僕等が奏でる歌と音   作:凌介

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光は相棒を巻き込みパスパレメンバーと共にコスプレイベントに参加する


第76話パスパレとコスプレイベント

とある休日、俺はパスパレのサブマネージャーのアルバイトを頼まれてパスパレが普段から練習に使っているスタジオに顔を出した。

「おはよう。今日一日よろしく」

「おはようひ~くん!そんでもって遅〜い!」

「あのさ、一応はマネージャーなんだし今だけひ〜君呼びやめない?それに時間はピッタリだと思うけど」

「えぇ〜ひ〜くんはひ〜くんだし~良いじゃん!」

「公私の区別は大事だよ、きっちりするとこしないとね」

「一理あるわね、まぁでも、同い年だし多少遠慮が無くなるのは許してね光」

「まぁ、言葉使いをある程度気を付けて貰えれば良いからさ」

「当然ねさすがに私達は大丈夫でしょうけど、日菜ちゃんが一番心配ね」

「同意」

「ひ〜くんも千聖ちゃんも酷~い!」

なんて話しながら皆で笑い合う

「とりあえず今日って何するの?俺、バイトで呼ばれはしたけど、特に撮影とか入ってないよね?」

「今日は練習見てもらうつもりだったのよ、それと…」

千聖は苦笑しながら少し奥に座っているイヴを指さす

俺は視線を向けると何やらため息をついているイヴ

「あれ、なんかあったの?」

「あぁ~実はね、楽しみにしていたイベントがあったらしいんだけど、急遽オフの予定だった日に仕事が入っちゃって行けなくなっちゃったの」

「あぁ~それで落ち込んでるってこと?」

「それだけじゃないみたい」

「というと?」

「そのイベントで時代劇体験も出来るらしくてそれが一番楽しみだったらしいんだ」

「なるほどねぇ〜つか、それの何が問題無わけ?」

「「「「え!?」」」」

「光、話は聞いていたわよね?」

「もちろん!」

「……とりあえず今の説明を理解してるのか確認していい?」

「急な仕事が入ってオフの日がダメになったって言うか別な日になったんだよね?それで楽しみにしてたイベントにイヴが行けなくて楽しみにしてた分ショックが大きいくて今も引きずりがちって事でしょ?」

俺は皆から聞いた説明を繰り返す

「それでなんで問題ないって言えるのよ!」

「まず確認するけど、イヴって日本の侍とか忍者とか好きなんだよね?」

「えぇ、そうね」

千聖に続き皆も頷く

「ならさ、別なイベントでせめて衣装だけでもいいから着せてあげられたら多少なりとも満足出来るんじゃない?」

「他のイベントって?」

「コスプレイベント!」

「「「「あぁ!!」」」」

「まずもってなんでそんな単純な事に思い当たらなかったの?」

「そこまで思いつかないわよ普通」

「でも、光君そのコスプレイベントって出るのには会場はもちろんだけど、衣装も必要だよね?」

「市販である程度売ってるし、専門店行けば手作りする必要も無いけどある程度手作りしたいなら俺と、高人の姉貴に頼めばなんとかなるかな?」

「光、裁縫も出来るの?」

「ちょっとだけね、俺こっちに来る前1年だけ地元の高校にいたのは皆知ってるでしょ!」

皆が頷く

「その時結構な頻度で高人の家出入りしててさ、高人の姉貴にね『あんた、ギターやベースできるくらいに器用ならウチの愚弟より使えそうね』って簡単な裁縫術仕込まれたんだそれ以来暇が出来たら指のトレーニングがてらにちょっとした小物くらいなら作れる様にはなるからやってる」

