仮面ライダーセイバー Eternal Promise 作:かなん
《神山飛羽真》
「ここは私達がやります、神山さん」
そうか!まだ剣士はいた!神彗ちゃん、美乃緒くん、華読ちゃんの三人だ。
「怪我は大丈夫?」
「問題ない。いくぞ、神彗、華読!」
「アイツは私が生み出した。だから責任を持って私が倒してみせる!」
三人は息の合った連携で確実に攻撃を当てていく。
『暁剛射!ライズショット!』
流石は現役弓道部。狙いを外すことなく命中させている。
「神彗、華読、ブックを貸してくれ」
『神獣スサノオ!アマテラスの物語!デビルブリンガー!超魔喰必殺!』
魔喰剣は火炎剣と同じくブックをリードできる。その特性を活かして神獣、物語、動物の三種を使った攻撃だ。
『ラグナロクローディング!ブリンガークラッシュ!』
魔剣は聖剣を強化する能力を持つ。その力で自分を強化して強力な一撃を繰り出している。
三人ならなんとかハデスを倒せるかもしれないな。
「ダメ!今倒したら倫太郎達も一緒に消えちゃう!」
咄嗟に飛び出して芽依ちゃんが叫んだ。確かに倫太郎達が取り込まれたブックはハデスの体内。助けるにはハデスと分離するしかない。でも新型メギドと同じく分離には光の剣か火炎剣が必要だ。その聖剣すらない。
「・・・約束したんだ!倫太郎と!この世界を救うって!」
約束は破れない。例え聖剣が無くても俺には武器がある。物語を書くこと、つまり俺自身がこの物語を変えるんだ。
俺の思いが伝わったのか、腰に巻いていた聖剣ソードライバーが輝き出した。
「私達も約束したもんね」
「俺達三人の大切な約束をな」
「この約束は永遠」
「「「いつまでも、三人一緒!」」」
三人は光に包まれて姿を変えていく。その姿は世界を守る剣へと変化した。そして三人のブックも合体し一冊の本になった。
『エターナルプロミス!』
『奇跡を起こした三人の剣士は、永遠の約束を誓った!』
『煌神剣奏煌!』
三人が変身した煌神剣をソードライバーに納刀した。伝わってくるよ、三人の熱い思いが。
「変身!」
『奏煌抜刀!ここに誓う!エターナルプロミス!三つの剣と四人の剣士が交わるとき、究極を越えた力が奇跡を起こす!』
煌神剣で変身したセイバーは絆の象徴であるエレメンタルドラゴンのアーマーに似ている。全身が燃えるような赤色に包まれマントがなびく。
『すごい・・・私達聖剣になっちゃった』
「一緒に戦おう。三人とも」
きっとこれならハデスとブックを分離できる。俺は煌神剣のエンブレムを刃王剣と同じようにスライドし、能力を解放した。
『照暁!召喚!』
暁弓剣を持ったアマテラスが実体化し、矢を射ち援護してくれる。まるで魔剣の能力みたいだ。
「セカイヲ、ハメツサセル!」
ハデスは力を振り絞りエネルギー弾を放った。
『怒愚魔!召喚!』
今度はヤマタノオロチが現れシールドを張った。このまま押しきる!
『ズルフィカール!召喚!』
魔剣と煌神剣の二刀流で攻め続ける。ハデスに攻撃の隙を与えさせない!
