わると感想を求められたので答える
「まだぎこちなさはあるけど大丈夫いい演奏だったよ」
俺がそう言うと全員がほっとしていたが俺には1つ気になることがあったのでつぐみに声をかける
「つぐみ?大丈夫?」
「なにがですか?」
「まだ慣れない?修理したキーボード」
「なんか私の音なのに私の音じゃないみたいで」
「原因はやっぱりキーボード?」
「と言うより音そのものですね聞こえすぎるというか」
俺は納得した、自分の音だけが聞こえすぎてるんだ
「つぐみ目を閉じて」
「はい」
つぐみは目を閉じる
「そのまま鍵盤に手を乗せて軽く弾いてみて」
つぐみは俺の指示した通りに弾く
「どう聞こえる?」
「優しい音に聞こえます何処までも広がっていくような」
「OKそのままそれを手の位置変えながら何度か繰り返して」
つぐみは言われた通りに繰り返して行く、するとつぐみの表情が笑顔に変わっていく、もう大丈夫だろう
「つぐみ、もう目を開けても良いよ」
つぐみはゆっくり目を開ける
「そのまま弾いてみて」
「わかりました」
そう言ってキーボードを弾き始める今度は普通に弾けている
「光さんなんでなんですか?」
「音に敏感になりすぎてたから音に慣れさせたんだよ」
「音に慣れたんですか?」
「多分だけど、自分が思ってる以上に自分の音に驚いてたんだと思う」
「それを目を閉じてゆっくりゆっくり弾いたからそれが落ち着いたって事ですか?」
「そういう事、それに多分だけど指固まってない?」
「そうですか?」
そう言ってつぐみは手を握ったり開いたりする
「自分じゃあよくわかんないです」
つぐみがそう言うので俺は自分の手を前に突き出す
「つぐみ俺の手に手を重ねて指先で俺の指先押してみて」
「こうですか?ってアレ?」
思った通りだ指先で俺の指先を押し返そうとするが全然だった
「やっぱりねつぐみちょっと痛いと思うけど我慢してね」
そう言ってつぐみの指をポキポキと鳴らしていく
「ちょっと痛いけど手が全体的にほぐれてく感じがする手のひらから指先が暖かいよ」
「なら良かったほっとくと血行障害を引き起こすからね」
「なんですかそれ?」
「手足が冷たくなったり痛みが走って手足が動かせなくなるんだよそうなったら大変だからね」
俺はそう言ってつぐみの指から手のひらにかけてをほぐしていきこんなものかとつぐみの手を離す
「これで大丈夫だと思うけど無理は禁物ね」
「はい、ありがとうございます光さん」
俺は再度椅子に座り背もたれに身体を預けるとひまりが話しかけてきた
「光さんギターやベースをやる人はどうすれば良いんですか?つぐみみたいに手をマッサージすれば良いんですか?」
「いや、ギターやベースは肩からストラップかけて演奏するよね、なら肩から全身をほぐせばいいんだよ、ひまり俺に背中を向けて手を組んで俺の方に倒れてごらん」
「こうで良いですか?って痛たたた!」
俺はひまりの腕をつかみ少し無理やり気味に首の高さまで腕を持っていく
「ゆっくり深呼吸してひまり痛いけど終われば身体軽くなるから頑張って」
「でも光さんこの体制結構キツいし痛い!」
「なら10秒キープ」
そうして俺は数をかぞえ10かぞえ終わると手を離す
「痛かった~でも肩が軽いよ!」
そう言ってひまりはぴょんぴょんと跳ねる正直目に毒だ
「ほらひまり、練習再開するよ」
「は~い!でも蘭はいいの?」
「蘭もやるの?」
「いや、私はいい代わりに光さんのギター触らさてくれませんか?」
「良いよ、ちょっと待ってね」
俺はギターケースを開けてギターを取り出し軽くチューニングしてから蘭に渡す
「これでよし!はいどうぞ、蘭」
「お借りします」
蘭は俺からギターを受け取ると弾いてみる
「何これ!?気色悪!」
「蘭、それはかなり酷くない?俺のギターを気色悪いってさ〜」
「だって!モカ!モカならわかるかな?光さんのギター軽く弾いてみて!」
「わかった〜」
そう言ってモカは俺のギターを弾いた、そして考えている
「ん〜無駄な音が一切ない」
「そう!それ!本当に1周回って気色悪いったら」
「蘭、さっきから酷くない?」
「だって!ギター独特の歪みとかそう言うの全然ないじゃん!」
「俺のはそう言う仕様にしてるから、じゃないと自分の音が聞こえなくなるから」
「どういう事?」
俺はどう説明するか迷っているとつぐみが助け舟を出してくれた
「光さんどう答えていいか分からないみたいだしさ質問形式にしたら?」
「あぁうんそうしてくれると助かる」
「光さんが言うならそうします」
蘭がそう言ってくれたのでひとまず肩の荷がおりたつぐみにはごめんとありがとうのジェスチャーを送ったらとても可愛らしい笑顔を返してくれた。表情にこそ出さなかったが内心は乱れ放題だったりする
「とりあえず何から聞きたいの?」
「じゃあなんでギターとかキーボードをほぼ無音にしてるんですか?」
「これは俺個人の考えだけど、俺達人って人種は雑音の中に生きてて五感のうちの3つ見る、聞く、触れるでたくさんの音に触れてる中で雑音ってのは必ずある、俺はその音が酷く不快でね、それが無ければ自分の音であれ他の人の音であれもっと聞こえるはずだって思ってるから」
「じゃあつぐみの不調にすぐ気付けたのは?」
「あれは俺の調整がつぐみにあってなかっただけで、ちょっと音に慣れれば問題ない事だから」
「じゃあもう1つこれで私が聞きたいのは最後です。もしも光さんの調整した楽器で光さん以外の人が演奏したらどうなりますか?」
「人によるだろうけど、自分の音を見失うか、音に呑まれて音だけじゃなく自分自身を見失うかな」
俺のその言葉に蘭は表情を強ばらせるなかつぐみからも質問された
