僕等が奏でる歌と音   作:凌介

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夏休みの間にもう一度星を観ようと約束していた光と日菜は
学校の屋上から星空と花火を見るのだった。


第72話星空と花火

夏休み中盤課題の方も高人と2人でバイトの合間にこなしつつ

日々を過ごしてる。

 

そして現在も高人と2人課題に取り組んでいる

 

「光、クーラー入れようぜ!暑すぎだっての!」

「扇風機で十分だよ!クーラーつけると外出るの億劫になるよ!高人夕方からバイトだろ?それまでに一教科終わらせるって意気込んでたのになんでそんなにダレてんの?」

「暑っついからだ!扇風機の風だって生ぬるい風しか来ないのに我慢できるか!」

俺は仕方なく課題のテキストを閉じるとクローゼットから適当に着替えを投げ渡した。

「汗流してこい!図書館か喫茶店に行くぞ!そうすればちょっとは集中出来んだろ?」

「そう来なくっちゃ!着替え借りるな!」

「早く行ってこい!お前の後俺もシャワー浴びるから!」

「2人で入ればよくね?男同士だしよ!」

「風呂場狭いし浴槽お湯張ってないから無理!」

俺の返答に高人は首をすくめてから風呂場に向かった

俺は出かける準備をしておき高人の荷物も纏めておくとクーラーを入れておく

そうしていると高人がシャワーを浴び終えたらしく出てきた。

「シャワーと着替えサンキュー!お前も行ってこいよ!」

「言われなくても!髪乾かしとけよ!」

「あいよ!」

そうして俺も軽くシャワーを浴びた後少しだけ涼しくなった部屋で細かい準備を整えて出掛ける

「どこ行く?」

「図書館かな」

「喫茶店行こうぜ!」

「課題終わったあとお前が飲み物なりと奢ってくれるなら行く」

「俺の金で昼飯済ますつもりだろ?給料日前だから奢るの無理!」

「なら図書館一択です!」

「ちぇ〜」

そうして図書館に行くとAfterglowの皆と会った

「光さんに高人先輩!先輩達も課題?」

「高人のね、俺は計画的に進めてたから来週には終わって最後の1週間は遊ぼうと思ってたんだけど高人がほとんど進んでないって言うから」

「あ〜高人先輩は最後の1週間にひぃひぃ言うタイプなんですね」

「高人はまさにそうだね、でも、最終日にはきっちり終わらすの」

「後半楽するか前半楽するかですね」

「皆はどう?」

「何とか教え合いながら皆でやってます。少しでもゆっくり楽しく夏休み過ごしたいですから」

「そっか、じゃあ俺と高人向こうにいるから皆お手上げな問題とかあったら声掛けて」

「その時はお願いします」

そうして高人と二人課題を進めていく高人は比較的面倒な数学と英語を片付ける事にしたらしく現在は数学に取り組んでいる。

「光、この問題は公式1か?」

「いや、公式2で途中式ひとつ減るからそっち」

「なる!公式1ってどこでに必要なる?」

「右のページの最初と最後」

「OK!ってか、さっきからこっち見なくてわかんのか?」

「俺、そこのページ終わってるから」

「マジか!?数学のテキスト今どこ?」

「課題予定ページの最後の方」

「マジか〜」

「ダレてないで真面目にやれ!」

「へぇ〜へぇ、ところで話変わるけどよ、夏祭りはもちろんLIVE出るんだよな?」

「出たいなら高人は最低限課題終わらせないとね」

「嫌な事言うなよ!」

そうして集中が途切れ気味な高人と二人課題を進めていく

時々Afterglowの皆の課題の方もアドバイスしつつ進めていき

高人は数学と英語は片付けた。

「よし!終わり!今日はここまで!」

「何とか2教科は片付けたみたいだね。俺の方は後感想文だけだけど」

「課題のテキスト終わったのか?」

「終わったよ」

「写させろ!」

「後でな!お前他のテキスト持ってきてないだろ」

「そうだったわ!」

そうして俺達は図書館を出て俺の自宅に帰って来た。

「ほら、高人着替え」

「おぉ!サンキュー洗濯して乾かしててくれたのか」

「てかまだ帰んないの?」

