脳内選択肢が俺とウマ娘をうまぴょいさせようとして来る。   作:金木桂

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青春杯決勝勝ちました。対戦ありがとうございました。


2話 スカウトできるかフル〇ンか

 ダイワスカーレットというらしい。

 先日の模擬レースで圧巻たる走りを見せつけたウマ娘の名前だ。

 

 あの後、スぺの機嫌を何とか取った俺は書類を準備してコンタクトを図ったんだけど、事務課経由でダイワスカーレットから承諾の返事が来たために連絡を取り合って放課後の午後四時にトレーナールームに来てもらう手筈になった。

 

「あんたがスペシャルウィークのトレーナー?」

「そうだね。ダイワスカーレットさんで間違ってないかな」

「ええ。私がそうよ」

 

 そうして今日、態々俺の仕事部屋まで来てもらったのだが。

 なるほど。

 模擬レースを見ていて分かってはいたけど、本当に物怖じしない性格らしい。堂々と部屋に入って、他の物は眼中に無いとばかりに俺の顔だけを見つめている。否、観察しているのだろう。自分を勝たせてくれるトレーナーか、そうじゃないかを。

 

「いや、良く来てくれたね。自分で言うのもなんだけどトレーナーからのスカウトなんて掃いて捨てるくらいには沢山来ただろ? その中から俺に会ってくれただけでも光栄だよ」

「勘違いしないでよね、別にあんただけじゃないわよ。トレーナー全員と会うつもりだから」

「そりゃ凄い。具体的に何人くらい?」

「12人ね。あんたはこの中のトレーナーじゃ実績的に4番目ってとこかしら」

 

 自分をスカウトしたトレーナーの経歴を整理しているのかよ。

 中央に来るウマ娘は誰もが本気でトゥインクル・シリーズでの活躍を目指しているとはいえ、ここまで本気でトレーナーを選別してくるウマ娘も珍しい。トレーナーとウマ娘の契約なんて大方がフィーリングで決まることが多いしなぁ。勿論トレーナーの実績も考慮される点ではあるけど、それ以上にトレーナーの性格や理念などで何となく合うか合わないかを判断されることの方が多いのだ。

 

「4番目かぁ。じゃあダイワスカーレットさんの中では本命は既にいるって感じかな」

「一々フルネームで呼ばなくてもスカーレットでいいわよ。本命なんてないわ、実際に会わないとその人のこととか全然分からないじゃない」

「それもそうだね」

 

 その言葉に頷く。

 それにしても俺が4番目っていうと随分と名門チームを率いるトレーナーからもスカウトされてるみたいだね。自賛するのは柄じゃないけど俺の担当のスペシャルウィークはトゥインクル・シリーズでもトップクラスのウマ娘だから俺自身の世間的な評価もそれに付随して高くなる。これを超えるといったらシンボリルドルフ級のウマ娘のトレーナーか、或いは何人ものウマ娘を担当して複数のGⅠを勝たせているトレーナーくらいなものだと我ながら思う。

 

「さてと。スカーレットさんはどのレースに出るつもりなの?」

「トリプルティアラを取るつもりよ。だから桜花賞、オークス、秋華賞かしら」

「なるほどね。いいんじゃない。向いてるよ」

「向いてる?」

「模擬レースを見た感じだけどね。長距離よりマイル、それかマイル寄りの中距離が一番合っているように感じたから」

「へー。トレーナーってそういうことも分かるもんなのね」

 

 弾力のある筋肉、それから最高速度。脚が少し短いから長距離のGⅠは少し厳しいかもしれないけど、1600mくらいのGⅠなら何も考えずとも勝てると言えるくらいにはこのダイワスカーレットには素質がある。長距離だって調整すれば全然可能性はあるだろう。

 つまり何が言いたいかと言うと、この子は磨けば七色に輝く原石だ。

 

