Sword Art Masked Rider   作:通りすがりの幻想

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皆さん。どーもです。

大学でExcelを使う授業を受講していて、「VLOOKUP」という関数の語源を知った瞬間、ソードスキル「バーチカル」系列が浮かんだ。

(VLOOKUP=Vertical(垂直)+Lookup(探す))





Ep.16 心の温度はソコにある⑥

(カイタside)

 

カイタ(…へっ。シャイニングが使える以上、これ(・・)もあるとは思ってたが…もうちょい早く出てきても良かったんじゃねぇか?)

 

俺はストレージから実体化させた「アサルトグリップ」を、シャイニングホッパープログライズキーの後部に取り付け、上部の起動スイッチである、アサルトチャージャーを押し込んだ。

 

【ハイパージャンプ!】

 

認証(オーソライズ)待機状態になったそのキーを、オーソライザーにかざす。

 

【オーバーライズ!】

 

カイタ「…リズ、もう少しだけ待っててくれ…変身!」

 

【プログライズ!】

 

 

Warning,warning.(警告、警告。)This is not a test!(これは試験ではない!)

 

【ハイブリッドライズ!】

 

【シャイニング!アサルトホッパー!】

 

No chance of surviving this shot.(この一撃から生き残る術はない。)

 

 

俺は、シャイニングホッパーの上位形態、シャイニングアサルトホッパーに変身した。

 

S(シャイニング)A(アサルト)ホッパーは、従来のシャイニングホッパーより全体的なスペックが向上しているのはもちろんの事、最大の利点は、胸部にある戦闘補助装置「オービタルユナイト」によるリアルタイムでの出力調整のおかげで、シャイニングで難点となっていた「力の前借り」によるリスクを最小限に抑え、連続稼働時間を延長している事だ。演算装置の「シャイニングアリスマテック」も引き続き搭載されているため、シャイニングホッパーで行った高速戦闘をより効果的に行えるようになったばかりか、シャイニングホッパーでは特殊推進器「シャイニンググラディエーター」が背部にしか搭載されていなかったが、今回肩と腕部に推進器の放出口を兼ね備える「SAホッパーショルダー」「SAホッパーガントレット」が追加された事で、より速く動き、より速いパンチを繰り出せるようになった。

 

カイタ「…ここらで一気にケリ付けてやるよ。」

 

俺はアタッシュカリバーをストレージにしまい、SAホッパーと共に解禁された新たな武器を取り出した。

 

【オーソライズバスター!】

 

出現したのは、大型の斧のような形態を持つ「オーソライズバスター」だ。

 

「グアアァァ!」

 

残ったモンスターの残党が雪に紛れて、ものすごい勢いで突進してくる。

 

【ジャンプ!】

 

俺は迎撃するため、ライジングホッパープログライズキーを起動させ、バスターの中央部にある「バスターオーソライザー」にかざした。

 

【バスターオーソライズ!】

 

武器の専用必殺待機音が鳴り響き、両端の刃「アックスキル」が、中央部にあるエネルギー増幅機構「プログレストロン」からのエネルギー供給を受け、ライジングホッパーと同じ黄色に輝く。

 

【プログライズボンバー!】

 

カイタ「せいっはああぁぁ!!」

 

足を軸にして一回転し、周囲を囲んだモンスターたちをまとめて切り伏せる。

 

(シュンッ!)

 

カイタ「!?」

 

突如、亡が今までを越えるスピードで接近してきた。

ここまで接近されると、プログライズキーを用いての必殺技は発動できない。

 

だが、このオーソライズバスターの利点は、「必殺技の数が多い」という点にある。

その数、10。

…もっとも、その数は、オーソライズバスターのもう一つの形態での必殺技も含めた数だが。

 

俺はバスターオーソライザーを、ドライバー側のオーソライザーにかざした。

 

【ゼロワンオーソライズ!】

 

先ほどとは別の待機音が流れ、再びエネルギーが刃に宿る。

 

【ゼロワンボンバー!】

 

亡のツメをバックステップで躱し、エネルギーを纏ったバスターを地面に叩きつけた。

 

衝撃波で、亡が一瞬ひるんだ。

 

カイタ「これでもくらいな!」

 

それを逃さず、片手直剣ソードスキル下段突進技「レイジスパイク」を奴に当てて後ろに下がらせた後、奴のベルトを垂直4連撃技「バーチカル・スクエア」で切りつけた。

 

ここまでの攻撃で、奴のベルトに幾分かのダメージは入ったはずだ。

 

カイタ「…これで、終わらせる!」

 

俺は、バスターをストレージにしまい、キーの上部にあるアサルトチャージャーを再度押した。

 

【アサルトチャージ!】

 

待機音が鳴り、すぐさまドライバーに差し込まれてるキーを押し込む。

 

【シャイニングストーム!インパクト!】

 

足にエネルギーが漲る。

 

カイタ「はっ!……でえありゃああぁぁ!!!」

 

そのまま俺は高速移動で上空に移動し、亡めがけてライダーキックを繰り出した。

 

亡「……!!」

 

【(ガシャン×4)ゼツメツ!ユートピア!】

 

亡もおそらく、最後の抵抗に出るのだろう。ベルトを操作して、必殺技を出してきた。

奴のツメと、俺の足がぶつかりあって衝撃波が発生し、周囲の雪が巻き上がった。

 

…だが、

 

負けられない。

 

負けるわけにはいかない。

 

ここで負けたら、リズを救う事が出来ない。

 

カイタ(…それに、あきらめるのは、俺の性にあわないんでな…!)

