1 石橋 センター (左)
2 小湊 セカンド (左)
3 結城 ファースト (右)
4 道川 サード (右)
5 玉森 ライト (右)
6 西 影次 ショート (右)
7 城之内 レフト (左)
8 御幸 キャッチャー (左)
9 武藤 ピッチャー (右、右オーバースロー) ○
青道vs国士舘
7回表終了時
4-0
「ムービングの一種だろうな」
「え?曲がらないカーブじゃないんですか?」
クリスさんの言葉に、真木は疑問を持つ。御幸から聞いた限りだとあまり曲がらない、キレの良いカーブだが、どうなのだろうか。
「普通のカットボールだと、ストレートと同じくらいの球速から、直前に変化して詰まらせて凡打を狙う形になるが、遅いカットボール、スローカットだとタイミングをずらしながら、詰まらせることも可能なボールになる。チェンジアップのように使う事が多いみたいだが、財前は独特の沈む変化を利用して、カーブと曲がる場所が同じくらいになるように調節し、変化量の差で惑わせるような使い方をしているようだ」
そうクリスさんに説明される。納得するが、一応はクリスさんの見解なだけなので、完全には信用するなよと、自分でも分析するようにと言われる。
「おぉぉぉぉ!」
「ここでエラーかぁ」
7回裏、先発の武藤さんは、打たせて捕るピッチングで球数少なくきていたが、先頭打者である1番打者が、セカンド小湊さんのエラーで出塁する。内野陣が集まり、小湊さんは背中をバンバン叩かれている。
次の打者を打ち取るが3番にヒットを許し、1アウト1,3塁のピンチとなる。
「闘魂エースから点をとれー!」
「国士舘ふぁいぃぃぃ!」
国士舘側観客席からの声援が大きくなる。
「4番 ピッチャー 財前 直行」
「ざいぜぇぇぇん!いけぇぇ!」
「点取れ財前!」
打席に財前さんが立つと、さらに応援が大きくなる。ベンチにいる真木は
「エースで4番ってどうなんですかね?このチームにきてからは、想像できないんですけど」
とクリスさんに疑問をぶつける。
「毎日試合するわけではないから、可能だとは思うが、精神的にかなり厳しいものがあると思うぞ。4番でエースの聞こえはいいが、自分の出来次第で試合の勝ち負けが決まるのは、負担がかなり大きいし、チームとしては安定感は望めないだろうな」
「なるほど、こういった場合はどうですかね?」
そう言って真木は、打席に立つ財前さんを見る。
「新球種のスローカットが上手く機能して、テンポが上がっている状態だ。ここで打てば国士舘に流れがいくだろうな。」
そう言われて、武藤さんと財前さんの戦いを見守る。
ここまで3球投げて1ストライク2ボール。慎重に投げているのがこちらからもわかる。
ギィン!
若干詰まったような当たりが三遊間を抜けていき、タイムリーヒットとなる。
「いいぞー!国士舘!財前!」
「おぉぉぉぉぉ!」
ドゴォン!
武藤さんがギアを上げ、たった一球で相手の逆転ムードを壊す。5番、6番打者をそれぞれ、三球三振で仕留め、これ以上点を取れる希望を摘み取る。
「クリスさん‥‥これは‥‥」
「俺も驚いてるよ。投手は野手と比べて、練習を軽めにしているとはいえ、合宿直後のきつい時だ。身体は重く、十全な動きはできないはず。万全でなくとも国士舘打線を抑え、ペース配分して、ここぞという時に相手を挫く。これが今の青道のエース。野手陣もそうだが、投手陣も頼もしくて仕方ないな」
苦笑いしながら、ベンチに戻ってくる武藤さんを迎える。
「ナイスピッチ!」
「ここから追加点とるぞー!」
先頭打者の武藤さんは打ち取られ、1アウトで1番打者の石橋さんが打席に立つ。8回の表で財前さんの球数は120を越えてきており、かなり厳しい表情をしている。
石橋さんは、財前さんのスタミナが切れかけているのがわかっているため、しっかり粘ってからセンター前にヒットを放つ。続いて小湊さんがレフトへの流し打ちで1アウト1,2塁へとチャンスを拡げると、さすがに国士舘は投手交代する。後続の投手ではクリーンナップを抑えることが出来ず、4点追加して8回表を終える。
8回裏、8-1の7点差がついた展開で、武藤さんは7番から始まる下位打線をゴロ3つの三者凡退で締め、青道は8回コールド勝ちを決めた。
合宿の疲れ、財前さんの粘りがあったものの、力、精神力で上をいき、結果としてコールド勝ちをおさめる青道。しかもスタメンはほぼ控えの選手であることに、もう1つの練習相手である白龍高校の主砲、蒲生さんは、青道レギュラー陣に春の甲子園大会で大敗した試合のことを思い出し、武者震いしていた。
ふと、今後どこまで書くかなと思ったのでアンケートを1つ。よろしくお願いします。
-
東世代の卒業まで
-
結城世代の卒業まで
-
御幸世代の卒業まで