「お前たちも既に中学三年生。進路希望、しっかり考えろよ。解散!」
HRが終わり、いつものようにトーカの所に向かう。
トーカは友人と話していた。
「ウフフ。トーカ、お待たせ」
「ああ、ルナ。ごめん、私帰るから」
「はいよー」
「ルナ、帰ろう」
カバンを持ってきたトーカと一緒に、下校する。
うーん。何か忘れてる気がするなー?
「どうしたの?」
「んー? なにがー?」
「何か悩んでそうな顔してたから、さ」
ウフフ。トーカに見破られちゃった。ボクを見てくれてありがと、トーカ。
「……別に、礼言われることじゃないから」
あらら。うっかり口に出してたみたい。
真っ赤な顔してるトーカも可愛いね。
「……バカ」
「ウフフ。またやっちゃった」
「~~~っ! それより、どうなったの? 昼休みのヤツ、すぐ戻って来たけど」
「うん? トイレ行ってただけだよ」
「ん?」
…………ああ! あー! あー! それだよ! 忘れてた。
トーカの質問で胸のつっかえが外れたことを気持ちよく感じながら、カバンから一通の便箋を取り出す。
女子受けしそうなそれは、朝の昇降口に入っていたもの。ラブレターというやつだ。
内容は昼休みに校舎裏に来てほしいというものだ。
「すっかり忘れてたよ」
「忘れ……ってことは、行ってないの?」
「ウフフ。興味ないしね。どの道、来なければ脈なしだってわかるでしょ?」
「確かに、そうだけど」
「それに、なんで人気のない校舎裏に行かなきゃいけないんだろうね? そんな所じゃ何されるか分かんないのに。ラブコメじゃあ鉄板だけど、現実じゃ襲われても仕方ないよ」
「ルナなら、襲われてもどうにかしちゃいそうだけどね」
「ウフフ。ボクだからね」
実際、高々中学生数人に襲われても、ボクなら返り討ちにできる。
「それで、トーカはやっぱり雄英目指すの?」
「進路の話? まあ、先生からも推薦狙えるって言われてたし、そうするかな」
「ウフフ。じゃあ、ボクの行先も決まりかなぁ」
「……雄英?」
「ううん」
全然違うので否定すると、地球の終わりみたいな表情でトーカが固まった。
呼びかけても、眼の前で手を振ってみても、ほっぺにキスしてみても動かな……あ、動いた。
トーカの顔は、顔の左側にある火傷痕のよりも真っ赤になってた。
「……急にキスはだめ」
「だってトーカが動かないし」
「……ホントに雄英じゃないの?」
「いんや、雄英だけど」
「でもさっき」
「ボクの進路は、トーカと同じところだからね」
ボクにとって、トーカといないことは意味がない。トーカがいるからこそ、ボクという存在の照明になるんだから。
そう言うと、トーカに顔を背けられた。酷くない?
