GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! FINAL   作:混沌の魔法使い

97 / 157
その2

 

リポート15 不思議の国の横島君 その2

 

~横島視点~

 

アリスちゃん達の作った異界から俺は出ることは出来ないが、アリスちゃん達はそうではないので魔界の新生の地や自分達の家から愛用のお皿とスプーンを持ってきたり、カレーを作るのに必要な鍋や食材を持って来てくれた。

 

【なぁ、お兄はん、うちお酒欲しいなあ?】

 

「駄目です」

 

【いけずう~お酒~】

 

「駄目って言ったら駄目。周りに小さい子しかいないんだからお酒は駄目」

 

お酒をくれ~と言う酒呑ちゃんに絶対駄目と言いつつ人参を食べやすい大きさに切って皿の中に入れる。すると机の下から小さい手が伸びて来て人参を掴んで引っ込んでいくので、なんだろうかと机の下を覗き込んだ。

 

「よいしょ、よいしょ」

 

「はい、あーん」

 

「がーう」

 

「こらーッ!嫌いな野菜を食べさせない!」

 

「「「ごめんなさーいッ!!!」」」

 

「やれやれ、人参が嫌いなのはどこの子供も一緒なんだなあ」

 

【ノーブ、ノブウッ!!】

 

「おおー、チビノブ凄い!!」

 

【ノブウ♪】

 

 

人参が嫌いなのか自分の使い魔に食べさせようとしている子供を叱ったり、チビノブが刀を振り回して野菜を切り刻み、その姿を見て凄い凄いと子供達が大興奮したりと中々騒がしい中でカレー作りは賑やかしく進む。

 

「横島。酒呑がお酒欲しいって」

 

茨木ちゃんが酒呑ちゃんに変わってお酒を強請りにきて、思わず溜め息が出た。

 

「お手伝いしたら良いよ」

 

【よっしゃあ!うちに任せとき!!】

 

ぐでーっとしていた酒呑ちゃんが野菜を切り始めるが、見た目よりも遥かに手際が良いので少し驚いた。

 

「酒呑は基本的に何でも出来るぞ?やる気が無いだけで」

 

「1番困るやつかぁ……」

 

色々と出来るけど本人にやる気のないタイプらしい、ちょっと扱いに困るタイプだなあと思っているとアリスちゃんにエプロンを借りたのかミイちゃんがやってきたんだが……。

 

「……んふふ、可愛いですの」

 

元々半裸に近い服装を好む傾向があるミイちゃんはお尻を突き出すようなポーズをして回転するのでその頭に軽くチョップを落す。

 

「むきゅッ!」

 

「そういうのは止めなさいっていつも言ってるだろ、それに火傷するから着替えてきなさい」

 

「……分かりましたの」

 

おしゃまと言えれば良いんだけど、その目がちょっと怖い時あるんだよなあ……。サキュバスが混じっているので本能的に男性を求めるらしいが……アリスちゃん達に悪い影響がありそうでどうしようかと最近の悩み事の1つである。

 

「着替えてきたよー!」

 

「お料理私もします!」

 

ふんすと気合満点のアリスちゃん達も猫や犬の顔がプリントされた可愛らしいエプロンをしてお手伝いをすると笑みを浮かべる。

 

「よーし、じゃあまずはネコの手だ、こうな。こうやって野菜を押さえて……」

 

俺の言葉が最後まで発せられる前に背後でゴトンと言う凄まじい音がして振り返る。

 

【……あ、あわわわ】

 

「力を入れすぎたのかな」

 

リリィちゃんとチルノちゃんが気合を入れすぎてしまったのか机を両断してしまっていた。

 

「力を入れすぎない事、軽く力を入れるだけで切れるからね」

 

「「「はーい!」」」

 

猫の手、にゃーにゃーと歌いながら野菜を切っているアリスちゃん達を見ていると背後から視線を感じて振り返る。

 

「あ、あわわッ!」

 

紅い瞳に金髪でドレス姿の翼のある少女が慌てて木の陰に隠れるが、宝石のような物がついた翼と頭が木の影から出ている。

 

「私の妹なのよ、横島」

 

「レミリアちゃんの?前はいなかったよね?」

 

