Sword Art Masked Rider 作:通りすがりの幻想
先日、ようやくSAOFBを全クリしました。
…そして極端にレベルを上げすぎると、ラスボス戦もヌルゲーになってしまう事を思い知りました…。
何しろ、ボスのレベルが80代に対して、こちらのレベルは140代w
DLC2の「忘却の神殿」、3の「魔窟」を周回してたら、こうなりやした()
(リズベットside)
カイタ「…ここの家主はずいぶんと早く帰ってくるんだなぁ。(震え声)」
リズベット「呑気な事言ってる場合~!?」
あたしたちを視認したドラゴンはゆっくりとこちらに向かってくる。
カイタ「いいか、ちょっとでもHP減ったらポーション飲んどけ。」
リズベット「う、うん。」
アタッシュカリバーを構えたカイタが、あたしの前に出て早口で言った。
カイタ「…それにしても、デケエしっぽだこと。この狭い縦穴であんなもん振り回された暁には……ん?待てよ?……そうか…その手があった!」
リズベット「一人で何言ってんのよ?」
カイタ「リズ、合図したら、俺につかまれ。」
リズベット「へっ?な、何で…」
カイタ「あのドラゴンが唯一の脱出方法なんだよ…!訳は後で話す!」
リズベット「わ、分かったわよ…」
ドラゴンが口を開けてブレス攻撃のモーションに入る。
カイタ「…そ~だよな。やっぱそれ来るよな。」
リズベット「ど、どうするのよ!?この狭い穴で避けれる場所なんてないわよ!?」
カイタ「な~に、簡単な事だ。避けれねぇなら…」
【ファイヤー!】
リズベット「…えっ?」
カイタ「…迎撃するだけだ。」
【(ガシュン)Progrise key confirmed. Ready to utilize.】
【タイガーズ、アビリティ!】
リズベット「あ、あんた、こんな時に何遊んでんのよ…!?」
カイタ「いや俺は至って真剣なんだけど…まあ見てなさいって。」
【(ガシュン)チャージライズ!(ガチャン)フルチャージ!】
ドラゴンがブレスを発射した…!
カイタ「来るなら来いや、クソ野郎っ!」
【フレイミング!カバンダイナミック!】
次の瞬間、カイタのアタッシュカリバーから、大きな炎の斬撃波が飛び出し、ドラゴンのブレスとぶつかった。
カバンダイナミック…確か、アタッシュカリバーの固有ソードスキルだったはず。
変な声が聞こえたりするのは気になるが…あのドラゴンのブレス攻撃と拮抗しているのを見ると、かなり強力な技の様だ。
リズベット「リズ!こっち来い!」
カイタに手を引かれ、ブレス攻撃の下をかいくぐるようにして、ドラゴンの背後へ移動。
ドラゴンは、ブレス攻撃で視界が塞がった影響で、あたしたちを見失ったようだ。
カイタ「…今だ、俺にしがみつけ。」
リズベット「へっ…!?う、うん…」
訳が分からないまま、彼の言う通りにした。
すると、あろうことか、カイタがドラゴンのしっぽの先端を思い切り掴んだのだ。
当然ながら、ドラゴンは驚愕の悲鳴を上げた。
リズベット「ちょっとあんた!いったい何のつも…」
そこまで言った所で、ドラゴンがすさまじいスピードで急上昇を始めた。
カイタ「…リズ…!俺に、しっかり、掴まってろよ…!」
カイタの声に、さらに強く彼の首にしがみつく。
空気が顔を叩く時間が続き…突如白い輝きが爆発したと思った瞬間、あたしたちは穴の外に飛び出していた。
眼下に広がる、55層の全景に、あたしは恐怖も忘れ、歓声を上げた。
リズベット「わぁっ……きれい…!」
カイタ「いやっほーい!!」
カイタが大声で叫んだかと思うと竜のしっぽを離し、あたしを横抱きにして、まるでスカイダイビングの様に宙をくるくると舞った。
その時のあたしはきっと、この世界に来てから一番の笑い声をあげていたと思う。
リズベット「カイター!あたしねぇ…!」
カイタ「…何だー!?」
…あたしは、思いっきり叫んだ。
リズベット「あたしねぇ…!あんたの事、好きー!」
カイタ「…ああ!?何だって!?聞こえねぇよ!」
リズベット「…なんでもなーい!」
やがて、地表が近づいてきた。
カイタ「…えー、当機は間もなく着陸いたしまーす。揺れますのでお掴まりくださーい。」
永遠にも思える時間が終わり、カイタが両足で、ズザザザッと着地した。
カイタ「…ふぃー。到着っと。」
リズベット「もう、こんな時にまで何言ってんのよ…。」
そして、二人で笑った。
ふと上を見ると、ドラゴンが上空をゆったりと旋回していた。
カイタはアタッシュカリバーを構えたが、すぐにガチャンと音を立てて、刀身を折りたたんだ。…なるほど。刀身を折りたたんだ際に、アタッシュケースの形状みたいになるから、「アタッシュ」カリバーなのか。
そう気づいて感心していると、カイタが呟いた。
カイタ「…インゴットの回収方法が広まれば、もうお前さんを殺しに来る奴はいないはずだ。達者で暮らせよ。」
あたしはその言葉に笑みを浮かべ、彼の左手を自分の右手で握った。
カイタ「…ほんじゃ、帰りますか。」
しばらくして、カイタが声をかけた。
リズベット「…うん。……あっ。」
カイタ「?どったの?」
ふと気づいた。
リズベット「…そういえば、ランタンとか、諸々置いてきちゃったわね。」
カイタ「…あ。…まあ、いいや。また買えばいいし。」
そう言って、彼はあたしから離れ、あの大穴に近づいて覗き込んだ。
カイタ「…しっかしまあ、深い穴だ事。よくここから帰ってこれたよ。」
リズベット「ええ、ほんと。よく無傷で出れたわね…」
「そうだな。お前らが帰ってこねぇと、俺がヘッドからの命令が達成できねぇからなぁ。どうしようかと思ったぜ。」
いかがだったでしょうか。
やっぱ文字数多い…ほんと、分割して正解だったな…。
あと2、3話ほどで「心の温度」編は終わる予定です。
なお、諸事情により、次の投稿は少し間隔を開けて、約2週間後です。
その分、今回の投稿を少し早くした…つもりです。
それでは、また。
(⑤に続く)