Sword Art Masked Rider   作:通りすがりの幻想

14 / 35
はい。
前回の続きです。

…多くは言いません。
では、どうぞ。


Ep.12 心の温度はソコにある②

そして、スープを食べ終わった俺たちは、俺が持参してた寝袋を敷いて寝る準備をした。

 

こちらもキリト大先生一押しの品だ。断熱効果はもちろんのこと、対アクティブモンスター用の隠密(ハイディング)効果付きなのだ。

 

リズベット「…ねえ、カイタ。聞いてもいい?」

 

寝袋に入ってしばらくすると、リズが口を開いた。

 

カイタ「…どうした?」

 

リズベット「…なんであの時、あたしを助けたの?」

 

カイタ「………」

 

リズベット「あの時、あんたが助かる保証なんて、どこにも無かった。いや、そもそも、死んじゃう確率の方が高かった。…なのに、なんで…?」

 

俺は少し考え、答えた。

 

カイタ「…助けを求めている人の盾になって守れるなら本望だ。それがリズみたいな女の子なら、なおさら、な。」

 

リズベット「…ほんとバカよね、あんたって。そんな考えしてる奴、見た事無いわよ。」

 

カイタ「…そうか。」

 

(リズベットside)

 

なぜ自分を助けたのか。

 

あたしのその問いに、彼は少し間をおいて答えた。

 

リズベット「…ほんとバカよね、あんたって。そんな考えしてる奴、見た事無いわよ。」

 

だが、口ではそう言ったが、あたしは泣きそうになっていた。

 

同時に、胸の奥が切なく疼いていた。

 

いつものあたしなら、彼の言葉を、「あんたもそんな気障な事言えるのね」なんて風に片づけていただろう。でも、今はなぜか、そんな馬鹿正直で、温かい言葉が心にしみた。

 

━そして、ふと寂しくなった。いや、人恋しくなった、というべきか。

 

この世界に閉じ込められてから、無理やり押しとどめていた物が、急にあふれ出して。

 

リズベット「……ねぇ。手、握って…?」

 

気が付くと、口から小さな言葉がこぼれていた。

 

寝袋から自分の右手を出したあたしを見て、カイタは少し驚いて目を見張っていた。

 

カイタ「…全く、寂しがりなお嬢様だな。」

 

そうこぼすものの、彼も手を出して、あたしの手を握ってくれた。

 

その手は、さっき飲んだスープよりも暖かった。地面の氷の冷たさを感じない程に。

 

そして気づいた。

 

彼は今、ここで生きている。この暖かさは、彼自身の温かさ、人間の温かさだと思った。

 

リズベット「不思議ね……あたしもカイタも、仮想世界のデータなのに…」

 

カイタ「ん…?」

 

リズベット「…あたしね、心のどこかで、ずっと思ってた。この世界は偽物。単なるデータなんだ、って。…でも、気づいた。仮想も現実も関係ない。皆心を持って生きている。それこそが真実なんだ、って。」

 

カイタ「…そうか。」

 

リズベット「…ごめんね。変な事言って。」

 

カイタ「いや、気にすんな。」

 

あたしは、心臓がいつもより少し早く鼓動していることに気づきながら、意識を飛ばした。

 

 

 




いかがだったでしょうか。

遅くなりましたが、お気に入り登録していただいた、仮面大佐さん、yshibaさん、弘稔さん、ありがとうございます!

それでは、また。

(③へ続く)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。