仮面ライダーセイバー Eternal Promise   作:かなん

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それでも立ち向かう、三人の若き剣士。

《神代凌牙》

 

ノーザンベースの剣士達は順調に敵を倒しているようだ。俺と玲花は偽物に苦戦していた。実質聖剣の能力が使えないからだ。偽物も同じ能力で回避行動を取る。そして俺達も能力で回避する、いたちごっこだ。周囲はシミーだらけ。戦闘員とはいえ侮れない。

 

「このままでは・・・」

 

「お兄様!」

 

不覚だった。偽物が界時を使い俺の背後に回り込んでいたのだ。玲花が庇い大ダメージを負ってしまった。もう勝ち目はないのか・・・

 

「そのままじゃ勝てないでしょ!顔を上げろ!」

 

この声、須藤芽依だ。シミーをバッグで殴り倒しやって来た。ノーザンベースで待っていたはずだが?

 

「アンタがそんなおどおどしてるから玲花さんがやられちゃったんじゃないの?」

 

「その通りだ。俺が油断したばかりに・・・ここは俺一人で戦う。玲花を連れて逃げろ!」

 

「そうじゃなくて!アンタは変に気を遣い過ぎ!玲花さんの気持ちを考えてよ!もし逆の立場だったら?玲花さんがやられそうになったらアンタはどうするの?」

 

実際にそういう状況になったことがある。幼い頃の話だ。玲花はいじめられていた。それを俺は何度も助けた。それと同じということか。確かにあの頃は玲花が心配で堪らまらなかった。玲花の為なら死ぬ覚悟も出来ていた。

 

「・・・玲花。すまなかった。お前の気持ちに気づいてやれなかった。まだ戦えるか?」

 

「・・・はい!お兄様!」

 

お前は変わらないな、玲花。俺の為だったら死ぬ覚悟も・・・フッ。俺と同じじゃないか。

 

「そうそう!それでこそ兄妹よ!」

 

まずは大量のシミーからだ。玲花が作った煙の分身が偽物を相手している。その隙に周囲を囲っているシミーを倒し安全を確保する。

 

『一時一閃!』

 

波の力を宿した衝撃波を放つ。その瞬間、玲花は空高く舞い上がり退避した。シミー達はたちまち波に飲まれ消えていく。俺達の偽物もダメージを負っている。今がチャンスだ。

 

『キングオブアーサー!界時逆回!ワンダーライダー!

時は来た!ギャー!』

 

『ストームイーグル!ワンワンダー!ワンダーライダー!モクモクドロン!ドロン!』

 

実は神山飛羽真から一部のブックを託されていたのだ。それを使って新たな姿へ変身した。

 

『狼煙霧虫!スモークストライク!』

 

偽物を火の粉が舞う霧が包む。相手はオーシャンヒストリーの力で反撃してきたが怯むわけにはいかない。

 

『界時抹消!再界時!』

 

一気に距離を縮めてキングエクスカリバーで斬った。

 

『剣刻!必殺時刻!界時一冊斬り!』

 

界時とエクスカリバーの二刀流で偽物二人を突き刺し撃破に成功した。

 

「やったな、玲花」

 

「はい、お兄様」

 

しかし油断は禁物。またしても大量のシミーが出現した。しばらくはここから動けないだろう。

 

「先が長くなりそうだな・・・」

 


 

《雨寺神彗》

 

最強最悪の怪物ハデス。それを倒す為に剣士の方々は今なお激闘を繰り広げているだろう。でも私には先にやらなければいけないことがある。

町には老若男女の悲鳴が絶えず響く。時間がない。小さな公園に私と美乃緒くん、それに脱け殻のように遠くを見つめる華読はいた。確かに華読の罪は重い。私を殺そうと計画を企て、さらに美乃緒くんを本物の人間に戻す為に町の人々を危険にさらした。でも私は恨んでなんていない。

 

「これで全て終わり。二人とも、私をやって」

 

「それはできないよ」

 

美乃緒くんも頷いた。

 

「確かにあなたは私を騙して、私や美乃緒くんを危険にさらした挙げ句今度は世界を巻き込んだ。でもあなただって被害者なの」

 

「そうさ。お前もストリウスに利用されたじゃないか。それに俺は知ってる。華読は悪い奴じゃない、友達を大切にする良い奴だってね」

 

「二人とも・・・ありがとう」

 

私達三人は聖剣を重ねた。

 

「昔からの約束、覚えてる?」

 

「当たり前だ」

 

「もちろん」

 

『永遠の約束!どんなことがあっても、どんなに時間が経っても私達は友達だよ!』

 

『困ったことがあったら助け合おう!』

 

『例えこの関係に亀裂が出来てもまた元に戻れる!』

 

 

まるであの時に戻ったかのような感じ。思わず笑ってしまった。二人もつられて笑みが溢れた。

 

「さぁ、行こう!二人とも!」

 

『必中射撃姫!』

 

『バイオレンスオロチ!』

 

『ラグナフェンリル!』

 

「「「変身!」」」

 

私達は戦闘員を倒しながらハデスがいるであろう場所へ走った。ハデスはエネルギーを蓄えるために自ら作り出した城にいるはず。戦闘員のいる位置からもそれがわかる。奴らは城を守る為に城の周辺に大量発生しているからだ。それが町にやって来て人間を襲っている。早く倒さないと町の人々も危ない。

 

「一気に城まで行くよ!」

 

『真・暁無双!スパークリングショット!』

 

「援護なら任せて!」

 

『ラグナロクリーディング!ブリンガーゾーン!』

 

城に向けて放った矢は直線上の戦闘員を全て貫く。建物や逃げていない人々に危害がないよう華読が矢をワープさせくれた。

 

「今度は俺の番だ」

 

『バイオレンスオロチ!』

 

ライドブックのページを押して巨大な蛇であるヤマタノオロチを召還した。そして私達三人は大蛇に乗り城へ急ぐ。

 

城の外壁を破壊して中に入るとそこは大広間だったらしく、広い空間だった。刺さる視線。やはりハデスだ。標的を定めこちらに向かってミサイルを飛ばしてきた。それを回避しハデスに近づいたその時、突如美乃緒くんが苦しみ始めた。

 

「くっ!まずい・・・聖剣の力を弱体化されたか・・・」

 

「美乃緒くん!?」

 

「構うな!早く奴を!」

 

元々魔喰剣の力で甦ったから聖剣の力が弱まれば当然よね。でも最悪なことに私と華読はハデスに隙を与えてしまった。たかが一瞬だと思ったけど、その一瞬で気づけば全身に激痛が走る。ものすごい速さで目の前にやって来て装甲が剥がれるほどの攻撃を行ったらしい。ブックが外れて全員変身が解けてしまった。

 

「このままじゃ・・・」

 

 

『クロスセイバー!』

 

『氷獣戦記!』

 

『ゴールデンアランジーナ!』

 

「大丈夫か!?」

 

「全く・・・先に行ってるなんて。心配したよ」

 

助かった。この人達が来たなら安心。

 

「ウウゥ・・・」

 

ハデスは唸り声をあげ右手を地面についた。嫌な予感がする。地面が揺れ始めた。明らかに地震じゃない。まさか!

 

「みんな逃げて!」

 

気づくのが遅かった。視界が真っ白になり何も聞こえない。ハデスの攻撃で周りが全て消し飛んでしまったみたいだ。これで私達は終わりなのだろうか。

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