「まあそうだなあ、そうなると俺のノウハウとかは活かせなそうだ」

「ノウハウって?」

「知ってるかもしれないけど俺の担当はスペシャルウィーク。適正距離は中距離から長距離で、トレーニングや体調管理もそれに沿ったものを行ってきたからなぁ。無論マイルを走るウマ娘向けのトレーニングのことを何も知らないと言われればそれは違うけど、でも実際に関わってきた経験には遠く及ばないよ」

「そうなんだ……」

 

 少し納得したようにスカーレットは声を上げる。

 トレセン学園に来る前に死ぬような勉強をして、サブトレーナーとしてもマイラーのウマ娘とは関わってきた。だけど担当とは違う。机上じゃ大事な事は学べないし、トレーナーは本当にウマ娘の今後に直結するような大事な部分はサブトレーナーには任せない。現場で直にウマ娘を担当しないと分からないことなんて無限にあるんだ。

 

 と、世界が止まった。

 あーハイハイ。そろそろ来ると思ってましたよ選択肢。クソが。出来ればあまり変なのが来ませんように!

 

 

 

『①土下座をしながら情熱的な勧誘をする』

『②コマネチをしながら真面目な勧誘をする』

 

 

 

 意味分かんね。どちらにせよ勧誘はしないといけないらしい。

 

 まあ勧誘自体は元々しようと思ってたから別に良いけど、問題はなぜ俺は土下座かコマネチをしながら勧誘しなくてはならないのかという点。選択肢だから考えるのは無駄だと理解していても腹が立ってくる。これじゃどっちを選んでも絶対契約を結んでくれないだろうが!

 

 ああもう、じゃあ①の方やるから!

 ほら、さっさと時間を動かせよ!

 

 空気が普段のものに戻るのを確認すると、俺は椅子から立ち上がって静かに土下座した。

 

「だが俺は他のトレーナーとは違う!! 経験はないかもだけど俺はそのスカーレットさんの素晴らしい才能を腐らせるなんてことは絶対にしない!! トリプルティアラじゃ足りないだろ!! 俺なら短距離から長距離まで、芝もダートも望むなら出すレース全部勝たせてあげるから俺のスカウトを受けてくれ!!」

「えっえっえっ? 突然なに? というか何で土下座したの?」

 

 俺の唐突な土下座にスカーレットさんは本当に戸惑ったように疑問符を投げかける。本当にごめんなさい。

 心の中で謝罪していると再び『選べ』と声がした。

 

 

 

『①追撃する(説得的な意味で)』

『②追撃する(ラッキースケベ的な意味で)』

 

 

 

 あー分かった分かった! こうなったらいつも通りヤケだ!

 

「スカーレットさんならシンボリルドルフさえ不可能だった無敗記録が打ち立てられるかもしれない!! いや、しれないじゃなくて俺は確信してる!! 才能はあるんだ!! あとは誰がトレーナーになるかによってそれが可能かどうかが決まる!! 俺なら無敗スカーレットの伝説を打ち立てる手伝いが出来る!!」

「ま、待ちなさいよ! 何よ無敗って!? 確かにそんなことが出来るなら私だってしたいけど」

「スカーレットさんなら出来る!! 君がスカウトしてきたトレーナーの情報を調べて整理してたのもレースで絶対に勝ちたいからだろう!! 負けたくないんだろ!! その勝ちへの執念があれば、一度も負けずにトリプルティアラを制覇するのだって不可能じゃない!! 頼む、俺に君を勝たせてくれ!!」

 

 土下座をしながらそう言って、俺は息をつく。

 

 や、やり切った……。

 もうほぼ勢いだけで喋ったから何となくでしか言ったことを覚えてないけど、とんでもないことを宣言してしまった気がする。

 

 えっと、無敗でトリプルティアラを勝たせるとか俺言ったよね。

 ……いや。冷静に無敗は難しすぎるだろ俺。スぺですら何回か負けてるんだぞ。

 スカーレットさんの才能は本物とは言え、流石に言いすぎてしまった。どうしよう。これで「じゃあ今日からあんたがトレーナーね! 負けたら十字固めで腕折るわ」とか言われた日には最悪俺の四肢が捥がれて無くなってしまう。

