GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! FINAL 作:混沌の魔法使い
リポート21 なんでもない、だけど特別な日常 その2
~横島視点~
俺は多分今までに感じたことのない窮地に追い込まれている。間違いなくアスモデウスやガープと対峙する以上に恐ろしいと思っていた。
「へー……ふーん……横島の印象深い……へえ~?」
「敗北者が何を言っても気にしなくて良いですわよ?」
「……おねーさん、くえすより胸は小さいけど全体的なバランスは良いと思うんだけどなあ」
心眼がヒャクメの診察から帰ってきた事はとても喜ばしいし、チビ達も喜んでいた。だけど帰ってきた心眼の自分の今の容姿は俺の無意識によるものであり、そしてそれだけ心を許している証拠かつ好意を抱いている相手の容姿の組み合わせと改めて告げられたのだ。
「誰か俺を殺してください……」
【まー青少年だし、しょうがないしょうがない、まぁそれはそれとしてなんでワシの要素ないワケ?】
【むしろ私は主殿が普通に女性に興味があることに安心しましたよ?】
本当マジで殺してくれ、ノッブちゃんや牛若丸がにやにやしつつ、蛍達がバチバチしてる。
【お兄はんが朴念仁やからあかんのやろー?】
「……本当にその通りですの」
酒呑ちゃんとミィちゃんはさっさと手を出してしまえというが、そういうのは本当に良くないと俺は思う。
「……ほら、買い物行くぞ。お菓子を買ってやろう」
「「【はーいッ!】」」
シズクが紫ちゃん達を買い物に連れて行ってくれたことには本当に感謝している。紫ちゃん達にはこういう話題は言うまでも無く早すぎるし、聞かせて良いものでもないからだ。
「吾も行くぞー!酒呑は?」
【んーもっとおもろいものがあるからええわあ】
「……私も行きませんですの」
……出来れば酒呑ちゃんとミィちゃんは買い物に行って欲しかったなあと思っていると両肩に手をおかれた感触がして振り返るとタマモとコヤンちゃんが俺の目を覗き込んでいた、
「所で横島、私の要素ゼロなんだけど」
「忠実で献身的な秘書に感謝してくれていないなんて酷いですわ、ヨヨヨ」
タマモとコヤンちゃんに詰め寄られておろおろしていると心眼があっと声をあげ、全員が振り返ると心眼の頭に金色の耳がぴょこんと生えていた。
「ふむ……こっちもちゃんと聞こえるし、感触もあるな。面白い」
心眼は面白いと言っていたが俺は全然面白く無かった。背中に物理的に視線を感じて今にも逃げ出したい気分だったのだが……。
「うきゅうきゅ」
「ぴぎー」
間が最悪に悪い事にモグラちゃんとうりぼーが膝の上に登って来て丸くなってしまって動けなかった。
「横島」
「横島君?」
「横島~?」
にやにやという擬音が聞こえてきそうなくえす、琉璃さん、蛍の声にビクンと身体が竦むのが分かった。おキヌちゃんは合掌しているけどその口元は楽しそうだし、ノッブちゃん達も乗り気の様子だ。
「あー……姿が変わるのは私だからお手柔らかに頼むぞ」
今だ狐耳を触っていた心眼が一応という形で警告してくれたが、どう見ても蛍達は俺を玩具としか見ていないようにしか見えなかった。
「ほ、ほどほどに……お願いします」
駄目元で頼んでみたが、やはりというか、やっぱりというか蛍達の返事は無いのだった……。
~くえす視点~
横島の印象で心眼の容姿が変わるという話を用事があって呼んでいた柩に教えてやると柩はバンと机を叩いた。
「なんでそんなに面白いイベントにボクを呼んでくれないのさ」
「偶然分かったからですわね。まぁ事前に分かっていても貴女は呼びませんけど」
「なんで!?」
「貴女自分の性癖理解してます?」
獣耳のような簡単に付け加える物はわりとすぐに反映され、髪型や胸などは割りと時間が掛かるし、案外フェミニストな横島に意識させるのは難しいので中々反応が無かったことを考えると柩の趣味・性癖を反映させるのはかなり難しいだろう。
「全裸で土下座までなら出来る」
「やめておきなさい」
Mに完全に振り切っている柩ならやりかねないし、暫く心眼の容姿が柩で固定されそうなので本気で止めるように言う。
「くひ、そういうくえすはどこまでやったんだい?」
「特に何も?蛍と琉璃はやっきになってましたが、何をしても私に似た顔付きと髪型と髪の色は変わりませんでしたから」
なんとしても自分の容姿に近づけようとしていた蛍と琉璃が実に滑稽だったが、それ以上に横島が私をそれほど強く認識してくれている事が嬉しかった。
「なんでだろうね?僕も随分と強くアプローチしている筈なんだけどねえ?」
「さぁそれは分かりませんが、影響を受けているのは横島だけではないのではないですか?」