「あの!光さん今の回答だと分からないことがあります、VSライブの時は光さんが用意した楽器でしたよね?どうして今の私みたいな事に誰もなってないんですか?」
「それは俺が弄ったのは簡単なチューニングだけだからだよ、もしも俺が無音調整って呼んでる調整をしてたら良くてつぐみと同じ状態悪いとさっき言った感じになる」
「そうなんですね」
「光さん!私にこのギター弾かせてください!その代わり光さんが私のギターでリード取ってください!」
「それは演奏に混ざれって話?」
「はい、その代わりあくまでも演奏だけです歌はなしなんでいけますよね?」
「申し訳ないけど譜面がないと無理」
「あぁ…そういえばそうか…」
蘭は今気付いたようで自分のバックから譜面を取り出し俺に渡してきた、俺は蘭のギターを自分に合わせてチューニングしOKのサインをだす
「じゃあいきますよ!1・2・3・4!」
巴の掛け声に合わせて簡単なリードをとって演奏していく
俺は自分の内側から聞こえる音に耳を澄ませる
(まだだ、もっと深く、こうじゃない!、違う!、近いな!イイ感じだ)
俺は蘭のギターで出せる限界を見定めていた途中ひまりな方から小さな悲鳴が聞こえだが無視だ、周りのメンバーも苦しそうだが、こんなものか?俺は蘭のギターで出せる自分の限界で演奏する、それから少しして演奏が終わると皆へたりこんだ
「皆大丈夫?」そう声を掛ける俺にメンバーは首を横に振る
「モカちゃんもう無理〜」
「ごめんなさい私も無理です」
「練習でここまで疲れたの始めてですよ」
「私も指が痛いです」
「光さん今の全力ですか?」蘭が肩で息をしながら聞いてくるので俺は首を横に振る
「残念だけど全力を10とするなら2くらいだよ」
「あれで!?」
蘭が驚き全員が顔を見合わせ何やら話していて全員がこっちを見て蘭が代表で話し出す
「光さん!お願いがあります!」
「何かな?」
「私達の練習時々出良いので見て貰えませんか?光さんの技術を1%でも教えて欲しんです!」
「そんな事でいいの?お願いって?そりゃ確かに毎日は無理だけどcircleに俺がいて蘭達の練習日が被った日は必ず1時間練習見てあげるよ、それで良いかな?」
全員が頷いたのを確認し俺は練習を再開するように諭す
「じゃあ練習再開しようか?」
「それなんですけど今日はこのまま終わろうと思いますこの余韻に浸ったまま帰りたいので」
「わかったじゃあ機材の片付け等はやっておくから会計等済ませておいで、見送りくらいはしてあげる」
「じゃあ片付けとかはお願いしますね申し訳ないですけど」
「これも仕事のうちだから気にしないで」
俺はそう言って片付けを始めるコードを丸め1箇所にまとめアンプ等は元の位置に戻して軽く清掃しスタジオを出ると蘭たちが待っていた
「おまたせ、すぐ帰るなら見送りするけど楽器のメンテしようか?」
「だってよひまり」
「いや、ひまりだけじゃなくて蘭にも言ってるんだけど」
「私のはいい!光さん使ってるような仕様にされたらたまんないもん」
「お望みとあらばやるけどさ〜それ以外は基本メンテくらいしかしないよ」
「どうだか、光さんのメンテでつぐみみたいになったらどうするんですか!?」
「いや、同じ方法でなんとかるし大丈夫だよ俺のギター弾いたでしょ?それでも大丈夫なんだから軽いメンテくらいならなんともないと思うよ」
「とにかく私はいいです!ひまりのだけお願いします!」
蘭がそう言うのは俺は近くの椅子に座りひまりに声をかける
「じゃあメンテするからひまりはベース出して」
「わかりました、じゃあお願いしますね」
俺はひまりからベースを受け取ると弦が緩んでいないか軽く弾きながら確認していく
「光さんチューナーとかいらないんですか?」
「弾くわけじゃないし緩みの確認だけだからいらないよ」
「私なんて全部チューナー見ながらやってるのに」
「俺はアレ苦手なんだ、逆に音が狂うんだよね」
「そうなんですか? 」
「うん、自分の感覚でやる方がずっと楽」
そういいがら弦を弾いていきそれが終わるとネックの反りを確認して全体的にクリーナー掛けをする
「弦外さなくて良いんですか?」
「大丈夫だよ弦周りはこっちの細いの使うから」
そう言って俺は道具を広げる
「こんなに種類あるんですね」
「俺は楽器いろいろやるからね、はいこれでおしまい」
そう言ってひまりにベースを返す
「すごい私がやるよりピカピカになってる!光さんありがとうございます!」
「うん、どういたしまして」
「ひまりのベースのメンテも終わったし今日は解散して各自自主練って事で良いよな?」
「そのつもり 」
「じゃあ光さんアタシ等はこれで失礼します」
そう言って巴が立ち上がり他の皆がそれに続く
俺も見送りのため外まで出る
「見送りありがとうございます光さん今度の練習からよろしくお願いしますね」
「もちろん俺に出来る最大限の事をするよ」
俺はAfterglowの皆を見送ると店内に戻り一息つく
「はァ〜なんかどっと疲れたなぁ~」
俺が一人呟いているとまりなさんが缶コーヒーをくれた
「お疲れ様一息いれな」
「ありがとうございますまりなさんご馳走様になります」
俺は缶コーヒーを開けて半分程一気に飲み干すと少し長めのため息を吐くとほぼ同時にまりなさんが話しかけてきた
「そういえば光君そんなピアス持ってたっけ?」
「これですか?」
俺は片耳につけてるピアスの1つを外して見せるスペードの形のピアスだ
「貰い物なんです」
「彼女からの?」
「違いますよRoseliaのあこちゃんとAfterglowの巴2人からの貰い物です一緒に遊びに行った時に貰いました」
「そう言えばあの二人は姉妹だったわね」
そんな会話をしていると友希那がやって来た
「光、練習時間の延長をお願いするわ」