「バイトには早いし腹減った」

「家で昼飯済ますの?」

「ダメか?」

「インスタントラーメンでいい?作るのめんどい」

「煮るタイプのやつだろ?それで良いよ!」

「冷凍してある餃子くらいは付けてやるよニンニク効いたやつな」

「俺、夕方からバイトなんだけど…」

「口臭ケアすれば大丈夫だろ」

「よく言うよ、光はこの後どうすんの?」

「夜から日菜と天体観測する予定、後、隣街の商店街のお祭り今日らしくて花火が学校の屋上からなら綺麗に見えるからって」

「こっちの商店街でも花火やるんだよな?」

「よくお店で売ってる花火セットみたいなのね」

「そんなもん?」

「23発打ち上げある程度でメインは夏祭りLIVEだから」

「なるほどな、去年LIVE何やったの?」

「曲?夏祭りとわたがしと花火の魔法、アンコールでsecretbase」

「今年は?」

「夏の終わりメインにいこうかなって」

「いきなりsecretbaseやるのか?」

「いや、ZONEオンリーでHANABIとsecretbaseと約束かな

アンコール来れば出たばっかの夏音」

「あぁ!優里さんの?最近だとシャッターじゃね?」

「1番最近はベテルギウスだよ!」

「そうだな、つか、お前最近デビューしたばっかの人の曲もカバーしてんのな」

「カバーアーティストに限らず演奏家は飽きられたら終わりだから、こんな曲もカバー出来るんだとかこんな難しい曲もって驚きと感動を持って聴いて欲しいから」

「なるほどな〜その分俺は自分の技術に更に磨きをかけないとって訳か」

「期待してる」

「任せろ!」

そうして昼飯を済ませた後少しだけ練習し高人はバイト前に軽く寝ると言って帰って行った。

「俺も少し仮眠取ろうかな」

そうしてリラックス出来る曲をかけて少しだけ仮眠をとった

そして数時間後スマホのアラームで目を覚ました俺は再度

目覚ましにシャワーを浴びた後少し早めに夕飯を済ませ出掛ける準備をする

「キャンプの時に持って行った望遠鏡にギターとキーボードにアンプとこんなもんかな?どうせ日菜だけだろうし、助手席空いてれば大丈夫っしょ」

そうして準備を整えて日菜に連絡を入れる

コール2回ですぐに日菜に繋がった

(もしも〜し、ひ〜くん?ヤッホー!)

「こんばんは日菜、そろそろ向かってもいいかな?」

(いいよ〜車で来てくれるんだよね?)

「荷物あるしそのつもり、今から行くから日菜も準備して待ってて」

(うん!待ってるね!)

そうして通話を終了し俺は車に乗り日菜の家に向かう

車なので10分とかからず到着した。

俺はクラクションを鳴らすと日菜が家から出てきた

「こんばんは日菜」

「こんばんはひ〜くん今日はよろしくね」

「よろしく、と言っても星を観て花火が上がったら花火を見るだけなんだけどね」

「でも、なかなか無いよ星も花火も両方いっぺんに見れる機会なんて」

「そうだね、じゃあ、出発!」

「おお!」

俺は車を走らせ学校に向かい日菜の家から10分で到着した。

「荷物降ろすの手伝ってね」

「何持てばいい?」

「キーボードと望遠鏡お願い。ギターとアンプは持っていくから」

「OK」

そうして日菜の手を借り荷物を運んで天体観測を開始する

「今回も月からで良いの?」

「うん!ひ〜くんの持ってる望遠鏡で観てみたかったんだ!」

「キャンプの時に皆で観たじゃん」

「あの時はじっくり観れなかったし良いの!」

「まぁ、日菜が良いならいんだけど」

そう話しつつ望遠鏡を月に合わせて調整する

「出来たよ!」

「ありがとう」

日菜は望遠鏡越しに月を観ていたがこっちに向き直り話しかけてきた

「ねぇねぇひ〜くん、月に行ったらかぐや姫いるかな?」

「いないよ!あれは御伽噺!本当にいたらアポロ11号が月に行った時に会えてるよ」

「ん〜じゃあ織姫と彦星は会えてるかな?」

「きっと会えてるよ!七夕の日にね」

「ねぇ、ひ〜くん、なんか歌って!ロマンチックなヤツ!」

「キーボード取って」

「はい!」

俺はキーボードを準備してピアノ音源に変えて演奏する

 

