因縁の相手は階段   作:さくらいJAN

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19話 エニエスロビー編&ゾロ視点

 

 

 

 

○月〇日

 

 

 

 

 

 

 

しぶしぶ青雉の命令通りにウォーターセブンに到着。

CP9のスパンダムと合流した。

既に青雉からバスターコールの蝸牛を貰っているようだ。

ぶっ壊してやろうかとも思ったけどスルー。

あの流れもルフィには必要だ。

 

なんか私を戦力としてめっちゃ活用しようとするので拒否。

私の役目は麦わらの一味の相手だけだと。

めっちゃ怒った。

 

君の手駒で私を倒せたらいう事聞くよ、と伝えたらブルーノをけしかけられた。

そいつドアドアありきだろうに。

 

当然一撃だ。

最近私のボディブローも磨きがかかってきたな。

 

ビビるスパンダムをしり目に寝転がってジュースを飲む。

久々にゆっくりするか。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○月〇日

 

 

 

 

 

 

 

忘れがちだが、私は民衆のヒーローなのだ。

どの島に行っても歓迎される。

良くも悪くも。

 

だが、今回は顔を見られるわけにはいかない。

よってひきこもる。

 

ああ、暇だ。

早く海列車に乗りたいな。

 

 

 

 

 

 

 

○月〇日

 

 

 

 

 

 

 

ロブ・ルッチとカクが仕事を終えて帰ってきた。

2人とも手傷をおっていた。

六式に初見で対応したか。

やるねえ。

でも負けたのは頂けない。

 

ルフィは抜けてるとこあるし、それも魅力だが、、、

ゾロは尻上がりだからなあ。

見ていてハラハラするよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

○月〇日

 

 

 

  

 

 

やっと出番がきた。

ゾロが原作のギャグ展開も避け、カクを真っ向勝負で瞬殺。

ジャブラはそれを見て鍵を置いて逃走。

 

そのままゾロはルフィの手助けに行こうとしていたので妨害した。

 

少し動揺していたようだが、海賊と海軍。

これも運命かと納得して、構えた。

心なしか顔が嬉しそうだ。

 

いいねえ、私もうれしいよ。

偶然だが、ゾロに圧倒的実力で勝てるのは、このタイミングが最後だろう。

どれ、ちょっとつまみ食いだ。

 

 

せっかくだから楽しもう、ゾロ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ロロノア・ゾロ視点】

 

 

 

 

 

 

カクとかいうウソップもどきを倒した。

キリンになってたことにはビビったが問題ない。

 

素早く動く技術も空中でジャンプする技術もくいなが使っていた。

その上で、18歳の時のくいなの方がカクより強かった。

俺はそんな化け物と何年も修行していたんだ。

負けるわけが無い。

 

 

さて、ルフィの相手は強そうだったな。

足止め食らってるだろうし、俺がロビンを助けに行くか。

受け取った鍵を持って走り出そうとすると、

目の前にあいつがいた。

 

 

「ごめんね、ゾロ。

ちょっと逆らえない命令でさ。

私もサイファーポールは嫌いなんだけど、

まあゾロと戦えるなら悪くないかなって」

 

 

刀は鞘に納めたまま。

だが、一瞬でも気を抜くとやられる。

俺はそれを嫌というほど知っていた。

 

 

「おいそげキング。

鍵を持って行ってくれ。

あいつは俺が止める」

 

「おいおい大丈夫かよ!?

そいつはあのクロコダイルを子供扱いしたんだろ!?」

 

「いいから行け!

話し合いで引いてくれる奴じゃないんだよ」

 

「ッ!!

待ってるからな!

早く来いよ!!」

 

 

ウソップ、じゃなくてそげキングがカギを持って走った。

助かる。

人質を取るようなやつではないが、

巻き込まないように気を使うような優しさは期待できない。

 

 

「良い仲間を持ったねゾロ」

 

「まあな」

 

 

俺は強くなるために。

目の前の幼馴染を倒すために旅に出た。

おかげで良い仲間に会えた。

こいつのおかげだ。

 

 

「ゾロと戦うのは久しぶりだね。

覇気のことはルフィくんから聞いた?」

 

「ああ、驚いたぜ。

体が黒くなるのはこれが原因だったんだな。

なんで俺にこの力を教えなかった?」

 

 

言って、覇気を刀に込める。

 

ルフィから話を聞いた時は驚いた。

こいつがクロコダイルを子ども扱いしたという話も。

その力が、俺が子供の頃から見ていた黒くなる力だということも。

 

 

「ごめんね。

ゾロには仲間を作って欲しくてさ。

一人で強くなっちゃうと孤独なの。

結果的に良い仲間に出会えたでしょ?」

 

「・・・ああ、そうだな」

 

 

文句の一つでも言ってやろうと思ったが、まあその通りだ。

一人では得られない沢山の経験をした。

 

 

「あとは、ふふ。

変な話だけどさ。

ゾロには私の弟子とか、そういう枠に収まって欲しくなくてね」

 

「あ?」

 

「私は、この世界で一番強い剣士になりたい。

そう思った時に真っ先に倒さなきゃって思ったのが鷹の目のミホーク。

その次が、ゾロ。君だよ」

 

 

俺だってうぬぼれてるわけじゃない。

俺より強いやつはまだまだ居る。

それを超える為に鍛えているんだ。

それなのに、ミホークの次が俺だというのは納得できなかった。

 

 

「君は強くなる。

だって、君と戦ってると楽しいんだもの。

実力差はあるはずなのに。

もっと苦戦した戦いはいっぱいあるのに。

ゾロと刀を合わせて、視線を交わして、力を、技を競う」

 

 

どこかうっとりしたような、10年以上の付き合いなのに、

見たことがない表情だった。

 

 

「その瞬間が、何よりも楽しい」

 

 

納得はできない。

楽しいから強くなるってなんだよって思った。

だが、ああ。

その意見には同意だ。

 

 

「ああ、俺もだ」

 

「そっか」

 

 

良かった、と言って、前傾姿勢をとる。

ルフィから聞いた話では、こいつは爆発する能力を得ている。

アラバスタの船の上で斬りかかってきた時のように、

とんでもない速度で斬りかかってくるだろう。

 

実力差は如何ともしがたい。

勝てる可能性は万に一つか億に一つか。

 

だが、燃える。

 

思わず口角が上がる。

ああ、本当に。同じ気持ちで良かった。

 

仲間は大事だ。

強くなりたい。

そこに嘘は無い。

 

だが、もっと原初の思い。

初めて刀を握り、こいつと試合をした瞬間から、

今も俺の奥に燃え上がる思い。

 

 

俺は、こいつに勝つために生まれてきたんだ。

 

 

 

「じゃあ、あそぼっか」

 

「来い!!」

 

 

 

 

 

 

 




これは恋愛の話は順当な結果になりそうですね。
いわゆる殺し愛ってやつです。
もちろん本人達に自覚は無いですが。


ジャブラはこっそり隠れてゾロからめっちゃ離れてからウソップを襲いました。
そこからはサンジが救出にくる原作展開です。


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