「了解、1時間で良い?」
「問題ないわ」
俺は時間延長を伝票に打ち込み手渡す
「はいこれ、帰る時にまたここで出してってねその時精算するから、じゃあ練習頑張って」
俺がそう言うと友希那が不思議そうな表情を浮かべこう言ってきた
「何を言っているの?貴方も来るのよ光」
「はい?ごめん今なんて?」
俺は思わず聞き返す
「2度も言わせないで欲しいわね、貴方も行くのよ光」
「聞き間違いじゃなかったかぁ〜」
「何をどう聞き間違えるのよ、良いから来なさい技術指導の時間よ」
そう言って友希那は俺の腕を掴んで俺自身を引き摺るように引っ張って行く
「友希那待って!ギター!ギター!俺のギター!持ってかないとでしょ!?それに痛いから1回離して!」
「何騒いでんの?光」
俺は通りかかったリサに助けを求めようか一瞬迷ったが背に腹はかえられないと思い助けを求める
「リサ!いい所に来た友希那に1度俺の腕から手を離すように言ってよ!」
「その必要はないわ、リサ、貴方が光のギターを持ってきてくれれば問題解決よ」
「なるほど〜わかったアタシが光のギター持っててあげるよ〜」
「良かったじゃないほら行くわよ!」
「だから一旦離せって〜の!」
俺の叫びも虚しく俺は友希那に引き摺られてRoseliaが練習しているスタジオに連れてこられた
「あのさ〜俺はなんでここに連れてこられたわけ?」
「言ったでしょ技術指導よ」
「俺からお前らに指導するような事あるの?」
「第3者の意見は大事よ特に貴方のように沢山の音楽にふれている人の意見はより貴重よ」
「お前ら自分達の演奏のクオリティ理解して言ってる?」
「諦めな光こうなった友希那は頑固だよ~」
「なんとかお願い出来ませんか?光君」
「あこも光兄ぃからドラム教わりたい!」
「私も少しでも自分の成長に繋がるならお願いしたいです」
俺はため息をつき両手をあげて降参の姿勢を取る
「わかった降参だ練習に付き合うよ」
「やった~☆ありがとね~光〜お礼に今度Roseliaの衣装でデートしてあげよっか?」
「それだけはやめてくれ!俺がRoseliaのファンに刺されるから!」
「デートは良いんだ?」
「あっ!それならあこもあこも!あこも光兄ぃとまた遊びに行きたい!」
「あこ、どういう事?光と遊びに行ったの?」
「うん!お姉ちゃんとあこと光兄ぃで遊びに行ったことあるんだ〜その時光兄ぃがこれ買ってくれたの!」
あこちゃんは俺が買ってあげたチョーカーを見せびらかす
「あとね、あとね、お姉ちゃんも紫色の可愛いヘアアクセ光兄ぃから貰ってたよ〜」
嬉しいそうに話すあこちゃんとそれを笑って見ている燐子と俺を睨む他3人の視線、怖いからやめてね?
「光〜どういう事かな〜?」
「どうもこうもリサと友希那に他のメンバー紹介してもらった時あこちゃんから巴と3人で今度遊ぼうって誘われてたから一緒に遊んだんだよ!」
「そういえばそんな話してたっけ?」
「今更かよ!?つか、リサには今付けてるイヤリングあげたよね!?友希那も今付けてる薔薇のブレスレット俺があげたやつだしさ!」
俺は2人が身につけているイヤリングとブレスレットを交互に指さして告げる
「アハハ〜わかってはいてもね〜」
「意味合いが違うわ」
「そうは言うけどさぁ〜と言うか紗夜、紗夜にもキーホルダーとリボンの着いたヘアゴムあげたよね?あれはどうしたのさ!」
「キーホルダーは筆記用具に付けさせて貰ってますネックレスは日菜が欲しがったのでヘアゴムの方を頂きました自宅で勉強する時など髪をまとめるのに使わせていただいてます」
俺はとりあえず使ってもらえてはいるようなので良いかとは思ったが自分の中で新たな疑問が湧いてくる
「あれ?じゃあなんで俺今睨まれてんの?睨まれる覚え無くない?」
「光は紗夜にも貢いでたんだねぇ〜」
「待って待って!その言い方はなんか違くね!?それに貢いでるって言い方!」
「そうですよ今井さんその言い方では光君が私を口説き落とそうとしてるみたいじゃないですか!」
「実際その気なんじゃないの?ねぇ友希那どう思う?」
「どうかしらね、とりあえず問い詰めるのは後にしましょう!さぁ練習するわよ!」
友希那の一声で空気が凛と張り詰めた
「いくわよ!FIREBIRD」
友希那の宣言と共に演奏が開始される。俺はRoseliaの音に耳を澄ます、演奏のクオリティ自体は悪くない前より上がっていると言って差し支えないが如何せんノイズだらけだ。
演奏が終わると友希那が話しかけて来る
「光、どうだったかしら?」
「あぁ〜うん演奏のクオリティは前より一段と上がったとは思うけどその分統一感というかがバラけてきてると言うか上手く言えないけどまとまりにノイズがある感じ」
「1人1人、具体的にアドバイスは可能かしら?」
「何となくで良いなら」
「お願いするわ」
じゃあまずあこちゃんはちょっとドラム走り気味だから10が全力なら9を意識してみて」
「どういう事?光兄ぃ」
「あこちゃんもし良かったらちょっと変わってくれる?」
「うん!良いよ~!」
俺はあこちゃんにアドバイスするためドラムを叩く10より9なら俺なら3から5の間くらいを意識してドラムを叩きこんな感じと伝える
「わかった?どことなく音の違いが」
「うん!あこの演奏は先ばりし過ぎだったんだね!」
「それがわかったなら上出来だよ」
「燐子はあこちゃんとは逆にスラスラとした演奏を心がけてみて、こんな感じ」
俺は反対側から弾いてみせる
「凄いですね、さっきのドラムもですけど、キーボードも上手なんですね、アドバイス意識してみます」
「あぁうんまぁキーボードオンリーで演奏したりもするからね俺はキーボードの前奏の後ギター弾いたりする時もあるからね」