『暗闇の中で手をもとめていた森であなたに出会った

月日は流れ流れて池のほとりであなたと出会った

もう考えることはないよふたりでいればいい

 

約束しようよ指切り一緒ねと

月にふたりの誓いを捧げましょう

こころとこころが丸く重なれば優しくなれることを知った』

 

日菜視点

 

「るんってする」

ロマンチックな感じとは少し違う気もするけど

素敵だと思った

 

『別れた道の途中戻りたくなったあなたの影を探した

もう どこにも行かないからやっぱりふたりがいい

もう 不安にさせないからやっぱりふたりがいい

 

こんなに素直な私がいるのです

不思議なほどに愛しさ込み上げてく

目と目が合えば言葉はいらなかった

優しく髪を撫でていてね』

 

日菜視点

「綺麗…」

あたしの目にはふたりで寄り添い微笑み合う姿が浮かんだ

それと同時に綺麗な曲だと思った。

 

『いつか別々の夜空に還ることを

知っているから愛しさ増すのでしょう

繋いだ小指を忘れはしないでと

透きとおるこの月に祈るの』

 

演奏が終わったタイミングで日菜が話しかけてきた。

「ひ〜くんこんな綺麗で素敵な曲隠してたんだ!」

「隠してない無い!ロマンチックなヤツって言うから月から連想してこれかなって思っただけで隠してた訳じゃないよ

とりあえず、満足したなら星を観ようよ!」

「ん〜それもそうだね!花火が始まったらそっちに目移りするだろうし」

そうしてふたりで星を観る

「あれがデネブでアルタイルとベガで夏の大三角!はくちょう座はゼウスなんだよね?」

「そうそう!わし座はガニュメーデースって美少年をゼウスが神の宴の給仕をさせるために天に連れ去る時に遣わした存在なんだ、わし座の近くにはみずがめ座があるからねそのみずがめ座がガニュメーデースって説が有名かな」

「じゃあこと座は?ひ〜くん知ってる?」

「こと座は確か、発明の神様が発明したものでアポロンが譲り受けてその息子オルペウスの手に渡るんだ、オルペウスは琴を演奏して有名な演奏家になるんだけど、冥神ハーデスに亡くなった奥さんを戻してくれるように交渉する事に失敗して悲嘆にくれて川に身投げして死んじゃうんだ、琴は川を流れていってそれをゼウスが拾って星座にしたんだ」

「やっぱりひ〜くんそういうの詳しいよね!じゃあ今日のレポートに纏めよう!」

そうして日菜が天文部としての活動レポートを書いていると

花火が上がった

「花火!」

「上がったね!絶景じゃん!」

「でしょ!去年はタイミングが合わなかったけど今回はと思ったんだ!」

「そっか、じゃあ、星座と花火が歌詞に入ってる曲を演奏しようかな」

「曲名は?」

「プラネタリウム」

 

俺は曲名を告げてキーボードを演奏し歌っていく

 

『夕月夜顔だす消えてく子供の声

遠く遠くこの空のどこかに君はいるんだろう

夏の終わりに2人で抜け出した

あの公園で見つけたあの星座なんだか覚えてる?

