至高の一打   作:もぐもぐファンタ爺

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秋の本戦に向けて

西が2軍で調整を続けるなか、秋の都大会本戦の抽選会が、9月27日に行われた。

 

キャプテンの神田が説明をしていく。

 

「去年と同じく、優勝するためには、7回勝つ必要がある。夏の大会で注目を集めた新鋭の高校や、伝統ある有力校と当たる可能性が高いのは、3回戦で成孔、準決勝で稲城実業、市大三高、帝東、王谷のどこか、決勝では仙泉学園、創聖、明大一高、仁王学舎、紅海大菅田。全部挙げたが、当たるのはこの中で3チームだけだ。偵察班は当たる前の2試合に絞って偵察をしてほしい」

 

片岡監督は立ち上がると

 

「投手陣はエースの武藤を軸として考えていく。井手をリリーフとして後ろに回し、遊佐を2番手先発に、丹波、槙原を機会があれば登板させていくつもりだ。」

 

 

 

 

登録選手一覧 (9月1日時点で登録済、途中変更不可)

 

レギュラー

 

1 武藤 2年生

2 滝川 1年生

3 結城 1年生

4 神田 2年生

5 東 2年生

6 山崎 2年生

7 栃谷 2年生

8 柳 2年生

9 玉森 2年生

 

 

 

ベンチ控え

 

10 井手 2年生 ピッチャー

11 遊佐 2年生 ピッチャー

12 岸谷 2年生 キャッチャー

13 道川 2年生 ファースト、サード

14 坂本 2年生 セカンド

15 栗山 2年生 ショート

16 藤谷 2年生 キャッチャー

17 城之内 2年生 外野手

18 石橋 2年生 外野手

19 丹波 1年生 ピッチャー

20 槙原 1年生 ピッチャー

 

 

 

「オーダーはこの紙に書いてあるものが、基本になると思っておいてくれ」

 

 

 

1 神田 セカンド

2 玉森 ライト

3 柳 センター

4 東 サード

5 栃谷 レフト

6 滝川 キャッチャー

7 結城 ファースト

8 山崎 ショート

9 ピッチャー

 

 

 

「クリスはわかるけど、てっちゃんレギュラーなんやな。これは守備練習もっときつくせなあかんね」

 

柳がそう言うと、結城は冷や汗を流す。東が肩を組んで

 

「道川軍曹がしっかり守備練習つけてくれるやろうから、遠慮せんでええぞ」

「くっ!?」

「おい!なに人を鬼みたいに扱ってんだよ!」

 

 

 

 

パン!パン!

 

 

 

神田が手を叩いて、場を静める。

 

「試合まで時間がないからな、疲労を残さないように基礎を確認しよう。相手チームの特徴は、偵察班から報告を受けたら分析、共有するとして、今は地に足をつけて、全員が一つ一つレベルアップを目指していこう。監督からは何かありますか?」

 

「そうだな、練習は引き続き疲労を後に残さないような、調整を含めたメニューをこなしていってくれ。それについてはキャプテン、副キャプテンと相談してメニューは作成する。2軍以下に関しては大会中は、どうしても太田部長が基本的に担当することになるが、西が張り付いているからそこまで心配はしていない」

 

「それに、以前から伝えていたコーチの件でひとつ。こちらに来られる時期が早くなるかもしれないとのことだったが、想像していたよりも落合さんが乗り気で、引き継ぎが更に早く終わりそうなので、10月中旬頃には合流できるとのことだ。11月からは2軍総括をしてもらい、3軍を太田部長に見てもらうことになりそうだ」

 

その言葉に2軍メンバーを中心にざわめきが広がるが、すぐにおさまる。

 

「経験豊富な専任のコーチをやってこられた方だ。学ぶべきことが多々あるだろうから、頼りにするように。以上だ」

 

他の連絡事項等を共有し、ミーティングを終える。

 

西はいつもの自主練習の場所に行き、素振りを始める。徐々にいつもの居残り練習組が集まり、結城を中心とした1年生も合流し、素振りやシャドーを各々が始める。

 

それをじーっと観察しながら西は、マイペースにゆったりとスイングし続ける。

 

「小湊、集中」

「っ!はいっ!」

 

「結城、フォロースルーが雑になっている」

「すみません!」

 

「丹波、こっちを気にしすぎだ。自分のフォームに集中しろ」

「はい!」

 

少しでも違和感があれば、遠慮なく指摘していく。

 

「坂井、もう休むのか?お兄さんは最後まで残っていたぞ?」

「ぐぅ!やります!」

 

自分だけでなく、他の2年生もガンガン1年生に、アドバイスしたり、気合いをいれたりしていく。

 

そうした日々を過ごし、チームは3回戦の成孔戦を迎えるのであった。

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