交流当日。俺たちはバスで昊陵学園へとやってきた。既に何人かの生徒たちがゾワゾワしながら俺たちを見ていたが、それはそうだ。護衛にクローンたちを引き連れているからな…
アナキン「よしみんな!点呼が終わったら体育館へ向かうぞ?まず昊陵学園との交流会をやる。ランチの時間だ。」
そう言ったアナキンことスカイウォーカー先生がみんなに指示をする。実は昨日の夜、千冬先生が風邪をひいてしまったらしく、俺たちの組と昊陵学園の教師代表代理をアナキンが任されることになった。
ケノービさんは凄く心配していたらしいが…大丈夫だろうか?
月夜「アナキン、緊張してるか?」
アナキン「当たり前さ。それに例の犯行予告の件もある。」
アソーカ「大丈夫よ。マスターケノービがアナタが私に教えたように教えれば大丈夫だって。」
アナキン「それは君の時の場合だろう?今回は月夜たちもいるんだ。」
月夜「はいはい…分かったよスカイウォーカー先生…だけど忘れるなよ?あの手紙のことが本当に起きれば双方の生徒が巻き込まれる可能性がある。」
アナキン「分かってる。だからこそレックスたちも寄越したんだろう?」
嫌な予感も感じながら俺たちは昊陵学園の生徒たちと交流することになった。しかし、うちの学園の生徒で1人ソワソワしている者がいた。
永倉伊万里。夏休み中のアメリカ解放戦が終わったあとの二学期から突然と転校してきた子だ。
昊陵に来てから彼女の精神が乱れている気がする。アナキンやアソーカから見ればフォースってところだろうか?
月夜「アソーカ。」
アソーカ「アナタも気づいた?」
月夜「あぁ、伊万里の様子がおかしい。」
アソーカ「アナキンに伝える?」
月夜「いや、いきなり伝えたら逆に警戒される。ここは俺とアソーカで彼女にコンタクトを取るとしよう。」
アソーカ「わかった。」
こうして俺とアソーカは伊万里の隠していることを話すために彼女へ近づき、話しかけた。
月夜「伊万里、少しいいか?」
伊万里「月夜くん。明日奏ちゃんもどうしたの?」
アソーカ「少しアナタに聞きたいことがあるの。3人で話しましょう。」
月夜「ここだと他の生徒の目に映る。場所を変えよう。」
そう言った俺は近くに停めていたニュー級攻撃輸送シャトルの中に彼女を入れて話した。
伊万里「どうしたの?こんなところに私を呼んで…」
月夜「伊万里、今日のお前は変だぞ?他のみんなは気づいていないが、さっきから俺やアソーカから見たらソワソワしてるように見えた。」
伊万里「…」
アソーカ「いったい何があったのか教えて?私たちが力になるから。」
伊万里「月夜くん…明日奏ちゃん…わかった。話すね?」
伊万里は少し深呼吸をしてから俺たちにソワソワしていた経緯を話した。それはあまりにも衝撃的な内容だった。
月夜「学生だった?ここの?」
伊万里「うん。でも入学したと同時に退学したんだけどね?」
アソーカ「どういうこと?」
伊万里「この学園、入学式が終わったあとのバトルロイヤルで生徒を決めるの。」
月夜「(なに?)」
どうやらこの学園の入学式には終わった直後にバトルロワイヤルでデュオを決めるというルールがある。
彼女は入学した際知り合った九重透流とたまたま隣に座っていたことで戦う羽目になった。
バトルロワイヤルの途中で透流が手加減してしまっていることを見抜いた彼女は本気で来いと言った結果、彼をガチにさせてしまったそうだ。
伊万里はそんな九重透流にそのまま敗北して学園を追われるハメになったとのこと…
理不尽過ぎやしないか?