「紗夜はリズムキープは正確だから、もう少し周りの音を聞いて友希那を引き立てないと、反対にリサは周りの音を聞きすぎるからベースの音に統一性がないそこは紗夜を見習わないとね」
「な~んか紗夜ばっかり贔屓してない?」
「してないからあくまでも個人の感想と言うか意見だから、最後に友希那はCHAINを歌ったあの時を思い出して歌ってみて、そうすれば今の演奏から更に1段階上にいけるはずだからクオリティも上がるよ」
「やってみるわもう一度FIREBIRDで行くわ!光、ギターで参加なさい、今回だけリード任せるわ」
「了解3分待って」
俺はギターを取り出しチューニングしてから紗夜の横に立ち準備OKのサインを出す
「ならもう一度FIREBIRD!」
燐子のキーボードに合わせて友希那が歌っていく
「天高く燃え上がれ!」
その宣言と共に俺達が演奏を開始する俺は周りの音を聴きながらも深く潜っていく音の渦の中へ深く深く沈んでいく
3割ってとこか、紗夜が少し苦しそうだ、リサは限界近い後ろ2人もついて行くのがやっとって感じか、Roseliaでなら5割出せるかと思ったがダメかぁ〜、俺は演奏を終えると皆を見ると全員方肩で息をしている
「大丈夫か?」
「光、少しは遠慮しなさい、全力のあなたについていけるわけないでしょ」
「いやいや、何言ってんのさ俺、全力どころかあれでも3割ってとこだよ?」
「あれで3割!?光本気〜!?」
「嘘言ってどうすんのさ、5割行けるかなと思ったけど3割で皆辛そうだったからね」
「5割だったらあこ達光兄ぃに倒されてたのかぁ〜」
「ゲームだとラスボスの前に倒れる勇者の図なんですよね」
「2人とも俺を悪役にしないでね、お願いだから」
「光君が全力を出す時は本気で誰かの力になりたいと思った時だけなんでしょうね」
「紗夜なにか知ってるの?」
「あぁいえ、そう感じただけです」
「光、私達の練習をこれこらも見てもらえる?私達の夢というか目標はfutureWorldfesに出る事なの、その為には本当なら光、貴方にRoselia専属のマネージャーをしてもらって技術指導なんかをしてもらった方が良いのだけれど、それは高望みだと自覚しているわ、貴方も貴方で夢や目標があるのでしょ?それを邪魔する気はこっちにもないわ、だから私達がcircleで練習する時は技術指導をお願いしたいの」
俺はRoseliaの目標を初めて聞いた、そんな大きな野望の手伝いが俺に出来るのか正直不安ももちろんあるが、必要なら発破をかけるか励ましたりきっかけを作ってやればいい
「わかったcircleにいる時で良いならOK但し1時間だけね、一応付きっきりってわけには行かないからさ」
「当然ねその条件で良いわ、今日は終わりにしましょう光、私達の目標を聞いた以上半端は許さないわよ」
「俺は必要ならきっかけだってなんだってあげるよ」
「じゃあ〜さっそく光を問い詰めるとしますか〜」
「俺はこれから拷問でもウケるの?」
俺はどう逃げようか思考を巡らせていると意外な助け舟が出された
「あこ思うんだけど、Roseliaのメンバーとのデート券でも光兄ぃにあげるか逆に光兄ぃの1日独占券を貰えば問題解決なんじゃないかな?」
「あこナイス!☆」
「良いかもしれないわね」
「1日独占ですか~?」
「あこまたお姉ちゃんと3人で遊びに行きたい!」
「私も…その…光君と遊び行ってみたいです」
俺は結局メモ帳のページを破り1日独占券と書いて5人に渡した、俺を独占して何する気なのかはあこちゃん以外は想像もつかないけど楽しければまだ良いけどな〜
そうしてRoseliaを見送って片付けを済ませまりなさんと受付を交代していると閉店1時間前に今日最後のお客がやって来た
「すいません!まだ時間は大丈夫ですか!?」
「いらっしゃい、って千聖?」
「光君?貴方ここでバイトしてたの?」
「あれ?言わなかったかな?」
「ライブハウスでバイトしてるとは聞いていたけど、場所までは言ってなかったわ」
「そっか、それはごめん閉店まで後、1時間あるから終業時間までは大丈夫だよ」
「じゃあお願いできる?」
俺は伝票を入力して鍵と一緒に手渡す
「目の前の1番スタジオにどうぞ」
「ありがとうって、あら?これは何?」
千聖が気にしたのは技術指導の料金表だ
「あぁこれ?俺が技術指導するんだよ初心者から上級者までは幅広く意見出したり、ギターやベースドラムとか色々楽器教えるんだよ料金は俺個人の仕事だから要相談」
「そう、なら技術指導お願い出来る?」
「わかった、千聖ってベースだよね?俺もベースの方がいいかな?その方が教えやすいし、待ってて」
俺はスタッフルームで仕事しているまりなさんに声をかける
「まりなさんベース借りて良いですか?」
「良いわよ〜閉店前に練習するの?」
「終業時間までの1時間をお客さんから技術指導頼まれました、なので行ってきます」
「そうなの、わかったわ行ってらっしゃい」
俺は許可を貰ってベースを借りて1番スタジオに入り千聖に話しかける
「おまたせ、練習するのは良いけどどうする?俺、パスパレの曲は全然だよ?」
「私も練習中の曲だから譜面もあるし1度通してやってみるから気になった事があったら指摘してくれるかしら?」
「了解じゃあやってみて」
俺は千聖の演奏を聞く技術的面はまだまだこれからだがよく弾けているでも、やはり迷いが感じられそれが音に現れてる
「千聖ストップ!音が乱れすぎどこ見て演奏してるの?」
「どこって言われてもどう答えたものかしら?」
「ハァ…正直に言うなら話にならない今のまま続けても自分の糧になるとは俺個人全然思えない、厳しい事を言うようだけど、間違っているとは思わない」
「………」
俺の言葉に千聖は何も言わない
