朔夜と璃兎に今後のことを話した俺は体育の授業をしていた。昊陵学園の生徒は精神力によって武器を作る能力を持っている人間が通うらしいが、その授業も一筋縄ではいかなかった。
璃兎「ほらほら!どーした!IS学園の生徒にみっともないところ見せて楽しいかお前ら!」
透流「アンタが勝手に振り回してるだけだろ!また俺たちにフルマラソン並の1周4キロを走らせやがって!やっぱりアンタは鬼だろ!」
璃兎「鬼じゃないってば!ウサギだもーん!」
透流「このウサギぃ!」
月夜「(´・ω・`)」
透流は授業をサボったらしく、フルマラソンをされているらしい。あれがウサギの皮を被った鬼か…鬼畜すぎるだろ。そんな彼を見て俺は頭を抱えているが…
璃兎「おい月夜、お前さ?透流と1回戦ってみたらどうだ?」
月夜「俺が九重と?」
璃兎「やってみる価値はあると思うぜ?なぁ、九重!」
透流「え?」
本来は武器を象る《焔牙》が防具として具現して異能イレギュラーの異名を持った九重透流…
確かにアイツとの戦いは経験になるだろう。なら…
月夜「分かった。やってみよう。」
璃兎「よーし!そうでなくちゃ!透流、コイツと模擬戦をしろ。たまには別の学園の生徒と対決するのも面白いだろ?」
月夜「(さてと…異能の実力はいかほどか…お手並み拝見といくか。)」
俺は新しいライトセーバーを取り出して起動。周りにいる昊陵学園の生徒たちも続々と押し寄せてきた。
生徒「ねぇねぇ!IS学園の生徒と透流くんが決闘するんだって!」
生徒「本当だ!いこう!いこう!」
なんか、みんな凄い目で俺を見てるなぁ…これはアメリカ解放戦の時ぐらい本気を出さないとマズイな…
透流「悪いが、容赦はしないぞ?」
月夜「こっちもだ。俺もこんな機会は滅多にないからな?」
俺が手に持っているライトセーバーを見てアナキンとアソーカは目を見開いた。なにせ、俺の使っている物はなかなか特異な代物だからだ。
アソーカ「ねぇ、月夜の使ってるライトセーバーの形、あれもしかして…」
アナキン「あぁ、ドゥークーの使っているものと似ているな。」
カーブド=ヒルト・ライトセーバー、別名はデュエリスト・セーバーと呼ばれるこれはクローン戦争時にダース・ティラナスとしても知られるドゥークーや、彼に師事したアサージらが用いた柄が下向きに湾曲しているライトセーバーだ。
透流「(あれが噂に聞いているクローン連合軍の総指揮官…一体、どんな戦い方を…)」
このタイプのライトセーバーは対セーバー戦に特化した伝統的なライトセーバーの作りで、湾曲した柄によって片手持ち時の取り回しの良さを高める意味を持っている。
月夜「いくぞ!」
重心も普通のライトセーバーとは若干異なる。
軽く握ることや力加減を変えるだけで振り幅が変わるから、相対した相手に光刃の長さを誤認させたり斬撃のキレを増したりといった利点がある。
ドゥークーのはスイッチを押すことで瞬時に光刃を短縮できる機能が備わり、ヴェントレスのは二刀流でこのタイプのを2本も使い、さらにはそれを合体させてs字型のダブル=ブレード・ライトセーバーとしても使用できる。
攻撃の防御には向いていない形状で、ブラスターによる被弾が多いのと形状故に両手で握るには不都合も多く、鍔迫り合いからの力比べに持ち込まれるのも苦手だが、それでもこのセーバーには浪漫がある。
俺はドゥークーからこのタイプのライトセーバーの作り方を教わり、自分なりに変えて造ったのだ。
月夜「そこだ!」
透流「くっ!」
俺自身は透流の弱点を見据えながら、フォーム2:マカシで攻め続ける。だが、アイツもいつまでも押されているわけではない。
透流「そこかっ!」
俺に向かって楯が纏っている左腕で殴ってきたが、俺はそれを避け切る。どうやらアイツも普通の人間ではないな…
月夜「踏み込みがあまい。その楯を武器に使うならもっとストレートでいかないと!」
