種は芽吹くが咲きはしない   作:himajin774

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0が過去で1が未来、今はどこにもないので初投稿です


徘徊する農夫

よーっす、未来のトップアイドル達ー、って誰に言ってるんだよ俺は……、はぁ………。

 

 

今日も今日とて自分は時間をつぶすどころか逆に時間に押しつぶされそうになっている。

 

暇すぎると言うのも考えものだな

 

 

今日も何もせずにただただ橋の上やビルの上で景色を見つつ、たそがれていただけの何も無い1日だった……

 

まぁ何も無い方がいいのかもしれないが、

 

そんな思考をしてるうちにもう夜になっている、何か熱中したり集中したりしている訳でもないのにだ。

 

 

 

はぁ〜………、んー……、…どうしよ?

 

とりあえず帰るか…あの生活必需品以外がほぼないつまらないワンルームアパートへ…。

 

せっかく外に居るんだしテキトーなコンビニで小腹を満たすものとタバコとかでも買おうかな、久しぶりに。

 

タバコとか何時ぶりだろ?アイドルのプロデューサーという職業柄、アイドルに臭いが移ってはいけない、と自制して来たのが懐かしく思えた

 

しかし都会はコンビニ多いなー、そりゃ人も多いんだから当たり前だろうけども、お、もう見えてきた、あそこでいいか

 

 

帰路について数分ほどして、公園が見えて来た、

 

 

あれ?こんな所にあったっけ?まぁまた新しく出来たんだろうと勝手に自分で納得して、それに暇なので見ていくことにする

 

 

 

 

 

んー、パッと見た感じほんとに普通の公園だな…、何の面白みもない普通の公園だわほんと。

 

帰ろうと思い振り返り視線をずらすと、

そこでダンスの自主練をしてる娘が居た。

 

 

 

どうやら少し歌を口ずさみながら練習しているからダンサー志望じゃなくてアイドル志望の方かなと当たりをつける

 

 

 

……正直結構上手いな…、あの娘…、あの感じだと多分もうどこかのプロダクションに所属してるな、他のメンバーと入れ替わるような動きもあるし、アドバイスをするとしたらちょっとだけ細かい所の動きが固いくらいか。

 

……いかんいかん、プロデューサーはとっくに辞めたってのに……、職業病もなにも職に就いていないから無いというのにな……

 

…いけね、自分の服装と今のコンビニ帰りの事忘れてた……不審者がジロジロ見てるみたいになってるな…、ここはそそくさと練習の邪魔をしないように帰ろう……

 

 

「お、おねーちゃんダンスの自主練中?チョー偉いじゃーん!」

 

「そろそろダンスの練習も終わりじゃない?じゃあちょっとだけそこのカフェでお茶しない?」

 

「そーそー、俺たちを助けると思ってさー!」

 

 

 

「えっ…、な、なんですか……、い…、いきなり…」

 

 

なにやら急にガラの悪い3人組に絡まれているようだ…、こいういヤツらはどの時代にもいるんだな…、全く……。

しかもどうやら女の娘は少し内気な性格っぽいな……こいういヤツらの対応にも慣れて無さそうだし……、

……………、あーもう……はいはい、分かりましたよ、助ければいいんでしょ……!

スプレー式の制汗剤買っといてよかった、まぁこんなふうに使いたくはないけど仕方ないだろう。

 

 

「あの、こういうの止めてください…、…こ、困りますので……」

 

 

「いーじゃんいーじゃん、たくさんレンシューして疲れたでしょ?疲れが取れる場所にあんないするだけだからさぁ?」

 

「そーだよォー、ほんとほんとなんもしないから」

 

「ね?いーでしょこれくらいさァ?」

 

男の1人が女の娘の腕をいきなり掴む。

 

「……っ……や、止めてくださいっ……離して…」

 

抵抗しようとするが疲労が溜まっているのか腕を振り外せない

 

 

そろそろかな……制汗剤とライターを手に持ち男達の背後に回り込む、

 

 

ボボッ!

 

 

スプレー制汗剤の注意書きには火気厳禁という文がある、つまりは逆を言えば燃えるということだ

今回は一応当てずに威嚇にする、

それでも熱気は伝わるとは思うが、

あと熱気という単語をこっちの意味で使うのは久々な気がするな。

 

 

「アッチィ!!!!?」

 

 

「あちち!?、……なんだよお前急によォ!」

 

 

「いや、どう考えてもうるせぇナンパ野郎からアイドルの卵を守ってるだけだけど?」

 

 

「そんなのはどうでもいいんだよォ!とりま喰らえやァ!」

 

男達の1人が繰り出してきた右フックをかわしてそのまま右腕を取りアームロックをかける、いわゆるよくある手を後ろに回して極められた状態だ。

 

 

「イテテテェ!離せやコラァ!」

 

 

「はい、これで詰み、さて、どうする?この人別に燃やしちゃってもいいんだよ?まぁ判断は君たち2人に任せるよ、どうする?」

 

僕は男の腕を腹で押さえつつ、左手にスプレー、右手にライターを構えて男を燃やす体制を整える

 

「イテェつってんだろ!!!?離せよオイ!」

 

 

「うわ…、コイツガチで燃やす気だわ……、ここは引いときますか……」

 

「そだな……、分かったからとりまソイツ離してくんね?」

 

 

「おっけー、契約成立だね、良かったね、友達が優しくて、精々これからはナンパする時は周りの人に気をつけることだ。」

 

 

「ふざけんな!二度とこんな公園でナンパするかァ!覚えとけよコラァ!」

 

 

3人組はそそくさと帰って行った

 

 

「ふー、ま、こんなもんか………、ゴメンね、なんか荒っぽい助け方になって………」

 

 

「い、いえ、その…、助けて頂いてありがとうございます!」

 

 

「いやいや、こっちも流石に見過ごせなかったからね、それだけだよ、

じゃあね、多分ユニットのダンスの練習でしょ?

だったら少しだけ腕とか足とかの振り付けをもう少し柔らかくする感じで踊ってみて、……………あっ…………、もうこれだから自分は嫌われるんだよなぁ……、

ゴメンね勝手に色々と話しちゃって、

練習頑張ってねー。」

 

勝手に色々とアドバイスをしてそそくさと自分も逃げることにする、手を後ろに振り向かずにテキトーに振る

 

 

「あ、ありがとうございました!」

 

 

わざわざこんな奴にありがとうなんで言わなくていいのに…、律儀な娘だなぁ、……多分あの娘はこれからかなり成長しそうな気がするな。

 

 

まぁ今日は一人のアイドルを救えたから良しとしよう、今日は少しいい夢見れそうだ。

 

 

はー、今日も生きたなー。

 

 

 

 

 

 

 




今があったとしてもそれは辛い現実なんですけどね
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