「ちょっと見てて」
俺はそう言って譜面通りで演奏をするそしてもう一度今度は譜面通りだが、音に強弱を持たせて世界観を表現していく
「どう?違いわかる?」
「なんとなくだけど、どっちも譜面通りではあるのだけど、2度目の方はどことなくパスパレっぽさを感じたわ」
「なら千聖が目指す演奏は俺が今弾いた2度目の方だよわかるよね?迷いがあるならそれを振り払えなきゃダメだ、でもさたった1人で演奏するのと2人、3人、もっと大勢でやるのはもっと楽しいよね!なら全力で音を楽しまないと音楽じゃないよ!」 俺はそう言って千聖に笑顔を向ける、千聖の顔は晴れやかだ
「やってやろうじゃない!」そこからの千聖は全力で楽しみながら演奏していた。
それからの俺はcircleでバイトの際は時間事に分けてAfterglow、Roselia、そして千聖の練習を見てアドバイスし時には演奏に混ざるなどしながら1週間を過ごし迎えた日曜日
俺は黒いワイシャツとジーンズ青のネクタイをして髪を後ろに流すようにまとめて眼鏡と袖なしジャケットそれからギターとキーボードを持って家を出る自転車なので15分くらいで到着し自転車を駐輪場に止めギターとキーボードを両手に持って他の皆を待っていると時間ピッタリに待ち合わせしていた3人がやってくる
「ひ〜く~んおっはよう!」日菜が駆け寄って更に抱き着いてくる
「うわっ!日菜お願いだから今だけは抱きつくのやめて俺、香水やらワクッスやらで匂いがヤバいから」
「そうかな〜?なんか凄くいい匂いだよ?」
「お願いだから確かめるのやめて」
そうしてじゃれていると麻弥さんとイヴが到着する
「2人ともおはよう」
「おはようございます」
「はいです!」
「日菜、荷物あるから離れて」
「は〜い」
日菜が残念そうだが、両手が塞がるとキーボードを持てなくなるので勘弁してもらおう
「光さんこれ、名刺です」
そう言ってケースに入った名刺を俺に差し出してきた
ケースを開けて手に取ってみるとPastel*Paletteサブマネージャー宮村光と書かれていた
「え〜とサブマネージャー?どういう事?」
「代理マネージャーじゃ、るん!ってしないなぁって考えてたら彩ちゃんがサブマネージャーにしたらって言うからそれだって思って、麻弥ちゃんに頼んで印刷してもらったの」
「アハハ、なら肩書きに恥じない働きしないとね、ところで彩は?」
「彩ちゃんと千聖ちゃん現地集合だって行こうひ〜くん」
「了解じゃあ〜行きますか」
俺達は目的地に向かう最初は事務所に向かい、俺がマネージャーから簡単に説明を受けてから移動しインタビューと写真撮影だ、その後フェスのリハを行った後練習時間となり、そこから千聖は別行動となる運びだ、しばらくの移動の後インタビュー件撮影会場となるスタジオに到着すると既に千聖と彩が現地で待っていた
「2人ともおまたせしました」
「おまたせ〜」
「お待たせッス」
「時間ピッタリよって光?光よね?どうしてここに?」
千聖が驚いているところを見ると誰も言っていなかったようだ、伝えておくって言ってたのになんで?
「聞いてない?マネージャーがどうしても予定をずらせない私用で代理を立てるって」
「それは聞いていたわよ!でも貴方が来るとは聞いていないわ!」
「それも他のメンバーが伝えておくって、あれ?伝達係誰だっけ?」
「彩ちゃんだね」
「彩さんだったように記憶してるっス」
「彩ちゃんですね!」
俺は彩に視線を向けるとものすごく目が泳いでいた
「千聖、ごめん彩が伝えておくって言ってたから任せっぱなしにしてた、俺からも伝えれば良かったね」
「報連相は常識よ。全くもう彩ちゃん!伝達ミスは頂けないわね」
「うぅ〜ごめんなさい千聖ちゃんに言おうとは思ってたけど、どのタイミングで連絡したら良いか迷ってるうちに当日になっちゃって」
「まぁそんな事だろうと思ってたけどまぁ良いわ光、とりあえず今日のスケジュールは?」
俺はスケジュールを伝えるこの後すぐにインタビュー件インタビュー用の写真撮影その後移動してフェスのリハを1時間予定していてそれが終わったら事務所の練習スタジオで2時間の練習の後解散となる運びだ、千聖はフェスのリハ後に離脱して女優業の方に以降だ、俺はスケジュールを伝え追えると日程表を閉じる
「こんな感じかな?」
「貴方の身の振りは?」
「は?どういう事?」
「フェスのリハを終えた後の貴方の身の振りよ!私に付き添ってはくれないの?」
「いや、俺、一応1日マネージャーだからパスパレの方についてないと不味くない?練習見たりとか」
「そんな事無いんじゃない?練習になれば設備環境も整ってるし、練習風景を録画して見直すを繰り返せば良くないかしら?」
「あぁ〜千聖つまり、どういう事?」
「貴方はフェスのリハ終了後私に付き添ってサポートしてちょうだい」
「って言ってるんだけど、皆どう?」
「アタシひ〜くんに練習見て欲しいなぁ〜」
「日菜がこう言ってるしさ…」
「貴方は日菜ちゃんに甘いのよ!甘やかすとろくな事ないわよ?」
俺個人それを言われるとぐぅの音も出ないのだが1日マネージャーを引き受けた以上パスパレの方に着いていないと不味くないかと思っているのも事実なのでどうしようかと思っていると日菜が以外にも助け舟を出してくれた
「千聖ちゃんだって女優の仕事の時はちゃんと別にマネージャーがいるのにひ〜くん連れて行ってどうするの?ひ〜くんは今日パスパレのマネージャーなんだよ?」
「その事なら理由は簡単よこの写真の事で光にも話をして貰わないといけないもの」
そう言って見せたのは花音と千聖と俺の3人でカフェめぐりをした時の写真だ花音がちょうど俺が死角になる形で見えなくなっており2人で歩いている様に見える写真だ
