僕等が奏でる歌と音   作:凌介

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Roseliaに勝利し、RASメンバーのために祝勝パーティを開くチュチュ。
しかしレイやますきは浮かない表情をしていて……
その頃、Roseliaは…


第84話形と残しておきたい音

私は今日も自主練に励んでいるがどうにも集中できない

モヤモヤとした感情がありどうにも集中を欠くことになる

「お姉ちゃん?」

声をかけるが返答がないのを見てそっとしておこうと思うのだった。

 

その頃RASside

Roseliaに勝利した事を祝してパーティを開いていた。

「おめでとうございます!」

「Marvelousなライブだった!今日はあなたたちのためのpartyよ!好きなだけ盛り上がりなさい!」

「あぁ、美味そうだな」

「チュチュ様!」

「あの時は夢中であんまり覚えてないけど…」

「じゃあその目に焼き付けるといいわ!」

映像がリプレイされるとロックは恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にして叫ぶ

「わぁぁ!えらいこっちゃー!」

「しっかり見て!素晴らしいperformanceだったわ!」

「はい!」

「Roseliaも凄かったですよね!」

「YES!でも勝ったのは…」

「そう!勝ったのはRAS!RASこそジャスティス!」

「マスキング!いちごケーキは!?」

「あぁ、焦げちまった」

「つ、次は2段のおっきいやつだからね!イチゴいっぱいの!」

「あぁ、わかったよ!」

「ところで光は何処にいるのよ?」

「アイツなら今回はパスだとよ!アイツ曰く「今回は何もしてないから参加は遠慮するよ」だとさ」

「What?なんでよ!彼には私達から依頼したのよ?なんで断るのよ!」

「本人に聞いてくれ…」

「まぁ、良いわ!さぁ、ボナペティ!」

「おう」

「キャベツもありますよ!」

「皆さんの好きな物ばっかりですね!」

「…」

パーティを楽しむ雰囲気とは裏腹にレイはとますきは浮かない表情をしていた。

 

 

週明け

 

-花咲川-

 

BangDream!のランキングを見て思わずため息が出た

 

「はぁ…」

「どうかしましたか?」

「えっと…先週のライブ凄かったと思って」

「ありがとうございます」

「市ヶ谷さん?」

「いえ、RASもRoseliaも凄い気迫だったので」

「私達も反省会で…」

「反省会?」

「ライブの後に皆で集まったんです」

「全力を出してもRASには届きませんでしたから反省会を開いて演奏のレベルの底上げが必要だと話し合ったんです。

次も控えていますし」

「次?」

「週末のオーバーザフューチャーライブです」

「フューチャーワールドフェスに出場できるかどうかの試金石みたいな」

「フューチャーワールドフェスを目指すバンドが多く出場する言わば前哨戦。自分たちの力量を見極める重要なライブになります」

「もう動き出してるんですね」

「やれることは全てやっておきたいのでその為にも彼には今まで以上のスパルタ指導をお願いするつもりです」

「マジですか!?」

スパルタ指導と聞いて光先輩が本気モードで指導している姿が思い浮かび一瞬寒気がした。

 

-放課後-

 

羽丘1年生視点

 

「あっ!スナッピーちゃんだ!六花も好きなの?」

「面白いよね。ますきさんが貸してくれたんだ」

「えっ!?」

「ロックいるか?」

「あっ!」

噂をすれば何とやらである

「芋、ボイラーに突っ込んどくぞ」

「お芋さん!?ありがとうございます!」

「…と客が来てたのか」

「キング…」

「こんにちは」

「おうこんにちは。お前Roseliaの…」

「いかにも。我こそがRoseliaの冥界より出てたる漆黒の…アレであるぞ!」

「やっぱお前可愛いな」

「カッコイイと思ったんだけどな…」

「Roseliaって意外と可愛いよな。楽屋もワイワイしてて楽しそうっつーか」

「わかります!友希那先輩もネコのクッキー美味しそうに食べてて!」

「この間はみんなでスーパーヤケ食いセットを食べたよ!