「ねえねえ、トーカ?」
「……うるさい」
「酷いよ―、トーカ」
顔を背けられたまま、繋いだ手を離すことなく、並んで帰り道を歩く。
せっかくだから寄り道でもして帰ろうかと提案したいが、それより先に後ろからの視線を片付けようと、振り返った時、
「――トーカ、ヒーロー呼んで」
「ルナ!」
一人の同じ中学の女子生徒が、唐突に
いや、違う。あれは路地裏に引きずり込まれたんだ。
トーカにヒーローを呼ぶように言い、連れ去られた女性を追いかける。
「んー! んー!」
「大人しくしていなさい。痛いのは一瞬だ。それであなたは救われる」
「見つけた」
「あん?」
追いかけた先に居たのは、拘束されている女子生徒と、両刃の剣を持っている老年の男性。
どうやら殺される前に間に合ったらしい。
「なるほど。あなたも救いを求めているらしい」
「救い? 何のことかな?」
「あなたも救いを求めてきたのでしょう? 現世の肉体から解き放たれ、一切の苦しみもない天で、我らが主と共に暮らすことが出来る。そして私は、その案内人の役目を任された使徒! さあ、祈りなさい! 愛しなさい! 我らが主への……」
「――あのさぁ、勘違いしてるところ悪いけど、そんな居るかもどうか分からない神様の事なんて、どうでもいいんだけど」
長くなりそうな話に飽きたから、男の話をさっさと遮る。
男は両手を広げたまま固まった。
今日はいろんな人が固まるなぁ。
「ウフフ。ボクが信じるのも愛するのも、この世でたった一人。耄碌したおじさんの信仰は、どうでもいいんだよね。だからいらないよ」
「……そうですか。我らが使命の否定。すなわちそれは主の否定! この邪教徒めが!」
そう叫んで男は、ボクに剣先を向ける。それと同時に、周囲の壁が不自然に波打ちだした。
「私が主に授けられしこの力! その身を持って思い知るがいい!」
次の瞬間、
――――――
周囲の材料で蔓を作る、というのがこの男の個性だったらしい。
「それなりに使えそうな個性だけど……ごめんね。ボクはそれ以上なんだ」
ボクの声を聞いている人は、既に居ない。
連れ込まれた女性は既に気絶。ヴィランも十字で壁に貼り付けにした。
あんなに神様神様言ってたんだから、きっと本望だろう。
「こ、これは……」
「やーっと来た。ウフフ。職務怠慢?」
「ルナ……!」
ヒーローを呼んで来てくれたトーカが抱き着いてくる。
涙目になっているのを見るに、心配をかけてしまったようだ。これくらいじゃやられないのにね。
「これは、君がやったのか?」
「んー? そうだよ。被害者の人がそこで気絶しているから、怪我しないように戦ったけど一応病院に連れてった方が良いかも。」
ズタズタになった路地裏を見て、ヒーローの一人が聞いてきた。
素直にそう答えたら、聞いて来たヒーローは驚いた表情を浮かべた。
「何故そんなことをしたんだ!」
「被害者が目の前にいたからね。ボクが追わなきゃ、あの人殺されてたよ」
「それでも、君も殺されてたかもしれないんだぞ! わざわざ君がそんなことをする必要ないんだ。あのヴィランは、女性を優先して襲うやつだ。今回助かったのは奇跡の様な物だぞ!」
「ウフフ。おかしなことを言うなぁ。そもそも、ヒーローが早く捕まえてればよかったんじゃない? それにここら辺って、パトロールとかそこまで細かくしてないでしょ。そんなに人通らないし、活動してもそれが認知されづらいからね。人気商売なのはわかるけど、社会人として、ヒーローとして、しっかり仕事の役目は果たした方が良いよ」
「うっ……。は、話しを逸らすんじゃない! それに個性の不正使用に当たるかもしれないんだぞ!」
ボクに言い返され、図星だったのか言いよどむも今度は話を逸らしてきた。
大方、ボクに犯罪を犯したという罪の意識を覚えさせて、うやむやにしたいんだろうね。でも残念。相手が悪いよ。
「問題ないよ。はいこれ」
「なんだ? ……これは仮免か!?」
