僕のヒーローアカデミアーブラッドオブボンゴレー   作:ゴールデンバナナ64

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初投稿です。
拙い文章ですが、自分の妄想を詰め込みました。
よろしくお願い致します。

タイトル名 死ぬ気の炎→僕のヒーローアカデミアーブラッドオブボンゴレーに改名しました。
今後ともよろしくお願い致します。


中学生編
〜沢田綱吉 オリジン〜


「うえぇ~緊張してきたぁ~」

 

並盛中学校三年生、沢田綱吉(さわだつなよし)

ヒーロー科を受けるべくやってきたのは雄英高校。

日本全国でも最難関の高校の一つである。

 

倍率は300倍を超え、ヒーロー偏差値は79。高いハードルだが、合格さえすればその将来は決まったようなものである。

綱吉が雄英受験を決めたのは中学2年生の冬だった。

 

 

─────────────────────

 

 

「だからぁ!俺はヒーローになんかならないって!おじいちゃんの会社を継ぐ気も無いし、普通に暮らしたいの!!」

 

そう叫び家を飛び出す綱吉に、祖父の家康(いえやす)は頭を抱えていた。

 

綱吉の両親は綱吉が幼い頃に他界。

祖母と祖父の元で育てられてきた。

 

父親が継ぐはずだった祖父の警備会社は現在後継者がおらず、綱吉が高校を卒業後に会社を渡す手筈だったが、当の本人が頑なに拒否しているためどうしようもない状況である。

 

家康の警備会社は少々特殊で、いざという時のために個性を行使すべく、ヒーローライセンスを取得することが条件となっている。

そもそも、最近ではヒーローに警備を依頼する例が多いため、警備会社というよりはヒーロー事務所扱いであるが。

 

綱吉にヒーローライセンスと”箔”を付けるという意味でも進路に提案したのが雄英高校である。

 

父もヒーローであり、家康も当然ヒーローライセンスを持っている。

いわゆるヒーロー一家であり、自分の事務所も持っている。

傍からしたらエリートなのは間違い無い。

 

綱吉がここまでヒーローになるのを嫌がるのには、父と母との死別が原因とも言える。

 

 

あるヴィランが起こしたデパートでの テロ事件にたまたま居合わせた父と母はその時に命を落とした。

当時4歳だった綱吉や一般客を救うためにその身を犠牲にしたのだ。

 

その時のトラウマから、綱吉はヒーローになることを嫌がるようになった。

ヒーロー自体が嫌いではない。ただ自分がヒーローになることで悲しませてしまう人がいるなら、自分はヒーローを目指すべきではない。

幼いながらに綱吉はそう思ってしまった。

 

 

そんな心情を理解してはいるが、代々受け継がれてきた家業を他の誰かに譲るわけにもいかず、現在まで来てしまったところである。

 

沢田家には代々受け継がれている個性”死ぬ気の炎”がある。

 

超常黎明期よりも前、個性が認知される前から異能の力として密かに世を守ってきたこの力は聖火の如く、沢田家に受け継がれてきた。

 

その血を絶やさず、組織を絶やさず、いずれ来るであろう超人社会の崩壊に備えなければならない。

家康の直感がそう告げていた。

 

───────────────

 

「なんで俺が継がなくちゃならないんだ...俺なんかよりもっと相応しい人がいるだろ...」

 

外へ飛び出した綱吉は町中をぶらついていた。

季節は冬。薄着で飛び出してきたことを後悔しつつ、夕暮れの商店街を歩いていた。

 

都市部にわりと近いここは夕方には人が混み合いにぎやかになる。

もうすぐ夕飯だというのにこんなところまで来てしまった綱吉の腹の虫が鳴った。

 

どんなにネガティブな感情を持っていても腹は減るものだ。

祖父とのこのやり取りも数えきれないほどしてきたし、帰ればいつも通り夕飯を食べて、風呂に入って、テレビを見て寝る。切り替えの速さは少ない自慢の一つである。

 

「しょうがない。帰るか」

 

踵を返してきた道を戻ろうとしたとき

 

ドォォォォン!!!