光兄ぃも付き合ってくれたんだけど、しばらくお肉控えようってお腹さすってた!」

「そんなにヤベーのかそのスーパーヤケ食いセット」

「食べるのにある意味勇気いるよ!悔しかったけど次に向けて頑張るんだって皆すごく燃えてるんだ!」

「もっともっとかっこいいRoseliaになれそうだよ!あこもかっこいいRoseliaのかっこいいドラマーになる!」

「お前かっこいいな」

「ほんと!?キングもかっこいいよ!」

「かっこいいですよ!」

「ねぇねぇキングもスナッピーちゃん好きなの?」

「おう。2巻のラスト最高だよな」

「あそこは泣けるぅ…」

その後少しして私達はそれぞれ帰路に着く

「じゃあねー!」

「また明日」

「うん!」

「また来いよ!」

私は帰りの電車の中でBangDream!のサイトを見ながら1人呟いた。

「すごいなぁ…」

投票数からはファンとバンドそれぞれの熱意が感じられる気がした。

 

 

その頃

 

ベースの弦を買うために立ち寄った楽器店で目的を同じくしたリサとレイが鉢合わせした。

「えっ?」

「レイヤさん!?」

「あ、どうぞ」

「いやいや。レイヤさんどうぞ」

「いや…でも…」

アタシはとりあえず話題を切り替える

「あははっ!こないだはライブお疲れ様!RASの演奏かっこよかったね。レイヤさん歌もベースもすごい迫力なんだもん」

「えっ?それは…」

「私ベースは花ちゃん…花園たえちゃんとバンドやりたくて始めたんです」

「へぇー。私も似たような感じ」

「今井さんも?」

「幼馴染みの友希那がいたから。まさか同じようなきっかけでベース始めたなんてね」

「あの…この前のライブありがとうございました」

「えっ?何かしたっけ?クッキー?」

「クッキーもですけどRoseliaのライブ凄かったから。

私も…私たちもいつも以上にできた気がして。迷ってたけどやっぱりRoseliaに挑戦したいってそう思えて。同じステージに立てて良かったです。光君ともまた一緒に演奏したいなと思ってて…」

「いやいやいや。そんなのこっちこそだよ!それに光は声掛けたら一緒にやってくれると思うけど?」

「いや…でも…彼は何か特別って言うか…上手く言えないんですけど、弱さを受け入れてくれるみたいで…」

「光は確かに特別だよ、でも光自身はねただ誰かのために歌っていたいだけなんだろうなって」

「確かに」

「であっちでもバンドやってたの?」

「いえ、バンドは。今までサポートしかやった事なくて」

私はチュチュと出会った時の事を話す最初はどこかの迷子かと思ったこと、一度は誘いを断った事、それでもチュチュの熱意に応えたいと思ったことなどを話した。

「チュチュの曲を聴いて驚きました。凄い完成度。あの小さな体にどれだけの激情が詰まってるんだろうって」

「チュチュやるなぁ」

「私を見つけて認めてくれたこと嬉しかった。それに挑戦状を叩きつけられたみたいで」

「挑戦状?」

「チュチュの求める音楽を私の歌とベースでどこまで表現できるか試されてるみたいで。

こんなに刺激的な環境はないって。やりがいもあって…

逆にそれをパッと再現出来ちゃう光君も本当に凄いなって思えて」

「光はねぇ〜人としても演奏家としてもある意味変なやつだからね〜でも、一つだけ言えるのは本気になった光は練習でも演奏でも凄いよ!思い出したくないけど、これからその光の超スパルタ指導なんだよね」

「なんか想像しただけで大変そうですね」

「うん、めっちゃ大変だよ!じゃあそろそろ行くね!」

「はい!また」

そうしてレイヤさんと分かれ私はcircleに向かった。

 

