弊ウイポ世界の競馬掲示板の妄想   作:佐月檀

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 どうしても書きたかった。本当に反省している。


三代目ビッグレッド編 幕間その三 夢の戦い・ダート2000m

 ――ここは……どこだ?

 はたと気がついたときには、柴義富はイージーゴアに乗り、ゲート入りを済ませていた。

 義富は一切状況が掴めずに混乱した。

 なぜなら、先ほどまで義富は自室で眠っていたからだ。

 目が覚めればいきなり己のお手馬に乗っていて、さらにレースが始まる前だという。義富を混乱させるには十分すぎる内容だった。

 ――ええい! こうなればなるがままよ! 馬場はダート、距離は2000m、か。ケンタッキーダービーと同じようなものだな。

 一度頭を冷やして、義富は馬場と距離、そして他馬の分析を始める。

 

 ――四頭立て――とても少な――。

 

 と、脳内に情報を巡らせるうちに、ガチャリという音を立ててゲートが開き、イージーゴアと赤毛の馬がやや出遅れる形で火蓋が切られた。

 慌てて義富は手綱を握り直して、イージーゴアを最後方に位置取らせる。

 

『さあ、始まりました。ダート2000m、■■■■■■ダービー。逃げていくのは最内枠一番ジャスティファイ。四番人気です。その後ろには二番アメリカンファラオ。こちらは三番人気』

 

 ――アメリカンファラオ? ジャスティファイ? なんだ、その馬は?

 そんな疑念が義富の頭にこびりつくも、今は『紅蓮の怪物』を勝たせるために振り払う。

 アメリカンファラオ、ジャスティファイという二頭は超ハイペースといっていいほどの速さでダートを駆け抜けていく。

 早めに仕掛けなければ間に合わないかもしれない。そんな考えが義富の脳裏によぎった刹那。

 

 

 赤毛の巨躯が音速に等しい末脚で、二頭を瞬く間に抜き去った。

 

『ここで一番人気――セクレタリアトが先頭に躍り出たッ! まだ800mもあるぞ!』

 

 今、この瞬間――義富は確信した。してしまった。あれに手も足も出ずに負ける、と。

 だが、だからこそ、だからこそだ。

 義富は知っている。窮地に陥れば陥るほど、イージーゴアは強くなる。

 今までで一番力強く、鞭を三度振るう。

 

「なあ、イージーゴア! 楽しいなぁ!」

 

 イージーゴアが、一瞬でアメリカンファラオ、ジャスティファイを躱す。

 

「俺もこういう窮地では、勝たせ甲斐があるって――もんよッ!」

 

 もうわけもわからず、ただがむしゃらに手綱を押し上げる。

 

『おっと!? イージーゴアが疾風のように加速、怒涛の豪脚でセクレタリアトに迫る! 残り200m! イージーゴアとセクレタリアトとの差は二馬身ほど! 残り50m――並んだ並んだッ! 二頭並んでゴールインッ!』

 

 義富は左手を挙げて、ガッツポーズを取る。

 と、そんなとき。

 

 

 空が、ダートが、ガラスのようにひび割れていく。

 しかし義富とイージーゴアは至って冷静に、赤毛の馬――セクレタリアトのほうを見向く。

 

 ――夢とはいえ、楽しかったぞ! 誇れッ、お前たちは伝説に並んだッ!

 

 セクレタリアトが天に嘶く。それと同時に、世界は砕け散った。

 

 

 

「――ハッ!?」

 

 義富は冷や汗を拭いながら、目を覚ます。

 起き上がって、手を握ったり開いたりしてみる。

 

「……夢、か?」

 

 しかしその手は、どこか一段と力強かった。




 ――データがアンロックされました。



 ――伝説『赤き怪物』を破ったことにより、柴義富の騎乗技術が上昇しました。
 ――称号『怪物を喰らいし怪物』が登録されました。

シーザスターズが目指すレースは?

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