個性「律者」のプロヒーロー   作:siera

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という事で始まりました一番アンケートで多かった"緑谷編"!

ですがこの時の彼の個性はまだ「爆弾状態」ですので個性を使用する場面はー……無いです :(

余談
私「この()の中の漢字ってどうゆう意味?」
日本人の友人「感情表現だよ、(笑)なら煽りとかの笑いとかの表現とかできるし、(汗)なら焦りの表現とかね」
私「……それ例えば"呆れてる時"はどう表現するの?」
日本人の友人「え?"普通に"(汗)じゃない?」
私「?????」

日本の漢字もそうだけど、表現も難しすぎます... &-(


6-1話

6-1話 "個性把握訓練 緑谷 編"

 

私は自身の力を宿した精神を複製し、それぞれの"律者"や"能力"と共に人形に挿入。10体以上の分体を作り出しそれぞれ生徒へ個人授業を行っている。ちなみに足りない分は"支配の律者"のただの人形達が相手にしている。

 

「俺の「帯電」ってその名の通り体に纏わせるだけだから意図した場所に放電とかできないんスよね、なんか良い案とか無いっスか?」

芽衣「そうね……上鳴君、君の帯電は常に体全体で放出しているけど体の一部だけ帯電する事は可能?」

「え?体の一部から……試したこと無い、やってみるっス!」

 

???「轟様のお相手は、私"氷の律者"リタがお手伝いさせていただきます」

「あ、ああ。よろしく……」

リタ「轟様はどうやら炎を扱うのに抵抗があるのですね」

「あ、ああ。まぁ少しあって……」

「(先生の分身のハズなのに性格変わりすぎて調子狂うな……)」

 

他の生徒達が次々と自身の個性についてさらに理解を深めようとしてる中自身の個性で悩んでいる生徒が一人、緑谷出久君である。

かれは自身の個性"怪力"の制御が聞かず使用する際必ず自身の体をズタボロと言える程壊してしまうのだ。其の為個性についてさらに理解を深める為にどうすればいいかを考えているのだが……

 

 

「僕の個性は今は殴る蹴るをすると必ず骨が砕けちゃうなら普通に歩く事はできるのか?そもそも歩くだけではあるけどそれで体は持つのか?とすると……ブツブツブツブツ」

???「……悩んでるわね」

 

緑谷君に話しかけたのは"死の律者"ことゼーラ。大きな鎌を持ち、表が黒で裏が赤い長髪、黒と赤を基調としたドレスを着た女性の姿をした私だ。

本来の名前はゼーラではなく「ゼーレ」なのだが、一緒に過ごしたいキャラにゼーレを入れてしまっており「それでもゼーレの姿は変身したいな……そうだ"もう一人のゼーレ"を私の姿に当てよう!」という事にし"ゼーラ"と名付けたのだ。

(ちなみにゼーレは同じ雄英高校の3年生で授業を受けている)

 

ゼーラ「個性を使って気軽に動けないのは面倒ね……改めて貴方の個性の特徴を教えてもらえないかしら」

「あ、はい。僕の個性は全身のパワーを超強化しビルとか吹き飛ばす程の威力を出せます。だけど今は調整が出来なくて一発撃つごとに体の骨が砕けてしまって……」

ゼーラ「成程……個性が発現したのは此処最近なのよね?」

「はい!い、色々体を鍛えていたら突如全身がこわばる様な感覚があって……これはと思い調べてもらったら個性でした……」

「(オールマイトと考えた設定だけど、大丈夫かなぁ…(汗) )」

 

ゼーラ「なるほど、大体理解したわ。あなたの個性もね」

「……えっ!?(ま、まさかワン・フォー・オールが……!?)」

ゼーラ「貴方の個性……体が追いついてないのもそうだけど心も作用してそうね」

「心……ですか?」

ゼーラ「そう心。貴方「個性に体が追いついてない」ってのは理解してるようだけど、心の重要性までは気づけなかったようね」

「……教えてください」

ゼーラ「個性ってのはいわば体が持つ一つの機能なのは理解できるわよね?人間ってのはいくら体が強く個性も強くても"心"、"メンタル"が崩れてたり弱かったら全部無駄になる様な繊細な生き物なの」