-circle-

私達Roseliaの皆は絶賛光のスパルタ指導を受けていた。

「ストップ!紗夜!ギター正確なのは良いけど音が重なる瞬間はもっと主張して!」

「はい!」

「あこちゃん!ドラム走り気味になってるから注意!」

「う…うん」

「リサ!ベース遅れる時あるからもっとしっかり周りの音聞いて!」

「わ…わかった」

「燐子!曲によってはキーボード最初に来る時もあるからもっと主張して良いから!音ぶつけるくらいで!」

「は、はい!」

「友希那、高音は問題ないから低音意識!」

「わかったわ!」

「じゃあもう1回最初から!」

『はい!』

光のスパルタ指導は相変わらず容赦が徹底してなかった。

「はぁ…疲れたぁ…」

「あこちゃん大丈夫?」

「さすがにクタクタだよね指いたーい」

「光兄ぃ容赦なくない?」

「でもアタシたちお願いした側だからね〜」

そう話していると同じく練習に来ていたAfterglowと会った。

「お?」

「お疲れ様です!」

「お疲れー!よく会うねぇ!」

「大地蔵祭りは待ってくれませんからねー」

「紗夜さんは?」

「まだやってるよ。光も付きっきりで個人指導中よくやるよ!やっぱりこの前のライブちょっと引きずってるのかな」

「頑張りすぎだよね」

「そうですよね…」

「あの!このあいだのLIVE、Roseliaすごくかっこよかったです!」

「わあーありがとう!」

「ラウンジにあったシールビックリしました」

「あの演奏順決めるヤツ!」

「ああいうの初めてですよね?」

「蘭もRoseliaに貼ってましたよー」

「はァ!?」

「わーい!」

「ありがとうー!」

「そうなの?」

「うっ…うぅ…」

「じゃーん!証拠写真ー!」

「ちょっとモカ!」

「こんな感じで貼ってあってーこれ蘭のでーす」

「他にもみんなが落書きしてて」

「すごいすごい!Roseliaへのメッセージだ!」

「全部お客さんが書いてくれたんだ」

「すごい!バラの花だ!」

「モカ、これ後で送ってよ」

「了解で〜す」

「ありがとう。Roseliaのグループにも送るね」

「やったー!」

「……湊さんこれで終わりじゃないですよね…?」

「当然よ」

俺は声を掛けようかと思ったがやめておいた終わりじゃないのは俺も知ってたから頑張りに応えたいと俺自身も思ったから

 

その頃ポピパ視点

 

やっと決勝圏内にまで追い上げて来た私達はポピパは

いつも通り蔵に集まって今後の対策を話し合っていた

 

「今決勝圏内にいるRAS・Roseliaとポピパの平均投票数を計算してみた」

「有咲どうしたの?急に」

「武道館行くには今すぐ対策立てて動かないと間に合わねぇんだよ。RASもRoseliaも待ってはくれねぇそれに……光先輩もな…」

「RASは毎回dubで予選やってるしRoseliaはサークルでさらにいっぱいライブしてる。ウチもギャラクシーでやってるけど全員投票してくれても100票だろ?」

「単純計算するとウチらは最低でもRASの10倍は予選ライブをやらなきゃならねぇってことなんだぞ?そして言い辛いけどよ、1番あの人の手を借りれないんだ」

「10倍!?」

「そう聞くと大変」

「光先輩の手も借りれないとなるとね〜」

「それだって今の投票数の話だ!あの人はこの大会と言うかどんな時もある意味では裏方スタッフだろ?あの人が裏方にいるからこそ輝けるそういう部分だってあるだろう」

「Roseliaの勢いだって半端ねぇ。どんどん差が広がっていくかも。特にサークルでライブしてるRoseliaはあの人の恩恵をかなり多大に受けてるだけじゃねえバンドとしての実力も確かなんだよ!そんな中で今のままじゃ決勝の武道館なんて夢のまた夢だ!デカイ波でも来ない限り予選通過なんてできっこないんだからな!」

「ポピパって今30位だっけ?」

「えっと…22位!」

「にゃんにゃん」

「上がってきてる」

「ポピブイも見てくれたのかもね」

「波来てる!?」

「まだた!とにかくこれからはマジで飛ばしていくからな!」

「スケジュール見直すぞ!」

『オー!』

 

