The great Great GREAT Doctor is Me !   作:東京<アズマ キョウ>

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◆エッグマン帝国建国記1章:【テラ】大気圏上空~新拠点建設まで


IR-02.知られざる大地

1096年09月04日。

 

◆惑星【テラ】大気圏上空・スペースコロニー【アーク】内研究施設◆

 

 ワシの名はDr.エッグマン。世に並ぶ者の居ない天才科学者じゃ。

 

 未知の惑星の軌道上に転移してから1日経過した。

 

 【アーク】とエッグマン艦隊、就航直前じゃった最新型万能無敵空中要塞【エッグキャリアー】の三番艦改などのワシと共に転移してきた物に不具合がないかを点検していたが、艦隊のほうには問題ないものの【アーク】については防衛システムに関係する設備群とエクリプスキャノンに関する設備が損傷を受けておった。

これらは【アーク】の中でも特にエネルギー絡みの精密な動作が要求される設備であるため、転移時のエネルギー乱流で強くダメージを受けたようじゃ。

 防衛システムはともかく、エクリプスキャノンの修理については当分かかりそうじゃわい。

 

 不幸中の幸いで転移にはワシが建設を計画している【エッグマンランド】の首都【エッグマンシティ】建設用の工事プラント船【エッグプラント】や、ソニックに破壊され地上にあるはずの惑星型基地【デスエッグ】の残骸に加えて地上に建設しておった基地群もどういうわけかそっくりそのまま巻き込まれて宇宙に漂っていたため、回収してデスエッグの資材と共にエッグプラントの工廠を用いれば防衛システムの最低限の復旧は可能じゃろう。

 

 1日かけての宇宙空間スキャンの結果、隕石以外のスペースデブリは殆ど見られなかったので隕石迎撃さえ戻れば安全じゃ。

 

 但し、この惑星に漂う隕石やスペースデブリには時折高エネルギー反応を示す個体もあるようじゃから注意せねば。

うまく回収できれば、【アーク】の【カオスエメラルド】や【Ee】シリーズをサポートする予備エネルギーになるやもしれん。

 

◆◆◆

 

1096年09月05日。

 

◆惑星【テラ】大気圏上空・スペースコロニー【アーク】内研究施設◆

 

 惑星大気圏下に投下した監視ロボットからの観測でこの惑星については何らかの文明が存在していることは既に確認済みじゃ。

 

 地表を見る限りは【セントラルシティ】や【ステーションスクエア】ほどではないがある程度の規模の都市はあるようじゃ。

その割には都市の数が少ないようにも思えるし、地上の開拓規模に反して強度のある電波が局所的にではあるが飛び交っておるようじゃ。

ひょっとするとこの惑星では宇宙開発やメガポリス化よりも電子技術を優先したか、或いは地表ではなく地下に大都市を建設しているのかもしれん。

地表に空いている土地が多いようなら、我がエッグマンランドの建設はとても簡単に進められるじゃろう。

 

 ただ少し気になるのが、一部の都市座標が昨日の観測結果と比べて僅かに移動している点と、移動している都市周辺で発生している大型台風から宇宙空間に漂う隕石と同じ周波数のエネルギーを検知した点じゃ。

加えて都市からも類似性のあるエネルギーを検知したことから、この惑星にはワシらの母星とは異なるエネルギー法則が存在しているのかもしれん。

 

◆◆◆

 

1096年09月06日。

 

◆惑星【テラ】大気圏上空・スペースコロニー【アーク】内研究施設◆

 

 惑星地表に見える生活居住圏と思わしき場所の中にエネルギー反応が乏しい山岳の町があったため偵察ロボットを降下させてみたが、町の大半が土砂に埋もれていることからどうやら土砂崩れによって町が滅びたようじゃ。

町の周辺にはスクラップ状態の掘削機と思わしき重機が転がっており、恐らく土木作業中の事故で町一つ無くす羽目になったんじゃろう。

ワシのロボットであればマグマが側に流れようとも耐えるのだからやはりワシは天才じゃな。

 

