仮面ライダーセイバー Eternal Promise   作:かなん

3 / 16
華麗に舞い踊る、暁の剣。

《須藤芽依》

 

私は仕事の為にかがり高校を訪れていた。職員室の場所がわからず迷っていると、生徒会と書かれた腕章を着けた男の子に話しかけられ事情を説明する。そして職員室に案内された。

 

「あなたがビブリオユートピア出版の須藤さんですね。私は雨寺の担任です。教室でのインタビューになりますので案内致します」

 

すごくお堅い感じの先生は私を教室へ案内してくれた。学生時代を思い出すなぁ。昔はヤンチャだったからよく怒られてたっけ。

 

「こちらにお掛けください。雨寺を呼んできますから」

「はい。ありがとうございます!」

 

どこか懐かしい匂い。頭によぎる昔の思い出。そんな余韻に浸っていると、扉が開き黒髪の清楚系な少女が入ってくる。

 

「失礼します。雨寺神彗です。今日はよろしくお願いします」

 

いかにも真面目って感じの子だ。倫太郎とはまた違った、堅苦しい感じ。

 

「須藤芽依です!今日はよろしくね!じゃあ早速・・・今ネットで話題の小説『黄泉の国』を書いた本人ということで今の心境は?」

 

黄泉の国。ネットの小説投稿サイトで話題の作品。とある女の子が行方不明となり、それを捜す主人公の男の子。しかしその努力もむなしく山奥で遺体となって発見された。殺人事件として捜査が始まるが、難航し打ちきり。一人で犯人を突き止め事件を解決した男の子は女の子を追って自ら命を絶とうとしたが周りの人々から止められる。隙をついて死ぬことに成功した男の子は死後の世界で女の子を捜し続ける

という内容だ。

 

「嬉しい限りです。実はこの作品の登場人物は私とその友人がモデルになっているんです。」

 

この作品のモデル・・・?確か黄泉の国ってすっごくシリアスなやつだった気がするけど。どういうことだろう?

さっきの神彗ちゃんの発言について聞こうとした瞬間、女性の叫び声が校内に響く。放送してる訳じゃないのにすごく大きな声だ。

私と神彗ちゃんは慌てて教室を出て声の主を探す。校舎の隣にある体育館辺りから聞こえたような。神彗ちゃんの後ろをついて走る。途中には生徒やら先生が逃げていくのを見た。体育館の外壁が一部壊れていた気がするけどそんなの気にしてる場合じゃない。

体育館の中に入ると、倒れている女性の先生と白い怪物がいた。あれはメギド、カリュブディスだ。

 

「こいつも違う・・・ストリウス様の探しているヤツはどこにいる・・・」

 

メギドはぶつぶつ呟き辺りを見回している。そっと影から見ている私達に気づく様子はない。今のうちに飛羽真に連絡しなきゃ!とスマホを取り出すが、焦っていたのか手を滑らせスマホを落としてしまった。その音に気づいたメギドは私達を見つけゆっくり歩み寄ってくる。

 

「お前が剣士か?剣士でない奴に用はない。消えろ!」

 

メギドは剣を振りかざす。怖い。今まで何度も危機的状況に陥ってきたけど今回は助かりそうにない。飛羽真達はいないし、私は戦えない。諦めて目を閉じ、死を覚悟する。

 

ガキン!

 

金属音が響き、メギドの驚いた声が聞こえた。あれ?私死んでない。助かったの?目を開くと神彗ちゃんが剣で攻撃を防いでいた。神彗ちゃんはメギドを数メートル後方に吹っ飛ばす。

 

「お前が剣士か!」

 

「その通り。私の名は仮面ライダーアマテラス」

 

神彗ちゃんが剣士!?訳がわからないけど煙叡剣と風双剣を合わせたような形の聖剣を持っているのは確かだ。彼女は赤いワンダーライドブックを懐から出し、表紙を開く。

 

『必中射撃姫!

とある女神が放つ百発百中の矢・・・』

 

ブックを閉じて剣にセットし、トリガーを引く。

 

「変身」

 

『照暁玲瓏(れいろう)!撃ち抜け、紫電の矢!切り裂け、刃!必中射撃姫!大和撫子が舞い踊る!』

 

暁弓剣照暁(ぎょうきゅうけんあかつき)!』

華やかな桜がぶわっと出現し、派手に変身した。彼女が暁の剣士だったんだ!アマテラスは暁弓剣を剣から弓へ変形させる。

 

『暁剛射!』

 

システムボイスが弓へ変形したことを確認させる。弓柄を引っ張りエネルギーを貯め、放すことで紫色の電撃がメギドを貫く。

アマテラスは次々と矢を命中させ、メギドはどんどんダメージを受ける。

 

トドメと言わんばかりにアマテラスが暁弓剣のボタンを押し必殺技を発動させる。

 

『暁無双!ライズショット!』

 

アマテラスが素早くメギドの懐に潜り込み弓両端に付いた鋭い刃で斬る。その反動でメギドは空中へ飛ぶ。そして一瞬にして矢がその体を貫いて爆発が起きる。

戦闘が終わり変身解除してため息をついた神彗ちゃんの手を握る。

 

「神彗ちゃんも剣士だったんだ!インタビューは後!ノーザンベースに案内しなきゃ!」

 

「えっ?ちょっと!」

 

私は急いでノーザンベースを目指した。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。