至高の一打   作:もぐもぐファンタ爺

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なんやかんやで2年の春、というのも考えましたが、それはあまりにも雑すぎるのでしっかり秋も書いていきます。
でも飛ばせるところは加速していきます。


2年生と副部長の決意

ブロック予選で様々な打順、選手を試した青道では、キャプテンの藤堂が、ある発表を部員の前でしようとしていた。

 

「俺達はここのブロックになる。全64校でのトーナメントになるが、1回戦では朋大中橋と当たることになる。そして順当であれば、おそらく4回戦で国士舘、準決勝では市大三高、決勝では帝東か稲城実業と当たると思われる。当たるであろう有力校はこれくらいか。」

 

全員が稲城実業のところで少し反応するが、藤堂は無視して話し続ける。

 

「3回戦までは比較的楽な試合になるだろうが、油断はするなよ。気持ちを切らずに!1戦1戦大事にして勝ち進んでいくぞ!」

 

「「「「おー!」」」」

 

みんなの反応を確認してミーティングを終える。

そして、藤堂は2年生のベンチ入りしたメンバーに声をかけて、自主練習場へ集まった。

 

「なぁ、お前ら、去年と違って下級生にレギュラーの席を、それも最初から半分も取られている。俺達の学年はもしかしたら東や西、柳からしたら頼りない学年かもしれねぇ。」

 

と言うとみんなは無言でうつむく。

 

「だが!甲子園の土を踏んでるのは俺達だ!あいつらはまだ踏み入れたことすらねぇ!あの空気を、緊張感を知っているのは俺達だ!あの特別な時間を、あいつらにも味わせてやりてぇんだ。」

 

そう言うと全員を無理矢理こちらに向かせる。

 

「俺達は頼りねぇかもしれないが、あいつらの先輩だ。俺達を甲子園に連れてってくれた先輩達のように、俺達もあいつらを甲子園に連れていってやろうぜ!」

 

と激励した。

 

それからそのメンバーで自主練習をしていく。

榊前監督が抜けて、1つ上の学年で頼りになる先輩が少ないから、俺達がちゃんとした学年としてやってやるんだ、そう思ってたのに、下からこんなやベー奴らがくるんだもんな。うかうかしてると、俺や佐々木のレギュラーも危ういかもしれないと、危機感を感じていた。

 

 

 

 

 

 

去年、東、柳、武藤、そして西を青道に引っ張ってきた、有能スカウトである高島副部長は、シニアの夏の大会を見て、色々と選手と交渉していたが、いい選手はほとんど他のチームへ取られてしまった。

 

それもそうだろう、去年は青道がU-15の4番と5番を引っこ抜いていったのだ。他のチームのスカウトも警戒する。

 

なんとか最初から乗り気であった、丸亀シニアの滝川くんや、市大三高への入学がほぼ決まっている真中くんの、控えではあるが才能を感じさせる丹波くんの計二人の入学は決まっている。

 

だが他には全然成果を得られないでいた。昨年と違い今年は、有力選手にウケが悪い。

 

若い片岡監督の手腕を、疑問視する声が大きいのだ。怪物世代のU-15代表の中核を担っていた打者を、2人も獲得していながら甲子園を逃す。これがとても大きかった。

ちなみに稲城実業は決勝戦で市大三高と戦って破れたため、その余波は食らっていない。

 

甲子園で注目を浴びた市大三高の北川くん、大阪桐生の兵藤くん、白龍高校の蒲生くん、そして、西邦の飯岡くん、その4人が注目している同学年の選手として挙げた、東西の二人、このネームバリューに青道は、内側から思っている以上に押し潰されそうになっていた。

 

最近、校長や教頭が妙な動きをしているが、それもどう転ぶかわからない。でも自分にできることはチーム補強のためのスカウトのみと、今日も、全国を駆け回るのであった。

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