前に魔界に来た時にはいなかったと思うけどと尋ねるとレミリアちゃんは野菜の屑を口を開けている魔獣に向かって投げながら困ったような笑みを浮かべた。

 

「フランは人見知りがきつくてね、後引っ込み思案なのよ。今回は着いて来たんだけど、知らない顔が沢山いるから怖くて隠れちゃったのよ。横島なら何とかしてくれるかなって思ってるんだけどどうかしら?」

 

ひょこっと木の影から顔を出してこっちを観察している幼女の名前はフランちゃんと言うらしい、そして俺に何とかして欲しいとレミリアちゃんが言うのでおいでおいでと声を掛けながら手を動かしてみる。

 

「……」

 

俺の手をジッと見つめて木の影に隠れる、前に出ようとするを繰り返し、かなり長い葛藤を見せた後に木の影からフランちゃんが出てきた。

 

「こ、こんにちわ」

 

「こんにちわ。レミリアちゃんに聞いてるけどフランちゃんで良いのかな?」

 

「う、うん。私フラン」

 

おどおどしているが自己紹介をしてくれるフランちゃんの頭を良い子良い子と言いながら撫でる。

 

「今みんなでカレーを作ってるんだ。フランちゃんもやってみる?」

 

「えっと、えっと……」

 

おろおろしているフランちゃんがレミリアちゃんに助けてと視線を向けるがレミリアちゃんは首を左右に振った。

 

「あんまり部屋に引き篭もってるのも駄目よ。ここに貴女を苛める子はいないからやって見なさい」

 

一見厳しい事を言っているように見えるレミリアちゃんだがその翼はパタパタと動いていて、心配と言うのが容易に分かる。

 

「お兄ちゃん、誰?」

 

「ひうッ!」

 

「おっとと」

 

近くに隠れる物が無かったのか俺に隠れるフランちゃんだが、それはかなり悪手だと思う。

 

「レミリアの妹ですか?」

 

「ええ、そうよ。ちょっと人見知りがきつくてね」

 

「大丈夫ですよ、ほらほら。一緒にお料理しましょう」

 

「あわわ、あわわわあッ!!」

 

俺の側にいるという事でアリスちゃん達が集まって来て完全に逃げ道を断たれてあわあわわっとしているフランちゃんの姿に苦笑いを浮かべる。

 

「……お料理楽しいですのよ?」

 

【そうやあ、ほらおいでおいで】

 

ミイちゃんと酒呑ちゃんも声を掛けるが、2人の雰囲気が怖かったのか俺のGパンを握り締めて更に隠れる。

 

「……なんでですの?」

 

【なんでやろねえ?】

 

解せぬと言わんばかりだけどミイちゃん達は1回自分達の服装と雰囲気について考えるべきだと俺は思う。見かけからは想像出来ない妖艶さをどうにか出来るとは思わないが……その言動だけはどうにかなると思う。

 

【行きましょう、皆仲間に入れてくれますよ】

 

「そうですよ、行きましょう」

 

「え、あ、えっと……うんっ!」

 

凄く悩む素振りを見せたフランちゃんだがリリィちゃんと天魔ちゃんに手を引かれてパイモンちゃん達の輪の中に加わる。

 

「少し人見知りが治ってくれると良いんだけど」

 

「今回のが良い傾向になるんじゃないかな?」

 

アリスちゃんに好きなエプロンを選んで良いよと言われているフランちゃんの目は輝いており、レミリアちゃんの心配も分かるがすぐに馴染むと俺は思っていた。確かに仲間に入るまでは色々と思うかもしれないが、仲間に入ってしまば同年代だから仲良くなるのもすぐというのは俺の経験談でもあるからだ。

 

「みむ!」

 

「ぷぎゅー」

 

「ん、ありがとう」

 

チビとうりぼーが持って来てくれたりんごを摩り下ろしていると森の中から両手が巨大な槍のようになっている蜂が姿を見せ、一瞬身構えたが……。

 

「スピィ♪」

 

「ふかあ!」

 

「あ、ありがとう?」

 

俺に懐いた魔獣がどうも交渉に行って蜂蜜を貰って来てくれた様で、褒めてといわんばかりに頭を摺り寄せてくるのでその頭を撫でるとどうも周りの魔獣も食材を持ってくれば俺に褒めてくれると思ったようで……。