ゼーラ「貴方はこの年になるまで"無個性"というレッテルを張られた、だが最近個性が発現し個性は使える様になった……けど貴方はまだ"無個性時代"の"弱い心の自分"が残ったままなの」

「弱い……心の自分……」

 

ゼーラ「良い?【個性=体×心】なの。今の貴方の状態だと、体が強い……数字で10とでもしましょうか。体は大きい数字でも今貴方は心が弱い3くらいの数字が妥当ね。ほら、計算してみなさい?」

「……10×3で30ですね」

ゼーラ「そう、でもあなたの周り、爆豪君や轟君はそれをはるかに超えている体だけでも50以上、心に関しても10以上はあるわね。ちなみにオールマイトとかだと4桁レベルじゃないかしら?」

「そんなに差が……」

 

緑谷は無個性時代、辛い時代の時の事を強く引きずってしまっている。「お前がヒーローになんか」、「ヒーローになれない」自他共に思い言われ続けた時代がある緑谷の心は脆く弱いままだ、そんな人物が何年も先に身心共に強く育ってきた同年代の子達にすぐ追いつけるはずもない

 

ゼーラ「けど貴方はまだ学生、心も強くなれば個性のコントロールもおのずと出来る様になる。コレに関しては君の経験が作用するからこれから頑張りなさい」

「は、はい……!」

ゼーラ「じゃ、今回は体を鍛える方にシフトしましょうか。この模擬戦での体験も心の成長につながる、いつもの戦い方で私に勝つ気で来なさい」

「……わかりました、行きます!」

 

そして緑谷と模擬戦が始まる、緑谷は本来の戦い方をゼーラに見せる。全速力でゼーラに近づき右手で殴り掛かる緑谷、ゼーラはその拳を簡単に見切り少し顔をそらし回避する。緑谷は回避されゼーラの後ろに回ると、すぐさま反転しもう一度殴り掛かる。

 

「せりゃ!」

ゼーラ「まだまだ、もっと来なさい?」

「このっ……せぇい!!」

ゼーラ「……(この子妙に拳での攻撃に頼ってるわねぇ……なーんか既視感)」

ゼーラ「それじゃあこちらの番……ね!」

 

ある程度攻撃の機会を与えたゼーラは緑谷に攻撃しに掛かる。緑谷の近くに一気に近づき拳で殴り掛かるゼーラ、それを寸での所で回避する緑谷、その顔には焦りが見えている

 

「速っ!?(ギリギリ躱すので精一杯だ……!今は回避に専念しないと!?)」

ゼーラ「あら、初撃躱せるとは思わなかったわ。動体視力はかなりいいのね!」

 

続いて反対の拳で殴り掛かる――

 

「っ!(反対の拳が来たッ!躱すのは間に合わない、ガードしないと!)」

 

緑谷はガードは間に合わないと考え腕を組みガードの姿勢を取るが、拳の攻撃はブラフである。

 

ゼーラ「――正直ね」

「えっ――」

 

殴り掛かると見せかけガードした腕を掴み体制を固定する。そして空いている右足で緑谷の顔に素早い一撃、緑谷は何が起こったか理解できず横に吹き飛ぶ。

 

「ぐあっ!(なんだ!?いま何の攻撃を喰らった?拳……じゃない!武器は使ってないし……脚!?)」

ゼーラ「――貴方は見る事より考える事を優先する癖があるわね、その癖メリットにもなるけどデメリットにもなるわ。直感的にどう動くべきか分かるように鍛えなさい」

「は、はい……!」

ゼーラ「さぁまだまだ行くわよ!」

「お願い……します!」

 

緑谷はゼーラから受けたアドバイスの意図ややり方を考えながら模擬戦を続けていく――

 

 