「「「「…」」」」

「光、あなた完璧過ぎやしない?」

「どこが?」

「ひ〜君、勉強出来るよね?」

「そりゃね、一応学校が進学校な訳だし」

「スポーツもそれなりに出来るよね光君」

「多少の得手不得手はあれど」

「それで楽器は色々出来るよね?出来る楽器上げてみて」

「バンドでやる楽器全部にバイオリンとハーモニカ、後は三味線と…あ!夏休みの間にアコーディオン覚えた」

「あなたねぇ~…ハァ、まぁいいわ、他に料理も出来るわよね?」

「多少は?」

「これで裁縫が出来る時点で完璧と言う以外何があるのよ」

「興味があること以外に無頓着なろくでなし?」

「ろくでなしじゃなくてこの場合鈍感と言うべきかしらね」

「ん〜ひ〜君の場合気付いててあえて乗らないというか…計算尽く?」

「「納得だよ(だわ)」」

「なんかディスられてない?」

「「「気の所為ね(だよ)」」」

「う〜ん…」

俺はなんとも言えない表情を浮かべ苦笑する

「とりあえず、光君、イヴちゃんに声を掛けてあげて欲しいですね、光君から説明と言うか提案すればイヴちゃんも多少は元気になるんじゃないかと」

「了解、多少の助け舟はお願いね」

「任せてください」

麻弥さんと打ち合わせして少し離れているイヴに声をかける

「イヴ、ちょっと良いかな?」

「なんでしょう?」

「あぁ~イヴ元気なさそうだったから事情聞いたんだ、それでさ、提案なんだけどさ、コスプレイベントに興味無いかな?」

「コスプレイベントですか?」

「そうそう!イヴさ忍者とか侍とか好きだよね?アニメにももちろん忍者や侍があるのはわかるよね?」

「はい」

「その衣装着て、イベント出てみないって提案なんだけどさ

忍者や侍の衣装なら市販の買ってちょっとだけ調整すればそれなりのものが用意できると思うんだ、もちろんイヴが楽しみにしてたイベントに比べたら楽しみにしてた分残念さと言うかは残るだろうけどさどうかな?」

「それは楽しみです!忍者か侍の衣装が着れるんですよね!」

「そうだね、もちろん忍者か侍かは選んで貰わないと、アニメを選定しないとパスパレの皆にある程度そのキャラを知ってもらう必要があるし、別々の衣装を用意しないといけないからね」

「なるほど、私は忍者希望です!」

「了解、ちなみにその髪を隠すことになるけど平気?」

「大丈夫です!忍者なら仕方ないと思います!」

「あぁ~その侍っていう感じじゃないけど、男性キャラならこっちでその髪を活かせるんだけど」

俺はスマホで画像を見せる

「素敵ですね!こっちも捨てがたいです!」

「まぁ、とりあえず考えててね!皆は?」

「例えばだけど、魔法少女とか出来る?」

「彩ならまどマギの主人公で問題ないよ」

「何それ?」

「あぁ、知らない?」

「アニメの名前は知ってるけど、どの子がどんな名前なのかはちょっとわかんない」

「あぁ~それもそっか!わかった!じゃあこうしよう!イベントそのものまで今日入れて後、約2週間あるから衣装の事を考えて大雑把で良いからさこんな格好してみたいっての決めておいて!それにあったアニメ教えるから話数長いのもあるからある程度そのキャラの事を知ってくれる程度の認識で良いよ!」

「了解よ」

「あたしもOK」

「私も大丈夫!」

「私も問題ないですね」

「ドンと来いです!」

「じゃあ、切り替えて練習ね!ダメな所はその都度指摘していくからビシバシ行くよ!」

俺は眼鏡をかけて腕を組む

「ひ〜くん本気モードだ!皆覚悟しておいてね」

「どういう事?日菜ちゃん」

「友希那ちゃんやりさちーから聞いて知ってる程度だけど練習の時にひ〜くん眼鏡かけてる時は超厳しいんだって!」

「それって…」

その後私達はちょっと泣きそうになるレベルのスパルタ指導を夕方までみっちり受けてかなりクタクタになった。

その分自分達の演奏のクオリティがかなり上がったのはかなり自覚出来た今日だった。

 