 

商店街の方から大きな爆発音が響いた。

 

「!?、何が起きたんだ!?」

 

野次馬がぞろぞろと集まっていく。綱吉もそれに巻き込まれるようにして音の方へ走った。

 

「なんだあれ!?もしかして大物(ヴィラン)じゃね!?」

 

「頑張れヒーロー!」

 

爆炎をまき散らしながら暴れているのはヘドロのようなものに包まれた男の子だった。

 

ヒーローが何人か既に駆けつけているが、状況は切迫している。

 

「わたし、二車線以上じゃなきゃムリ~~~!」

 

狭い場所のため、マウントレディは踏み入れる事が出来ず、

 

「爆炎系は俺の苦手とするところ。今回は譲ってやろう!!」

 

植物系ヒーローのシンリンカムイは個性相性が悪く、

 

「そりゃサンキュー!こっちは消火で手一杯だよ!!状況どうなってんの!?」

水の個性を持っているが、対応しきれないバックドラフト

 

「ベトベトで掴めねぇし良い個性の人質が抵抗してもがいてる!おかげで地雷原だ!

!三重で手ぇ出しづらい状況!」

パワー系の個性を持つものの、個性の相性が悪いデステゴロ

 

「あの子には悪いがもう少し耐えてもらおう!!」

 

バックドラフトが消火しながらそう叫んだ。

 

有効な個性を持ったヒーローがおらず、状況は最悪になっていた。

 

そういえば、最近見たテレビで、ヒーロー飽和社会などとどこかの評論家が皮肉っていたな…。

 

今や全国どこにでもヒーローがいる時代。

少し待てばヘドロを捕まえてくれるヒーローが現れるだろう。

 

そう。父さんも母さんも、もう少しだけ待てば良かったんだ。

あの時ヴィランに1歩も引かなかったせいで、父さんも母さんも死んだ。

自分の命よりも他人の命を優先したんだ。

馬鹿げてるよそんなの。死んだらおしまいじゃないか。

 

…もう少しでヒーローが来る。頑張って…

そう、もうすぐヒーローが

 

(助けて)

 

人質の男の子がそう、こちらを見た気がした。

 

「バカヤロー!!!!!!とまれ止まれ!!!!」

 

人混みの中から、一人の少年が飛び出した。

 

飛び出した天然パーマの少年は、リュックを投げつけ敵の注意を引き付ける。

 

「かっちゃん!!」

 

「デク!バカヤローなんでてめえが!」

 

「足が勝手に!!わかんないけど...君が、助けを求める顔してた

 

微かにだが、その声が聞こえた瞬間、俺の足も前に飛び出していた。

 

(そうか...そういうことだったのか)

 

父さんも母さんもこんな気持ちだったんだ。

目の前の困っている人を助ける。

それだけだ。それだけの気持ちだったんだ。

 

「おい!もう一人飛び出したぞ!!」

 

「自殺志願者かよ!!」

 

 

強い想いとともに、俺の額に炎が灯る。

その瞬間、意識は研ぎ澄まされ、視界がクリアになる。

 

 

おじいちゃんが言っていた。この個性は、ただ使うと決めただけでは本領を発揮できないと。

 

”強い覚悟”それがこの個性を使いこなす条件。

 

 

炎は覚悟の強さに比例して大きくなる。今までは使おうとしてもマッチに火が付いたほどの大きさにしかならなかったが、この時は今までで一番大きな炎が出ていた。

 

 

「死ぬ気で、彼らを救う!!」

 

研ぎ澄まされた意識は思考を加速させ、クリアになった視界は多くの情報を取り込むことができる。

 

ヘドロ相手に物理的な攻撃は通らない。流動的な身体を持つ相手にはすり抜けてしまう。

ならば、この炎で吹き飛ばす。

 