 

 恐る恐る顔を上げて、スカーレットさんの相貌を伺う。

 思っていたのと違って、スカーレットさんは顎に手を置いて悩んでいる様子だった。

 

「そうね……取り合えず土下座止めてもらっていい?」

「あ、はい」

 

 土下座しっぱなしというのを忘れてた。

 素早く起きて椅子に座り直す。

 

「あんたの強い気持ちは分かったけど……ちょっと考える時間が欲しいわ。まだ他のトレーナーとも会ってないし。だから返事は来週でも良いかしら?」

「うん、勿論だよ」

 

 反射的に首を縦に振る。

 ……あ、でも一つだけ保身のために言っておこう。

 

「もし失敗しても腕は捥がないでよね」

「は?」

 

 中1女子に凄まれた。ちょっと泣きそう。

 

 

 

─── ─── ───

 

 

 

 ダイワスカーレットとの面談が何とか無事終わって、トレーナールームの空気が弛緩する。

 ふう……良かった。今日の脳内選択肢の機嫌は良いみたいだ。酷いときはどちらも選んでも最悪な結果しか齎さないような二択を突きつけられる。それを鑑みたら、アレは全然マシな方だった。本当に肩の荷が下りたというか、何と言うか。疲れた。

 

 スカウトの件はまあ、断られるだろうなぁ。我ながら意味不明だったし。良くも知らない大の男が土下座しながら「お前なら出来る!! 頑張れ頑張れ俺と栄光をつかもう!!(意訳)」と叫んで来たら普通ドン引きものだ。俺だって鳩が豆鉄砲を食らったような顔で呆然する。

 

 期待薄として、別のウマ娘も探さなきゃな。

 

 さてと。

 用事も終わって普段ならスぺのトレーニングを見るところなんだけど、今日はそういったルーチン業務以外にもやることがある。トレセン学園の職員に配布される月刊誌のコラムを書くよう、事務のたづなさんから言われているのだ。

 スぺが実績を上げているために俺の手腕も評価されてコラムを任されているというのが表向きの理由だけど、その実は去年俺が新しい担当を持つよう再三と理事長から言われていたのをずっと無視し続けた軽い罰だったりする。

 トレーナーはウマ娘の調整や関係各所との折衝で忙しいので校内のコラムなんて誰もやりたがらず、そこを「お前、他に担当ウマ娘もいないし時間もあるからできるだろ? 新しいウマ娘も育ててないしな?」と有無を言わさず仕事がやってきたのである。トレーナーも大変だ。

 

 これが最初という訳でもないから要領は分かる。ただA4の冊子2ページを埋めるというのは単純に考える労力を伴う。一応写真とかで紙面を稼ぐことができるから全部文字で埋める必要は無いとはいえ、文字数にして2000文字以上は書かなきゃならない。でもそんな書くことないのよ。滅茶苦茶手が止まるのよ。全く、新しいウマ娘を担当にしたらこの業務はいい加減別のトレーナーにバトンタッチしてもらおう。そのために他のウマ娘も探さないとな。

 

 頻繁にコーヒーに口を付けること二時間、何とか初稿を書き上げることが出来た。一先ず今日はこれを社内メールに添付して送信すれば今日の業務はほぼ終わり。俺はマウスから手を放す。

 

 原稿は書き終えたけどこのコラム作業自体はこれで終わりじゃない。翌日、出来る女の代表格であるたづなさんから赤が入って改稿作業をすることになるのは明白だったりするんだけども、それは考えないよう思考に蓋をしておく。

 外部に出しても恥ずかしくないようにと、誤字脱字チェックどころか言葉の間違い、文章の可読性の低い部分の改稿までリテイクされるというんだから堪ったもんじゃない。俺は作家じゃないんだよなぁ。

 

「トレーナーさん、いますか?」

 

