ハンター×ブリーチ×アカデミア   作:オミ

7 / 9
親視点2


幕間2

 目を覚ましたことで世間は湧いた

 ドラマチックなヒーロー劇に老若男女、皆がみな彼女の回復を祈っていたから。

 

 

 話が前後するが、彼女が私を助けたときにナイフで刺し、血を流したのは彼女の個性をより浸透させやすく、他人に分け与える為だったというのは子供が生まれてきた後に知った事だった。

 単純に聞くタイミングを逃していただけなのもあるが、彼女の個性が比較できないほどに弱くなっていたからだ。

 

 もちろんその時は大きな力を使ったせいだと、時間が経てば戻るものだと思っていたがどうやら違う。

 

 彼女のあれは、文字通り個性を分け与えていた為に彼女はヒーローとして活躍できなくなっていた。

 

 悲壮感漂う顔に彼女は一言

 

 

 「大丈夫」

 

 

 そういって笑うだけだった。

 

 だからと言うわけではないが、私は彼女を守ろうと決めた。

 

 だが、私もヒーローとしての活動は制限されてしまった。あの時のけがは予想以上で、まぁ普通に考えて死ぬ運命をひっくり返したのだから当たり前だが、個性の使用に時間制限がかかる様になっていた。

 

 

 彼女が個性を分け与えたという情報こそ、世間に知られることはなかったが、私たち二人がもう戦える身体ではなくなってしまったという事実は、広く知れ渡った。

 

 

 回復からお祭りムードで盛り上がった世間は、今度は復帰を今か今かとを待っていただけに引退の二文字に衝撃を与えた。

 

 

 ただ誰にも責められることなく、むしろこれが世間的に壮大なヒーロー物語として映画やドラマと大騒ぎだった。まぁそのおかげでお金に困る事もなくなったが、同時に煩わしく感じてしまい、人の目から離れる様に田舎へ引っ込んだ。

 

 

 忽然と姿を消したわけだが、それすらも世間の目にはなぜか良しと捉えられ、いまやレジェンド扱いだった。世界的な活躍ではなかったので、知名度で言えば断然オールマイトだが、それなりに有名なヒーローとして名を残すことになってしまった。

 

 

 

 そんな喧騒の最中彼女のお腹には新しい命が宿った。

 

 

 

 産まれたときから不思議なオーラがあると感じる子だった。

 心から望んだ子供だった為そのまま“心”と名付けた。

 

 

 

 全然泣かない子だった、彼女はいつもみたいに「大丈夫」と言うが不安そうな顔をしていたのが印象的で、私も子供は元気でよく泣くイメージだったので、不安だったのだがなんとなくこの子は大丈夫と思えた。

 

 そんな話を1歳過ぎたころに話していると、突然、心の気配が希薄になり驚いてそちらを見ると、私が見たのに驚いたのか目を丸くして、どことなく不安そうな顔でこちらも見る心が居た。

 希薄な気配はすぐになくなったが、不安そうな顔をしていたので笑って頭を撫でた。

 

 

 それから日を開けず、庭で鍛錬していると家の中から莫大な気配がした。何故かはわからないがそれが邪なものではなく、心が何かをやったのだと直感して向かうと、やはり心だったようで、顔を見た瞬間に生まれたときに感じた才能というものが嬉しくなり、思わず抱きしめた。

 

 

 

 英雄志望などなくとも、我が子の成長が嬉しくないはずがない。

 また不安そうな顔をしている息子へ、才能があるからやりたいことをやれと言ったら、後ろから「1歳半の子に何言っているの?」と笑う君が居た。

 

 

 

 

 その後も隠れているつもりなのか、見られたらあまり嬉しくないのかどこかへと行っては気配が希薄になったり、爆発したりと私としては落ち着かない日々になった。

 

 

 ただそれがやりたい事ならと、見守っていたがどうにも手を出したくなり、一度道場へ行き呼吸の仕方から型をやらせ満足して家に戻ると

 

 「何 を や っ て い る の?」

 

綺麗な笑顔を張り付けたまま、こちらも見ている妻が居た。

 

 

 何も言えず黙っていいると

 

 

 「もう少し我慢してね?」と怒っている空気が霧散した。

 先走ったようで反省した。

 

 

 

 そこで普通に体力つくりとして遊びを本気でやることにした。もちろん大人と子供だからすぐにばててお昼寝をはさんだりもしたが、楽しそうに食らいついてくる息子を見て私も楽しかった。

 

 そんな日々が過ぎていくと心の個性が発現した。

 

 庭で土に文字を書いた時に、土が盛り上がった。

 これには驚いた、産まれたときからなにか違う雰囲気を持っていたし、今日この日までも驚くことが多かったが、まさか私たちと全く関係のない個性になるとは思いもしなかった。

 

 

 

 それはお互い個性の使用に制限がかかったせいなのか、理由は定かではなかったが、とにかくそれの意味することに真剣に向き合おうと感じた。

 

 

 

 またそれから何日かしたとき心が庭先にいる気配を感じ向かうと、光るコップに手を添えて何かをしていた、すごく集中している様子でこちらに気付かない。

 気づくとびっくりした顔で黙ってしまったので、違うと分かっていたものの「個性なのか」と尋ねると、また黙ってしまった。

 

 

 

 息子が今何を感じ、何を思っているのか、何かいけないことをしようとしているのかなんて猜疑心はないが、とにかく自分が味方であることを伝えると、妻によく似た笑顔で「ありがとう」と、どこか舌ったらずに言うもんだからぎゅっと抱きしめた。

 

 

 私は2人為に生きようと心から思った。




親父は 中 集(なか あつむ)
母さんは 常 満(つね みちる)現在は中 満(なか みちる)

なんか卑猥
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