「物語の結末は俺達が決める!」
『煌神必殺読破!奏煌抜刀!プロミス究極斬り!セイバー!』
「紅蓮奏煌斬!」
赤熱した煌神剣はハデスの体を斬った。そして黒いブックが体内から排出されるとハデスはうめき声をあげて大爆発した。
ハデスが消滅したことによってブックのページが開いて倫太郎達や聖剣、ブックが飛び出した。
「りんたろぉぉ!おかえりぃ~!」
芽依ちゃんは泣き叫びながら倫太郎に抱きついた。
「ちょ!芽依さん!そんなに密着しないでください!」
「ハハハ!いいじゃねぇか倫太郎!青春ってやつだな!お前達を見てたら晴香に会いたくなってくるぜ」
いつもの日常が戻ってきたって感じ。このわちゃわちゃが好きなんだ。
「飛羽真、その剣は何だ!?刀鍛冶の血が騒ぐ!触らせてくれ!」
『気安く触らないで!変態!』
聖剣の中身は年頃の女の子二人と男の子だし。やろうとしたことは変態かもしれない。ショックを受けている大秦寺さんを払いのけてユーリが顔を出した。
「お前達も聖剣になれたのか。やはりあの三つの聖剣には謎が多いな」
『まぁ俺からすればお前も充分謎だがな』
俺が変身解除すると三人も元の姿に戻った。俺達の後ろでは賢人と隼人さんが笑いあっていた。
「父さん、ありがとう」
「あぁ。息子の成長が見れて良かったよ。短い間だったが。尾上!大秦寺!これからも息子を頼む!」
はい!と返事をした二人。隼人さんは上條さんと共に俺の前に来た。
「礼を言う。この世界を救ってくれたことを」
「いえ、まだ終わってません。マスターロゴスや、ストリウスがいますから」
「そうか。フッ。お前に真実の探求を頼んで正解だったな」
「お前が賢人達を引っ張ってくれていたんだな。これからも息子や剣士達のことをよろしくな、神山飛羽真よ」
「はい!ありがとうございます!上條さん、隼人さん!」
二人は満足気に笑うと静かに消えていった。神彗ちゃん達三人は玲花さんと凌牙さんのところに行き、聖剣とブックを渡した。
「もう私達に必要ありませんから」
「これは組織で管理してくれ」
「魔剣の力で能力を打ち消してあるからもう死人が出てくることはないですよ」
「わかった。我々が責任を持って管理する」
能力が失われたことによって美乃緒くんの体はみるみる透明になっていく。
「お別れみたいだ。神彗、華読。ありがとう。俺がいなくなっても仲良くやれよ」
「もちろん。私達約束したじゃん」
「約束は永遠。でしょ?例えあの世に行っても私達の思いは一緒」
もう大丈夫だとわかったのか美乃緒くんは優しく微笑むと完全に消えてしまった。
「・・・あれが本当の強さなのかな」
「さぁな。腹減ったからとっとと帰ってラーメン食うぞ。もちろん紅生姜を入れてな!」
「マジないわ」
蓮はまたデザストと共にどこかに行ったみたいだ。でもいつか帰ってくるさ。
「じゃあ俺達も帰ってパーティーでもしようか!」
「飛羽真に賛成~!」
みんなそれぞれノーザンベースに戻っていく。残ったのは俺と神彗ちゃんと華読ちゃんだけだった。
「私、神山さんのおかげで変われた気がします。ありがとうございました」
「私も神彗やあなた方剣士に救われました。ありがとうございます」
二人は深々と頭を下げた。
「これからは自分の物語は自分で変えていくんだ。約束する、必ずこの世界を守り抜く。だから二人も約束してくれ」
「「はい!」」
俺達は約束を交わしそれぞれ歩き始めた。爽やかな風が吹きふと後ろを振り返ると、二人の後ろ姿が見えた。その姿は最初にすれ違ったあの時と同じように楽しそだった。
《ストリウス》
まさかあのハデスを撃破するとは驚きました。最強最悪の怪物を奇跡ごときで失ったのは残念です。次なる計画に移行するとしましょう。
「ハァ・・・ハァ・・・よくも神を!許さんぞ!」
恐らくハデス撃破時に封印が解けたのでしょう。剣士達に隠れてブックを回収して逃げてくるなんて哀れですねぇ。
「神山飛羽真ァ!全ての聖剣とワンダーライドブックはこの私のモノだァ!ハハハハ!」
しかし、もうすぐ彼の役目も終わりです。そして私が美しい結末を作る。
物語の結末は私が決めます。
なるべくセイバーTV本編に合わせたストーリーにしましたが辻褄が合わないところもあるかもしれません。
ちなみにオリジナルキャラの名前には剣士達同様ちゃんと『神』の文字が入ってます。
雨寺《神》彗
須佐賀美乃緒(すさ《がみ》のお)
津久井華読(つくい《か》よ《み》)
そしてそれぞれアマテラス、スサノオ、ツクヨミの三貴子の名前も入れています。
最終決戦で上條はドラゴニックナイトでしたがブレイブドラゴンのブックはクロスセイバーが使っているからです。隼人さんのジャオウはそれに合わせて選びました。
という訳でなんとか完結しました。ありがとうございました。