 

「くあああッ!!」

 

「ぴいぴい!!」

 

「がいがーう♪」

 

「ほげえ~♪」

 

「心眼、これどうしよう?」

 

森の中や地面を掘って食材を咥えて持って来て褒めろ褒めろと残像が見えるような速度で尻尾を振っている魔獣達の頭を撫でながら小山のようになっている食材の山を見て遠い目をしながら心眼に思わずどうしようと尋ねたが何時も頼りになる心眼の返事はどうにもならないと言うものであった……。

 

 

 

~蛍視点~

 

今日の会議にはブラドー伯爵が参加してくれていた。あの夜の狂気に満ちた3人組の後にいる存在を知っているのはブラドー伯爵の可能性が高かったからだ。

 

「皆も分かっていると思うが、あれは外神に連なる者の一端だと我は思う。旧神や旧支配者と呼ばれる存在とも言える」

 

外れていて欲しかった予想がブラドー伯爵によって肯定され、思わず深い溜め息が出た。エレシュキガルのような古い神とは異なり、別の天体から地球にやってきた存在――それが旧支配者だからだ。

 

「間違いないのかしら?」

 

「ほぼ間違いない、シルフェニアが異界を開いた時に唐巣と共にすぐに封じたが……我々とは根底から異なる力を感じたからな」

 

余計な事をしてくれたと思うべきなのか、シルフィーさんも影響を受けていたのか定かでは無いが……この状況での第三勢力の登場には頭が痛くなる。

 

「小竜姫。直接戦った貴女に聞きますが、あれに勝てますか?」

 

「……無理です。恐らく最上級の神魔でも不可能です……あれは概念が違いますから」

 

概念の違い……物理法則や霊的法則の違いがあり、どう足掻いてもダメージを与えるのは不可能だという小竜姫様にブリュンヒルデさんが付け加える。

 

「あれは狂気そのものですから、下手に近づけば」

 

「私達も発狂すると……」

 

「はい。戦って勝利するのではなく、如何に発狂しないかが重要になると思います」

 

「「「それ無理ゲーにも程がある」」」

 

狂わせることに特化した概念から違う存在と対峙し、発狂しないようにするってどんな無理ゲーだと思わず声が出る。

 

「いや、そこまで不可能な話ではないと思うよ」

 

西条さんの言葉に会議室の全員の視線が向けられた。西条さんは困ったように肩を竦めながら不可能ではないと口にした理由を説明してくれた。

 

「確かに神自体には勝てないと思うけど、寄り代になっているあの3人なら打倒できる可能性は零じゃない。名前を隠したって事は彼女達もそれを把握しているからだ、彼女達の真名を見破る事が出来れば……勝機はあると思う」

 

真名……英霊であるからには避けられない弱点ではあるが、あの3人はどう見ても生まれも、場所も何もかも違うようにしか思えなかった。

 

「Sとユウユウと北斎って名乗ってたワケ」

 

「北斎はあり得ないでしょ?だってアレ男……いや、あり得ない話じゃないわね」

 

信長と牛若丸と言う前例があるので北斎も助成だった可能性もあると美神さんは口にしたが、私はそれに待ったを掛けた。

 

「何か思い違いをしてるような気がするんですけど」

 

「思い違い?具体的には?」

 

「いや、それは分からないんですけど……普通じゃない観点から見るべきではないでしょうか?それに神が憑依するとしても、何らかの繋がりが必要なはず……そこを調べてみて、そこから逸話を探るべきではないでしょうか?」

 

相手は常識外れの能力を持つ3人組だ。分かっているのもSが触手を使役するのと、ユンユンが炎を扱う事だけでまるで情報が無い。先入観は怖いと思うと付け加える。

 

「確かね。正体を隠そうとしているのだからミスリードを誘ってくるのは当然ね」

 

性別が違う英霊を何人も見ているのだ。英霊の正体を探るのも大事だが、それと同時にあの3人に力を与えている神も何のつながりも無い相手に力を授けるのは不可能な筈だ、何か、根本的に深い繋がりがある筈。

 

「難しい所ではあるな。余りにも情報が少ない」

 

「ジャンヌ・オルタが復活してくれれば何かヒントもあると思うけど……それは無理な望みね」

 