それから私達は皆でどんな衣装が良いか話し合ってそれぞれが着てみたい衣装を決めたイヴちゃんはひ〜くんに見せて貰ったキャラが気に入ったみたいでそれに決めたみたい

彩ちゃんは魔法少女で千聖ちゃんが女騎士、麻弥ちゃんが忍者であたしは銃を使うキャラに決めた。

ちなみにひ〜くんは高くんを巻き込んでアニメの学校の制服を着るみたいでどんな感じになるのかちょっと楽しみだ

とりあえずキャラの要望をひ〜くんに送ってから私達は解散した。

 

 

-光side-

 

練習の後、俺はすぐパスパレメンバーと分かれ高人に連絡を入れてまっすぐ高人の家に向かった。

車で約一時間くらいで高人の家に到着し高人の家の駐車場に車を停めて高人の家のインターホンを鳴らすと高人がすぐに出迎えてくれた。

「来たか!とりあえず入れ、姉貴には話通してあるから」

「助かる!お邪魔します!」

家に上がりリビングに行くと高人の姉さんがソファーに座りファッション誌を読んでいた。

「姉貴!光来たぞ!」

「ん?もう来たの?早いね!久しぶりだな我が弟子よ」

「弟子入りしたつもりはないんですけどね、麗菜さん」

「何言ってるか!私がちょっと手ほどきしただけで簡単な物なら作れるようになったくせしよってからに!」

「まぁ、それは置いといて、高人から聞いてますよね?協力してくれません?」

「いいよ!最近大学の課題ばっかで退屈してたしこう言っちゃなんだけど腕試しにはちょうどいいってもんさ!」

「それで麗菜さん、見返りは何を要求します?さすがにタダでは無いですよね?」

「もちろんダダじゃないよ!私からの要求は私の学校の芸科祭にアンタら2人がモデルとして出てくれたらそれで良いよ!」

「俺もかよ!正直俺要らなくね?光いれば十分だろ!」

「何言ってんの!協力の見返りなんだからアンタも協力する!」

「へいへいわぁーったよ!面倒な事巻き込みやがって」

「さすがに俺1人コスプレすんのもね」

「パスパレいるだろうが!」

「男子一人なのが嫌なんだよ!良いから付き合え!」

「とりあえず、皆、それぞれ着てみたい衣装は決めたみたいなんでそれにあったキャラですね!」

「そうね、じゃあ一人一人写真付きで名前教えて」

それから俺と高人と麗菜さんで打ち合わせし皆のキャラが決まった。

それから俺は高人と一緒にパスパレの皆に皆がコスプレするキャラが出ているアニメを進めまずは目を通して貰いその後衣装または衣装用の生地やら小道具やらを皆で買い集めた。

それから皆に麗菜さんを紹介し麗菜さんに衣装制作を頼み俺は小道具の作成と衣装の最終調整を担当し高人には力仕事を任せた。

そして麗菜さん協力の元イベントまでに全員の衣装を揃えた。

 

イベント当日

 

俺達はイベント会場に到着した。

「さすがに人多いね」

「そりゃな、こういうイベントはかなり人多いぜ衣装を着る人をレイヤーって言うんだけどレイヤーさんだけじゃなくて

特定のレイヤーさん目当てに来てるカメラマンさんとかもいるし好きなキャラをそれなりに撮りたいってカメラマンさんとか、後はレイヤーさん同士で写真撮り合ったりもするからかなり人は多いだろうな」

