星の王は果てへ臨む   作:龍覇

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第4R

あの野良レース以来、みんなから避けられてしまった。

見た目に反して悪魔のような、怪物と言われても仕方ない走りだと。

「困ったわねぇ…」

絡んできたウマ娘を下したことで、様々なトレーナーからチームに入らないかと誘いが来るようになった。

因みに、絡んできたウマ娘はあれ以来見ていない。

「私は怖くないのにね」

どちらかというと可愛らしいお顔に産んでもらったはずなのだが。

プニ、と頬を持ち上げる。

「お前がステルラレックスか?」

「!!!?」

誰もいないから良かれと思って頬をムニムニしたのが見られた。

「…間が、悪かったか?」

「……忘れろ、いいな?」

「お、おう…」

目の前の黄色のシャツに黒ベストの、男のトレーナーだった。

「なあ」

「何よ」

「触っていいか?」

「随分と積極的なセクハラ発言じゃない、ぶっ飛ばすわよ」

なんだこいつ。

ここは変なやつしかいないのか。

「だよな。まあ触らなくてもかなり完成されてるが」

「たづなさんに投げ渡すわよ」

もういっそ、ブーちゃんのいるリギルとやらにしようか。

多数のウマ娘を見てきているから、そこら辺はしっかりしているだろう。

もうこの際、隙を見て逃げよう。

「クラシック三冠、お前なら夢じゃないぜ」

「……あら、それはどうして?」

「走法に関しちゃまだ少し改善点があるが…、何よりも特筆すべきは、心を折らせかねない圧と…お前、何かやってるな?」

「何、ね…。多分客席からじゃ人間の聴力じゃ聞こえないはずだけど」

「あの日、対戦したウマ娘がブツブツと言っていたんだよ…お前の口から大きな呼吸の音が聞こえたってな」

「ああ…呼吸ね。これでしょ?」

シィィィィ…

独特な、空気の音が聞こえた。

これは、二人よりも体の発達と本格化が遅れていた私が、少しでも二人に追いつくように、と苦心しながら会得した呼吸。

例えば、漫画。

友達から少し借りた漫画では、呼吸によって身体能力を強化していた。

そしてルクスの本を買いに歩いていた時に見つけた、呼吸による身体能力の改善と健康について書かれた本。

なので、ランニングがてら酸素の薄い山に全力で走り込み、整備されていない獣道よりも酷い、道ですらない───を全力で走り込み、腹に力を入れて。

ひたすら走って、走って、走って繰り返して。

こうして身につけた先が、スタミナゴリラおばけになったのだ。

「…肺活量か」

「ええ。勿論、スピードとパワーだって、山の獣道すら酷いところで走ったもの。負けないわ」

走法は少し大雑把かもしれない。

今までやってきたものは全部、基礎トレーニングだ。

二人では何もかも、劣っていたのだから。

がむしゃらに、泥まみれになろうが、培ったものだ。

「…お前は、なんのために走る?」

「怪物だろうが、皇帝だろうがなんだろうが。私は強い人と戦いたい。ミスターシービーのような、魅せる走りをして、妹が誇れるようなカッコイイ姉を目指すわよ」

「そうか。なら、俺のチームには?」

「入るわ、ええ。私の技を見抜いたんだもの!気に入ったわ、よろしく。トレーナー!」

トレーナーと私はニヤリと笑って、互いの手をパン、とぶつけ合った。

「イッテェ!?」

「あらごめんなさいね」

こうして、チーム・スピカの一員になったのだった。

メイクデビューまでの道のりが近くなった。




レックスちゃんのチーム入りがスピカな理由とチームにしたわけ
・ブライアンと完全に対になるようにしたかった(チームリギルだから)
・ハヤヒデを倒したテイオーがいるため
・オリトレ思いついたものはいいが、この小説じゃなくて寧ろブライアンとかハヤヒデ、ルドルフ、タキオン用になってしまった(つまり別の夢小説になってしまった)。夢女生成機は伊達ではなかった。しかも設定がガチガチに固まっちゃった
・オハナさんの方針とレックスちゃんの方針が合わなさそう(レックスちゃんは血反吐吐いてでもトレーニングをやる)


正直めちゃくちゃ悩みました
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