 

Roselia視点

 

光のスパルタ指導が一段落したタイミングで時計を確認すると予約していた時間の終了前だった。

「そろそろ片付けなきゃ」

「私はもう少しだけ残ってやっていきたくて」

「あっ!あこも!」

「光、時間伸ばせるかな?」

「まりなさんに聞いてみよう、俺個人の判断ではちょっとね」

「そんじゃ時間伸ばせるか聞いてくるよ。私ももうちょっとやっていきたいし」

「いいよね?」

「俺も付き合うよ!やれるだけの事はやったって思えるように力貸したいし」

「お願いするわ」

「少し休憩にしましょう」

「あこすごく燃えてるよ!りんりんも燃えてる!」

「う、うん」

「饗宴の時は近い。深淵より集まりし我らが奏でる禁断の…」

「かっこいい音楽みたいな…」

「調べとか?」

「いやいやそこは戦慄じゃない?」

「禁断の調べ!禁断の戦慄!とくと味合わせるぞ!」

「あこちゃん、そこはどっちも使うんじゃなくて禁断の調べにとくと戦慄せよ!とかじゃないかな?」

「それだ!あこお水飲んでくる!」

「いってらっしゃい」

「友希那さん…」

燐子がなにかを懸念する表情を見せた時大きな音がして紗夜が倒れた

「紗夜さん!紗夜さん!」

「紗夜大丈夫!?しっかりして!」

「紗夜!?」

「氷川さん!」

「動かさないで!万が一頭打ってたらまずい!あこちゃんとりあえずまりなさん呼んできて!俺はとりあえず近くのソファーに運ぶから」

その後まりなさんに一応病院に連れて行くように言われ俺が車で病院へ連れて行きその後自宅へと送り俺もそのまま帰宅した。

「紗夜、大丈夫かな?かなりオーバーワーク気味だったしな〜何処か気を張ってる感じがしたけど…」

考えても答えはでないままではあったが俺は明日に備え休む事にした。

 

次の日

 

「紗夜今日練習休むって」

「学校もお休みだったってりんりんが」

「大丈夫かな?紗夜」

「熱あったのあこ全然気付かなくて…」

「私もだよ。っていうか頑張ってるなって思ってたけど無理しすぎだよ」

「俺もちょっとキツく言ってでも止めてれば良かったと思うよ、でも、無理をしてでもなにかしたかったんじゃないかな?」

「どういう事?」

「何となくだけど練習中も真剣さとは別に表情が陰る事があったんだよね。色々抱え込みすぎるからさ、人を頼るのが下手なんだよ紗夜はRoseliaの皆や俺達もいるのに多分俺達だからこそってのはあったのかなって」

「今日は個人練習にしましょう次は通してリハをするわよその時は頼むわね光」

「了解」

「はい」

「わかった」

「それじゃあ」

「えっ!?待ってよ友希那!」

「友希那さん!」

「ん?」

「あこたちも行きますよ。りんりんも紗夜さんのお見舞い行きたいって言ってるし」

「俺、車取ってくるよ」

「どうして…」

「水くさいぞー!」

「心配してるのは友希那だけじゃないってこと」

 

その頃の氷川家は

 