「高人君詳しいね」

「衣装の勉強の一環だって姉貴にこういうイベントにも付き合わされることあるんだよ」

「へぇ〜それで詳しいんだね」

「あぁ、ちなみに光はちょくちょく姉貴の服のモデルやってるぜ」

「そうなの?」

「たまにね、今回はアレだけど、普段は小遣い稼ぎのちょっとしたアルバイトになるからね」

「高人君、あなたのお姉さんって服飾系の大学生よね?私の勝手な思い込みなのかもしれないけど、学校の課題の時はこの生地を使ってとか指定されるからアレなのかもしれないけどそれこそ芸科祭?だったかしら?その時とかは衣装代とか自腹なのよね?」

「ん?あぁ、白鷺、遠回しに言ってるけど姉貴の金銭面の事気にしてる?」

「えぇ、ストレートに聞くのもはばかられると思ったのよ」

「そう言う事か、姉貴確かに普通のアルバイトはしてるけど、それ以外でも自作の服ネットで売ってたりするから光のバイト代位は問題無いんだよ、バイト代ったって日雇いバイト扱いだからそんなに大金貰うわけじゃないからな」

「納得したわとりあえず各自衣装に着替えてまたここ集合で良いわよね?」

「俺達は構わないよ」

「あぁ問題ない」

「ならそうしましょう!」

そうして俺達は更衣室に向かった

「光、俺達は2着あるけど、どのタイミングで着替えるんだ?」

「演奏するからその前だねそれまではこっちの家庭教師ヒットマンの並盛の制服な」

「アレ、設定上は中学生だぞ!高校生の俺らが着て良いのか?」

「そこ気にするのかよ!なんなら逆にするか?今日演奏予定の曲はこの家庭教師ヒットマンのオープニングの曲2曲とイノハリのエンディングのアレグロだからな」

「そうすると難しいところだよな、イノハリは設定上学校の軽音部って名目があるからいいんだろうけどよ演奏曲考えるとこっちの方が良いような気もするしな」

「なんなら俺と高人で衣装分けるか?」

「あぁ、それいいな!演奏の時は俺、イノハリの学校の制服着れば良くね?お前はイノハリのスーツ着てくれたらいいんじゃないか?」

「じゃあそれで行くか!」

「だな!てか、光はキャラ何のキャラのつもりだ?」

「主人公かな」

「無理あんだろ!俺は一応雨の剣士のつもりだけどさ」

「て言ってもそのつもりだったし嵐の守護者とか晴れの守護者にも向かないぜ他2人は衣装の問題で無理だろ」

「…消去法で主人公しかないわな…」

「だろ!まぁ、とりあえずグローブも用意してハイパー死ぬ気モードでやるつもりだからさ」

「聞いてねーよそこまで!」

その後も2人でやいのやいの言いながら着替えを済ませパスパレの皆と合流する

「皆、おまたせ!」

「やっと来た!ひ〜くん遅い!」

「まぁまぁ、とりあえず皆完璧みたいだね」

「名目上は仕事だもの!演技の仕事として頑張るわよ」

「まぁ、当然だね、さぁ!イベントを楽しもう!」

「「「「「おお!」」」」」

そして皆はイベント会場を歩き回りながら時々写「写真良いですか?」と声を掛けられ対応したりしながらイベントを楽しんでいる。

俺の方もかなりの頻度で写真を撮られた

時にはセリフ付きで動画撮らせてくださいという要望もあり俺はそれに応える

「絶対に助ける!!誇りに懸けて!!」

「ゼロ地点突破firstエディション!」

そうしてイベントを楽しみつつ俺と高人は頃合を見て抜け出し演奏の準備をしてステージに立ち軽くギターを鳴らすと

視線が集まる

「こんにちは!この場を借りて3曲程演奏します。まずは1曲聴いてください!Drawingdays」

俺はギターを高人がベースを響かせながら音に合わせ歌っていく

 

『羽根がない天使はぼくに言った

家へと帰る地図をなくした

非力なぼくは絵筆を執って

乾いた絵の具に水を注す

 

この目が光を失ってもぼくは描いてみせる

この手が力を失ってでもぼくは描いみせる

 

威張ってる捨て猫が笑ってた

あがいて生きるぼくを笑ってた

 

