個性「律者」のプロヒーロー   作:siera

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A組との戦闘シーンです

ですが、A組の初戦闘訓練+私は凝った表現が出来そうにないのでサクサクとした進み具合にしたいとなっております


3話

3話 A組vs律者!

 

私は先に戦闘訓練の舞台となる大きめのビルに入り準備を始めている。

といっても特別バリケード張ったりするわけじゃないけど、私には"理の律者"の力がある。

見たモノを解析し、理解した物質は無から生み出すことが出来る"理の律者"…。それと轟君の氷に応戦する為に、神様からもらった"氷の律者"の力も久しぶりに使うかもしれないなぁ

 

"氷の律者"と"風の律者"、あと"理の律者"は能力と着ていた衣装が顕現されて体が変わることはない。いつもの私は雷電芽衣の姿がデフォルトで、個性を使う時はかならず"雷の律者"の姿になる。そこから別の律者の力を使おうとすると私の体が光だして姿が変わる。例えば"雷の律者"から"空の律者"に変わると衣装や能力はもちろん、体そのものが芽衣からキアナに変わるのだ。"識の律者"であれば委員長の素顔と体格に……と使う律者ごとに姿が変えられることが出来る。

 

だが風と氷は原作通りの体の変化は出来ない、ゲームのプレイ可能キャラとして出てきてなかったから。氷は代わりに氷の力を扱っていたリタの体があてがわれている。風と理は完全に能力と衣装のみだ。理が変身できない理由は一緒に過ごしたいキャラにブローニャを指名したから。ちなみにブローニャは私が立てたヒーロー事務所に所属している。

 

っと、そんな事を考えていたらスタートまであと一分となっていた。

とりあえずここ最近覚えた律者の力の同時使用を試してみよう。体は芽衣のまま……武器は"空の律者"で……衣服を"理の律者"に変える。

 

こうすることで複数の"律者"の力を扱えることが出来る。今はしていないが目の色をオッドアイにしてそれぞれの律者に合った黒目の色にするだけでも律者の力を二つ併用できる。でも今回はそんな事しなくてもいい、というかわざわざ体や衣装は変更しなくても武具だけ呼び出せば実際は個性は発動する。でもわざわざ全体を変化させてるのはただ単に自分の気持ちが入るからってだけである、とりあえず目は"氷の律者"にしておく。

 

私は"理の律者"の力で数十体のドローンを生成、ドローンには敵をしびれさせて拘束させる用の銃口が付いている。爆弾が置かれている場所に着くまではこのドローンがヒーローを妨害する。

数十体を作り終えたのと同時に別室で見ている学生がスタートの合図を出す

 

「特別戦闘訓練、第一試合スタート!」

 

さて、彼らはどの様に進むのか楽しみだ。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「特別戦闘訓練、第一試合スタート!」

「始まりましたわね」

「耳郎、頼む」

「オッケー、任せて!」

 

耳郎が壁に耳たぶのイヤホンジャックを壁に突き刺しビルから聞こえてくる音を確認する。

 

「敵の位置を確認できたら轟さんの氷で一気に足を奪いましょう」

「でもよぉ、№1ヒーローのあの人にそれが通用するかね?」

「通用しない可能性の方が高いと思いますわ、でも試さずに切り捨てるには惜しい戦法です」

「ああ、確かに足さえ奪えれば爆弾の確保は簡単だ」

「……ごめん皆、先生歩いてないのか音が全く聞こえない」

「やっぱ索敵されることがわかってるからそりゃ歩いたりはしねぇよなー……」

「いや、ちょっとまって……なにか小さいけど動く音が聞こえる……こっちに近づいてる!」

「まさか先生、爆豪さんみたいに攻撃に出た!?」

「もうすぐ左の通路から出てくる……3,2,1!」

 

耳郎のカウントと同時に轟が通路を凍らせる。だが音を出したソレは氷に足を取られることはなかった。何故ならソレは宙に浮いていたのだから

 

「あれは!?」

 

