因縁の相手は階段   作:さくらいJAN

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31話 vs最強お兄ちゃん

○月〇日

 

 

 

 

今日も遠征。

海軍時代と違いハブられてないので部下が付く。

真打ち2人と雑魚多数。

この時点では真打ちでもスマイルを食べてない。

普通にそこそこ強い覇気使いだ。

 

いやー仲間がいるというのは心強いね。

雑魚をいちいち相手にしなくて良いし、航海も怖くない。

コックが良い飯を作ってくれるし、酒もある。

音楽が出来るやつもいるし医者もいる。

 

いやーもっと早く海賊になっとけばよかったかも。

でも一から仲間集めるとか難しそう。

私って何でか強い人に好かれないんだよね。

 

カイドウがいるからこれだけ人が集まるし、

大看板が尊敬されてるから、それを撃退した私が尊敬される。

あくまで百獣海賊団ありきなんだよな。

今の楽な航海って。

 

そんなことを考えながら酒を飲んで肉を食べていると、

敵船確認の声が聞こえた。

 

どれどれ、どこのどいつかな?と双眼鏡を覗くと、ビッグマム海賊団の帆が。

おー、クラッカー以来だな。

 

誰が乗ってるんだろうと目を細めると、赤い髪と白いマフラーが。

あ、カタクリお兄ちゃんだ。

 

好きなんだよねえ。かっこよくて。

正直カタクリの相手なんてするべきじゃない。

勝てるとは思うが長くなる。

それもタイマンなら、だ。

 

あの船に他の兄弟がいたら負ける可能性も高い。

こっちの部下だって無事じゃあ済まないだろう。

 

本当はお互い見なかったふりして避けるべき。

でもカタクリに会いたいし、ちょっとで良いから戦いたい。

 

ここはあれだ。

単騎特攻しよう。

 

 

私は航海士に船を止めるように言い、副船長的な役割の真打ちにちょっと行ってくると伝えて、

敵船へ剃と月歩で突入した。

 

 

めっちゃ警戒してる。

当たり前だが。

 

 

見える範囲にいる知ってる顔はカタクリとブリュレだ。

おお、人気の2人だ。

 

私は自己紹介をした。

知っているとの回答。

 

流石ビッグマム海賊団。

私がカイドウの元に下ったことも知っているようだ。

 

 

そこで正直に願いを伝えた。

ビッグマム海賊団最強の男、カタクリと一戦交えたい、と。

 

 

周りはざわついて武器を取り出す者もいた。

しかし、カタクリはそれを抑え、三叉槍を取り出した。

 

いいねえ。

流石は四皇の右腕。

話が分かる。

 

 

さて、遊ぼう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○月〇日

 

 

 

 

 

丸一日戦ったが勝負はつかなかった。

酒天丸の時とは違い、全力で戦った。

しかし、殺しきれなかった。

押し気味ではあったが、何度もひやりとした瞬間があった。

 

これ以上はやめておこう。

別に恨みも無いし大義もない。

お互い良い経験にもなった。

 

 

私がそう伝えると、

カタクリも同じつもりだったのか。

あっさりと武器を収めた。

 

まあ私が本気で殺す気なら船を沈めて勝てたし、

カタクリが集団で戦うことを厭わなければ負けていた。

今回の戦いはそういうものではなかったというだけの話だ。

 

しかし、楽勝とはいかなかったな。

このままじゃあ2年後ルフィに負けそうだな。

マジでちょっと鍛えなきゃ。

でも今更山とか殴るのもなあ。

自分以上の強者との死闘が一番成長しそう。

カイドウとやりたいなあ。

でも反旗を翻したら殺されるしなあ。

 

 

まあそのことは一旦置いておこう。

私は詫びがてら自分の船から食料と酒を取ってカタクリに渡した。

ビッグマム海賊団は舌が肥えてそうだが、お菓子じゃなくて芋の甘みも良いものだ。

 