日菜がるんるん気分で紗夜の看病中だ

「はいお姉ちゃん。あーん」

「自分で食べられるわ」

「え?プリンやだ?」

「みかんもあるよ!缶詰の!おかゆ作ろうか?」

「そういうことじゃなくて…どうしてそんなに嬉しそうなの?」

「嬉しくないよ!心配してるの!」

「その顔で言われても…」

姉を心配しつつ寄り添える事が嬉しいと顔が物語っている

〈ピンポーン〉

「ん?お客さん?」

日菜が出ていって少しして扉が開くと泣き顔の宇田川さんと他Roseliaのメンバー全員と光君が様子をみにきてくれたようだった

「紗夜さーん!」

「宇田川さんちょっと落ち着いて」

「だって!だってー!」

「具合どうですか?」

「少し熱が出ただけですから」

「39℃もあったんだよ」

「オーバーザフューチャーライブの直前にすみません」

「今は体が大事だよ」

「体調管理も大事だよ」

「紗夜さん喉乾いてないですか?アイスと果物もありますよ!」

「リンゴ持ってきたんだ。キッチン借りていい?」

「いいよ!一緒に行こっか!私おかゆ作る!」

「待って、せっかくだし俺が作るよ!皆は同性にしか出来ない事手伝ってあげてくれる?」

「人数いてもしょうがないし手伝うよ!」

「じゃあ、日菜はお湯沸かして来て!友希那と燐子とあこちゃんで色々手伝ってあげてリサ俺の手伝いね」

俺は台所に経つとリサと協力して調理に入る

「光、何作る気?」

「リンゴのリゾットとシチューただのお粥だと味気ないと思うんだよね朝一の元気の出るひと品と風邪引いた時の定番出来るまでに多分紗夜が寝ちゃうかもだけどね」

「温めなおせるしリゾットはちょっとアレンジするよ一応病人だしね」

「光って本当に起用だよねぇ〜アタシも料理得意な方だけど負けた感じするよ」

「料理バトルじゃないんだから勝ち負けとかないでしょ!ほら手伝って!」

「そうだね!やりますか!」

そうして2人で協力して準備を進めていく

 

その頃

 

「湊さんこんな大切な時期にすみませんでした。少し無理をしていたのかもしれません」

「前回のライブのような思いはゴメンですから」

「紗夜…」

「今井さんが送ってくれた画像にあったメッセージにも申し訳なくて」

「メッセージ…シールの?」

「Roseliaのライブをどれほど心待ちにしてくれていたのか伝わってきました。その期待に応えることができなかったもっとやれる事があったのではないかと悔しくて」

「私は嬉しかったわ」

「え?」

「シールのメッセージ。私は嬉しかった」

「湊さんが?」

「えぇ」

「青葉さんが、Afterglowが見せてくれなければ今も知らないままだった」

「それに知らなかった事は他にもある。まだ見ぬオーディエンスに向き合うということ」

「まだ見ぬオーディエンス?」

「RAISE A SUILENがそうだった」

「プロモーションの事でしょうか?反省会でそんな話も出ましたしやるなら協力すると光君も言ってくれましたがRoseliaの方向性とは違うという結論に至ってはずです。」

「えぇ。Roseliaとは違う。だからこれもRAISE A SUILENとライブをしなければ分からなかった」

「AfterglowやRAISE ASUILENや他にも色んなバンド・色んな人がいるからRoseliaだけでは知り得なかったこともこんなふう知っていけるのではないかと」

「Roseliaが更なる高みを目指すために」

「それでチュチュさんの挑戦を受けたんですね」

「うん」

「お待たせ結局大人数での作業になっちゃった」

「食べれそうですか?」

「ありがとう。いただきます」

紗夜は体を起こして食事をとる

そして紗夜だけじゃなく私達もご相伴にあずかる

「シチューもリゾットも絶品!」

「なんか負けた気がする〜」

「皆で作ったんじゃん!」

そう言いつつ俺は持ってきていたアコギを取り出すと音を確認する

「光、演奏するの?」

「今の雰囲気というか自分自身を見詰め直すきっかけとかも皆の中で掴めたらって」

「光君、曲名はなんですか?」

「思いがかさなるその前に」

俺は曲名を告げ歌って行く

『ねぇ そんな事を隣でキミも思ったりするのかな

思いがかさなるその前に強く手を握ろう』

 

この曲は自分と向き合う事がテーマになっている過去の自分と今の自分、未来の自分とが向き合いキミ、僕として自分自身と向き合っていく

 

『キミの目に映る青空が悲しみの雨に滲んでも

そんな時は思い出して笑い会えた今日の日を

肩落とすキミを見る度に連れ出すのは僕の方なのに

時々分からなくなるよ僕が救われてるんだ

その掌は虹も掴めるさキミだけの歌をラララ探しに行こう

 