おキヌの巫女服や、蛍の派手は無いが堅実に可愛いブラウスとスカート、コヤンスカヤのピンクのスーツ、一瞬だけ酒呑童子の着崩した着物などに変化していたのでファッションショーみたいな物は一定の効果があったがどうしても顔付が変わらなかった事を考えるとやはり心眼自身の認識も強いのだと思う。
「……そういえば心眼はやたら君を気に入ってたね」
「日ごろの行いですわね」
解せぬと柩は言っているが、私は横島の為に出来る事をしているし、横島の味方であると言う態度を一貫して崩していない。だがやはり1番の要因は……。
「忌々しいですがジャンヌ・オルタとS達の事も関係しているでしょう」
忌々しいが私とジャンヌ・オルタが似ているのも心眼の姿が私に似た容姿になっているのだろう。
「あーなるほどねえ、確かにくえすとジャンヌ・オルタは良く似ているよ」
目の色こそ違うが肌の色、髪型、髪の色、体型も非常に似通っている。私とジャンヌ・オルタの影響で心眼の姿は私に似ているのは外見的要因だ。そしてもう1つの要素は……。
「横島は無意識に蛍達を警戒しているよ。それは間違いない」
「……やはりですか」
ジャンヌ・オルタとS達の美神達が自分を裏切った、自分を裏切って殺したという言葉は横島の中に棘として刺さっている。そしてそれと同じで私が何が起きても裏切らないという言葉を心眼と横島は信用しているのだ。
「面白くないかい?」
「ええ、勿論。私ではない私の信頼で横島が私を信じるというのは面白くないですわね」
横島が私だけを信じているのならば良い。だがそれは他者から伝えられた話であり、それで横島が私を信用しているというのが面白くないと思うのは当然の事だ。
「それでボクを呼んだと……」
「その通り。もう少ししたらめぐみも来ますわ」
私とめぐみで解析して発動させた地下の大魔法辞典と呼べる魔道具。あれは確かに優秀で私やめぐみが知らない魔法も数多く記されているが、如何せん目録などが殆ど無く目的の魔法を調べるのが本当に大変だ。
「それでボクを呼んだ訳だ。ボクは目録じゃないんだけどねぇ」
「たまには仕事をしなさい引き篭もり」
「はいはい……わかりましたよっと」
柩の未来予知を利用すれば私が欲している魔法、あるいは魔道具、あるいは魔法薬の作り方が分かる筈だ。
「でもその魔法辞典に君が欲してる情報がある物なのかい?」
「間違いなくありますわ。いえ、無ければおかしいのです」
「無ければおかしい? それはどういう意味だい? くえす」
これがただの魔法辞典ならばない前提で調べる必要があるが、私はあると断言出来た。
「これは四大天使に反逆した魔法使いが作り記し、研究した物ですから」
ルイ・サイファーが最高指導者をやめ、今の最高指導者になる間にいた最高指導者は魔族撲滅を訴え、四大天使はそれに賛同し好き勝手していたらしい、その中には勿論唾棄すべき悪魔の研究もあった。
「まさかその時から人造救世主を?」
「その時は人造救世主ではなく、神の戦士計画だったらしいですけどね」
神の戦士を作る為に何百人、何千人という霊能者の女性を集めて研究していたらしい、当然その女性は使い捨て、死ぬ前提であり、信者だけでは足りないので攫って来た人間も実験台にしていた。そしてその規模は現在の物よりもずっと大規模だった。
「あの魔道書を作った人物は自分の娘を連れて行かれ、それを取り戻すためにずっと天使を殺す研究をしていたのですわ」
「なるほどね、過去の偉大な遺産を使うわけだ」
「ええ、それを有効利用します。まずは精神操作に抗える薬あるいは魔道具を目指します。研究のレポートには完成していたとありましたから、それの作り方を調べるのが貴女の仕事ですわ」
「はいはい、頑張りますよっと……」
アスモデウス達よりも天使への対抗策を作り出すことが最優先だと私は考えていた。
(何処に天使の……いえ、どこになんて口を濁す必要はありませんわね。敵は国際GS協会、そしてオカルトGメン)
間違いなく上層部に天使の信者がいる。そう考えれば南部グループの人造魔族の研究にも話が繋がってくる。アスモデウス達よりも厄介な敵……自分達と同じ人間の中にその敵がいる。私は良い、私は自分と横島以外を敵だと思っているから常に対策をしているし、ビュレト様の加護で強い魔法に対する耐性もある。
「くえすう?随分と丸くなったんじゃないの?」
「本当は嫌ですけど、横島が悲しむのは嫌だから仕方なくですわ」
「ふうーん、ま、そういう事にしておこうか?」
「そういうことも何もその通りですわ、他意なんてありませんわ」
横島が悲しむのが見たくないから手を貸すだけ、美神や蛍達に決して心を許しわけではないというと柩がニマニマと見つめて来て腹が立ったので、私は無言で柩の額に向かって魔力弾を撃ちこむのだった……。