狭く小さいパレットの上で

混ざる事無き強き意志を

 

暗くて冷たい世界でも

ぼくは描いてゆける

赤く燃える陽が突き抜ける絵を

ぼくは描いてゆける』

 

パスパレ視点

 

皆イベントを楽しんでいた時演奏が聴こえてきて

何人かが話してるのを聞いて光達が着ていた制服の

アニメのオープニングだと言うことがわかった。

こういう場所だからこそわかる人にはわかる曲なのかもなと

思った。

 

『誰かの為に何ができるって

それだけでまたこれからも

 

この目が光を失っても

ぼくは描いてみせる

この手が力を失ってでも

ぼくは描いてみせる

 

全てを包み込む様な色に

全ての願いを込めた祈り』

 

1曲目の演奏を終えた俺は話し出す

「次の曲は同じアニメからBOYS&GIRLSを演奏します」

「知ってる人結構多いと思うけど続編のオープニングだから

楽しんで聴いてね!」

「じゃあ、いきます!BOYS&GIRLS!」

俺達は再び演奏し歌っていく

 

『教科書(マニュアル)通りの毎日なか飛び出した君は男の子

大人になれずにでも子供でもいられない時もあるだろう

 

誰もが急ぎ足で過ぎて行く世界で

僕らは流れ星に立ち止まった

 

ゆずれないものを一つたった一つで強くなれる

怖がりな君の手を引いて歩いて行く

勢いを増した向かい風の中を

 

無邪気な笑顔で恋に恋して夢を見る君は女の子

誰にも言えずに独りで抱えた悩める事もあるだろう

 

誰もが愛想笑うモノクロな世界で

描いた夢に嘘はつけなかった

 

ゆずれないものを一つたった一つで強くなれる

怖がりな君の手を引いて歩いて行く

勢いを増した向かい風の中をもう邪魔するものは

何一つないさ』

 

パスパレ視点

 

「なんか良いね!青春って感じ」

「そうね、男の子らしさ女の子らしさが伝わってくる感じがするわ」

「ゆずれないものがたった一つあるからこその強さって言うのもカッコイイよね!」

「わかります!確かにカッコイイですよね!」

「テンションが上がります!」

演奏を聴きながらみんなでワイワイと盛り上がる

 

 

 

『手を伸ばせばいつかあの星に手が届くと本気で思っていた

誰もが急ぎ足で過ぎていく世界で僕らは流れ星に立ち止まった

祈るように。

 

ゆずれないものを一つたった一つで強くなれる

こわがりな君の手を引いて歩いて行く

勢いを増した向かい風の中を

 

迷いながら戸惑いながらそれでもかまわないさ

 

ゆずれないものを一つたった一つ

勢いを増した向かい風の中を

 

(BOYS&GIRLS be ambitious

BOYS&GIRLS keep it real

BOYS&GIRLS be ambitious

BOYS&GIRLSkeep it)』

 

2曲目の演奏を終え俺は話し出す

「2曲目のBOYS&GIRLS盛り上がって貰えましたか?」

「結構テンション上がる曲だし盛り上がってくれると俺らも嬉しいです!」

「そんな中で申し訳ないけど次がラストの曲なんだよね」

聴いてくれた人達からは残念そうな声が上がる

「本当はもう少し演奏してたいんですけど、ステージの使用時間もあるのでごめんなさいその代わり!ラストも全力で演奏していくんで聴いてくださいラストの曲はアレグロ」

 

曲名を告げると俺は演奏を始め高人の音が重なったタイミングで歌い出す。

 

『三日月降る夜には窓越しきみに触れていた

こびりつく笑顔と声と匂いが

僕の朝も昼も夜も夢も侵してくんだ

叫び散らしても消せやしないんだよ

空仰ぎ波間走ってく焦がれる夜の隣へ

 