会えなくても記憶をたどって同じ幸せを見たいんだ

あの香りとともに花火がぱっと開く

 

行きたいよ君のところへ今すぐかけだして行きたいよ

まっ暗で何も見えない怖くても大丈夫

数え切れない星空が今もずっとここにあるんだよ

泣かないよ昔君と見たきれいな空だったから』

 

日菜視点

「まさに星空と花火だけど、昔を懐かしむような感じかな?」

悲しいような少し寂しいような星空の下にいるような感覚に

胸が疼いた

 

『あの道まで響く靴の音が耳に残る

大きな自分の影を見つめて思うのでしょう

ちっとも変わらないはずなのに

せつない気持ちふくらんでく

どんなに想ったって君はもういない

行きたいよ君のそばに小さくても小さくても

一番に君が好きだよ強くいられる

願いを流れ星にそっと唱えてみたけれど

泣かないよ届くだろうきれいな空に』

 

日菜視点

「これもひと夏の恋で思い出なんだ」

願いを流れ星にそっと唱えてみたけれどか

「きっと届かない届くと信じるしかなかったんだ」

とても儚くて綺麗な思い出がよぎった。

 

 

『会えなくても記憶をたどって同じ幸せを見たいんだ

あの香りとともに花火がぱっと開く

行きたいよ君のところへ小さな手をにぎりしめて

泣きたいよそれはそれはきれいな空だった

願いを流れ星にそっと唱えてみたけれど

泣きたいよ届かない想いをこの空に…。』

 

演奏を終えた俺のところに日菜が近寄ってきて俺の腕を引っ張る

「ひ〜くん!こっちで一緒に花火観よう!」

「わかったから引っ張らないで今行くよ」

俺達は屋上にある給水タンクのある一段上に上がり

そこから2人花火を観る

そして花火が終わったタイミングで日菜が握っていた俺の手に少しだけ力を込めた

「日菜?」

「ひ〜くん、さよならはやだよ!」

「え?」

「まだまだ先だとしても、卒業なんてあっという間だよ!だけど…卒業したらひ〜くんとはさよならなんでしょ?」

「サヨナラじゃないよ、電話だってなんだって出来るしさ

卒業したって繋いだこの絆が消えるわけじゃないしさ

それに…歌っていればまた会えるよ」

「本当に?」

「本当に!」

今日という日を忘れられない夜にするために演奏する

「日菜、少なくとも今日という夏の夜は君がくれた夏の夜だから、せっかくだし聴いてくれる?君がくれた夏」

俺はギターを弾いて歌っていく

『君の描いた未来の中に僕はいないその時代もない

 

まだ少しだけ傷を抱えたふたりは夢の続き探していた

 

思うままに色付いてくと思ってた

 

答えなんか見つけられずにそれでもこの世界廻り続けて

 

君がくれた夏その奇跡僕は忘れないoh溢れそうな想い

 

あの夕日に隠してsowhy…気づいていたtrueLovetrueLove』

 

 

 

日菜視点

夢の続きを探して思うままに色付いてくそんな未来があったらいいなと思うけど、この夏の日は一つの奇跡なんだと思いながら歌を聞いていく

 

 

 

『時の隙間に流れ込む風教室のその片隅で揺れる前髪

 

ただ見とれていた僕は君に恋をしたんだよ

 

まるで空を歩いてるみたいな日々

 

当たり前にそばにいたこと

 

未来なんていつもそう疑いもせず

 

君がいた夏にこの気持ちうまく言えなくて

 

Ohふたつの心は何故に離れていくの?

 

Sowhy届かなくて 愛情の罠だって気づいた時は遅すぎて

 

捻れた感情は光求め彷徨う

 

叶わない願い置き去りのままで君がくれた夏

 

その奇跡僕は忘れない

 

Oh溢れそうな想いあの夕日に隠してsowhy…

 

気づいていたtrueLovetrueLove』

 

「ひ〜くん…その…約束しようよ!卒業してもまた会うこと!また一緒に星を見ることを」

「もちろん!また2人で夏の大三角を探そう!」

俺達の中に確かな約束が生まれた。

 

 

 




72話目です。天体観測件学校から見る花火という設定で書きました。会話に優里の曲をいれました。正直優里の曲は使いたくて使いたくて考えました!まぁ、結構前の話で川崎鷹也さん使ってますし、曲については過去2年以内の曲なら使っていく感じで考えてますのでどんな曲が使われるかどんな
ストーリーになっているのかそれもお楽しみに

次回「夏祭りと夏の終わりに」

シーズン3の内容いくか二学期編挟むか

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