~エレシュキガル視点~
「迷惑……いや、いやいや、横島はいつでも尋ねて来て良いって言ってたし、迷惑じゃないはず……」
冥界の女主人と呼ばれる神魔の中でも上から数えた方が早い、最上級神魔であるエレシュキガルは横島の家のインターホンを押すべきかどうかでかれこれ30分近く葛藤しており、その姿は最上級神魔というよりも初恋に右往左往するティーンエイジャーと言う様子だった。
「……髪、服……化粧……うん、大丈夫なのだわ。すーはー……すーはー……良し」
10回目の自分の容姿の確認をしたエレシュキガルは気合を入れた後にインターホンに指を伸ばし……。
「あれ、エレちゃんだ」
「ほわあああああッ!?」
玄関の扉が開き顔を出した横島に完全に不意打ちされたエレシュキガルの奇声が周囲に響き渡った……。
「お騒がせして申し訳ないのだわ……」
奇声を発した後に横島に招かれて家の中に入って一息入れた後に横島に謝ると横島は気にしなくて良いと笑ってくれてその事に安堵していると横島が出掛ける準備をしていたのに気付いた。
「どこかに出掛けるところだったのかしら?」
「異界に行こうと思ってまして」
「異界へ?修行なのだわ?」
異界と聞いて修行かと聞くとリビングの扉が勢いよく開き、私は座ったまま少し飛び上がってしまった。
「お出かけの……あら、お兄様。お客様ですか?」
「エレちゃんっていう神様だよ。紫ちゃん、エレちゃん、彼女は紫ちゃん」
横島が紹介してくれたので互いに挨拶をかわしたが、私は尋ねて来たタイミングが悪かった。
「また遊びに「エレちゃんも一緒に異界にいかない?」……だわ?」
異界に一緒に行こうという横島にちょっと間抜けな声が出た。
「それは良いですわ。エレちゃんさんも一緒に異界に行きましょう」
「えっえっとお?異界に何しに行くの?」
話についていけず、横島達に異界に何をしに行くのかと尋ねる。
「紫ちゃん達が作った異界で魔界の赤ちゃんの魔獣とかが暮してる動物園みたいな場所があるんですよ」
「遊び場も沢山ありますわよ。エレちゃんさんも一緒に行きましょう」
魔獣の赤ちゃんと遊び場のある異界……当然ながら私の作る異界とは別物だ。
「行くのだわ、どうせ帰ってもやる事も無いのだし、迷惑でなければだけど」
「全然、エレちゃんも行こう。皆で行く方が楽しいからさ」
嫌がっている素振りを見せず、心から楽しそうに笑う横島に頷き、横島の家を出ると……。
「牛なのだわ!?」
牛が何かを引っ張って来ていて、それが横島の家に止まったのを見て、思わず声を上げてしまった。
「横島、誘ってくれて嬉しいわ」
「異界かぁ、何があるのか楽しみだ」
「エレちゃん、2人は輝夜ちゃんともこちゃん。輝夜ちゃん、もこちゃん。エレちゃんっていう神様」
「「「どうも」」」
横島に紹介されて互いに頭を下げるが私達の間には奇妙な空気が広がってしまった。それもその筈、私は冥界の神。即ち死神の一種で、あの2人には死の気配が無い。なんらかの方法で死を超越した者と死神では当然ながら奇妙な空気になるのは当然なのだが……。
「異界の門が開いたぞー、エレちゃん達も行こう」
横島が間に入るとその奇妙な空気はあっという間に消え、横島達に誘われるままに私達は異界へと足を踏み入れた。
「ほわあああ……」
「これは凄いわね」
「……あー異界って聞いて迷いの竹林みたいの想像してたけどこれは凄いな……」
異界に入るなり遊びに行ってしまった紫ちゃん達の後姿につられて周囲を見る。異界の中沢山の魔獣の姿と森や川、草原に花畑、空から降り注ぐ太陽の光……余りに美しい光景に溜息を吐いた私達は次の瞬間には絶叫していた、
り注ぐ太陽の光……余りに美しい光景に溜息を吐いた私達は次の瞬間には絶叫していた、
「きゃきゃう!!」
「ほげーほげー!!」
「ぱるー」
「たまああああッ!!」
「ああああああーーッ!?」
「「「横島ぁあああああ!?」」」
大量の魔獣が突撃して来て横島を攫って行くと言う信じれない光景に横島の名を私達は叫ぶのだった……。
リポート21 なんでもない、だけど特別な日常 その3へ続く
次回はエレちゃん、ぐやちゃん、もこちゃんと異界でリフレッシュを書いて行こうと思います。この異界に移住していたカマイタチちゃんなんかも出してワイワイで書いて行こうと思いますので、次回の更新もどうかよろしくお願いします。
PSイドでのガチャ報告
10連でマリーオルタ入手
ジャンヌオルタガチャ50連
ジャンヌ・オルタ
ジャンヌ(ルーラー)
でした、あと1人ジャンヌオルタをお迎えできればレベル120までのコインが集まったのですが、無念です。