ほらもつれる足で探すたとえきみが見えなくても

ふるえる指で願うたとえきみに触れなくても

ただあふれる喉で祈るたとえきみに言えなくても

星すりぬけ三日月かすめ走れ

「きみにあいたい」』

 

パスパレ視点

 

「これ、星見ながら聴きたかったな〜」

「また歌えってもらえば良いわよ」

「光君嫌って言わないよ」

「日菜ちゃんに甘いですしね」

「そうなんですよね〜」

誰かの姿が見えなくても触れることができなくても

何かを伝えられなくても常に隣に居ることができるから

 

『こころ零す夜には窓越しきみと奏でてた

ひからびる記憶と熱の欠片で

ぼくの歌も音も詞も嘘も千切れてくんだ

声を嗄らしても此処にはいないんだよ

星の海呑まれ走ってく

さまよう夜の終わりへ

ほらゆらめく足で探すたとえきみが見えなくても

こごえる指で願うたとえきみに触れなくても

ただかすれる喉で祈るたとえきみに言えなくても

星追い越せ三日月遙か走る

「きみがこいしい」

見上げてごらん同じ夜の同じ空の同じ月を』

 

パスパレ視点

 

自分の存在が確かにあると感じる歌詞に私達の胸は高鳴る

もつれる足で探しふるえる指で願う

掠れる声で祈りこぼれるような声でここだと告げる

そんな切なさあふれる歌詞に胸の高鳴りは激しくなって行った。

 

 

 

 

『さらさらゆらぐ砂にぼくらは

ぶくぶくと沈んで

きらきらひかる星がぼくらを

ふわり誘うよ

もつれる足で探すふるえる指で願う

ただあふれる喉で祈るこぼれる声で告げる

「ぼくはここだよ」』

 

曲はラストに差し掛かる高人を一瞥し目で告げる

ラストまで全力でいくぞと高人はそれにただ頷きで答えた

 

『さあ速く星消える前に

走れきみへとさあ速く

月消える前に伸ばせきみまで手を』

 

全ての演奏を終えた俺達は礼をしてからただ一言告げる

「聴いてくれたありがとうございました」

観客からワァーッと歓声が上がり俺達のLIVEは幕を閉じた

 

そしてその後も他の皆でコスプレイベントを楽しみイベント終了と同時に皆でその場を後にした。

 

 

-帰り道-

 

「光君、今日はお誘いありがとうございました。楽しかったです!自分が自分の好きな物になれるって良いですね!」

「私達も新鮮な気分ですっごく楽しかったよ」

「普段の撮影と違って色々自由だったし、変な窮屈さが無くて本当に楽しかったわ」

「私もね、すっごくるん♪ってした!」

「たまにはこういうのも良いかなと思いました!」

「皆が楽しんでくれたなら良かったよ」

「楽しんでくれなきゃくたびれ損だぜ!」

「まぁ、そう言うなよ!なんだかんだ言ってもイヴに楽しんでもらう前提なんだからさ」

「そうなんだけどよ」

「大体ほとんど俺とお前の姉貴じゃん衣装制作したの!」

「資材調達したのは俺だ!」

「まあまあ2人とも親身になってくれたのは間違いないんだから!」

「まぁ、それもそうだな」

「さっきも言ったけど私達皆楽しかったわよ!ありがとう2人とも」

「あぁ、うんどういたしまして」

「お易い御用!」

そうして皆でワイワイとしながら家路を辿りそれぞれの家に帰って行った。




76話目です。後4話で80話行くんですね。正直この後の展開をどうしようか色々迷ってます。
バンドリシリーズは全13話あるので次の1話を書いて78から
シーズン3に行こうかとは思ってはいますが主人公達の卒業とその後の話まで書くつもりでいますので今後ともお楽しみに
次回は夏の始まりから終わりを振り返るLIVEを主人公とその相棒が行いますのでお楽しみに

次回「季節の終わりとLIVE」

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