GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! FINAL   作:混沌の魔法使い

113 / 157
その3

リポート18 月面決戦 その3

 

 

~横島視点~

 

「くっそ、つええ……」

 

色違いで肩のアーマーの形状が僅かに違う2体の仮面ライダー……ダブルアクションゲーマーXの攻撃は想像以上に激しく、今も蹴りをガードした隙に拳を叩き込まれ岩に背中から叩き付けられた所だった。連携を前提にされた高い能力を持った仮面ライダーを相手にするのはウィスプではやはり厳しい物があり、ゴーストチェンジをする為に眼魂に手を伸ばしそうになる。

 

【駄目だ。横島、ゴーストチェンジはトドメだけだ】

 

心眼の制止の声に分かってると返事を返し、地面を殴りつけて強引に上へと飛び上がる。

 

【【!!】】

 

その直後にズドンという轟音とHITという輝く文字が浮かび上がるのが見ながら着地しガンガンセイバーを構える。

 

「どっちかだけでも倒せれば楽になるか?」

 

【いや、倒すなら同時でなければならない可能性が高い。どちらかが残っていればもう一体も復活する可能性がある】

 

心眼の言葉にマジかよと呟きながらブレードを手に突っ込んできたレベルXX Rの一撃をガンガンセイバーで受け止め、その腹に蹴りを叩き込み吹っ飛ばすと同時に反転しガンガンセイバーを両手で握り締めて全力で振る。

 

【!?】

 

強烈な金属音と共にレベルXX Lが吹っ飛び岩へと突っ込んで崩れ落ちる。

 

「はぁ……はぁ、厄介だな」

 

【中身が無いから攻撃こそ単純だが、基礎能力の高さが厄介だな】

 

召喚された仮面ライダーはガワだけで攻撃自体は単純で、攻撃も大振りな物が多いが高い基本能力が厄介だ。

 

「ふー……フォローを頼むぜ、心眼」

 

【分かっている。焦って雑に攻め込むなよ、挟み撃ちになったら捌ききれん】

 

「分かってるッ!!」

 

突っ込んできたレベルXX Rの拳をガンガンセイバーを横にして受け止め、懐にもぐりこんで伸ばされた腕を掴んで背負い投げの要領でレベルXX Lの方へと投げ飛ばし、ガンモードに変形させたガンガンセイバーを構え、ベルトにシズク眼魂をセットする。

 

 

【ダイカイガンッ!シズクッ!!ガンガンミナーッ!ガンガンミナーッ!!】

 

「いっけえッ!!!」

 

ガンモードの銃口に発生した水球をレベルXX Rへと撃ち込んだ。

 

【ッ!?!?】

 

命中と同時に氷柱となった水球にレベルXX Rの下半身が完全に取り込まれるのを見てガンモードから更にガンガンセイバーを薙刀モードへと変形させる。

 

【後からの射撃は私が警戒するッ!】

 

「頼むぜ心眼ッ!!」

 

戦いの中で分かったがレベルXX Lは攻撃に余り積極的ではない、防御にレベルXX Rのサポートを主に立ち回っている。高い攻撃力を持つレベルXX Rの動きを封じている間に少しでもレベルXX Lの動きを鈍くする事を考え薙刀モードを振るう。

 

【!!】

 

「ま、そう簡単には行かないよなッ!!」

 

攻撃に積極的ではないとしてもその能力は本物であり、容易に攻撃を当てる事が出来る相手ではないし、油断すればこちらが手痛い反撃を受けるのも分かっている。

 

【飛べッ!】

 

「分かった」

 

心眼の助言通りに飛ぶとレベルXX Rの放った銃弾がレベルXX Lのどてっぱらに命中する。

 

「こっちだって2人だぜッ!!」

 

俺には頼もしい味方である心眼が憑いてくれているのだ。中身の無い形だけの連携に負けてたまるかよと心の中で吼え、薙刀モードのガンガンセイバーを全力で振り落としレベルXX Lを月面に叩きつけ、薙刀モードからニ刀モードへと変形させたガンガンセイバーをXの字に構え、振り下ろされた斧のような武器を防ぎ、体勢を低くしレベルXX Rのバランスを崩させ、立ち上がり様に蹴りを叩き込んでレベルXX Lの方へと蹴り飛ばす。

 

【焦るなよ、まだ相手は力を残している】

 

