仮面ライダーセイバー Eternal Promise 作:かなん
《富加宮賢人》
暁の剣。俺が闇黒剣を手にして見た未来にそれはいた。その未来とは、飛羽真達が仮面ライダーとなったストリウスと対峙するというものだ。剣士の中には変身者不明の謎のライダー達もいた。ファルシオン、弓を扱う女性ライダー、大蛇の力を宿したライダー、禍々しいオーラを放つマントライダーもいた。剣士達は仮面ライダーストリウスに立ち向かい勝利するが、世界の崩壊は止まらず飛羽真は消滅してしまった。
三つの謎の剣は数ある未来の中で登場したりしなかったりを繰り返した。そしてマスターロゴスが行った全知全能の書復活の儀式や刃王剣十聖刃の誕生に必要なかったということはさほど重要な存在ではないのかもしれない。
「賢人?考え事ですか?」
「ん?・・・あぁ。すまない」
倫太郎の声でハッとなった。すっかり夢中になっていたようだ。
「あっ!あれは!」
商店街のとある店を指差す倫太郎。まさか!聖剣か!?確かに人の手に渡っていないこともあるかもしれないが、店に売っているのはおかしいだろ。倫太郎が駆け寄ったのは店の前のポスター。スイーツ食べ放題!と書かれている。・・・しっかりしてくれ、倫太郎。
「これは行かなくては!でも今は暁弓剣を探さなくては・・・いや、もしかしたらこの食べ放題が手がかりになるかも?だったら行くしかないですね!」
早口になったかと思うと、住所を確認して走り出す。
「待て倫太郎。考えが駄々漏れだぞ」
俺は倫太郎の腕を掴む。振り返った倫太郎の顔は今にも泣き出しそうな感じだった。
ずっと文句を言う倫太郎と歩き続け、河川敷に着く。探し始めて2時間くらいは経っただろうか。さすがに疲れたので休憩をとろうと思っていたとき、目の前にローブを纏った者が立っていた。体格からして女の子だろうか。
「雷の剣士、エスパーダ。水の剣士、ブレイズ。お前達の聖剣を寄越せ」
その女の子は腰にマスターロゴスが仮面ライダーソロモンに変身する為のベルト『ドゥームズドライバーバックル』を巻いていた。そして手に持っていた大きなワンダーライドブックを開いた。
『ラグナフェンリル!
戦いに飢えた狼は戦闘を求め彷徨う・・・』
「変身」
『Come to an END!Bite and Destroy!
Kamen Rider Bullinger!
The world is mine・・・』
『魔剣ズルフィカール』
そうか。俺が見た未来にいた禍々しい姿をしたマントライダーはこいつだったのか。真っ黒なボディに血管のように張り巡らされた赤いライン。使っているベルトが同じだからかアーマーデザインはソロモンと変わらないが、顔はプリミティブドラゴンのような狂暴さを秘めている。
仮面ライダーブリンガーと名乗った戦士はゆっくり近づいてくる。
「いきましょう、賢人!」
「あぁ、聖剣は渡さない!」
俺と倫太郎はベルトを装着して剣を引き抜く。
『流水抜刀!タテガミ展開!』
『黄雷抜刀!』
「「変身!」」
『氷獣戦記!』 『ゴールデンアランジーナ!』
ブレイズ タテガミ氷獣戦記、エスパーダ ゴールデンアランジーナとなって戦う。ブレイズは氷を生成しブリンガーを拘束する。その隙に俺はが雷を落とし、強烈なダメージを与える。
しかしまるでゾンビのようにダメージに退けぞることなく歩みを止めない。不気味さを感じた俺とブレイズは一度距離を置く。ブリンガーは静かにベルトの上部のボタンを押す。
『ラグナロクローディング!ブリンガークラッシュ!』
剣に魔力が溜まり、それを一気に衝撃波として放つ。ブレイズと俺は火花を散らし変身が解除されてしまう。そして散らばったワンダーライドブックと聖剣を回収していくブリンガー。倫太郎と俺も負けずと自身の物を拾おうとするが、俺はランプドアランジーナのブック、倫太郎は水勢剣とキングライオン大戦記のブックしか回収することができなかった。残りのブックと雷鳴剣、闇黒剣を取られてしまった。
「これでお前達は変身できない。邪魔はするな」
ブリンガーは闇黒剣を使って暗闇へと消えていく。辺りには怪しげに煙が漂っていた。