 放棄されてから時間が経っておるようで生活痕等は余り残っておらんかったが、この惑星の文明レベルを調査するのと鉱山を再利用するための基地にするには問題なかろう。

ここからワシは惑星を超えた大帝国の一歩を踏み出したということじゃ、胸が高鳴るわい。

 

 にしても、この土砂にも以前観測したエネルギー反応が多数検知できる辺り、この惑星ではあのエネルギー性物質が広く散らばっておるようじゃ。

微量ではあるが大気中にも含まれおるしの、或いはここがその鉱山だった可能性がある。

この惑星では一般的に存在しとっても異星人たるワシにとっては有害物質かもしれんから要注意じゃな。

調査隊をアジトから【アーク】に戻す時は一旦エッグマン艦隊の戦艦内で念入りに除染してからにせねばならん。

【アーク】は宇宙にあり且つ無菌状態を維持しておるから汚染などされてはたまらん。

 

 それに何というか、あのエネルギー性物質は何となく一癖あるとワシの冴えた頭脳が囁いておる。

まぁ急がんでもエネルギー問題自体は当分はどうにかなっておるから未知のエネルギー性物質についての研究はじっくりやれば良かろう。

この惑星の生活圏からあのエネルギー性物質について何かしらの情報が得られるかもしれんしの。

 

 今はまず、この廃町を整備してワシの拠点にすることから始めよう。

そのためには地盤の確認と近くの鉱山で利用できるものがないかを調べんとな。

仮に採取できる鉱石が完全にワシの知らない物であれば分析してからでないと使えんし、資材の持ち出しで施設を建設しなければいかん。

 

 ……いや、そもそもしばらくはワシのロボット達のステーションや修理にはどうせデスエッグの資材を使うのだから基地の稼働を第一に考えるならとっとと資材を下ろしてしまうほうが早いか。

 

 よし、付近一帯の調査と危険勢力への制圧用に我がエッグマン軍団を1個大隊降下させよう。

ひとまず安全だと判ったらいよいよワシも惑星に着陸しよう。

 

 完全に未知の惑星、それも文明すらありそうな所に上陸を果たすとはやはりワシは選ばれた存在なのだな!

 

◆◆◆

 

1096年09月13日。

 

◆惑星【テラ】地表・地上基地建設地付近の荒野◆

 

 ワシの名はDr.エッグマン。

 今正に2つの惑星を跨いで帝国を築かんとする空前絶後の天才科学者じゃ。

 

 廃町の安全を確認してから一週間が過ぎ、派遣したロボット隊によって着陸可能なポートを建設できたとの報告を受け、いよいよエッグキャリアーを降下させていた時、ロボット達の一部から通信が途絶えたとの信号が入った。

 

 現地の武装集団や敵性生物に襲われた際に発する通信は確認できなかったので何らかの事故に巻き込まれたのだろうが、どうせならワシ自ら現場を確認しようとロボットの増援を連れてエッグキャリアーと共に地表に降りることにした。

無論搭乗機はガンキャノンと拡散ホーミングミサイルを搭載した戦闘用『エッグモービル』じゃ。

加えて空気中の粉塵を防ぐために据え付けたワシ謹製の防塵フィルターは正常に稼働しておる。

 

 さて、ロボットの通信が途絶えたのはこの辺りじゃが、特に落盤も戦闘痕も見当たらな……何じゃあの塊は?