「日菜ちゃん落ち着いて千聖ちゃんもちょっとヒートアップし過ぎじゃない?」
「「彩ちゃんには関係ない(でしょ〜)(わよね)」」
「ふえ〜んどうしよう光さん」
「俺に言われても俺自身もどうしていいか分からないのにどうしろと?」
「ならこうしましょう!練習は2時間ありますから1時間は光さんに練習を見てもらってその後は私達で千聖さんが言った録画して確認してを繰り返して練習していきましょう」
麻弥さんがそう提案すると千聖と日菜は顔を見合わせてから頷き合い「じゃあそれで」と言ったので一件落着だ
「その代わり千聖さん、遅くなっても良いから光さんをちゃんと返してくださいね、お疲れ様会したいので」
麻弥さんがそう付け加える
「わかったわ私も遅くなってもいいなら参加するわ」
「話決まったならさ中入ろうよ?」
「話題の中心だったのに貴方って人は…」
「いや、だって元はと言えば千聖が俺を連れて行くの行かないのってごねるから」
「何か言ったかしら?」
うわぁ〜満面の笑みなのに目が笑ってないすげ〜迫力のある笑顔絶対有無を言わせない気だよこの人…
そんな事を思いながらスタジオに移動する俺達、そして日菜はスタジオに着くまで終始俺の手を握ったままだったあえて言うなら嬉しいとかよりそもそも歩きずらかった、スタジオに着くと記者とカメラマンの人が待っていた
「初めてましてPastel*Paletteの皆さん私は今回の取材を担当させていただく足立と申します」
そう言って名刺を差し出してきたので俺が応じる
「初めまして、ご丁寧にありがとうございます。本日はマネージャーが外せない私用で不在でして、代わりにサブマネージャーの自分が対応させてもらいます宮村です」
俺も名刺を差し出し挨拶を返す
「ご丁寧にありがとうございます宮村さん失礼ですが歳はお幾つですか?」
「19です高校からマネジメントを学び新卒で入って1年になります。普段はパスパレの皆さんのアフターケア等を担当しているのですが、先程も申しました通りマネージャー不在の為自分が矢面に立たせていただきました」
俺は用意してきた内容をただツラツラと並べ会話する正直疲れる、そう思ってもいられないカメラマンの人にも挨拶しないといけないからだ
「カメラマンの方も初めましてサブマネージャーの宮村です、本日はよろしくお願いします」そう言って名刺を差し出し笑みを顔に張り付かせる
「よろしくお願いしますカメラマンの芦原です」
カメラマンの方とも名刺を交換する
「さっそくインタビューの方に移らせていただきますね」
「はい、彩さん1番手お願いします」
俺は彩に声をかける
「はっはい!」
彩は緊張しているのかぎこちない感じがあるがインタビューは順調のようだ、そう思っていると千聖が小声で話しかけて来た
「貴方、随分慣れているようだけれどこういうの経験あるの?」
「まさか、ある訳ないよ正直今すぐ帰りたい」
「その割には板に付いているけれど」
「仮面を被るのには慣れてるんだ、ほっといてくれ」
そんな話をしていると彩のインタビューが終わり千聖の番だ
「準備お願いしますね千聖さん」
「なんだかむず痒いわ」
そんな事を言いながらインタビューを受けに向かいその後もなんの心配も無く全員のインタビューが終了した俺はありがとうございますと頭を下げると記者の足立さんが俺にもインタビューをさせて欲しいと言ってきた俺は断るのもと思い取材を受ける他愛ない内容だったので問題無く模範解答しておいた。そしてフェスの会場へと移動中さっきのインタビューの話となった
「そういえば光君今日はいつもと違ったよね〜」
「そうね光は仮面を被るのには慣れてるんだって言っていたわよ」
「確かにひ〜くんがひ〜くんじゃ無かった」
「仕方ないんじゃないスカ?」
「どういう事ですか麻弥さん?」
「今日の光さんはサブマネージャーですから1歩引いた立ち位置なのは仕方ないかと」
「そうは言っても見慣れないというかなんというか余計にアレだよね」
「ちょっ彩アレって何!?」
「貴方はもう少し周りの認識を自覚する事ね」
「ごめん意味合いがわからないよ」
「まぁひ〜くんだし!」
「日菜、それ絶対フォローしてないだろ」
「そういえば光さん今日のピアスはパスパレに合わせてくれたんスカ?」
皆が俺に注目する
「まぁ一応ね、なんで?ピアスに興味あるの?」
「いやいや、開けるの痛いんですよね?」
「痛いね〜」
そんな話をしているうちに会場に着いたので会場スタッフと挨拶を交わしてパスパレメンバーはリハを開始する、俺はその間にタオルと飲み物を準備し待っているとリハを終えて皆が戻ってきた
「皆お疲れ様タオルと飲み物準備出来でるよ」
皆は俺からタオルと飲み物を受け取り一息ついた後練習スタジオに移動する
(ここまでは今のところ何も無いけど、ここからかな?)
俺はそんな事を内心で考えながら、練習スタジオに向かう
スタジオに到着すると一休みして練習を始める
千聖は1時間は練習に参加するようだ
俺は彩の歌や他のメンバーの演奏に耳を澄ます
まぁ一応形にはなってるか、今はこれ以上を望むのは無理な気がするが日菜と麻弥さんは余裕がありそうだ
「光、黙っているけれど言いたいことがあるなら言ってちょうだい」
「いや、やめておくよ、今はこれ以上を望むのは無理だ」
「どういう事?」
「かろうじて形になってるって事今の段階でこれ以上を求めたら確実に瓦解する」
「………っ!!」
「その反応からしてやっぱり麻弥さんは気付いてた?」
「はいッス正直最初の口パク当て振りに比べたらやっと形にはなって来たなって、光さんも同じだったんですね」
「あぁうん、と言っても麻弥さんは練習する前から何となくわかってたよね?」