その大声に、気絶した被害者やヴィランを運んでいた他のヒーローも、驚きを含んだ表情で見てくる。
「ウフフ。これで文句ないよね? それじゃ、ボクはそろそろ行くから」
「ま、待ちたまえ!」
「別に君たちの手柄にしてもいいよ。それじゃいこうか、トーカ」
「……うん」
未だボクに抱き着くトーカを連れ、路地裏を後にする。
あ、一つ言い忘れてた。
「言い忘れてたけど、ボク、男だから」
「……なにぃ!?」
今までで一番驚いてるヒーローを放って、トーカと一緒に歩く。
ボクの存在を確認するかのように、ボクの手をにぎにぎするトーカの顔は明らかに沈んでいた。
「……ルナ」
「なに?」
「……怖かった。もし、ルナに何かあったらって思うと、怖かった」
「そっか。でも大丈夫だよ。ボクは絶対トーカと一緒だからね」
「……そういうんじゃ……はぁ」
「ウフフ。ため息をついちゃ、トーカの可愛さが曇っちゃう」
安心しなよ、トーカ。
ボクが死ぬときは、トーカが死ぬ時だから。
それにしてもあのヴィラン、おそらく個性信仰主義者の一人か。
個性は神が人間のために与えたものに違いないと考える思想の一つで、故に人間は神を崇め、寿命が尽きる前に死んで神の元へ遣わされなければならないという意味の分からない教えを説いている。
ただ、現存する宗教と違って、その崇める神というのが具体性に乏しく、やってることはほとんどが過激なカルト宗教のそれ。世間ではただのヴィランと認識されている。
しかし、個性信仰主義者の厄介なところが、カルト宗教と本質が似通っているから、自爆テロなんかも簡単に行うこと。これが実に厄介。
対して役に立たない神様が個性を授けてくれるんだよ。
あーあ。神様がいるなら見えないかなー。見えたらぶっ殺してやるのに……。
結局この日は、くだらない寄り道のみに終わる結果となってしまった。
◇◇◇
「轟冬夏! あんたが、月撫君を誑かして束縛してるんでしょう!」
「……は?」
ルナがヴィランを捕まえた次の日。
今度は何故か、私が校舎裏に呼び出されていた。
「あの、何の話?」
「そうやって知らないふりで誤魔化そうと? 何処まで白々しいのかしら。」
なんでこうなったんだろう。
今日はいつも通りに、ルナと一緒に学校まで来て、私の靴箱を見たら便箋が入ってて、中身は放課後校舎裏に来いと書かれてたから来た。
それでこれか……来なきゃよかった。
「はぁ……」
「なっ、何よ!」
「こんなことのために、ルナとの時間が減るなんて最悪」
「何ですって……!! 月撫君を束縛してるアンタが良く言えたわね!」
そもそも何よ。束縛してるって。
「知ってるんだからね。アンタがことあるごとに月撫君を意味なく自分の側に置いたり、無理やり彼の側についていること!」
それ全部ルナから来るんだけど。
「というか、あなたってもしかして、昨日ヴィランに襲われてた人?」
「ええ、そうよ! そして、月撫君と真実の愛を育む恋人よ?」
……ああ。そういうのか。
ルナが女装しているのは、学校じゃちょっとした有名な話だ。それでも、ルナのファンっていうか、ルナを好きな人はそれなりにいる。以外にも男女問わず。
私は火傷痕のお陰でそこまで告白されることはなかったが、ルナは多くの告白をちぎっては捨てるか、場所指定のラブレターは文字通り捨ててきた。
だからなのか、ルナとよく一緒にいる私を僻む生徒はそれなりにいる。
まあ、それは仕方ないかなと自分でも思う。ルナの私とその他の生徒の接し方は、明らかに違うから。
その恨みがこうやって、私に牙を剥くことも少なくない。
「真実の愛? それ真面目に言ってるの?」
「ええ、当然よ! 昨日、屋上に月撫君が来なかったのも、アンタが月撫君を縛り付けている証拠を見つけ出している最中に、ヴィランに攫われた私を救いだすという運命的な場面を作るためよ!」
だから私たちの後ろに居た、というわけか。やってることストーカーそのものね。
それに、頭がお花畑過ぎる。