 業務報告書を書いているとスぺの声が廊下からした。

 

「ああいるよ。入ってきてくれ」

「分かりました!」

 

 ドアから姿を現すスぺを横目に時計の針を確認する。午後六時。トレーニングはほぼ終わりの時間帯だな。

 それにしてもトレーナールームまで自主トレの日に来るなんて珍しい。どうしたんだろう。

 ちょっと厄介事の臭いがするから本題に入らせるより先に機嫌を取っておこうか。丁度良いものもあるしね。

 

「トレーニングお疲れ様。あ、そうだ。これ飲む? たづなさんが配ってたメーカー試供品の人参ミルクセーキ」

「なんだか美味しそうですね! 飲みます!」

 

 と脊髄反射で肯定してくるのはスぺの生態を熟知している俺からすれば極めて予想通りだったので、返事を聞いてる最中にも冷蔵庫に冷やしておいたそのジュースを取り出す。

 スぺに渡すと、キラキラした目で蓋を豪快に取り除いてごくごくと飲み始めた。

 

「これ美味しいですよトレーナーさん! まろやかな甘さで凄い飲みやすいです!」

「それは良かったね」

「もしかして今後、自動販売機とか学食に置かれるんですかこれ?」

「さあ、分からない。けどたづなさん曰く、メーカー側はウマ娘からの評判が良ければ大々的に売り出すつもりらしいから、そうなれば可能性は高いんじゃないかな」

「そうですか……」

 

 このジュースを作ったメーカーはウマ娘用の飲料や菓子などを作っていて、このトレセン学園のスポンサーでもある。もし売り出すことになれば間違いなくトレセン学園でも入荷することになるだろう。

 それでもスぺは微妙に浮かない表情をして、空になった瓶を名残惜し気に眺める。

 

 ……量が足りなかったんだな。うん。

 

「実はあと1箱残ってるんだけど……いる?」

「トレーナーさん……! いりますありがとうございます!」

 

 スぺの顔が忽ち明るくなった。なんというか、こと飲食に関しては分かりやすいウマ娘だね相変わらず。

 部屋の隅に置いておいた段ボールを持って渡すと、スぺは軽々しくひょいと受け取った。……それ、7㎏くらいはあるんだけど。やっぱこう、自分より年下の美少女が凄いインナーマッスルなのを見るのは少し慣れないなぁ。

 

「それで、こんな時間にどうしたんだスぺ。もしかして……怪我をしたとか」

「い、いえ違うんです! トレーナーさんのメニューはいつも最適だから怪我なんてしません!」

 

 厚い信頼に思わず目を逸らす。ダイレクトにそう言われると恥ずかしいんだよなぁ……こちとら年齢=彼女ナシ歴絶賛更新中の独身男性だからね。女性耐性なんてあまりないから褒められるとどういう反応をすればいいか分からない。女の子から褒められた時ってホントどうすればいいんだろうね。

 

 そう思いつつも曖昧に笑おうとして『選べ』と声が脳裏を過ぎる。

 

 

 

『①感謝の気持ちを全力のフル〇ン全裸で表す』

『②感謝の気持ちを全力のドラミング半裸で表す』

 

 

 

 確かに分からないとは思ったけどお前には頼ってねーよ。クソが。

 

 またこのタイプの選択肢。二者択一に見せかけて倫理的に選べるのは一つしかない。

 どう考えてもフル〇ン全裸とか通報されて豚箱エンド確定じゃん。翌日の朝刊に「あのスペシャルウィークを育てたトレーナー、公然猥褻罪で逮捕!通報したのはスペシャルウィーク!」とか載ったら俺の人生詰んじゃうだろうが!

 

 取り敢えず脱いでドラミングすれば良いんだろすれば!