今の俺の炎ならば、それが出来る。

直感がそう告げている。

 

 

だが、綱吉が行動に移る前に敵は倒される事になる。

 

 

一瞬で綱吉の前に割り込んできた大きな影、頭にうさぎの耳のような特徴的な髪型。

 

平和の象徴、No.1ヒーロー。

 

「君を諭しておいて己が実践しないなんて…」

 

オールマイト

 

筋骨隆々のその腕が大きく振りかぶると

 

「プロはいつだって命懸け!!!」

 

デトロイト・スマッシュ

 

 

地面に向けて放った必殺の一撃は暴風を巻き起こし、天までその衝撃を轟かせた。

 

その凄まじい力で、空からは雨が降り始める。

 

「まさか、今の風圧で....?」

 

「右手一本で天候を変えちまった!!」

 

「さすがオールマイト!!!」

 

オールマイトを称賛する声を聴きながら、綱吉は呆然としていた。

 

No.1ヒーローの凄さを目の前でまじまじと見せつけられ、そして自分が差し伸べようとした手が間に合わなかった事に。

ヒーロー達は市民の安否を確認し、散ったベトベトを回収し始める。

 

「君が危険を侵す必要は無かったんだ!!」

 

天パの少年と一緒にお説教を貰いながらも、綱吉は自分の無力感を噛みしめていた。

 

(俺がちゃんとおじいちゃんの言いつけ通り、この個性を扱えるようになっていれば...もっと早く動き出せたかもしれない)

 

 

現代社会において、公共の場での個性の使用は禁止されている。

人口の8割が個性という特別な能力を有するこの世界、誰でも自由に個性が使えるわけではない。

規律がなければたちまち崩壊してしまうほど、この社会は不安定だ。

 

社会という檻から外れた者たちが一般的に(ヴィラン)と認定される。

その不安定な社会を守るため、平和を守るために存在するのがヒーロー。

 

(もう二度と、こんな気持ちは嫌だ。)

 

綱吉はこの日、ヒーローになることを強く決意した。

誰よりも早く、困っている人を助けられるようにと。

 

 

───────────────

 

お説教が終わった後、綱吉は天パの少年と顔を見合わせた。

 

ヘドロは無事に警察に引き渡されたらしい。

周囲には商店街の活気が戻りつつあった。

 

「ごめんね、僕のせいでこんなことになっちゃって」

 

「いや、俺のほうこそなんか出過ぎた真似して迷惑かけたし、ヒーローに申し訳なかったよ」

 

 

ちなみに、綱吉の個性使用については直接ヴィランとの接触は無かったとして未遂。その場での厳重注意で済んだ。

勿論、家には連絡済みだ。

 

 

「いやそんなことないよ!!僕みたいになんにも考えずに、なんの力も持たないだめだめな奴より、よっぽど勇敢だよ!!」

 

「いやいやいや、真っ先に助けようとしてヴィランに立ち向かった君のほうが勇敢だった。きっと立派なヒーローになれるよ!」

 

綱吉がそうフォローすると、天パの少年は俯き、その顔に影を落とす。

そして諦めたように

 

「いいや、僕には無理だよ。僕は”無個性”なんだ。ヒーローになれる能力(チカラ)がない。でも、そういって貰えてすごく嬉しいよ。君のおかげでなんか吹っ切れた。ヒーローでなくても、困っている人を救うことはできるし」

 

 

ありがとう、そう言って吹っ切れたように笑う少年は背を向けて去っていく。

その背中に綱吉は叫んだ。

 

「こっちこそありがとう!!君のおかげで、俺も決心がついた!君のように勇敢なヒーローになれるように頑張るから!!!」

 

 

 

 

そして俺は帰宅後、おじいちゃんにこってり絞られるのだった。

 

 




出演させるREBORNのキャラクター達、個性をどうするか悩みますね。
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