「分かってる。でも……やっぱり焦るな」

 

心眼が憑いていても俺は1人、2人を相手に派手に立ち回っているとやはり体力が心配になってくる。難しいとは分かっているが誰か助っ人に来てくれないだろうかと願いながらダブルアクションゲーマーをにらみつけるのだった……。

 

「そうではない、そうではないぞ。横島よ、お前の目の前に答えはある。何故気付かないのだ」

 

2体を相手に互角に戦っている横島を見ながらレクス・ローはそうではないと呟きながら手元の中途半端に絵柄が浮かんでいるライダーカードに視線を向ける。そこにはウィスプ 心眼魂 L・Rと文字だけが刻まれた枠組みだけのカードと、現れては消える2人の仮面ライダーの姿があるのだった……。

 

 

 

 

 

~陰念視点~

 

「ガハッ!?」

 

岩に叩き付けられた衝撃で潰れた蛙のような呻き声を上げながら俺は岩にもたれかかるように崩れ落ちかけるのを、膝を殴りつけて強引に踏み止まり悠々と近づいてくるパーフェクトノックアウトゲーマーを睨みつける。

 

「ふざけんなよ、このイカサマ野郎ッ」

 

俺の持つ眼魂のオリジナルの仮面ライダーなのだろうがパズルもノックアウトの能力も両方兼ね備えた融合形態なんてイカサマ以外の何物でもない。

 

「おらあッ!!」

 

ノックアウト魂の燃える拳で殴りつけようとするがパーフェクトノックアウトゲーマーの前に現れたパズルのピースのような形をしたバリアに俺の拳は防がれ、反撃の強烈な左フックが俺の顔面を打ちぬいた。

 

「くっはッ!?はぁ……はぁ……まだだッ」

 

速く、重い一撃に意識を飛ばしそうになるが歯を食いしばりその場に踏み止まる。

 

(こんな拳に倒れられるかよ……ッ)

 

凄まじく重く防ぐ事も出来ない強烈な一撃だがそこに技はない。ただの力任せで、その身体能力によるゴリ押しの拳に打ち倒されるなんて情けない真似は出来ないと必死に踏み止まり、さっきから何度も挑んでいる眼魂の変形に再び挑む。

 

「ぐっくううう……くそがっ!!」

 

俺のオリジナルが出来るのならば俺だって出来る筈と眼魂のメモリを回転させようとするが凄まじい熱が俺を襲ってきて眼魂を回転させる事が出来ず弾丸のような勢いで突っ込んでくるパーフェクトノックアウトゲーマーの打ち下ろしの拳を回避し、上段回し蹴りを放つが……やはりパズル状のバリアに防がれてしまうのを見て、舌打ちし後に飛びのいた。

 

(やっぱりこれを何とかしねえと無理かッ)

 

間違いなくパーフェクトノックアウトゲーマーは俺を馬鹿にする意図が合って召喚された仮面ライダーだ。本来ならばこの眼魂……パラドク眼魂はあれだけの力を発揮出来る眼魂なのだろうが俺にはその力を引き出せないでいた。

 

「くっ!」

 

上空から降り注いでくるパズルのピースを避け、避けた所を狙い撃ってくる光弾を腕で弾き、両手に力を込めて眼魂を更に回転させようとする。

 

「ぬ、ぬぐううう……ぐっくうううッ!!」

 

ギリギリと重い音を立てて少しずつ眼魂が回転を始める。

 

【!】

 

動きを止めた俺をパーフェクトノックアウトゲーマーが見逃す訳がなく、パズルのピースの形をしたエネルギー弾が迫ってくる。

 

「ぐ、ぐううううっ!!」

 

それを避ける事は出来た。だが避けてしまえば眼魂を回せなくなってしまうような気がして、襲って来るエネルギー弾を歯を食いしばって耐える。

 

「ううう、うおおおおおおおッ!!俺を……舐めるなぁぁああああッ!!」

 

あんな中身の無い人形に馬鹿にされてたまるかと吼え、渾身の力を込めて眼魂を回転させる。左右で色が変わったパラドクス眼魂をゴーストドライバーへ押し込む。

 

【オソレテミーヤーオソレテミーヤー】

 

「ふうう……変身ッ!!」

 

【カイガン!パラドクスッ!!パーフェクトノックアウトッ!!クールにヒート、常にフラット!】

 