ねぇ いつかキミは僕のことを忘れてしまうのかな

その時はキミに手を振ってちゃんと笑ってられるかな

ねぇ そんな事を隣でキミも思ったりするのかな

思いがかさなるその前に強く手を握ろう

 

誰といても一人ぼっち唇噛み締める時には

またここにきて同じ空を何も言わずに見上げよう』

 

Roselia視点

 

自分自身と向き合うという事が難しいと感じる曲だった。

 

「よく分からないわ」

「そうかな?自分自身と向き合うって意味では伝わると思うけど?」

「どんなに辛い経験をしたとしても隣に僕が座って眺めている僕は決して1人ではなくいつも僕が側にいて同じ空を眺めて成長しているんだと思います」

「奥深いですね」

「なんか感動」

それぞれの思いをかさねて自分と向き合っていく

 

『涙も傷も宝物になるキミだけに歌をラララ歌っていこう

ねぇ いつかキミは君の夢を忘れてしまうのかな

その時は瞳逸らさずにキミと向き合えるのかな

ねぇこんな僕はキミのために何ができるのかな

言葉にならない思いだけ強く手を握ろう

強く手を握ろう』

 

演奏が終わると皆が小さく静かな拍手をしてくれた

「光君、ありがとうございますなんだか肩の荷がおりた気がします」

「向き合い方が変わった気がするわ」

「あくまでも気がするってだけなんだけどさ…てゆーか光はやっぱりズルい!なんでそんなにいい曲ばっかり演奏するかな〜!」

「まぁ、まだまだあるんだけどねぇ〜またいつかね」

「なら…あの…オーバーザフューチャーライブの前に演奏お願い出来ますか?」

「エールってこと?」

「いいえ、今回のように私達が自分と向き合うきっかけの曲をお願いします。」

「わかったよ、さて長居しても悪いし帰ろうか」

「だね」

そうして俺達は氷川家を後にした。

 

 

私は夜中に目が覚めたのでギターを手に取り音を記録する

「お姉ちゃん?」

「ノック忘れてるわよ」

「ちゃんと寝ないとまた熱上がっちゃうよ」

声からは心配している様子が伺える

「分かってる。でも…音に残しておきたくて」

 

それから数日後LIVE当日

 

「なんかすごい感じじゃなかった!?」

「えぇ」

「本番直前に時間を作ってださりありがとうございます。」

「紗夜が言わなくても私が言っていたわ、光もね」

「お願いされたからね」

俺は本番直前の合わせに協力している

「体調はもういいんですか?」

「はい、すっかり万全の状態で本番に臨めますその前に…」

「わかってるよ、約束だもんね」

俺はルミナスとして皆の前に立った

「本番直前の貴重な時間をありがとう。自分と向き合いつつ皆のエールになればと思い演奏します本番直前ということもあるので2曲だけ本当はもっと色々演奏したいんだけどね」

「曲名は?2曲続けてお願いしますね」

「1曲目は君に、2曲目はミライ」

俺はアコギを演奏しつつ歌っていく

 

『諦めることが少しだけ上手くなった君は

うつむいて笑った

 

その指先からこぼれる夢の欠片そっと拾い集めた

 

涙の痕隠さないでどんな君も知りたいから

Through good times, and bad times

I'llbebyYourside

上手く言葉にできない想いを

 

でも伝えたい

その手に収まりきらない程の世界があるんだと

痛みを知った今の方がずっと輝いていると

Always With you一人にしないよ

 

立ち止まることも紛れもなく

今までの君が築いた強さだ

 

笑顔作れない日があってもいい

どんな君も美しいから

In thedark,In thelight

You won't be alone

たとえ孤独に感じる夜でも

 

だから伝えたい

その目に見えるものだけが全ての世界じゃないんだと

いつだって心を開いてしなやかに飛べばいい

Believe in you

どこまでも行こう

 

どこまでも行こう

一人にしないよ』

 