――そして30分後、一度休みを入れる事にした。模擬戦の結果は言わずとも分かる緑谷の完敗だ。

 

「ハァ……ハァ……」

ゼーラ「少し休みましょう、休むことも成長には欠かせないわ」

「わかり……ました……ハァ……ハァ……」

ゼーラ「……(体の使い方、戦闘方法はまるで初心者……だけどその劣っている部分を素早い動体視力と早い思考でカバーしているのね)」

ゼーラ「(これ彼が怪力の個性を自由に扱えるようになれば"今のオールマイト"は努力次第で追い抜けるかもしれないわね。とんでもない逸材見つけて来たわねぇ……)」

ゼーラ「(それにしても戦い方がオールマイトにすごく似ている……というかほぼ同じ?以前オールマイトが「とある生徒を指導している」とか言ってたけどまさか?)」

ゼーラ「ねぇ貴方、オールマイトから指導受けてる?」

「えっ!!?なっなななんでその事をッ!!?!?」

ゼーラ「(やけに焦るわねぇ……(汗) )別に誰かに言うとかじゃないわよ、ただ彼が指導している子がいるって話聞いたから君かと思っただけなのよ」

「そ、そそそうだったんですね……はい、確かに教わってます。「私の個性に似ているから」って事で……ははは」

ゼーラ「成程それで動きが似てるわけねー……もしかしてファン?」

「あ、はい。僕がヒーローを目指したいと思ったきっかけの人です!」

ゼーラ「――それが枷になってるわね」

「……え?」

 

ゼーラ「確かに"憧れ"は良い事だわ、これから先の未来をこう目指したいという指標があるって事だし。だけど"憧れ"は自身の幅を狭める――」

ゼーラ「――いい?「他者に憧れて自分もそのようになる」……出来るハズ無いわ。」

「っ!!」

ゼーラ「他者は他者、自身は自身よ。"憧れ"と"到達点"を一緒にしない方が良いわ。あくまで自分自身を出して"憧れ"に近づきなさい」

「な、なんでそんな事……」

 

ゼーラ「その"強い憧れ"のせいで動きが単調なのよ、貴方オールマイトが拳メインだからって自然と拳主体の戦闘スタイル作ろうとしているわね?」

「は、はい」

ゼーラ「それがいけない、オールマイトに"憧れて""拳メイン"にした所で貴方とオールマイトは全く違うわ。個性とかヒーローとの違いとかじゃなくて"人間として"よ」

 

憧れたところで自分は自分……どんなに憧れた人物と同じ様になろうと努力しても同じになれるはずがない、出来ても"似た存在に到達"するぐらいだ。

強い憧れをもったせいでそれにしか目がいかず自身の成長を止めてしまったヒーローを何人も見て来た。それがどれほど無謀で自身への重しになっているのかすら気づかない"一種の呪い"……ゼーラはそう考えていた。

「自他を一緒にする事は出来ない」……考えれば分かる事なのに"憧れ"はその分かる事すら隠してしまうのだから……呪いと呼べてしまうモノなのだ

 

ゼーラ「憧れを持つのは悪い事じゃないけどいい?これから目指すなら"憧れた存在と同じ"じゃなくて"憧れた存在に似た自分自身"を目指しなさい。それが貴方を強いヒーローにするわ」

「……僕には、まだわかりません……」

ゼーラ「貴方は学生、時間はいっぱいあるわ。それこそ今だって、良い?この模擬戦で少しは自分らしさってのを出してみなさい!」

「(僕らしさ……一体何なんだろう……)」

 

緑谷は悩みながらもゼーラとの模擬戦を続ける。

彼がゼーラの言った意味を理解するのは……しばらく後の話だ――




という事で緑谷編でした

ちなみにゼーラのセリフの殆どは作者が初期の緑谷に感じた感想です
「なんか違う」「こうじゃない?」という意見もあるかと思いますが1人のファンの個人的意見だと思って頂けると嬉しいです……。

次回は二番目に多かった"爆豪 編"です ;-)

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