宙に浮いた丸みを帯びた何かはこちらを見ると球体の下から銃口を展開、こちらに向けて電撃を飛ばしてきた。その攻撃に気づいた4人はすぐさま左右に避け攻撃を回避する。

 

「な、なにアレ!?」

「おいおいドローンとか普通に反則じゃねぇの!?1対4のハズだろ!?」

「これは……律者先生の個性の能力ですわ!」

「八百万、知ってるのか!?」

「あれは"理の律者"と呼ばれている力ですわ!確か内容は、"物質の解析"と"解析した物質の無からの創造"ですわ!」

「はぁ!?無からの創造って何も消費せずに物を作りだせるのかよ!チートすぎんだろ!?」

「しゃべってねえで警戒しろ!また電撃来るぞ!」

 

ドローンは再度電撃を4人に向けて発射する、轟はすぐさま氷の壁を生成し電撃から身を守る。

 

「ドローンって事は犯人とは違ってぶっ壊してもいいんだよな!」

 

轟は攻撃が止んだタイミングで氷柱の波をドローンに向けて放出、ドローンは全ての氷柱を回避できず氷柱を波をもろに受ける。ドローンの体を氷柱が貫きバチバチと音を出しながらドローンは動かなくなった。

 

「幸い硬さは其処までじゃないみたいだ」

「おそらく一機だけではないはずです。耳郎さん!索敵をお願いします!ドローンに挟まれる可能性もありますので全て破壊してから先生の元に行きましょう」

「うん、任せて……!」

「やっぱ先生との訓練は違うな!」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

通路の奥で小さくピキピキと氷の音がうっすら聞こえてくる、どうやらすぐそこまで迫ってきているようだ。

創ったドローンの方は……殆ど対処されている……あ、今最後の一機が壊された。流石は雄英の学生、ドローンの動きは単調とはいえしっかり対処をしている。

とはいえ残り時間はあとわずか、ドローンの対処のせいで半分以上時間を使ってしまっている。時間稼ぎとしての役目は果たしたようだ。

そして、生徒達が目の前のドアからやってきた。

 

「ようやく着きましたわ!」

「ドローンは全部壊させてもらったぜぇ!」

「あとは先生を捕まえるか、爆弾を確保するだけだ」

「よくここまできましたね、ですが残り時間はあとわずか…どうする?」

「轟さん!」

「ああ」

 

轟が早速大規模に氷を張ってきた。私は事前に準備していた氷の律者の力ですぐさま応戦、同じようにこちらも氷を張り相殺した。周囲には大きな氷柱が生成されビル内とは思えない景色に変化している。

 

「ち、そっちも氷使えるのかよ!」

「……氷も出すことが出来るのは想定外でしたわ」

「轟下がれ、ここは俺っちの電撃で!」

 

上鳴君の個性による放電が私に向かって飛んでくる。細かい調整が出来ていないが威力は折り紙付き、だが自分は元々が"雷の律者"……申し訳ないけど自分に向かう雷や電気は全部自分のエネルギーになるだけだ。

腰に納めていた刀を抜き雷に向け立てる様に構える。上鳴君の放電が私の刃に触れると、放電は刀に向かい収束していき上鳴君が放った黄色い放電は私がいつも扱う赤紫色の紫電に変わっていった。

 

「はあ!?俺の電撃が消えたんだが!?」

「皆避けて!」

 

上鳴君の電撃が避けられたのに気づいた耳郎さんが透かさず耳たぶのイヤホンジャックを特製のブーツに突き刺し

心音の爆音波を放出する。強力な技だが上に逃げてしまえば問題ない、律者は基本自由に重力を操っているのか自在に浮遊して回避することが出来る。

 

「よけられた!八百万、お願い!」

「了解っ……ですわ!!」

 

私はすぐさま上を向く、すると上には複数のスタングレネードが糸に吊り下げられていた。いつの間にか天井に細工をしていたしようだ。そして八百万さんが勢い良く糸を引っ張る、引っ張られた糸は勢いよくスタングレネードのピンを引き抜く。あと数秒もすれば強力な閃光がこの部屋を包むだろう、良い連携だがそれくらいの危険は回避しなければヒーローはやっていけない。