Roselia視点

皆が皆言葉にならない思いが込み上げて来た

伝えたいけど伝えられないもどかしさがあるけどそれでもどんな形でもいいから向き合おうと思った。

 

『君に伝えたいその胸震わせる喜びも悲しみも全部

他の誰のものでもない

大切な君だけのもの

Always With you

繋がっているよ』

 

「じゃあ次にいくねミライ」

 

俺はキーボードを演奏しつつ歌っていく

 

『誰もまだ知らない夢と夜更かしした頃は

見上げた空に散らばる星も近く見えた

歩道橋から見下ろした街は今

さみしげな光が揺らめくけど

小さな強がりでも前を向ける魔法になる

あなたに誇れるような物語がまだ描けるなら

泣いたり愛されたり生きてみるよ

星のないこの街で

一人じゃないそう思えるから歩いてゆける』

 

Roselia視点

「小さな強がりでも前を向ける魔法になるか…」

「誇れる物語とは行かないかもしれないけれど1歩1歩ね」

「一人じゃないから歩いてゆけるんですね」

「星のないこの街はまさにここ東京ですかね」

「かもね」

まだ始まったばかりなのに夢が膨らむような好奇心などの感情が湧き上がる

 

『少しずつだって手繰ろうこの見えない糸を

誰かの指に触れるような夜もあるから

気まぐれだった運命でも

いつかは報われる出会いを用意してる

小さな明かりをただ灯すような気持ちだけで

未来を探していく笑われても笑っていられる

いつしか描いてきた夢と違う今を生きたいって

悪くないわ夜風は優しい場所へ吹いてる

かなしみの予感にきっと負けないように

思い出は出来てるそっと煌きながら』

 

Roselia視点

 

「私達が立ってる場所かしらね」

「かもね」

「思い出は出来てるそっと煌きながらですか」

「夜風は優しい場所へ吹いてるなんかも」

「最高!」

この先のミライを見据えつつ曲を聞いていく

 

『小さな強がりでも前を向ける魔法になる

あなたに誇れるような物語がまだ描けるなら

泣いたり愛されたり生きてみるよ

星のないこの街でつながってるこの空の下に

明日はあるの』

演奏が終わると友希那が立ち上がり言った

「今日の私たちは昨日までの私たちとは違う」

「そうだね」

「あこもクタクタだけどなんかこう静かに燃えてます!」

「わ、私も…」

「さぁいくわよ!光!観ていてね!」

「ああ」

そして始まるRoseliaのステージ

「お姉ちゃーん」

「次いよいよRoseliaですわね」

「大丈夫でしょうか?」

 

スポットライトに照らされて友希那がメンバーを紹介していく

 

「メンバーを紹介するわ」

「Gt.氷川紗夜」

しっかりとした音を鳴らす紗夜に観客が歓声をあげる

「Ba.今井リサ」

「盛り上がってる?」

「Dr.宇田川あこ」

「金メダル!」

「Kye白金燐子」

「そして我らがVo.湊友希那!」

歓声がさらに強くなる中友希那の声が響く

「みんな」

「いつもRoseliaを支えてくれてありがとう」

ファンの皆には最高の褒め言葉だろう俺も舞台袖からグットサインを送るそれを見届けた友希那は高らかに叫ぶ

「今再び燃え上がれ!」

「やっぱりRoseliaは最高なんだよあの5人の誰が欠けてもRoseliaはRoseliaじゃなくなるからな」

Roseliaはまだまだ高みへ行けるだろう俺はその時隣に立っているのかさらに高みにいるのかはたまた…

 

 

 

 

 




SEASON3の7話目です。ラストの方を少し変更してますが
楽しんで貰えたらなと思います。他作品でも書いたんですが
リアルでかなり忙しかったのでなかなか時間が取れませんでしたが何とか更新は続けていくのでお楽しみに

次回「束の間の休息とのんびり過ごす時間」

シーズン3の内容いくか二学期編挟むか

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  • シーズン3の内容入って大丈夫です!
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