月夜「なるほど… 昊陵学園に狙われてるんじゃないかと?」
伊万里「そうなんだ…それも透流や他の子にも…」
月夜「なら俺たちに任せろ。何とかしてやる。」
伊万里「本当に?」
アソーカ「えぇ…でも、この状況をまずアナキンに伝えないと。」
そう言った俺たちは今日の交流授業を終えたあとにアナキンを呼び出し、伊万里の件を話した。
アナキン「なるほど…かえって警戒されないか心配なんだな?」
月夜「もし本当に彼女を交流会相手の生徒として受け入れるなら普通に話すことは可能だとしても、そう簡単に上手くいくことができない。」
アナキン「なるほど…わかった。なら僕が九重透流の担任に話をつけるとしよう。」
アナキンがいてくれて助かった。いや本当に助かったよスカイウォーカー。
そういうわけで俺たちは九重透流の担任と会うことになった…
のだが…
月夜「……」
アソーカ「……」
伊万里「……」
璃兎「ハロハローIS学園の優秀の生徒のなかでもエリートと呼ばれた生徒たち〜!私に用事があるんだよねぇ〜?」
月夜「アナキン、お前ついに目覚めたか?」
アナキン「んなことあるかっ!最初は僕も目を疑ったよっ!」
そんなアナキンでさえも唖然とした九重透流の担任は俺の予想を大きく上回る見た目だった。胸の部分が大きく空いたメイド服とウサ耳付きのカチューシャを普段着として着込んでいるどこからどう見ても教師には見えない生徒が俺たちの前に現れたのだ。
それを見たアソーカは両手で自分の頬を叩き、伊万里は頭に手を抱えて混乱していた。そして俺は苦笑いである…
月見璃兎。昊陵学園の教師で同校のOGの1人。九重透流ら1年生の担任を務めている。しかもこんな見た目で珍妙な発言をして生徒を振り回すぶりっ子キャラを振る舞っているとのことだ。
もう一度言おう。昊陵学園の教師で同校のOGの1人だ。
アソーカ「こんな人が学園の教師なの?」
月夜「アソーカ、あまり怒らせない方がいいぞ…プロフィールを見させて貰ったら…まぁ、ぶりっ子キャラは表向きの顔に過ぎない。コイツの本性は好戦的なサディストだ。」
伊万里「え?そうなの?」
アナキン「千冬からは聞いてはいたが、まさか本当だったなんて…」
璃兎「ごめんねスカイウォーカーくん♪私はこの学園とある契約を交わしてこっち側に付いてるんだよ〜♪」
色々と理由があるんだなコイツにも…なら、もう一人の主役にも登場してもらおうか。
月夜「アンタもいるんだろ?昊陵学園の理事長さんよ?」
そう言って俺たちの前に現れたゴスロリ衣装の幼い女の子。この子が九十九朔夜。まだ10歳なのに昊陵学園理事長を務め、ドーン機関に所属する遺伝子工学者でもある少女だ。
アソーカ「この女の子が…理事長!?」
月夜「信じられないだろ?俺も予想をぶち壊されたよ。ま、会うのは5年ぶりかな?」
朔夜「お久しぶりね?月夜。メイダー騒乱の時以来かしら?」
アナキン「知り合いなのか?」
月夜「まぁな…ま、コイツだけが知り合いじゃないけどな…」
朔夜「あら、まるでふくみがある言い方ね?《あの子》がアナタに会いたがってたわよ?」
月夜「リーリスも俺が来ることを嗅ぎつけていたのか…はぁ、アイツらしいな。」
伊万里「ね、ねぇ月夜くん教えてよ?どうしてこんなにも昊陵学園に知り合いが沢山いるの?」
朔夜「あら、アナタこの御三方に話してないの?例の異名のこと。」
月夜「ずっと隠し通すつもりだったけど、今回の依頼の件で隠すことはできないだろうと思ってさ…」
朔夜「まぁ、十中八九そうだろうとは思ってたわ…彼はね?有名な狩人なの。」
アソーカ「か、狩人?」
月夜「あぁ…メイダー狩りのな?」
アナキン「メイダー…」
月夜「それで?依頼を出したのは俺がIS学園にいることを事前に分かっていたからか?」
朔夜「それもそうだけど、もっと厄介なことが起きたの。」
月夜「厄介なこと?」
朔夜「えぇ…Kのことは覚えてる?」
月夜「ケヴィン=ウェイフェアのことだろう?」
エドワード=ウォーカーこと
子供時代、彼の兄であるライアン=ウェイフェアが何者かに殺されたことがキッカケで九重透流の他人を守るという考えが気に食わないらしく、幾度となく彼を付け狙っていたそうだ。
透流に2度も敗北したあとは学園地下に拘束されたが、何者かに体を左右に切断されて殺されたそうだが…
朔夜「そのKが生きていたのよ…」
月夜「……」
璃兎「予想外だろ?あのアイツが生きていたんだぜ?」
その予想外な情報はあの璃兎の本性を顕にするぐらい衝撃だった。
月夜「その蘇ったKの背後に黒幕がいるとお前たちは考えてるんだな?」
朔夜「えぇ、私も璃兎もそう予想してる。」
璃兎「ま、アタシらの依頼はその犯行予告とこのK復活の理由が繋がっているかどうかだ。その正体をお前たちに暴いてほしい。」
月夜「わかった。任せてくれ。」
一方…
ファズマ「ここが昊陵学園ですか?」
狼亜「あぁ、犯行予告の話は聞いたな?」
ファズマ「既に部下へ警戒させています。」
狼亜「気をつけろよ?何が起きるか分からない。」
ファズマ「はっ!いいかお前たち、周囲に怪しい連中がいないか確認しろ。もし見つけたら私か狩剣総帥に報告だ!いいな!」
「「はっ!」」
オルネ「総帥だなんて…いい趣味してるわね狼亜。」
狼亜「ギデオンに洗脳されたストームトルーパーたちを目を覚まさせて正解だった…それに俺たちの目的はエンパイアオーダーやグレフトクの行動だ。アイツらもここのことを聞きつけてるかもしれない。」
オルネ「でも大人数ではいかない…そうでしょう?」
狼亜「あぁ…くるとしても幹部だろうな。」
次回
・総指揮官vs異能な焔牙の使い手