[続いてはスポーツの話題、本日、高校野球の秋の都大会、決勝が行われました。ここまですべての試合で二桁得点をしてきた青道高校と、エース 綿貫を中心とした守備のチーム 創聖高校]
[先攻の青道高校は初回、いきなりのノーアウト満塁のチャンスでバッターは主砲 東。創聖高校エースの綿貫が投げた初球のツーシームを、バックスクリーンに叩き込んで満塁ホームラン。豪快に先制点をあげました。]
[後続も打ちに打ち、1回に一挙8点を取ってエースをいきなりノックアウト。このまま流れを止めることができずに、2回、3回と青道は得点を重ねていきます]
[投げては青道の闘魂エース 武藤が、1人もランナーを出さないパーフェクトピッチング。9回32-0で勝利を挙げました。青道高校は昨年に引き続き、秋の都大会を制覇し、神宮大会および春の甲子園への切符を勝ち取りました]
〈いやぁ、青道の打線は相変わらずすごいね〉
[昨年に引き続き、全国一の野手陣と言われていますね。昨年の主力がほとんど残っていて、その中に1年生が2人食い込んでいるみたいですね]
〈新戦力もよく馴染んでるみたいだね。今年もいいチームそうだ。それに柳、東、西のクリーンナップは、高校生ピッチャーには脅威だろうしね。並みのピッチャーじゃ抑えられないね〉
[西くんは怪我で今大会は離脱してたそうですよ]
〈あら‥‥そう‥‥早く治して帰ってきてほしいね〉
……
落合コーチは別のニュースになると、テレビを消して現在の青道について分析をしていく。
野手レギュラー陣
1番 神田 陽一郎 2年生
右投げ左打ち セカンド (外野手)
選球眼、ミートに関しては全国トップレベル。高い出塁率を誇り、走塁、盗塁に関して右に出る者はいない。精神的に大人びており、冷静に判断を下せるタイプ。好不調の波が少なく、指揮官タイプのキャプテンとしてチームを牽引する。
2番 玉森 孝太 2年生
右投げ右打ち ライト
変幻自在のバッティングをする、すべてが高水準のバッター。器用さも兼ね備えており、バントなどの小技も熟すため、この打順となっている。長打力もあるため他の打順に置いても面白そうだ。
3番 柳 圭司 2年生
右投げ左打ち センター
打撃に関してはパワー以外は超高校級であり、夏よりも更に成長を遂げている。長打力も申し分なく、チャンスメイク、得点力共に穴がない。東が後ろにいるため、かなり勝負を挑まれるが、ことごとく相手を粉砕しており、国士舘戦では初回に財前からホームランを放つなど、かなり相手ピッチャーに対する脅威となっている。
4番 東 清国 2年生
右投げ右打ち サード
打線のキーマンの1人。この選手が打てば打線が止まらなくなるため、相手としては必ずこの男を抑えなければならない。ミート力は全国トップレベルであり、パワーに関しては即プロで通用すると言われるほど、恵まれた体の持ち主。最近は体が絞れてきており、俊敏さにも磨きがかかっている。正直敬遠が妥当。
5番 栃谷 薫 2年生
右投げ右打ち レフト (ファースト)
東が簡単に勝負を避けられないのは、この男が後ろにいるから。ミート、パワー共に全国トップレベルであり、勝負強さは東をも越える、強固な精神力を持っている。正直夏の大会で藤堂がレギュラー入りしたのは、片岡監督の情によるものではないかと思わされる。それが悪い方向にいかなければいいのだが‥‥
6番 結城 哲也 1年生
右投げ右打ち ファースト
まだ粗いところが見られるが、集中したときのバッティングは、将来の4番は彼に、そう思わされるスラッガー。時折見せるエラーはこれからの経験で減らしていけばいいであろう。それを補ってあまりある打力の成長に今後期待したい。
7番 滝川・クリス・優 1年生
右投げ右打ち キャッチャー
打撃に関しては既に全国でも通用するように思える。キャッチャーという負担のかかるポジション、1年生でまだ体が出来上がっていないとの判断で、頼りきるのではなく、2年生の岸谷と併用して、片岡監督が念入りにケアをしているのが印象的か。
3年生の蜂須賀が、「肩に違和感があるままプレーするとかえってチームに迷惑がかかる、西の件でそれはわかるだろう。無理はせずに岸谷を、そして宮内を信じてやっていくように」と滝川に言っていたのはよかった。真面目が故に溜め込むタイプの怪我は正直見抜けないところがあるから、それを牽制してくれただけでもよかったと考える。定期的に検査をして大事に育てていくべし。
仲良くなったらクリスと呼んでみたい。
8番 山崎 恭平 2年生
右投げ右打ち ショート
ミートが上手く、守備もしっかり鍛えられている穴のない選手。他の強豪だとレギュラーだろうが、西が戻ると厳しいだろう。
投手陣
注目すべきは武藤、井手くらいであろうか。他はこれからの成長に期待して、アドバイスをしていくべきだろう。
武藤 晃太 2年生
右投げ右打ち オーバースロー
最速146キロの直球、ツーシーム、スライダー、カーブ、SFFが持ち球。ストレートは非常に伸びがよく、強豪校にゾーンで勝負しても問題ないレベル。ほかの球種も精度よい。総合的に見て全国区と言って間違いないだろう。先日教えたスローカーブをものにすれば、更に活躍してくれるのではないだろうか。
井手 勇太 2年生
左投げ左打ち スリークォーター
滝川とフォーム改良を重ねてスリークォーターになったとのこと。直球の最速138キロと、球速だけでは全国で戦うには少し心許ない。しかし、コントロールは抜群のため試合を作ることは可能であろう。持ち球はツーシーム、スライダー、スクリュー、シュート。縦方向に落ちる球、特に緩急となるチェンジアップを覚えさせてみたいところ。
神宮大会を戦う主要なメンバーをまとめ終えて、落合コーチは一息つく。この時期に既に、野手陣には1番から7番まで、ほかの強豪校であればクリーンナップを打たせても問題ない選手が並び、絶対的エースが完成間近。
(こんなチーム、自分で指揮してみたいなぁ)
そう思わざるをえない陣容に、片岡監督を羨ましく思う。この才能の塊のような世代がいて、片岡監督のようなモチベーターがいる。そこにスルッとアドバイザーとして、ちょいちょいと方向を修正して、更によい方向へ向かわせる。
(なんか黒幕みたいでかっこいいじゃないですか)
これだ!と思った。普段は若い片岡監督に矢面にたってもらい、肝心な時にしっかりと助言をする立ち位置。
(片岡監督は、栃谷や神田をレギュラーから外して、上の学年を使う情に厚い監督だ。厄介に思われるかもだが、情を無視した冷徹な指揮の提案、これをあえてしていくか)
雇われたからには、しっかりと仕事を全うする。これが落合 博光なのだ。