独りぼっちの魔王様   作:暇人XX

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僕は加古川くんが好きです。



終局特異点/最低最悪の魔王様

動き回る職員。飛び交う怒号。そこに佇む私。

 

レイシフト準備完了!いけるか?

 

ダメです!やはりレイシフトが妨害を受けています。

 

モニターに映る宇宙空間のような最後の特異点。本来なら私と私の大切な後輩、それと彼の3人で行くはずだった場所。

 

魔神柱の活性化を確認!えっ?

 

何かあったのか⁉︎

 

活性化した魔神柱が消滅!

 

モニターに表れた巨大な目のついた柱のような化け物。私達が何度も挑みそのたびに死ぬかと思った強敵。その大軍が瞬きもしないうちに消し飛ばされ、再生しまた消し飛ぶ。

 

己!一介の人間風情が我が主人の大願成就の邪魔するとは何と度し難い‼︎

 

魔神柱から生えた、レフ・ライノールが叫ぶ。

怨嗟の声の先に魔神柱を消し飛ばす元凶……魔王がいた。

 

白い身体に金と黒の鎧を纏った王の様な出立ち。しかし、皮膚を剥がされた顔は憤怒に歪んでいる。

 

邪魔だ。

 

魔王が手を翳すと衝撃波が発せられ、魔神柱が吹き飛ぶ。近づくと軽く触れただけで消滅する。

 

彼への通信はまだ出来ないのかい⁉︎

 

ダメです。全てエラー完全に拒絶されてます!

 

一歩、また一歩。魔王が門へと歩いていく。

阻む物は全てねじ伏せ進んでいく。

 

……なら、俺がお前達のグランドオーダーとやらを台無しにしてやる。

 

唐突に彼との最後の会話を思い出す。

いつも通りバカにするような自嘲するような笑いを浮かべ1人であの場所に向かった彼。

 

……全魔神柱よ!あの生意気な小僧の息の根を止めろ!我らの大願を阻む物に制裁ヲ!

 

ハッ!触手風情がを阻めるとでも?笑わせるな!オレを止めたければアイツを連れてくるんだな‼︎

 

激しくなる魔神柱の攻撃を受けながらそれを上回る暴力で殲滅していく。

殴る、蹴る。ただそれだけの原始的な一撃はあらゆる結界を打ち砕く。

 

ああ、そうだ。あの人でなしのセラピストと落ちこぼれの所長様にでも伝えておけ。「お前達の決断も覚悟もなんの意味も無さかった」ってな。

 

思えば、彼は誰とも交流してなかった。

いつも、誰かを嘲笑ってた。

いつも、誰かと争っていた。

いつも、ダレかを追い続けていた。

 

バカな……、人間風情に魔神柱が全滅だと。

キサマはキサマハナニモノダァ!

 

古今東西、あらゆる考えを持つ英霊達がいる中、誰とも共感しなかった。

唯1人、ダレかを追い続けて戦っていた。

今度こそねじ伏せると言って1人でサーヴァント達を倒した。

俺の前でアイツ以外に王を騙るバカがいるとはな!と1人で魔術王と闘った。

アイツとやらを倒す為ついでに人理を私達を助け続けた。

 

決まっている。

 

魔王の進撃は止まらない。最後の魔神柱レフ・ライノールは金のエネルギーに包まれ少しずつ朽ちていく。

 

彼は嫌われ者だ。

誰も彼を知らず。彼も誰も知ろうとしない。

独りよがりで、偏屈で自己中心的。

 

俺は魔王だ。

 

朽ちていく魔神柱に見向きもせず、門へと入っていく。

 

誰がどうなろうとも、自分がどうなろうと構わず全てをねじ伏せてきた。人も、歴史も、運命も。

 

最低最悪のな。

 

その上で救ってきた。人理を、消えるはずだった命を、来るはずの未来を。

 

……加古川くん。

 

これは私の、藤丸立花の同僚の話。

独りぼっちの魔王様のどうしようもない喜劇。

最低最悪の魔王様が作った、誰も悲しまないハッピーエンド/バッドエンド。

 

私達の王のいない最善最高の物語。

 

 

 

 




懲りずにまた書いてしまった。
仕方がないんだ!これも全部映画のせいなんだよ!
まぁ、思いつきなんで続かないよ……多分。

こんな憐れな……、

  • 王の話をするとしよう。
  • (道化の話はいら)ないです。
  • そんなことより別の王の話をしようぜ!
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