Dools front line another ⑨ 作:白黒モンブラン
こちらには関しては息抜き作品のつもりなので不定期更新です。
まぁ続かなかったら…消すかもです。
『■■■■■』の排除。
私は『それ』を排除する為だけに生み出された機械の一つだ。
与えられたたった一つの命令をこなす為、私と同じ姿をした仲間達と共に、そして『赤い』そいつに従ってきた。
その命令が変更される事は無い。私が死ぬその最期まで決して。
そこが地球ではない何処かで、見知らぬ世界で、見知らぬ機動兵器と相対したとしてもだ。
『損傷拡大。危険領域です。直ちに撤退を推奨します』
だが始まりあるものに終わりがある。
それを体現する様に私の体は欠け始めていた。
―…―
各所から火花が散る。
辛うじて繋がっていた片腕も限界が訪れ、中ほどから千切れるとどこかへと消えていった。
撤退する為にスラスターへと回すエネルギーは底を尽きかけている。
武装も残された右腕にあるレーザーブレードのみだが、先程言った通りエネルギーは底を尽きかけている。
―…戦闘続行不可能―
小さな爆発を繰り返す体。
しかし痛みなどない。
私は機械なのだから。人格などただの電子情報でしかない。
ただ悔やむとするのであれば『命令』を果たす事が出来なかった事であろう。
─全データの消去。オーダーの初期化…─
そして全てが暗闇にへと包まれた。
静かに私は悟る。
私の役目はここまでだ、と。
それは赤き熾天使の物語ではない。
量産型として生み出された黒き熾天使の物語。
そしてその黒き熾天使が居た世界とは全く違う世界での物語である。
とある倉庫。
オイルの臭いが鼻につくその場所は作業台と倉庫全体を照らす照明と何かを照らすスポットライトだけしかない。
するとそこに白衣を着た男が現れた。
眼鏡をかけ、無精ひげが目立つ彼は倉庫の中央に置かれた『それ』へと歩み寄り、手にしたタブレット端末を操作し始めた。
画面に表示されるは男が今対峙しているものに対する情報であった。
しかし情報の殆どは不明と表示していた。
「未踏査地区にあった地下施設で発見し、早三か月。機体の名前ですら掴めないままとはなぁ…」
白衣の男は、目の前に鎮座している『それ』と出会った時の事を思い出す。
研究者という肩書きを持つ彼は偶然にも未踏査地区と呼ばれる地区にあった地下施設を見つけた。
それを見つけた時、男の中にある探求心が一気にあふれ出し、彼は何が潜んでいるか分からない施設に武装もせず単身乗り込んだのだ。
機能停止しているであろう施設内を背負ったバックと手に持ったフラッシュライト、そして己の身一つだけで突き進んでいく男。
そして一番深くにであろう場所に見つけ訪れた彼を『それ』は出迎えた。
しかし彼を出迎えた『それ』は決して万全の状態のままではなかった。
まるで何かと激闘を繰り広げた末に大破したような状態で片膝をついたまま鎮座していたのだ。
発見した当初こそは男も触れる事はせず敢えて放置。
だがほかに目ぼしいものはなく、探索で得られた結果として男はあろう事がそれを外へ持ち出しトレーラーに乗せて自身の研究所にある倉庫に運び込んだ。
そしていざ研究と意気込んだのは良いもののまさか機体の関する情報が全く得られないという事態に陥り、発見し運び込んだ日から三ヶ月経った今でも何一つ得られないままであった。
「人形じゃないな。多分無人兵器の類なんだろうが…誰が一体なんの目的で作ったのか。何故あそこで、しかも大破した状態で居たのか」
男はその黒と金に彩られた『それ』を見つめる。
「…お前は一体何なんだろうな」
その呟きに『それ』は答える筈がない。
只々沈黙を貫くのみ。見つかったあの時からそれだけは変わらない。
ふっ…と笑みを漏らし男は端末を操作する。すると倉庫の扉が勢いよく開き、外から誰かが入ってきた。
「博士ー!」
彼の事を博士と呼ぶ者、それは一人の少女であった。
ジャケットに黒色シャツ、そしてスカートといった特に当たり障りのない風貌。栗毛色に染まった長い髪を揺らしながら彼女は男の元へと駆け寄った。
「ラナ!入ってくる時はもっと静かに入ってこいって前にも言ったろ!」
「ご、ごめんなさい!でも今すぐ見てほしいのがあるの!」
咎められ、ラナと呼ばれた少女は謝罪しながらも男の手を握る。
今すぐにも来てほしいと言わんばかりに引っ張ろうとするラナに男は戸惑いながらも問いかける。
「見てほしいものだと?」
「うん!だから来て!」
その見てほしいものが何かと問いたかった彼であったが、ラナは彼の腕を引っ張る。
言葉で説明するよりも今すぐ見てほしいものがある。
そう思った男はラナに腕を引っ張れながら倉庫を後にするのであった。
ラナに腕を引っ張られ、男が訪れたのは倉庫の裏手にある裏山であった。
そしてそこに横たわっていた物を見て男は目を見開き、駆け寄った。
「これは…!」
それは腕だった。
だが人間の腕ではない。機械の腕であった。
そして男はその腕に見覚えがあった。
「黒色で関節部が金色…これって博士が持ち帰ってきた『あれ』の片腕だよね…?」
「ああ…見間違えるはずがない。これはあいつの腕の筈だ」
ラナの問いに頷きながら、男はそれを見つめる。
その時、彼は肩に該当する部分に何かが描かれていることに気付いた。
「これは…?」
「どうしたの、博士?」
「いや…肩の所にエンブレムみたいのが描かれていてな」
「エンブレム?どれどれ?」
男の後ろからのぞき込むようにラナも肩のそれを見る。
そしてそこに描かれていたそれの正体を口にした。
「…ビリヤードの9番ボール?」
この時、二人は気づかなかった。
否、気付ける筈もなかった。
持ち帰ってきた『それ』の片腕を見つめている一方で、腕の主が──
『データリンク開始…リンクできません』
『オーダー確認……確認できません』
『初期モードへの移行確認』
『メインシステム起動』
『おかえりなさいませ。あなたの帰還を歓迎します』
目を覚ました事に。
色々訳分かんねぇ事になってますけど…ご容赦ください。
また主人公(?)として登場した⑨はACE:Rで隠しボス『ナインボールセラフ』戦でナインボールセラフと共に出てきた量産型ナインボールセラフです。
つまり黒いナインボーライザーという事だな
調べた所、色以外の見た目は同じみたいだが性能は抑えめになっているとやらか…。
またドルフロの世界に流れ着いてきた黒い熾天使ですが、何故かサイズが人間用のパワードスーツより若干大きいくらいのサイズまで小さくなっている設定で行かせて頂きます。