パーカーが装着されると同時に目の前に現れたエネルギーパネルが俺を通過し、俺の姿はパーフェクトノックアウトゲーマーと瓜二つの仮面ライダーホロウ パーフェクトノックアウト魂へと変身していた。

 

「うおらああッ!!」

 

【!】

 

燃える拳をパーフェクトノックアウトゲーマーの顔面へと振るう。今までと同じ様にバリアが展開され俺の拳を止める。

 

「うおおおおおおおッ!!!」

 

【!?】

 

そんな事は関係ないと吼え、腰を入れて右拳を全力で振りぬく。その一撃はバリアを砕き、俺の右拳がパーフェクトノックアウトゲーマーの顔面を捉え、パーフェクトノックアウトゲーマーを殴り飛ばしたが、ダメージは差ほどではないらしくすぐに立ち上がりパズルのピースを飛ばしてくるので同じ様にパズルのピースを飛ばして完全に相殺する。

 

「てめえの拳は飾りか?掛かってこいよ」

 

何度か相殺を繰り返した所で手招きをして挑発する。反応が無いと思っていたのだがパーフェクトノックアウトゲーマーは手にした武器を投げ捨て歩み寄ってくるので俺も同じ様に歩き出し、互いの拳を振りきれる間合いに互いに入ると同時に硬く握り締めた拳を全力で振り切った。お互いの拳がお互いの顔面を打ち抜く轟音を合図に俺とパーフェクトノックアウトゲーマーの本当の意味の戦いの幕が開くのだった……。

 

 

~レクス・ロー視点~

 

 

パーフェクトノックアウトゲーマーとパーフェクトノックアウト魂が激しく殴り合っているのを見て私は少しばかり陰念の評価を改めた。

 

「頭の回転は悪くないな。やはり介入した意味もあると言うものだ」

 

正史では陰念に弟弟子は存在しない、だが弟弟子を多数与える事で陰念には大きな性格の変化があったようだ。

 

「白竜寺が残った事で良い方向に変わっている……か」

 

白竜寺に三蔵法師、そして仙人の綱手がいることで容易に手を出せない要塞が出来た。小石が落ちたことによる波紋は私の予想よりも大きな波紋を生み出してくれたようだ。

 

「まだ横島は気づかないか……どうしたものか」

 

心眼魂に開眼させたいのだが、まだ気付かない様子……眼魂の生成になれていないのが原因か……それとも……。

 

「ゴーストの相性が良すぎたか?まだもう少し様子を見てみるか」

 

今まで与えてきた変身ツールの中で1番相性が良かったゴーストドライバーが更に変化をしているのを見る限り相性が良すぎたのか……それとも何か切っ掛けが無ければ駄目なのか……と考え込む。

 

「はぁッ!!」

 

【!?!?】

 

「流石まともな月神族。下等な月神族とは格が違う」

 

依姫は月神族では極めて希少なまともな、それこそ地球の神魔に近い考えを持つ月神族だ。ライオトルーパー如きでは足止めすら出来ないか……。

 

「しかしそれに比べて小竜姫達はあの体たらく……困ったものだ」

 

斬月等の性能の高い仮面ライダーをぶつけてみたが、互角の戦いを繰り広げられては困る。このくらい楽に切り抜けてもらわなければ……この後に控えているメシアと天使との戦いでは足手纏いになる。

 

「もう少し本気になってもらわなければ……マリアとテレサを見習って欲しいものだ」

 

神魔は強いが、それに胡坐を掻かれていては……と思った所で手にしていた本を閉じてそれを振り上げる。

 

「くっ、完全に気配を消したつもりだったのですがね」

 

地面を削りながら私の前に現れたのは着物を着た屈強な男だった。私が攻撃の瞬間まで気付かない……いや違うか。

 

「分身を私の上に召喚したか、器用な物だ」

 

「いやいや、仮面ライダーをあれだけ召喚する貴方に言われると嫌味にしか聞こえないですな」

 

「褒め言葉は素直に受け取るべきだ。あのガープがお前を見出した、ならばお前は優秀なのだろう。私の足元には届かないだろうがな」

 

ぴくりっと男――蘆屋道貞の眉が動き、指の間に札を挟み込み、剣指を私に向けてくる。

 

「そこまで言うのならば、一手ご指導していただきましょうか?」

 