 

◆惑星【テラ】地表・地上基地建設地付近の荒野◆

 

 やれやれ、どうやら行方不明のロボット達はこの惑星の原生生物に群がられて通信機がやられたようじゃな。

厳密には攻撃されとった訳じゃなく全身にペタペタとくっつかれておったようじゃ。

鉱物性物質や金属類を摂取して外殻に利用するタイプの生物のようじゃから狙われたのかもしれんの。

 

 しかしこんな生物にもあのエネルギー性物質が検知できるとは。

 

 まぁ見た目通りコイツには金属系物質やエネルギー性物質で主成分を成す外殻を作っておるから当然じゃな…殻というには体内から突き破って出ているように見える辺りやはりこの物質は危険なんじゃなかろうか。

とりあえずこの生物を『イシツムリ』と名付けておこう。

 

 さてこのイシツムリ、いざワシのロボットにくっ付いていたのを撃ち抜いてみた所、一斉にワシ目掛けて襲いかかってきおった。

 まぁ元が鈍足な上にエッグモービルは小回りが利き、脚部にはホバリング用のブースターも付いておるから避けるのは容易いことじゃがな。

無論返り討ちにしてやったが、奴らは倒されるとあっという間にその身を残らず消え去ってしまった。

初めワシは錯覚か透明化などで逃げられたかと思ったが、エッグモービルが極めて短時間だがイシツムリの消失時に高度のエネルギー波を発散したのを検知したことから、どうやらあのエネルギー性物質がイシツムリを一瞬で吹き飛ばしてしまったようじゃ。

ワシのガンキャノンによる攻撃がイシツムリの各所に散らばるエネルギー性物質に反応して一気に燃焼、発散したのじゃろう。

 

 イシツムリが小型の生物とはいえ、一気にエネルギーの連鎖反応紛いの現象を引き起こした挙げ句に本体を消し炭にしてしまうとは……この物質は厄介な性質のようじゃな。

あと、イシツムリが吹き飛んだ場所には極小質量ではあるが純度の高いエネルギー性物質が残っていたためこれを厳重に密封の上で基地に建造予定の新設ラボにて分析、調査するとしよう。

【アーク】に持ち込んだ際に【カオスエメラルド】のエネルギーに反応して爆発などされてはたまらんからな。

 

1096年09月20日。

 

◆惑星【テラ】地表・エッグマンランド新地上基地◆

 

 廃町の再利用は順調じゃ、これより町はワシの手で偉大なる復活を遂げるのだ。

名前を【エッグマンタウン】と名付けよう。

土砂に埋もれておらん家屋については除染の後再利用するとして、土砂崩れで全滅しているエリアはワシのロボット達に命じて土砂を撤去させた。

埋没した家屋や施設に人間の死体が見当たらん事から住民の避難は上手く行っていたようじゃ。

 

 そうして空けたスペースにこの惑星で研究を行うためのラボとロボット用メンテナンスドック、【アーク】と町を繋ぐ物資パッド、町のエネルギーを担うためのエネルギーリアクターを設営した。

エネルギー源はGUNのカオスドライブを【アーク】から山ほど回収しておるからそれでしばらくは保つ。

稼働が進めばバッテリー式に切り替えてエネルギーを備蓄すればエネルギー問題についてはほぼ問題なくなるじゃろう。

【Ee】シリーズや【カオスエメラルド】はおいそれと持ち出すことは出来んが、カオスドライブなら【アーク】に製造プラントが設置されておりこの惑星における巨大恒星、いわゆる太陽と同性質を持つ恒星の光を利用して発電・稼働中なので直近のエネルギー問題については何ら心配は要らん。

 

……50年前から人工カオスの動力源となり現行のGUNにも引き続き採用されているカオスドライブといい、設計図が隠されていたお蔭で再現できた治療用カプセルといい、ワシの爺さん『ジェラルド=ロボトニック』は類を見ない発明家であり科学者じゃったと痛感させられるわい。

 

 晩節は『Project:SHADOW』を巡る出来事の顛末で狂人となり【アーク】落としや『バイオリザード』といった暴挙に及んでしまったが、それでもワシは爺さんこそがワシに並ぶ最高の科学者じゃと断言できる。

 

 我がエッグマンランド完成の暁にはワシの偉大なる帝国史の前日譚として『ジェラルド=ロボトニックの軌跡』を語りたいものだ。

 




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