 そう思うと世界が動き出したので、いそいそと着ていたYシャツを脱いで半裸になる。

 

「あ、あの。と、トレーナーさん……!?」

「ウホホホホッ! ウホホホホホホホホホッ!!」

 

 俺の奇行に付き合い続けて二年とはいえ、さしものスぺも半裸でドラミングし始めた俺には顔を赤らめながら狼狽する。ごめんスぺ。全部この脳内選択肢というやつが悪いんだ。許してくれ。

 

 にしても他のウマ娘やトレーナーがいない場所で良かった。ただでさえ脳内選択肢のせいで俺に来る目線は大抵奇異の色を帯びているのに、その上にこんな奇行が積み重なったら本格的に俺は信用を失うだろう。おいそこ、今更だろとか言わないように。

 

 10秒くらい続けたところで、俺はドラミングを止めて腕を下すと脱いだ服を着始める。

 ……ん?

 

「スぺ。変な行動を起こした俺が言うのもなんだけど、そんな固まってどうしたんだ?」

「トレーナーさん……可愛い」

「へ?」

 

 手の隙間から俺を覗き観るスぺに俺は間抜けた返事をしてしまう。

 かわ……いい? ドラミングが?

 

「あの! 私、トレーナーさんのことは絶対に放っておきませんから! 構って欲しいときは言ってくださいね! 失礼します!」

「あ、ちょっと待って!」

 

 何を思ったのかスぺはそんなことを宣うと、急いでトレーナールームから出て行ってしまった。

 ……どういうこと?

 

 

 

〇─── ─── ───〇

 

 

 

 ゴリラの習性にドラミングというのがあります。

 それは怒った時にされると一般的には言われたりしますが、実はそれだけじゃないんです。誰かと遊びたいとき、構って欲しいときにもドラミングをするんです。

 

 つまり、トレーナーさんがさっきドラミングしたのは私に構って欲しかったから。

 私にその……一緒にいて欲しいと思って、でもそれを言葉にするのは気恥ずかしいと思ったから比喩的な行動に移したんです。

 

 そう。私はトレーナーさんに求められてる。

 

「ううっ……恥ずかしい……」

 

 でも私は逃げてしまいました。

 いえ、違うんです。一緒にいたくないからとかそういう理由ではないんです。

 

 あの鍛えられていない上半身でドラミングをする姿が……凄い、可愛いかったんです。だからこのままじゃ私は耐えられないと思って、理性が働いている内に逃げちゃいました。

 

 トレーナーさんは元々変な言動をする人です。トレセン学園のトレーナーは変わり者が多いですけど、トレーナーさんは中でも一頭抜けています。

 それでも意味の無い行動はしないことを私は知っています。このトレセン学園で、誰よりも深く熟知しています。

 

 私が最初に会った時にブレイクダンスしながらスカウトしてきたのも多分私の印象に残るためでした。その証拠に模擬レースを走り終えた後は、私は色んなトレーナーからスカウトされたんですがトレーナーさんの印象が一番強く残って、気になり始めていました。

 計画的なんです。あまりにも突飛な行動を起こすから人から勘違いされがちですけど、トレーナーさんは只管真面目で、私のために全力を尽くしてくれます。今までも。これからも。

 

 ……結婚指輪を買うためのデートの話をしようと思ってトレーナーさんに会いに行ったんですけど、こんな気持ちじゃ私たちの大事な愛情の結晶なんて選べませんね。当分はトレーナーさんの顔を見るたびに変な気分になって……その、昂っちゃいそうで自分が怖いです。抑えないと。

 

「ふふふ……えへへ……」

「スぺちゃん? どうしたの?」

 

 部屋に戻って枕に抱きついていると同室のスズカさんに心配されてしまいました。本当は心配されるような事情は無くて、少し感情が高まっているだけなので申し訳ないです。安心させないと。

 

「実はですね、今日トレーナーさんに会いに行ったら半裸でドラミングをしてまして……スズカさんありがとうございます! でも心配するようなことは何もないんです!」

「えっと……どうしよう。ここは警察に……それともトレーナーさんに……」

「スズカさん!? なんでスマートフォンに手を!?」

 

 余計に心配されてしまいました。何ででしょうか。

 

 

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