幼女の姿で横島と一緒にいるジャンヌ・オルタとリリィは完全な別人格なので多分尋ねても分からないだろうし……謎の3人組の正体について頭を抱えているとタタリモッケさんが会議室に入ってきた。

 

「今の横島の状況が分かりましたので報告に来ましたが大丈夫ですか?」

 

大丈夫か大丈夫じゃないかで言われると大丈夫では無いが、横島が無事かどうか知りたいので大丈夫と思わず反射的に返事を返した。

 

「すいません」

 

「ううん、良いわよ。行き詰ってたし、それでタタリモッケ。横島君は今何をしているの?」

 

タタリモッケさんが机の上に置いたTVのような機械に横島の姿が映し出されたのだが……。

 

『アガレス君は大盛り?』

 

『大盛りー♪』

 

『ん、分かった』

 

「「「「何これ?」」」

 

ログハウスの前に大鍋を置いてアリスちゃん達にカレーを振舞っている姿に思わずタタリモッケさんに視線を向けてどういう状況なのか説明を求める。

 

「私も良く分かってないんですけど、どうも皆でログハウスを作ってカレーを作ってるようです」

 

……私達が横島が無事か心配している中、当の横島はまるでボーイスカウトの引率のように異界で過ごしていると知り、思わず私達は天を仰ぐのだった。

 

 

 

~酒呑童子視点~

 

かれーとか言ううちの時代には無かった茶色い料理を口に運んだ。ええ香りがするなあと思っていたが、口の中に入れるとその香りはもっと強い物になった。

 

【美味いなあ、これ】

 

「吾は好きだぞ!甘くて美味い!」

 

カレーを口いっぱいに頬張って笑う茨木に良かったなあと笑いかけながら、1杯だけ貰えた酒を口にする。

 

(もっと飲みたいなあ)

 

ええ酒なのに1杯だけではまるで酔えず、うちの瓢箪を取り上げた旦那はんに視線を向ける。

 

「美味しい?」

 

「「「「おいしーい!」」」」

 

「良かった良かった。どんどん食べて良いからなー」

 

「「「「はーい」」」」

 

周りに座ってる子供は全員人間ちゃうのに、恐れる様子も無う、普通の子供のように接してるのに少し驚いた。

 

「横島は人とか人じゃないとかきにしないぞ?」

 

【そうみたいやねえ】

 

肝据わってるちゅう段階やなしに、わしと相手で種族がちゃうやらをまるで気にしてへんねんなぁ……。

 

(そりゃ茨木も懐くなあ)

 

器がでかい相手みたいや、訳隔てなく接するその姿は親や兄を連想させる。

 

(お姉はんもぞっこんになる訳や)

 

龍神なのに人に惹かれている理由もなんとなしに分かった気がするえ。

 

「茨木ちゃんと酒呑ちゃんはおかわりいる?」

 

「いるぞー!今度も山盛りだ!」

 

【うちはお酒がええなあ?】

 

カレーもうまいがそれよりも酒欲しいと流し目ぇ向けると旦那はんは深い溜め息を吐いて、取り上げた瓢箪を返してくれた。

 

「周りに小さい子がいるから、面白半分で飲ませないこと、分かった?」

 

【分かってるって!いやあ、ええ旦那はんやねえ!】

 

天狗や龍神、妖怪も纏めて引き寄せる何かを持ってる……。

 

(やっぱり正解やったなあ)

 

この人間の側にいれば側におったらおもろい事になる思たのは間違いでは無かったと笑みを浮かべながら酒を呷った。

 

【はーおいしいなあ】

 

「しゅーてーん、吾も「茨木ちゃんは飲んじゃだめ!」うぎゅう」

 

【あっははは、諦めやあ♪】

 

気ぃ真面目やさかい注意されては我慢するしかあらへん茨木を見て笑いながらうちは杯に酒を注ぎ入れ、旦那はんに視線を向ける。

 

「みーみー」

 

「ぶーいぶいぶいーい!」

 

「フカア!!」

 

「あ、あーん」

 

「ちょっと待ってちょっと待って、そんなに一気に無理だからぁ!」

 

ご飯を食べさせてくれと纏わりつかれ、困ったように笑いながらも楽しそうにしてる姿を見てうちはにやりと笑うた。

 