私はすぐに空の律者の虚数空間でスタングレネードを飲み込んだ。そしてスタングレネードを入れた虚数空間の反対側に同じく虚数空間を生成し亜空の矛を放射、4人の周囲を矛で囲み身動きを取れないように固定する。

 

「っ!全員避けろ!」

「うおおおおお……!」

「やっば……!」

「耳郎さん、上鳴さん!」

 

轟君と八百万さんはなんとか避けることが出来たが耳郎さんと上鳴君は回避が間に合わず亜空の矛に囲まれ身動きが取れなくなってしまった、これで高威力広範囲攻撃を持つ二人を確保できた。

 

「耳郎さん、上鳴さん!!」

「八百万、今は先生に気を付けろ!」

「いえ、その必要は無いですよ?」

 

『終了ー!!15分経過の為、勝者ヴィランチーム!』

 

「なっ……」

「しまった……!」

「15分経過です、お疲れ様でした」

「マジで……!」

「爆弾にすら近づけさせてもらえなかったぞ……」

「講評は戻ってから行いますよ、それと上鳴君と耳郎さんは大丈夫ですか?矛で傷ついたりしてませんか?」

「だ、大丈夫です」

「う、動けねぇけど怪我はしてないっす」

「そうですか、今矛をどかしますね(パチッ)」

「うお、矛が消えた!」

「ホントなんでも出来んだな、先生」

「プロヒーローの実力を思い知りましたわ……。」

 

訓練が終了し、生徒達と一緒にモニタリングルームに戻った。他の生徒達はいるがさっきまでいたオールマイトの姿が見えない。

 

「あれ、オールマイト先生は?」

「緑谷君が心配だから保健室に行くってすっごい全力ダッシュで行っちゃいました」

 

あぁなるほど、心配なのと同時に制限時間が近かったのか……。しかたなくこれからの進行をする事になった。

 

「さて、今回のヒーロー側の動きを見て感じた事がある人は居るかい?」

「と言われましても……耳郎ちゃんはしっかり索敵出来ていたし、八百万さんはしっかり指示を出していたような気がします」

「……いや、八百万は一つ指示を間違えた部分があるな」

「どうゆうこと?障子君」

「八百万は先生が創ったドローンを全部壊そうと提案しただろう、アレがそもそも先生の罠なんだ」

「そう、私が創ったドローンは耐久力や攻撃性能はあまりないけど機動力はあります」

「だから、全てのドローンを落とす必要があるんじゃねぇの?」

 

「いや、耳郎が音を聞いてドローンの位置を特定できた。それなら全て破壊ではなく極力避けて探索し邪魔になるドローンのみを破壊すべきだったんだ」

「そうか、時間!」

「そう、私のドローンは避けても戦っても時間を稼げる妨害用で巡回させてました」

「4人で居るのなら、2・2で別れ片方がドローンを、片方が爆弾をと対処する事も出来たんだ」

「想定外のドローンの出現で正確な判断が出来てなかったのですね……」

 

「轟君は攻撃の威力の調整が苦手なようですね、大規模な氷は強力でしたが氷の勢いが殆ど変わっていませんでした。私の氷に対応しようと機転を利かせようとしていたけど、威力の調整が出来てなければ大きな戦況の変化は無いので直していきましょう」

「そうか、だから氷が簡単に防がれたのか……」

「それと、炎を使わなかったのは何かあったからなの?」

「それは……」

「……どうやら話したくない事情があるようですね、大丈夫これ以上追求はしないから。でも、その秘密が原因で炎が使えないのなら、それを克服すればあなたの目指すヒーローへの道を大きく進めると思うよ」

「……ああ」

 

「上鳴君は電撃の威力と範囲は見事だけど、自身のキャパが課題かな。使い過ぎると文字通りバカになっちゃうんだっけ?多分今それを無意識に意識しているだろうから本来の威力と精度が抑えられちゃってると思う」