桃源農園で取れた芋を使った芋けんぴと芋焼酎。

この組み合わせはクイーンも唸らせたのだ。

 

そんなこんなで軽く一杯だけやって船に戻った。

あー楽しかった。

さて航海を続けよう。

 

 

 

 

 

 

 

【シャーロット・カタクリ視点】

 

 

 

 

 

白ひげが死んで新世界は大きく変わった。

馬鹿な海賊が調子に乗り白ひげの縄張りを荒らす。

 

それだけなら捨ておいても良かったが、

勢いあまってウチの縄張りまで荒らす馬鹿が現れた。

 

今回はその討伐。

ブリュレがいれば奇襲も楽だ。

別に真っ向から攻めても良かったのだが、

雑魚でも逃げられたら面倒だ。

ママの威光を示すにはより圧倒的に敵を殲滅する必要がある。

 

 

 

あと数日で到着。

そんな折にある船と遭遇した。

百獣海賊団だ。

 

やっかいだな。

 

カイドウが乗っていたら逃げる必要がある。

あれは酔っていたら何をするか分からない。

 

よく観察するように伝えると、船長らしき人間は小柄な女らしい。

もしかして、と思ったら敵船から一人飛んでくるのが見えた。

月歩だ。

ウチにも使えるやつはいるが、基本は海軍の技術だ。

つまり、最近カイドウとやり合ったというあいつだろう。

 

 

乗り込んできたのは元海軍中将 刀鬼 くいな。

15億9170万ベリーの大物だ。

 

小柄なのは知っていたが、実際に見ると、思ってた以上に華奢だ。

こんななりで15億超えか。

やはり人を見た目で判断することなんぞできんな。

 

 

宣戦布告かと思ったが、おれとサシで戦いたいと言う。

周りの連中が武器を取り出したので制止した。

 

一対一でやりたいと言ってるんだ。

応えてやればいい。

 

念の為ブリュレにいつでも逃げられるようにしておくように伝える。

こいつはボムボムの実の能力者。

船が壊されるかもしれん。

 

 

さて、やろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから一日。

互角だな。

巻き添えを考えなければ尽くせる手もあるが、それはお互い様だ。

 

モチモチの実の能力で無数の拳を作るも、ボムボムの実で加速した突きで相殺される。

ならばと重い一撃を繰り出すと一息で九連撃を叩きこまれる。

距離を取ると爆炎が。

刀を振れない超接近戦を挑もうとすると距離を離される。

 

機動力ではあちらが上だな。

力はおれが上。

覚醒はしてないようだから能力はおれが上だ。

覇気は互角か?

出力ではわずかに負けるがスタミナはおれが圧倒的に上だ。

 

 

驚くべきことに、歳は20ほど下だ。

鍛錬を怠ったつもりは無いが、良い師でもいたのか、よほど効率の良い修行をやってきたようだな。

 

 

これ以上はじり貧だな。

そう思ったタイミングで、ちょうど相手が停戦を申し込んできた。

おれは構わないと答えた。

 

今回の航海の目的はこいつじゃない。

下手に長引いて標的を逃がしてもつまらん。

 

 

刀鬼は詫びとして芋の菓子と酒を持ってきた。

悪くない。いや、美味い。

これは持って帰ってシェフに渡そう。

こういう菓子も偶にはいいだろう。

 

 

お互い酒を飲みながら健闘を称えて、別れた。

おれと渡り合えるやつと戦える機会なんてめったにない。

良い経験になった。

 

特に、速さで負けるとここまで翻弄されるのかという驚きがあった。

鍛錬の項目を少し増やさなければな。

 

 

 

 

 

 

 

 




お互い自分の方が上だと思ってます。
僅差の強者なんてそんなもんですね。

ただ、カタクリはマムを支えることが当面の目的なので満足してますが、
主人公は2年後カイドウを裏切る予定なのでもっと強くならなきゃと危機感を覚えてます。

カタクリお兄ちゃんが好きなので出したかっただけです。
脈絡ない話ですいません。

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