「はいッス練習し始めて間もないとはいえ大分形にはなってきたので今のままなら最低ラインはクリアかなって思ってたッス」
「なら、今のままでいんじゃない?」
俺はあえて突き放すような言い方をする
「私は…私は諦めたくない!今やっと形になってきたならちゃんとした形にしたい!」
彩はそう言うが俺はそんな事は百も承知だ、だからこそさらにあえて突き放す
「彩はそう言うけど、これ以上を求めるなら皆に何かを犠牲にさせなきゃ行けないよそれでもいいの?皆は彩みたいにアイドル1本って訳じゃないスタジオミュージシャンやモデルに女優と選択肢はあるその選択肢を捨てさせるの?」
「……っ!!」
彩は黙ってしまった、今はこれでいい、俺は千聖に話しかける
「千聖!言いたくないことはっきり言うけど今は千聖の音が1番酷いよ俺はあえて言わないようにしてたけどなんで?なんで?上手く弾こう上手くやろうとしてる訳?」
「貴方に何がわかるの?上手くやろうとするのはそんなにいけない事?」
「分からないなら良いよ、やってるうちに気付いてもらうしかないから」
「ひ〜くん何もそこまで言わなくても〜」
「日菜、実際日菜も、わかるでしょ?今の日菜全然るん!ってしてないだろう?」
「ひ〜くんもわかる?」
「当然!俺を誰だと思ってんの?」
「ひ〜くんはひ〜くんでしょ?って、あっ!そっか!そういう事か!じゃああの姿になるの?」
「ならないよ。必要ないならね」
俺はそう言ってスタジオを出ると自販機でコーヒーを買って近くの椅子に座り考える
リハの時はそんなに気にならなかったが練習で改めて音を聞いてわかった皆が迷ってるそれが音に現れててなお酷いそれでも何とか形になってるのは単純な努力の成果だろうな〜
「あ〜クソ!俺がもう少し大人だったらもっと違ったのか?大人だったらタバコなんかを加えながらもっと深く考えられたのか?クソ!考えても答えがでない!なら今は保留にするしかない!今だけだ今だけは背を向けさせてくれな」
俺は最後の方はほとんどやけになるような感じで声にすらなったか分からない
「悪いまたせた、練習はどうなってる?」
「とりあえず一通り通し終わった所です」
「わかったほかのメンバーはこのまま休憩な千聖はそろそろ移動だ」
「わかったわ」そう返答した時の千聖の表情は曇っていた
俺は今だけはどうすることも出来なかった、そんな無力さを呪った
撮影現場に着くと監督さん達と挨拶を交わし名刺を交換するそして千聖の方の撮影は滞り無く終わったNGもほとんど出なかったので終わりも早かった
「千聖、お疲れ様」
「貴方もね光、そろそろ行きましょう打ち上げするんでしょ? 」
「あぁ行こう!」
俺は他の皆と合流するとファミレスで打ち上げを開始する
「え〜じゃあ僭越ながら私事大和麻弥が音頭を取らせてもらうッス光さん今日は1日マネージャーお疲れ様でした!乾杯!」
「うん乾杯!」
「「「「乾杯!!」」」」
俺達はそれぞれのドリンクで乾杯する
「いや〜それにしても今日の光さんはマネージャー役ハマってましたね」
「そうね」
「アタシはいつものひ〜くんじゃないと違和感」
「アハハ、俺も今日見たいなのはパスだな〜」
「仮面を被るのは得意じゃ無かったの?」
「1日中仮面を被るは疲れるよいくら俺でも」
「私はまたお願いしても良いかなと思いました」
「私もイヴちゃんに賛成!」
「俺はやだな〜今日見たいなのは本当に疲れるし1日中影でいないといけないのも正直向かない」
「あなたの名は光だものね」
「千聖それは俺に対する新手のイジメ?」
「どうかしらね」
そう言って微笑む千聖は若干悪女だった
こうして打ち上げは楽しく終わったが俺の中に燻るのものがまだ1つ
「あのさ、皆、この後時間ある?俺の演奏聞いてほしんだけどさ、ダメかな?」
「アタシは良いよ〜ひ~くんの歌が聞けるならなんでも〜」
「私も大丈夫ッス」
「右に同じです!」
「私も一応大丈夫」
「千聖は?」
「どうせ私が断っても皆を味方につけてどうせ連れてく気でしょ?なら付き合うわよ!」
「なら決まり!一旦事務所の練習スタジオに戻ろうセッティングは頼んであるんだ」
俺はそう言って先頭を歩き他の皆がそれに続く
事務所の練習スタジオに着くと先に俺は皆を招き入れ最後にスタジオに入ると俺はキーボードの前に立ち2度3度と音を変えて鍵盤を叩き感触を確かめる
「よし!改めてパスパレの皆さんこんばんは光です今回は聞いて欲しい曲があったのでお呼びしました2曲準備してるので聞いて下さい、1曲目栄光の架橋」
俺は演奏を始める数秒の前奏の後に歌い出す
『誰にも見せない泪があった人知れず流した泪があった
けして平らな道ではなかったけれど確かに歩んできた道だあの時想い描いた夢の途中に今も何度も何度も
諦めかけた夢の途中
いくつもの日々を越えて辿り着いた今があるだからもう迷わずに進めばいい栄光の架橋へと…
悔しくて眠れなかった夜があった
恐くて震えていた夜があった
もう駄目だと全てが嫌になって逃げ出そうとした時も
想い出せばこうしてたくさんの支えの中で歩いてきた
悲しみや苦しみの先にそれぞれの光がある
さぁ行こう振り返らず走り出せばいい
希望に満ちた空へ…』
千聖視点
この曲…パスパレの為の歌であると同時に私達一人一人に向けた曲だと私は思った、確かに女優としての道も決して平坦な道では無かったわねすっかり忘れていたわ前を向いたその先を見て歩く事を
彩視点
最初の歌い出しで私は思い出したアイドルとして花開くのを待っていた下積み時代を周りの皆が花開いていく中でずっと蕾のままでいた時に流した泪をあの時があったから今があるなら私は皆とPastel*Paletteを続けたい!