「良いだろう。見ているのも飽きた所だ、暇つぶしには丁度良い」

 

「その余裕を崩してあげますよ!」

 

一振りで全方位を囲む陰陽札を見て、ほうっと呟いた。

 

「空間転移、時間制御、なるほど……蘆屋道満の直系筋だけはある」

 

陰陽術と魔術の複合術式をタイムラグ無しで発動させる……蘆屋道貞が優れた術師であると認めざるを得ない。

 

「だが悲しいかな、弱者は強者に踏み躙られるだけ、返してやろう」

 

「ッ!? 馬鹿なッ!?」

 

蘆屋道貞の術式を乗っ取り、それをそのまま返してやると蘆屋道貞の顔色が変わる。

 

「馬鹿なことはない、陰陽術も魔術も術者との繋がりが重要だ、それを断ち切ってやればコントロールを奪う事など訳ない。私の前に立つには100年早かったな、若造」

 

転移しようとするがそれすらも封じ、上空から降り注いだ紫電に飲み込まれ蘆屋道貞の人形は消え去り、振り返る事無くディエンドライバーを抜き放ち、背後から襲い掛かってきた蘆屋道貞の分身の額を打ち抜いて消滅させる。

 

「呪詛返しからは逃げたか……なるほど、100年早いは訂正してやろう、99年早かったとな」

 

私の無敵性を破る為に色々と考えていたのだろう。初手は空間転移による強襲、次に時間制御で全方位に同時に札を展開、そして最後は私が蘆屋道貞を倒したと考えて歩き出すタイミングでの奇襲……実に良く考えられていた。私で無ければ倒せたであろうが、生憎相手が悪かったと言わざるを得ないだろう。

 

「あちらも終わったか、やれやれ1番良い所を見逃し……次は君かい?人類悪」

 

横島達の戦いが終わってしまった。見たい所を見逃したと言っている最中に背後から貫かれるが、それからも無傷で脱出し振り返りながら問いかける。

 

『相変わらず化物ですこと』

 

「褒め言葉として受け取っておこう。それで蜘蛛の糸のように細い縁を伝って英霊にまで身を落として、私の前に立つ。実に健気だ、だが無意味だ」

 

人類悪であれ、私には勝てない。私はそういう存在であるからだ、正し勝てないのは私も同じではあるが……。

 

『何れその首を貰いますわ。横島はこちら側に相応しくないですから、光の正道を歩んで貰いますわ』

 

「そうかい、じゃあ頑張りたまえよ。私は見ているだけ、偶に介入くらいはするがね。ではまたどこかで会おうか、狐君」

 

人の姿を取れないほどに弱っている人類悪から背を向けて私は歩き出す。無駄だと分かっていても攻撃を続けてくる狐の姿の人類悪に私は微笑んだ。

 

(さぁ、どんどん変われ、どんどん変化しろ、最良の結果は最悪の中からしか生まれないのだから)

 

時には教師として教え導いた……失敗した。

 

時には仲間として共に戦った……失敗した。

 

時には助言者として道を示した……失敗した。

 

幾重にも渡る失敗の中で私は学習したのだ。最良を目指せば目指すほどに結果は悪い物になる。ならば最も素晴らしい結果は最悪の中からしか生まれないと……。

 

「精々頑張ってくれ、この最悪の中から最良の結果を導き出してくれる事を楽しみにしていますよ」

 

この戦いによるダメージで恐らく横島達は魔力砲が発射準備完了するまで思うように動けないだろう、魔力砲で日本が破壊されるかもしれないという危機的状況の中でこそ、最良の結果が得られる。もしも間に合わず日本が破壊されたとしたらそれもまた運命だと諦めてもらうとしよう。私は再び本を開いて宇宙の闇の中へと消えるのだった……。

 

 

 

 

 

リポート18 月面決戦 その4へ続く

 

 




と言う訳で決着の所は触れず、レクス・ローの独白みたいな部分を入れてみました。正体不明間が強いので、少しだけ触れておいたほうが良いかなとおもった次第です。次回は少しだけ月面の話に触れて、マリア7世救出の話を書いてみようと思います。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします。


PS

FGOの水着がチャは77連で

キャストリア
クロエ
セイバー鈴しか×2

をお迎えできましたがイベント礼装は☆4も5もでませんでした。無念・・・

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。