そもそもルナはそんなまどろっこしいことはしない。そりゃ、演出家も面白そうみたいなことは言っているけど、あれはただの偶然でしかない。
確かに私とルナは付き合っている訳じゃないけど、それでも言える。ルナはこの女に興味を示していない。
興味を示していれば、昨日の昼休みをすっぽかすわけがない。
でも、こう言う人間には、言っても分からないんだろう。
「だから! 私が真実の愛によって、邪魔者のアンタを私を裁くのよ」
女子生徒が指を鳴らすと、奥から二人の男子が現れる。それと同時に、逃げ道を塞ぐように私の背後に、もう二人の男が現れた。
体格的に、おそらく高校生。学校の警備は何やってるのだろうか。
見るからに不良であり、それぞれ手には鉄パイプやナイフを持っている。
「ひゅー。すげー美人。こいつを好きにやっていいって?」
「ええ。殴るも犯すも好きにやってちょうだい。いや、むしろ犯してやりなさい」
「へへっ。おっぱいもケツもでけえ。こりゃ滾っちゃうなぁ」
どうやら男たちは、女子生徒が呼んだらしい。
男たちの下卑た視線が、私の身体を這いずり回る。
ルナ以外の男が私を汚そうとする意志が感じられ、嫌悪感に思わず腕を身体を抱くようにする。
「さすがのあなただって、多人数相手じゃ分が悪いでしょ?」
「……さすがに舐め過ぎ。これくらいで私をどうにかできると思ってるの?」
警告と威嚇の意味も込めて、周囲の温度を下げる。
しかし男たちは余裕の笑みを浮かべていた。
「知ってるわよ。あんた、雄英の推薦を受けるんでしょ? それがもうすぐって時に、個性の不正使用なんかで内心に日々を入れたくないでしょう?」
「あなたたちに汚されるよりマシ」
「ふーん。まあ、あなたの成績なら一般受験でも受かるでしょうね。だから、ここの様子は私の仲間に言って、離れた場所で撮影させてるの。もしあなたが私たちを個性で攻撃したら、それを警察に持っていくように指示してるわ」
やっぱりこの女子生徒は馬鹿らしい。
そんなことをすれば、疑われるのは女子生徒一人に対し、男子生徒四人を消しかけてるあなたの方だし、声が取れてなくても大きな身振り手振りをしている方が疑われるというのに。
その考えに到らないのは男たちも同じなのか、一斉に襲い掛かってくる。
……仕方ない。穏便に話を進めたかったが、ここは個性で凍らせて――――
「――警察が動く様になったら、雄英の受験すらできないかもね!」
この女の言うことは気にしないつもりだった。
どうなろうと、自分の将来よりもまずは自身の身を守ることが優先。
狂った言葉に耳を貸さず、速やかに拘束する。
……そう、思ってたのに。
――ルナと同じところに行けないかもしれない。
日頃のルナの言動を知っている私からすれば、ありえない可能性。
私が雄英に行かなくても、ルナはきっと私が通う高校についてくる。
だって、ルナもそう言ってた。
だけど、この世に絶対はない。
だからなのかもしれない。
個性の使用を、一瞬だけ躊躇ってしまった。
次の瞬間、後頭部に固いもので殴られた
おかしい。距離からしてまだ間に合ったはず……。
前に倒れる際に見えたのは、こちらに向けて左手を向ける不良の一人。
最悪だ。目に見える凶器に気を取られて、個性の対応が取れなかった。よくよく考えれば、不正使用なんて当たり前の不良たちは、今さら個性を使ったところで痛くもかゆくもない。
「ぅ、ぐ……」
「うひょー! さっすがー!」
「雄英受けるったって。やっぱりただのガキだな」
「おら! さっさとヤっちまうか!」
「おいおい。せっかくの上玉だ。どうせなら俺らのアジトに連れ帰って、楽しくパーティーしようぜー!」
「それもそうだな! おい、拘束するもんあるか?」
「俺の個性が使えるぞ」
「おーい。アジとの奴らも待ってるだってよ! ゲヒャヒャヒャ!」
ヤバい、かも……はやく、にげ、ないと……。
フラフラと意識が揺れる中、どうにか逃げようとするも、簡単に拘束されてしまう。