【ほんまにおもろい人間やなあ】

 

小僧や牛女に近い実力がありながら怪異に近う、寄り添うとするそのあり方がおもろおしてしゃあなかった。

 

(裏切ったらどんな顔をするんやろ)

 

「酒呑。それをしたら吾がお前を殺すぞ」

 

【あはぁ……ややなあ、そんなことせえへねんよ】

 

うちに釘を刺してくる茨木に誤魔化すようにそう言いはしたけど、うちを警戒するように見つめてくる茨木を見て、うちはますます笑みを深めた。

 

(ああ、本当におもろいなあ)

 

茨木がうちを殺すと言い切った。うちよりも旦那はんを選んだのだ、その事が面白くて面白くて込み上げてくる笑みをうちは隠しもせんと笑い続けるのだった。

 

 

 

 

~心眼視点~

 

 

美神達には悪いと思っているが、この異界は横島にとって非情に都合のいい物だった。人造神魔である紫、ベリアルとネビロスの娘のアリス、龍神族の天才児天竜姫、そして天狗として英才教育を受けていた天魔の4人が作り出した異界は正直に言えば妙神山の結界よりも遥かに強力な結界に覆われた次元の狭間と言えた。

 

「うー……」

 

「はい、あーん」

 

「う、うーあー」

 

人参を食べたくなくて口を閉ざしていたが、横島に口に運ばれて嫌そうに人参を食べている姿は子供そのものだが、次期天界と天狗界の長になる存在の天竜姫と天魔のポテンシャルはやはり凄まじいものがある。

 

「美味しいのに」

 

【私も人参は好きですよ!】

 

「アリスちゃんとリリィちゃんは好き嫌いが無くて偉いなー」

 

頭を撫でられ気持ち良さそうに目を細めているリリィとアリスに対抗するようにうーうー唸りながら人参を頬張ってる姿を見ながら、この異界がどんなものか考える。

 

(魔界とは自由に行き来出来る事、それと叱られるから東京には行ってないが紫達なら東京に向かう事も可能だろう)

 

では何故横島が結界の外に出れないかと言うと、これも予測は付いている。横島と何時も遊びたいという子供ならではの我が侭が無意識に横島を異界の外に出ることを拒んでいるのだろう。ここまでの自由度があり、神魔でも認識出来ない異界となり、更にアリスたちが拒めば外に出ることも叶わないという性質を考えると横島を守る事も、そして横島の敵対者を閉じ込める事も可能と応用力が桁違いに高い異界だ。ここまでの物となると最上級の神魔でさえも作れない全く新しい術式の世界と言えるだろう。

 

「みむみむ」

 

「うきゅー」

 

「はいはい、チビとモグラちゃんもあーん」

 

「みむう♪」

 

「むふー♪」

 

そしてチビ達が育つにも適した世界であり、アリス達が望めばどんな場所にも拡張出来る……。

 

(この世界は横島に必要だな)

 

この世界を放棄するのは余りにも勿体無い、横島の魂の状態も驚くほどに安定している事を考えればこの世界から脱出する事は忘れてはいけないが、この世界をいかに活用するかを考える事が重要なのだと私は思っている。

 

「お、美味しいよ?」

 

「そっかそっか。良かった良かった、おかわりも沢山あるからな」

 

「う、うん!」

 

それに何よりも横島が心からの安堵の笑みを浮かべているのが良い、悲壮感に満ちた顔よりもこの穏やかな表情をもっと見る為にはこの世界が必要不可欠と言うのが私の出した答えであり、外に出れば烈火の様に怒るであろう美神達をどう説得するかが私が今考えているすべてなのだった……。

 

 

 

 

リポート15 不思議の国の横島君 その3へ続く

 

 

 




レミリアが出たので妹のフランもINしました。後は東京側はフォーリナー3人娘の正体に思い悩み、そして酒呑は全部ぶっ壊しても良いかなあと思っているとほのぼのしていても爆弾が設置される横島となりました。次回は完全にキャンプのような話でわいわいとやっていこうと思いますので、次回の更新もどうかよろしくお願いします。


PS

30連でティアマトママをお迎えできました。
でも種火とQPがないので育成出来ないZE☆
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。