『誰にも見せない泪があった
人知れず流した泪があった
いくつもの日々を越えて辿り着いた今がある
だからもう迷わずに進めばいい栄光の架橋へと…
終わらないその旅へと
君の心へ続く架橋へと…』
麻弥視点
泪が止まらないっすなんでなんでしょうね光さんが選んだ曲がそれだけ自分の心に響いたんすね、これまでとこれからを見据えてやっていかないとってそう言われてる気がするッス
イヴ視点
また助けられちゃいましたね、光さんは誰かのために必死になれる人なんですね、私は、いや違いますね私たちは光さんに感謝しないといけませんね、皆の心が一つになれたんですから
日菜視点
やっぱりひ〜くん凄いや!だって多分ひ〜くんは全部わかってたんだ、皆が皆悩んでる事に、何に悩んでるかもわからなかったアタシや他の皆が今絶対一つになれたもん!ひ〜くんって本当に凄いんだよ
「1曲目どうでしたか?自分を見つめ直して向き合う事は出来ましたか?そうなれたら良いなと思います2曲目に行く前に皆さんに聞いておきます、皆さんはお互いが友達だと思いますか?」
俺の質問に皆が頷く俺はそれを見て笑顔が浮かんだ
「なら、そんな大切な友達とすれ違う事もあると思います、でもそんな時お互いを許しあえて見守れるそんな存在になれたらいいと思いませんか?そんな願いと俺からの想いも込めて2曲目KiroroでBest friend」
俺は2曲目を歌い出す
『もう大丈夫心配ないと泣きそうな私の側で
いつも変わらない笑顔でささやいてくれた
まだ まだ まだやれるよだっていつでも輝いてる
時には急ぎすぎて見失う事もあるよ仕方ない
ずっと見守っているからって笑顔で
いつものように抱きしめた
あなたの笑顔に何度助けられただろう
ありがとう ありがとうBestfriend』
彩視点
2曲目の1番が終わっとき涙が頬を流れた、止まらなかった
心がほんのり暖かいのに寂しい気持ちや辛い気持ちがその暖かさと同じくらいに溢れて止まらない友達の大切さが改めてわかったよありがとう光君、ありがとう千聖ちゃん、ありがとう日菜ちゃん、ありがとう麻弥ちゃん、ありがとうイヴちゃん本当にありがとう皆
千聖視点
隣で彩ちゃんは泣いていた、私も本当の事を言えば泣きそうだったでも、泣くなんてなんかみっともないけど、光なら流した涙は無駄じゃないって言ってくれるかしら?
私は彩ちゃんや他の皆に助けられてきたなら私だって助けたいけど、やっぱり助けられちゃうのね、本当に敵わないわありがとう光ありがとう皆
俺は演奏を続けるその涙が最後には笑顔になると信じて
『こんなにたくさんの幸せ感じる瞬間(とき)は瞬間で
ここにいる全ての仲間から最高のプレゼント
まだ まだ まだやれるよだっていつでもみんな側にいる
きっと今ここでやりとげられること
どんなことも力に変わるずっと見守っているからって笑顔でいつものように抱きしめた
みんなの笑顔に何度助けられただろう
ありがとう ありがとうBestfriend』
麻弥視点
本当に本当にもうダメっす涙で前が見えないっす
こんなの反則じゃないすか!だっていつでもみんな側にいて笑ってて時にはすれ違う事あっても最後にはありがとうって笑っててそれってものすごく最高の友達じゃないですか!
イヴ視点
私自身がこの歌で気付かされました友達の大切さを、友達がいてくれる事のありがたさを、友達がいることで得られるたくさんの幸せな瞬間を色々気付かされました光さんにも皆さんにも感謝しないとですね
『時には急ぎすぎて見失う事もあるよ仕方ない
ずっと見守っているからって笑顔で
いつものように抱きしめた
あなたの笑顔に何度助けられただろう
ありがとう ありがとうBestfriend
ずっと ずっと ずっとBestfriend』
日菜視点
皆が泣いてる、ひ〜くんが選んだ曲が今の私達にピッタリだったから私自身涙は出ないけど本当に泣きそうなくらいに嬉しいんだ、皆を助けてくれてありがとうひ〜くん
「どうでしたか?2曲目のBestfriendは友達の大切さを教えてくれる曲だと思います大切な友達とすれ違う事があっても最後にはありがとうって笑っててそんな関係って理想じゃないですかね?そんな関係でいて欲しいと思って俺はこの曲を皆に届けました、聞いてくれてありがとうございます」
俺はそう言うとスタジオを出ていくここからは彼女達の力で向き合う番だから
Pastel*Palette全メンバー視点
1番最初に話し出したのは彩ちゃんだった
「あのさ、皆はPastel*Paletteを今の私達をどう思う?
私はまだまだこれからだと思う確かにあんなデビューライブの後じゃあ自信だって無くなっちゃうよね、でも、私はこのメンバーでやって行きたい!だから、だからねもう一度私を支えて下さい他の誰でもない皆に私を支えて欲しいから」
そう言って彩ちゃんは頭を下げる私達はどうだろう彩ちゃん見たいな覚悟はあるかな?
「わかりましたこの不詳若宮イヴこれからもPastel*Paletteのキーボードとして彩ちゃんを支えます!」
「私もドラマーとして1人の友達として彩さんを支えますよ」
イヴちゃんと麻弥ちゃんはやる気になった後は
「アタシも、もちろん良いよ~皆でるんとしよう!」
千聖ちゃんは黙っている私達はどう声をかけようか迷ってると千聖ちゃんは顔を上げて話し出した
「私は正直無謀だと思うけどやってみたいと思うわ!やりましょう!このメンバーで私達はPastel*Paletteだものね」
そう言って千聖ちゃんははにかむように笑っていた
俺は自販機脇の椅子に座りコーヒーを飲んでいた
しばらくするとスタジオの扉が開いた
「光君ちょっと入って来てくれる?」
「あぁわかった」
俺は缶をゴミ箱に捨ててからスタジオに入る
「えっとその、あのね、光君ありがとう私達はやっと一つになれたよすれ違う事もあるかもしれない間違ったりしたかもしれないけど、それでも私達は今のメンバーでPastel*Paletteだから」
「貴方がきっかけをくれたのよ私たちにだから向き合えたのありがとう光」
「俺は何もしてないよ、きっかけを作っただけそこから向き合って決めたのは自分達だよ」
「きっかけってとっても大事だと思うんスよそれをくれた光さんが何もしてないわけないです!本当にありがとうございます光さん」
「おかげで一つになれましたありがとうございます光さん」
「どういたしまして、力になれて良かったよ」
俺はそう言って微笑むそれから数日後Pastel*Paletteのセカンドライブは大成功だった傍から見ればまだまだかもしれないけど未完成だからまだまだこれからもっと色んな形の色んな色の自分達を見つけて行けるだろう
Pastel*Paletteのセカンドライブからの帰り道、俺はそう思いながら彼女達がさっきまで立っていたステージを振り返り笑顔を浮かべた
パスパレ編完結になりますここまで読んでくれた皆さん本当にありがとうございます次回はハロハピ編の前に日常回を書いて行きますのでお楽しみに
次回「看病とビデオレター」
シーズン3の内容いくか二学期編挟むか
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二学期編として何話か入れましょう
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シーズン3の内容入って大丈夫です!