透流「なにをっ!」
透流を煽って、闘争心を奮い立たさて俺は彼の攻撃を次々とライトセーバーでいなしたあとに攻めていく。そんな俺の煽り姿を見たアナキンとアソーカは…
アソーカ「ねぇ、月夜…もしかして私たちの影響受けてない?」
アナキン「まっさか〜…そんなことはないさ。たぶん…」
アナキン&アソーカ「アハハハハハハ…」
みやび「なにあの2人…凄く仲がいいけど…」
巴「さ、さぁ…」
葵「(それにしてもあの闇川月夜…IS学園の中で織斑一夏と並ぶ唯一の男子生徒とは聞いたが、あれほどの実力があるとは…いったい何者なんだ?)」
観客の生徒が俺の腕前に驚きを隠せないでいるなかで、俺は透流の右足を左足で躓かせた。そして彼の顔面に向かってライトセーバーを向けて、こう言い放った。
月夜「勝負あったな。」
透流「へへ……流石は2人目の男性IS適合者、実力は伊達じゃないな?」
アナキン「アイツ、ドゥークーからもライトセーバーの技を教えてもらったみたいだな?」
アソーカ「そうね…でも、フォースを持たない月夜がどうしてこうも…」
アナキン「さぁな…何か理由があるんだろうよ。」
一方、その試合を外で見ていた狼亜は…
狼亜「ドゥークーが余計な入れ知恵を教えたか…ま、俺には関係ないが。」
ウィルティ「そのドゥークーから剣技を教えた私も彼が余計な知恵を貰って困っていたんだがな?」
学園の警戒に勤しんでいた狼亜の前に現れたウィルティを見て彼は警戒し始める。
狼亜「何をしにきた?」
ウィルティ「さっきから胡散臭い魔力を感じてね?カフカに聞いたところ、我々の知らない組織が君たちの周りを彷徨いているそうだ。」
狼亜「なるほど…さっきから鉄クズの臭いがしたのはそれが理由か。」
ウィルティ「お前は鼻と耳だけが母親譲りだからな…あとは人間の容赦だけだ。」
狼亜「はっ、相変わらず人を煽るのが好きなようだ。」
ウィルティ「そういう君はここで何をしている?まさか、IS学園に連んでいるんじゃないだろうな?」
狼亜「俺も理由がない状態で入ったわけじゃない。」
ウィルティ「なに?」
狼亜「独立別働隊『ガルフトライガード』、クローン連合軍の総指揮官である月夜の指示を貰わずに、俺が独断で指揮をする民間軍事会社のような組織だ。クローン連合軍の所属とは表では書いてあるが、実際は裏で悪事を起こそうとしている輩を見つけては上に報告…その後は独断で殲滅や救出を行っているのさ。」
ウィルティ「ヤツと何かしらの契約をしたのか?」
狼亜「あぁ…お前たちエンパイアオーダーと、クローン連合軍の橋渡しをな?」
ウィルティ「なに?」
狼亜「月夜はある理由で学園浮遊都市・ミストガンへ向かう。そこで空戦魔道士の1週間限定生徒になっている間、お前たちと会議をしたいらしい。」
ウィルティ「まて。その様子を見る限り、会議は私たちだけじゃないだろう?」
狼亜「頭がよく冴えるな…そうだ。この会議は3組織合同会議だ。」
ウィルティ「合同会議…ということは最後の組織はグレフトクか!?」
狼亜「あぁ…色々と理由があるんだ。これにはな?」
ウィルティ「その理由がちゃんと正しいものだといいけどな…」
狼亜「この招待状を渡す。時間や執り行う場所がそこに書かれてあるから、よく見ておいてくれ。」
ウィルティ「わかった。」
そう言ったウィルティはその場から立ち去っていった。
オルネ「でも驚いたわ。月夜がまさかあんなことをするなんて…」
狼亜「アイツの気持ちが分かるよ。1人の軍が複数の組織を相手にするのは限界があることを…なら、似ているような目的があるエンパイアオーダーとグレフトクを仲間にすれば、帝国もドミニオンも怖くないって考えたんだろうよ。」
オルネ「仮面ライダーにも変身してライトセーバーも使える…さらにはクローン連合軍の総指揮官…彼には頭が上がらないわね?」
狼亜「だな…」
次回
・懐かしき友 懐かしき敵