「マジか、じゃあもしかして俺の本気だと思ってた最大出力って……」

「多分、脳がこれ以上負荷を掛けられないようにストッパーを掛けてるからちょっとバカになっちゃうだけで済んでたけど、多分今の状態でストッパー無しだったら一時的じゃなくてどんどん知能下がっていたのかも?」

「マジかよこっわ俺の個性!あ、でもでも俺が成長して扱える放電量を増やしていけばいつか本当の最大出力を出せっかもしれない!?」

「そこはこれからの上鳴君の努力次第かな」

「うぉー!燃えて来たぜぇ!!」

 

「耳郎さんは……索敵能力を使いドローンの位置を早めに捉えられたのは良いわね。ただ最初のドローンの音が聞こえるまで少し時間が掛かったんだっけ?」

「あ、はいそうっスね、ドローンが浮いてたので駆動音が上手く捉えられなかったんだと思います」

「それはこれから貴女のそのイヤホンジャックを鍛えて強くしていけば聞こえてくると思うわ、多分強くしていけば音が聞こえなくても音を出さない弱い風等の振動や、救助者の弱弱しい鼓動音とかを捉えてヴィランの位置や救助者の位置を見つけられるかもしれないわ」

「なるほど、今度やってみます!」

 

「ケロ…すごいわね律者先生、訓練しながらもちゃんと改善点を見つけているのね」

「それって、観察できる程の余裕が無ければ到底できない……これが№1ヒーローの実力!しっかり見習わなくては!!」

「飯田テンション高いなぁ」

 

「さて、次はヴィランチーム対私ね。ヴィランチームは準備してね」

「さあやるぞ、チームヴィラン!」

「ヒーロー目指してるのにチームヴィランってちょい変だけど、頑張ろう!」

「おうよ!漢らしさ、存分に見せてやろうぜ!」

「やるからには全力でやろう」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

さて、さっきと同じビルでのヒーロー側での立ち回り……どうしようか。

敵の位置は雷の応用で何とかできるだろうけど、問題は生徒達にお手本となれるような動きが出来るかどうか。

雷の速さで駆けて爆弾確保ーでも良いけどそれだと速すぎてわからないだろうし、かといって空の律者の虚数空間でワープも同じくアウト。戦闘しつつ適度に生徒に教えながら立ち回るには……。

よし。爆弾までの道までは雷の速さで動きつつ、爆弾確保の動きは歩きながら攻撃を全て捌いていこう。そうすれば私はこうしてた、こんな考え方だったと説明が出来る。それで行こう!

 

「特別戦闘訓練、第二試合スタート!」

「よし、まずは……」

 

私は建物に入る。まず最初に行うのはもちろん索敵、雷の律者の力の応用で索敵を開始する。

雷の律者は電磁力、雷などのエネルギーを操作・生成・放出が出来る律者。それならば「人に流れている微弱な生体電気を感知して索敵することもできるのでは?」と小学生の時の私は考えた。私は小学生時代の理科の実験やかくれんぼなどで生体電気の探知する特訓を始めた。最初はやっぱり全く分からなかったが、"電圧が大きい物から感知し、どんどん小さくしていく"方法を思いついた。それを約5年繰り返して私は生体電気を感知する事が出来る様になった。

 

まずは歩きつつ私の足元から微弱な紫電を建物中に展開する、この紫電には"あらゆる電気を引き寄せる"性質を付与している為、人間の生体電気はその紫電に引き寄せられる。微弱な電気が共に引き寄せ合った場所が人間の居る位置だと振り分ける。微弱な電気の為人にも感覚的に気づくことはない。

ビルの全域に紫電を巡らせると、4回小さな引き寄せ合いがあった場所が見つかった。

 

「……3階の左端か」

 

私はすぐさま床に広げていた紫電を脚に収束させ紫電を纏う。そして稲妻の如く駆けだす。

スピードと勢いを殺さぬように曲がり角や階段の折り返し部分は壁を蹴り曲がり、なるべく早く迅速に最短を心掛けて動く。雷の速さで駆けた私はあっという間に4人が居るであろう部屋に到着した。