「おい。どうせならもっとエロく縛れよ」
「というかよ。こんだけエロいんだから、ちょっとぐらい味見の一つ、先にしてもいいだろ」
「ちょっと。取りあえずさっさとそいつ犯してよ。誰かに見つかったら困るじゃない」
「うるっせぇ! お前も犯すぞ!」
最悪だ。ルナが言っていた通り、校舎裏に呼ばれても来るんじゃなかった。
何もできない状態にされ、男たちの適当な拘束のせいで制服がはだけ、そこに男たちの視線が集中する。意識がはっきりしないせいで、個性の使用もおぼつかない。
気づけば、私の目から涙が零れていた。
「ああん? なんだ泣いてんのか?」
「ふん! 当然の報いよ。私の月撫君を奪ったりするからよ!」
私の胸に、お尻に、不良の手が伸びてくる。
怖い、怖いよ……。
ルナ……ルナァ……。
「たす……け、て……」
――――――
「うん。呼んだ?」
ぁ…………。
「ぐぎゃっ!?」
「ごぶぇ!」
私を触ろうとしていた不良二人が、顔以外
「うおっ!?」
「きゃぁ!」
そして残った不良を突風が吹き飛ばし、
私をかばうように、
「ウフフ」
「ウフフフフ」
「ウフフフフフフ」
「ウフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ」
「な、なんだよこいつ!?」
「その制服、この学校の奴か。ヒーロー気取りか! てめぇ!」
「月撫君!? やっぱり私に会いに来てくれたのね! 待ってて! すぐにそのお邪魔虫を潰しt」
次の瞬間、その場所は地獄と化した。
「知ってる? 物事に絶対はなくても、ボクには絶対であることが唯一ある」
ここまでが、意識を保てる限界だった。
「ボクはトーカと一緒にいる。
そして私の知る由ではなかったけど、この町から、一つの不良グループが消えた。
気が着いた時、そこは知らない……というわけでもなく、それなりに見知った天井だった。
「……ここ、は?」
「ボクの家だよ。トーカ」
ルナの家。なら、あの不良たちはどうなったのだろうか。
「あいつらの事なら心配しなくていいよ。二度と歯向かえないぐらいのトラウマを植え付けて、そのまま警察に持って行ったから。証拠も付けてね」
話によると、ルナはトラウマになるレベルで気絶させた後、女子ともども不良たちを警察署に持って行ったらしい。遠くで撮影していたあいつらの仲間も含めて。
案の定というか、個性の不正使用が何たら言われたらしいけど、ルナの仮免と丁度その場に居合わせたという昨日のヒーローの口利きで、どうにかなったらしい。なんでも、昨日のルナのお説教(?)で心を入れ替えて(?)、ヒーローをするようになったらしい。でもルナはそこまで想定していないと思う。
ともかく、不良たちが撮っていたビデオとヒーローたちの口利きによって、調書も受けなくてよくなったらしく、ルナは気絶した私を家で休ませたというわけらしい。
「今日はもう遅いから、このまま泊まっていきなよ。お家には、ボクの方から説明しといてあげる」
「……うん」
「お腹すいたのなら、簡単なものは作れるけど……」
部屋から出ていこうとするルナを、服の裾を掴んで引き止める。
「……一緒に、居てほしい」
「ウフフ。可愛いトーカの頼みだからね。居てあげる」
「うん……」
頭を撫でるルナの手が、とても温かい。
……私は、ルナと付き合ってるわけではない。
好きって、言いたいなぁ……。
でも、言おうとしたら、急に顔が熱くなって、言えない。これは、昔からそうだった。
母親から疎まれ、父親に厳しくされ、自分を封じ込めた結果、私は少しだけ
でも諦めない。
ルナの恋人になるのは、私だから。
だけど今は、この温かさに包まれていたいと思う。
「……ありがとう。私だけのヒーロー」
多分、次は雄英の入試編。
ルナと冬夏のプロフィールもそこで出します。
TS轟ちゃんの名前は焦凍のままがいい?
-
冬夏で良い
-
焦凍が良い