1 武藤 3年生
2 滝川 2年生
3 結城 2年生
4 神田 3年生
5 東 3年生
6 西 晴之 3年生
7 栃谷 3年生
8 柳 3年生
9 玉森 3年生
10 井手 3年生 ピッチャー
11 丹波 2年生 ピッチャー
12 岸谷 3年生 キャッチャー
13 道川 3年生 ファースト、サード
14 山崎 3年生 ショート
15 城之内 3年生 外野手
16 石橋 3年生 外野手
17 伊佐敷 2年生 ピッチャー
18 小湊 2年生 セカンド
19 西 影次 1年生 外野手、サード、ショート
20 御幸 1年生 キャッチャー
春の甲子園覇者 青道は1軍の枠からではあるが、色々な選手を試すこと、レギュラー等の疲労抜きを兼ねて、控え選手を積極的に試合に出していた。春の都大会 2回戦のスタメンは
1 石橋 センター (左)
2 城之内 レフト (左)
3 柳 ライト (左)
4 結城 ファースト (右)
5 道川 サード (右)
6 西 影次 ショート (右)
7 岸谷 キャッチャー (右)
8 小湊 セカンド (左)
9 伊佐敷 ピッチャー (右、右オーバースロー)
青道先攻で始まると、初回から石橋、城之内、柳の3連打で2点を先制すると、4番の結城が
カキィン!
レフトスタンドにホームランを放ち4点目、道川も続いて右中間へのツーベースヒットを放ち、再びチャンスを演出する。
「6番 ショート 西」
お、怪物の2人目かと思った観客が注目するが、右打席に入るのに疑問を持つ。そして観客の1人から
「もしかして西の弟の方か?」
この声を聞いて観客がざわめきだす。するとその初球
キィン!
コンパクトに振り抜かれたバットから、強烈な打球が放たれ、レフトフェンスに直撃した。
(あぁ、左右は違うけど兄弟だなぁ)
そう観客に思わせるような、綺麗で無駄のないスイング。青道ファンは3年生が引退したとしても、また新たな黄金期がくる、そう予感を感じさせる試合となった。
青道のコールド勝ち 14-2
先発 伊佐敷 5回2失点
本塁打 城之内(1)、結城(1)
▽
適度に甲子園の疲労が抜けた頃、春の都大会4回戦、対仁王学舎戦では、レギュラーをメインの編成にしていく。
1 神田 セカンド (左)
2 西 晴之 ショート (左)
3 柳 センター (左)
4 東 サード (右)
5 栃谷 レフト (右)
6 結城 ファースト (右)
7 滝川 キャッチャー (右)
8 玉森 ライト (右)
9 丹波 ピッチャー (右、右オーバースロー)
片岡監督は冷静にグラウンドに立つメンバーを見る。結城、丹波以外はシニアの頃からチームで模範となり、引っ張っていく存在であった心強いメンバー。その空気に染まって、1軍全員の意識が高くまとまっている。そして、西の弟、御幸の両名はしっかりと、メンバーの一員として馴染んできている。
初回から打線は点をとるが
カキィン!
「あー、打たれ始めると止まらないな」
「素材はいいけど長い回を投げると、最後まで踏ん張れてないな」
丹波は3回まで無失点で抑えていたが、4回に仁王学舎打線に捕まると、一挙6失点した。立て直すことが難しそうなのを見て、片岡監督は井手を投入。完全な火消しをして、以降無失点で抑えきった。打線は本塁打6本を含めた大量得点をあげた。
「2回戦で投げた伊佐敷は安定感が出てきたけど、時々力んで四球自滅があるからな」
「秋以降に残る野手は結城とクリス、それに西の弟に、小湊か。代打に出て、チャンスでツーベース打ってた1年生がいたけど、キャッチャーって話だし、クリスとかぶるよな。3年生抜けたら大丈夫なのか?」
熱心な青道ファンの中には、2年生ピッチャーの失点の多さ、不安定さを秋以降カバーできないのではないか?そんな声があがり始めていた。夏の甲子園大会が始まってもいないのに、秋以降の話題も多く出てくる。それだけ青道に注目が集まり、期待を寄せられていた。
青道の5回コールド勝ち 23-6
先発 丹波 3,1/3回 6失点
中継 井手 1.2/3回 無失点
本塁打 西 晴之(2) 柳(1)東(1)栃谷(1)玉森(1)
……
試合が終わり、いつものミーティングを行う。片岡監督は自身の感情を整理してから
「今日の試合、ご苦労だった。結果としては23-6と東東京の強豪、仁王学舎を圧倒した内容だった。野手陣には現在特に方針の変更はない。こちらからの指導もするが、1,2年生に対して3年生から見て言うこともあるだろう。遠慮せず言っていくように」
全員が頷くのを見て続ける。
「投手陣に関しては、3年生は特に心配はしていない。落合コーチと相談しながらフォームチェックや新球種の取得など、自己研鑽に勤しんでほしい。丹波、伊佐敷、自分の直すべきところはわかるか?」
丹波は
「打たれ出すと、そのまま崩れてしまうことです」
伊佐敷は
「力んでの四球っすね!」
片岡監督は頷き
「今まで長い回をあまり投げさせることがなかったから、見えてこなかった弱点だ。丹波は打たれるとフォームが崩れる、周りに意識がいきすぎて集中できていない、投げ急ぐ、そういった傾向が見られた。伊佐敷は純粋にピンチになる、または強打者がくると力み、前のフォームに近くなってボールが定まっていなかった」
「ちょうど今の時期に弱点が見つかったんだ。点数は野手陣が取ってくれる。1つ1つ課題を克服し、一歩ずつでいいから次の試合でいい投球をする。こういった心持ちで頑張ってほしい。秋以降のエースは2人のうち1人だけ。どっちがなるかな」
そう言いながら片岡監督は落合コーチを見る。
「どうでしょうなぁ」
落合コーチは意味ありげに笑うと、丹波と伊佐敷の間に緊張感が生まれる。ここから次期エース候補をかけた争いが始まる。