 

「お、おい飯田!もう先生来てるぞ!」

「なっ!まだ一分しか経ってないというのに!」

「おそらく何らかの索敵能力があったんだろう」

「だとしても此処にくるの早すぎじゃない!!」

「雷を扱うから私的にはこれくらいなら早いの内に入らないわ」

「くっ来てしまったのなら仕方ない、此処は通さないぞヒーロー!」

 

すっかりキャラになりきっている飯田君率いるヴィランチームは戦う構えを取る。私はゆっくり歩きながら爆弾のある位置に向かって行く。

 

「そぉれ!」

 

芦戸さんが酸を出して私の動きを妨害しようとする、私は手を飛んでくる酸に向け紫電を放出しかき消す。芦戸さんは連続で酸を雨の如く私に飛ばしてくる、おそらくこのまま個性を使わせて動きを制限させるつもりなんだろう。腕から雷を放出するのでは手が使えなくなる、私はすぐさま手を下げ体内から周囲に紫電を放出。私の周囲に飛んできた酸が放出されている紫電で次々とかき消されていく、四方に散らばる酸で床は大小さまざまな穴が次々と空いていく。

 

「わー!止まんないよ飯田くぅん!」

「いやこれでいい!切島君!」

「おうよ!」

 

飯田君と切島君は同時に左右に散開、左右の端にあったコンクリートの柱に向かって行く

 

「おおおおおおおお!」

「オラァ!」

 

切島君と飯田君は左右の柱を勢いよく攻撃する。すると柱はバキバキと音を立てて崩れていき私が居る方へ倒れていく。どうやら左右の柱を倒して拘束するのが目的のようだ。流石に周囲に放出し分散している紫電ではこのコンクリートの塊は対応できず私に向かい倒れる、すると倒れた柱の衝撃で床にヒビが走り崩れ落ちてしまった。

 

「……よし。決まったな飯田、切島」

「さ、作戦決まったね!」

「ああ、あらかじめ下の階の天井とこの階にある左右の柱を芦戸さんの酸で脆くし崩れやすくする。その後先生が入ってきたら芦戸さんが酸を途切れなく振り撒き動きを鈍らせる。そして動きが遅くなった所を俺と霧島君が柱を攻撃し倒す。良くて拘束、できなければ脆くなった床と柱の衝撃で床を崩し落とす……上手く出来たようだ!」

「おうよ!飯田の作戦、上手く行ったな!障子も爆弾抱えて巻き込まれない場所に動かしてくれてサンキューな!」

「ああ、あの場面だとそれぐらいしかできなかったからな」

「これで少しでも時間稼げるよね!」

「なるほど、そうゆう作戦だったのね」

 

私は浮遊し下の階からゆっくりと上に上登ってくる。なるほどいい作戦だ、下にあらかじめ仕込みを入れておきさらに接敵時にも酸を振り撒き上下から床の耐久力を減らす。そしてそこに柱の追い打ちでヒーローへの攻撃+足止めもできている。しっかり爆弾も落下に巻き込まれない様障子君が複製腕で抱え避難させている。

 

「良い攻撃だったわ、ある程度のヒーローなら引っかかってたかもしれない……けど私には効かないわ」

 

私は抑えてた力を開放する。強力な紫電が周囲を(はし)る、紫電と共に顕現した鬼鎧を纏い、背後から大きな赤い鬼も模した腕型の義肢が出現する。右腕には大太刀「千鳥」を持ったこの腕、これが雷の律者の本来の姿。私が本気で戦う時のみ出す技だ。

 

「なっ効いてねぇ!」

「それどころか何、あの浮いてるでっかい腕と刀!」

「マズイぞ、一旦爆弾抱えて逃げ――」

「逃がさないわ」

 