 

俺はそう思いながら、今だにリズを支配しているであろう、フォースライザーのシステムに向かって、叫んだ。

 

カイタ「…これ以上…彼女の道に…手ぇ出してんじゃねえぞ!…さっさと…リズから出ていきやがれえぇぇ!!」

 

…しばらく拮抗が続いていたが、俺の方がわずかに勝ったのだろう。亡のツメにひびが入った。

 

そのままツメを粉砕しながら、フォースライザーにベルトが直撃した。

 

そして━。地面に着地して振り返った俺が見たのは、変身が解除され、気を失って倒れているリズベット。

そして、ライダーキックの直撃という追い打ちを受け、耐久値が無くなったジャパニーズウルフプログライズキーとフォースライザーがポリゴン状になって消滅する所だった。

 

 

 

(少し戻り リズベットside)

 

【フォースライズ…!】

 

【ジャパニーズウルフ!】

 

この音が聞こえた瞬間、今までよりもさらに大きな痛みが体を襲い、あたしは何もかもが分からなくなった。

 

痛い。

 

怖い。

 

苦しい。

 

その感情が、心の中を埋め尽くし、何も見えなくなった。

 

 

どのくらい時間がたったのか分からない。

 

リズベット(…あたし…このまま死んじゃうのかな…)

 

もうあたしには、この衝動に抗う気力すら残っておらず、ただ何もない真っ暗な空間でうずくまっていた。

 

(ぴしっ)

「…ズ…!」

 

…?

何の音だろう。何かがひび割れるような…

 

(ぴしぴしっ)

「…リズ…!」

 

…まただ。

今度ははっきりと、カイタの声が聞こえた。

 

リズベット「…!」

 

うずくまっていたあたしは、前を見て驚いた。

あたしを覆っていた暗闇に裂け目がが入り、その外に、黄色と青色のボディに真っ赤な複眼の異形のなにかが見えた。

 

一瞬、それが誰なのか、人間なのか、モンスターの一種なのか分からなかったけど、そいつから発せられる声がカイタの声だったことから、彼であると分かった。

同時に、このアインクラッドに、「仮面の戦士」の通り名を持つ、異形の戦士に変身するスキルを持つプレイヤーがいるという噂を思い出した。

 

カイタ「…これ以上…彼女の道に…手ぇ出してんじゃねえぞ!…さっさと…リズから出ていきやがれえぇぇ!!」

 

彼の声が聞こえ、あたしは心が温度を取り戻したかのように、熱くなるのを感じた。

 

リズベット(あたしは…こんなところで…死なない!死んでたまるもんかぁぁ!)

 

さっきまでの暗い気持ちは、もうどこかへ飛んでいた。

あたしはカイタの呼びかけに答える形で、自分の想いを叫んだ。

 

すると、暗闇の裂け目が一気に広がり、体を蝕んでいたなにかが消えた気がした。

 

…まるで、カイタが、あたしを縛る鎖を断ち切ってくれたかのように。

 

解放された瞬間、それまでの疲れがどっと押し寄せてきて、あたしは意識を失った。

気絶する直前、あたしは、光に包まれ、元のプレイヤーの姿に戻るカイタを見た。

 

 

 

リズベット「…ん、ううん…」

 

どのくらいたったのだろう。

頭がぼんやりする中、あたしは目を覚ました。

 

「…目、覚めたか。」

 

そのまま頭上のカイタと目が合った。

 

リズベット「…カイ、タ?」

 

同時に、彼に膝枕されてることにも気づいた。

 

リズベット「…ふえっ!?///ちょ、ちょっと、これって…」

 

カイタ「…すまなかった。」

 

あたふたとするあたしを置いて、カイタが謝罪を切り出した。

 

リズベット「…え?な、何よいきなり。」

 

カイタ「…お前を危険に晒した。いや、下手をすればリズを死なせていた。…俺がもっとしっかりしていれば…」

 

リズベット「…いいわよ、そんな事。こうしてお互いに無事なんだから。」

 

カイタ「でも…!」

 

やっぱり彼は相当責任感が強いようだ。

 

リズベット「でももへったくれもないの。…あんたはあたしを助けてくれた。だから、そのことを誇りに思ってもいいんじゃないかしら。」

 

カイタ「…そっか。ありがとな。…ちょっと気が楽になった。」

 

リズベット「ううん。お礼を言うのはこっちよ。…ありがとう。あたしを助けてくれて。…それにしても、まさかアンタが今巷で噂の『仮面の戦士』さんだったとはねぇ…。」

 

カイタ「…ああ、そのまさかですよっと。あ、そうだ。その事に関してなんだけど…」

 

リズベット「分かってるわよ。他言無用、でしょ?…そりゃそうよね。あの装備、絶対この世界で一つだけだろうし。」

 

そんな会話をしながら彼は、あたしを背負って山を下りだした。

 

その背中は広く、大きく、とても頼もしく思えた。

 

 

 




いかがだったでしょうか。

前回の話を投稿した後、小説全体のPVが5000件を越えました!

いつも読んでくださり、ありがとうございます!

今後も頑張りますので、応援よろしくお願いします!

早くて次回で「心の温度」編、完結です。(必ず完結するとは言ってない)

それでは、また。

(⑦に続く)
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