勇者の花、桔梗の花 大満開の章   作:水甲

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今週のゆゆゆ、夏凜と芽吹の二人の話も良かった


16 交わる二人の道

名草side

 

年が明け、私たちはいつも通りだった。

防人としてのお役目をしながら…………

そんな雪が降ったある日の事、私はタワーの中を歩いていると神官とすれ違った。

 

「どうも……」

 

「…………つい先日ここに貴方の兄が来ました」

 

「兄が?」

 

「現在起きている問題の解決のために上里様が国土様と一緒にお話をされたみたいです」

 

問題?私たちに何も知らされていないけど…………

 

「最終作戦、期待していますよ」

 

期待か…………そう考えるしかないか…………

 

 

 

 

 

 

 

桔梗side

 

友奈を救うすべを見つけ出したその日の夜、僕と夏凜は一緒に帰っていた

 

「良いの?東郷と一緒じゃなくって」

 

「海がいるから大丈夫だよ。今はお前が一番危ない気がしてな」

 

「私が?どうして……」

 

「どんな話をしたかは分からないけど、お前は友奈を傷つけたと思っている。だから思い詰めて壁の外に行こうとか?」

 

「あんた……そうよ……私は友奈を傷付けた……苦しんでるのに気づかなくって…………」

 

泣きそうになる夏凜。僕は思いっきり背中をはたいた

 

「いたっ!?」

 

「完成型勇者がうじうじするな……救う手段も見つかった。明日にでも友奈に謝っておけ」

 

「そうね……にしても海がまさか一度死んでるとはね…………」

 

「僕も聞いたときは驚いた……だけどあいつはそんなことを気にしてないと言うか……直ぐに前を向いて歩いている」

 

「……そうね」

 

夏凜も少しだけど調子が戻ってきたみたいだけど……気になるのは…………

 

「夏凜……今から壁の外へと行こうと思う」

 

「何で?」

 

「ずっと嫌な予感がしているんだ……このままだと取り返しのつかないことが起きようとしている」

 

「……分かったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

壁の外へと出た僕ら。相変わらず炎に包まれている

 

「天の神もどうにか対処してくれないかしらね」

 

「あいつは今は別世界に隔離されてるからな。干渉しようにも難しいらしい」

 

「ねぇ……天の神が隔離されてるなら何で…………」

 

「待て!何かある」

 

夏凜の言葉を遮り、僕はその何かを指差した。あれは……船?

 

「なんであんなのが?」

 

「もしかして防人か?」

 

「防人?」

 

「簡単に言えば壁の外の調査をしている部隊だ。海と出会った世界であったことがある……」

 

「と言うか……あの船に乗ってるのって……」

 

夏凜は気づいたみたいだな。一度会っておくべきだな

 

 

 

 

一度壁の中に戻り、帰還した防人たちのところに向かった僕ら。

 

「久しぶりね。三好さん、それに神宮さん」

 

「楠芽吹さん……久しぶり……」

 

「久しぶり……か」

 

この二人はライバルみたいな感じだけど……殴り合いにならないよな?

フッと心配していると視線に気がつき、視線の先を見ると一人の防人が僕を見て驚いていた。誰だ?

 

「……積もる話は後にした方がいいわね。名草」

 

「……はい」

 

「その子……は?」

 

「この子は……防人部隊の一人。神宮さん、貴方に頼みたいことがある」

 

「なんだ?」

 

「彼女と戦って」

 

いきなりの申し出だな……だけど僕も気になっていた。彼女は一体何者なんだ?何か気になる

 

「芽吹ちゃん……分かった……よろしくお願いします」

 

「あぁ」

 

僕は大鎌を出し、彼女は銃剣を構えた。防人の戦い方や武器は知っているが……油断できない。こう言うときは一気に終わらせる!

 

一気に距離を詰めて、大鎌を振ろうとしたが読んでいたのか名草は銃剣で防いだ

それと同時に僕の腹を思いっきり蹴ってきた

 

「つぅ!?」

 

「速いですね」

 

「一応は速さに自信は合ったんだけどな……」

 

大鎌の先を外し、刃を名草に向けて放つが、名草は刃を弾き、鎖の輪の部分に刃を突き立て戻らないようにすると同時に殴りかかってきた

 

「拳でやりあう気か……なら!」

 

互いに殴り合いを始める僕ら。何で……こいつは一歩も引かないんだ?

 

 

 

 

 

 

 

夏凜side

 

「いや、何で……殴り合い?」

 

「多分……名草はそうしたいと思ったからよ」

 

「と言うかあの子……何者なの?」

 

「…………忘れられた存在。彼女はそう言っていた」

 

「忘れられた?」

 

「今に分かる」

 

今にって……と言うかあの二人はいつのまにかクロスカウンター決めてるし…………

 

 

 

 

 

 

 

 

桔梗side

 

まさかクロスカウンターで決まるとは……互いに仰向けになった。

 

「強いな……」

 

「貴方も……聞いていた通りです」

 

「聞いていた?」

 

「姫野さんから聞いてました」

 

あの人から?何で……また

 

「…………こうして会えたのは何かの運命だと思ってます…………だからはっきりと名乗れるようにと決めていたのですが…………」

 

決めていた?どう言うことだ?

 

「私の名前は名草。神宮名草。貴方の妹です」

 

「はっ?」

 

「はぁ?」

 

僕も戦いを見ていた夏凜も同じような声を出していた。いやいやいや、妹って……

 

「あんた、妹いたの?」

 

「いや、知らないんだけど……」

 

「本来は私は養子として神宮家に引き取られる予定でしたが、あの事故でうやむやに」

 

「マジか……」

 

もしかしてあの時……僕に母さんたちは会わせようとしていたのか

 

「いつでも名乗るつもりでしたが、貴方は勇者として戦う道を歩んでいました。だから私も防人としてのお役目を立派に果たしたらと決めていました」

 

そんなことが…………そっか…………

 

「今は貴方とは一緒にいられません。だけど…………私は貴方の……」

 

「…………あぁ妹だよ。血の繋がりがなくてもな……」

 

「……ありがとう。兄さん」

 

兄さんか……少し嬉しいな

 

「それでどうして貴方たちはここに?」

 

「あぁそうだったわね。私たちは友達を救うためにね」

 

「芽吹たちは壁の外の探索をしていたみたいだけど……何か気になることないか?」

 

「気になること?」

 

「そう言えば遭遇する星屑やバーテックスたちが真っ黒ですね」

 

名草は何気なく言うけど……真っ黒か…………

 

「夏凜。何か言おうとしていたけど……なんだ?」

 

「ん?あぁ……天の神が隔離されてるなら何で呪いが起きてるのかってことよ」

 

呪いが……起きている?どう言うことだ?天の神は味方なのに…………呪いは天の神が起こしたものじゃなく……違う存在が?

 

「…………これが嫌な予感か……芽吹、悪いけどこの話は」

 

「分かってる。私たちもお役目に関して少し疑問を覚えてる」

 

「奉火祭の事も一時期忘れていたし……兄さんたちは……」

 

「色々とやるつもりだ。名草、今度一緒に」

 

「うん、墓参りだね」

 

さて海に話をしておくか……って誰かと電話中?




と言うかいい加減友奈ちゃんたちの笑顔が見たい
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