既に良い動きをしている生徒達、もうこれ以上手を抜くのは逆にやめた方が良いだろう。私は全身に紫電を纏わせ爆弾が置いてある場所に向かい歩き出す。

全身が雷に置き換えられているのに等しい私の動きは、歩く速度=雷が走るのと同じ速度となる。私は4人の間を縫う様に歩く、おそらく4人には紫電が自分達の横をとんでもない速さで駆け抜けていったように見えているだろう。爆弾の目の前に近づいた私はゆっくりと爆弾に触れ、試合を終わらせた。

 

「終ー了ーー!特別戦闘訓練第二試合、ヒーローチームの勝利!」

「なっ!?」

「いつの間に!!」

「うっそ、見えなかった!」

「早すぎる……!」

「皆には見えてなかっただろうけど、私はただ歩いて爆弾に近づいただけなの」

「あれで!?」

「赤紫の電気がこっちに向かって来てるようにしか見えなかったぞ!?」

「それが私の本気モードの動き、本気のダッシュなら瞬間移動みたいに見えるんじゃないかな?」

「そ、それほどの速度をコントロールして……!」

「っと、ここで講評する前に皆の所に行かないとね」

 

私達はモニタリングルームに戻ると、中で試合を見ていた生徒達が駆け寄ってきた。

 

「すげぇな先生!一瞬で!」

「すごいわ、さすが№1ヒーローね!」

「今の何やったんだ!?教えてくれよ先生!」

「い、今から講評も含めて話すから……皆落ち着いて」

 

「っと……さて、まずは4人の講評だけど、正直全員合格ね」

「え、なんでだよ?床ぶっ壊したりと爆豪ん時みたいに大きく壊しちまってるじゃんか」

「それは……しっかりと対処した上での崩壊だったからですね」

「さすが八百万さん、わかってるのね」

「どうゆう事ですか?」

「飯田さん達の作戦で起こった床の破壊、これは爆豪さんがやった私怨を含んだ攻撃による破壊では無いしっかりと作戦を練られていた破壊でしたわ」

「そう、ヴィランはあらかじめこうした床の崩落等の仕込みをすることは珍しくない。それにしっかり破壊範囲を計算し、それに万が一が無いようにしっかり爆弾を動かし避難させている。麗日さんのやった爆弾を無視した妨害とは違う考えられた作戦。飯田君はちゃんと話の内容を理解して作戦を立てていたようだね」

「壊すにしても壊し方を工夫しろって事か……」

 

先程の生徒の講評の意図をしっかり読み解き実行に移した飯田君は流石と言えるだろう。もしかしたら彼がこのクラスの委員長だったりするのだろうか?

 

「さて、講評はこれまでにして次は私の動きについて聞きたいのよね」

「そうそう、色々聞きたい!」

「あの一瞬でどうやって索敵したのか教えてほしいですわ!」

「あのでっけぇ腕と刀はどっから出て来たんですか!」

「あの速すぎる動き方も!」

「フフ、順番に話すわね」

 

こうして私の最初の授業は無事終了した。初めての先生にしては上手く出来たんではないかな……。




補足3rd

・"理の律者"形態
能力は「見た物体の解析・そして解析した物体の創造」
生物以外の全ての物体を見るだけで解析することが出来る。複雑な物体の構造や物体を形成している元素が多いと解析に時間が掛かる。
解析した物体の生成は、他の物を変化させて生成するのではなく、空中等の無から生成が可能。創造の限界は無く、100を超える砲台を一瞬で創造する事が可能
ちなみに生成した物体は消えることなく存在し続ける

・"氷の律者"形態
能力は「自身に冷気の耐性・冷気、氷雪の生成・操作・放出」
冷気は頑張れば―100度まで出せる。だが冷気に耐性が出来るとはいえ―100度は「氷風呂に頭まで浸かる感覚」に似ている為、芽衣が本気で使う機会は無い。

・"風の律者"形態
能力は「風の生成・操作・放出」
ハリケーンレベルの風まで生成可能。
"薪炎の律者"や"氷の律者"の力を併用すればドライヤー替わりにしたりクーラーの様に涼しい風を体に纏わせたりできる。
戦闘でも十分強いが芽衣は日常生活でしか余り使っていない

作品の投稿日時、いつぐらいに上がってると嬉しいですか?

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