ヤーナム憑依転生   作:蓬莱鈍足

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思った以上に遅くなってしまった。主にゲームと仕事のせいですが…


16話 メンシスの悪夢

扉を抜けるとそこは洞窟だった。メンシスの悪夢だ。

洞窟を抜け、少し進むと大きな建物が見える。そこに元凶がいる。

 

そこに向かおうとするが銀獣が襲い掛かってくる。大ぶりの攻撃を避けるために敵から距離を取る。

その時、あたりが明るくなると同時に全身に痒みが襲ってきた。なに!?こいつこんな攻撃するっけ!?

痒みに戸惑っていると、狩人さんが必死の形相で俺の手を掴み岩陰に引きずり込んだ。

 

いきなりの謎の行為に対し狩人さんへ抗議をしようとしたが、狩人さんを見ると体から赤黒い槍のようなものが飛び出していた。

 

発狂状態か!

 

狩人さんはつらそうな顔をしながら鎮静剤を飲んでいた。

 

『狩人さんのおかげで助かった。ありがとう』

「私は大丈夫ですが、主はどうですか?鎮静剤をのみますか?」

『全身がかゆいだけだから大丈夫』

 

かゆみだけですんでよかった。体から槍が生えてくるなんて本来の意味でも発狂していたかもしれない。

 

光を避けて楼閣へ進む。襲い掛かってくる蜘蛛を殺し、先に進むと橋へ出た。

そこには敵対NPCの聖歌の間者エドガールがいた。

俺は全く面識がなかったが、彼は俺の知っているのか話しかけてきた。

 

「ミルチア……いや、ミルチアだったものか」

 

エドガールは不愉快そうな目を俺に向ける。

 

「上位者でも人に堕ちた上位者が釣れたか。それでもメンシスの論が正しいことになってしまう」

 

エドガールは聖歌隊の人間だ。メンシス派の思惑どおりに進むのは面白くないのだろう。

 

それに、エドガールは俺が憑依する前のミルチアのことを知っていたのだろう。

これは俺がかたをつけなければならない。

 

エドガールと俺はお互いを殺すために前に出る。俺は仕込み杖、エドガールは聖剣を振るえるように構える。

 

だがその瞬間、横から爆音とともに黒い何かが飛んできて、エドガールを吹き飛ばした。吹き飛んだエドガールに狩人さんが駆け寄って追い討ちをする。その手には大砲があった。

あっけなくエドガールは死んだ。

俺の覚悟がいとも簡単におじゃんになった。

下手人の狩人さんは褒めてほしそうにしている。もやもやするが、俺のために戦ってくれたのでとりあえずサムズアップをしておいた。

 

エドガールを倒した先へ足を進め、建物に入る。ここ一帯は本当に苦手だった。ゲームで何度も死んだ。

下階へ続く階段。その先にはメルゴーの従者。

いつものように走り抜ける。小人に鎖を振り回すデブが襲い掛かってくるが目も向けない。メルゴーの従者。奴らに何度ころされたか。

 

狩人さんと上層へつながるエレベーターに飛び乗る。

動かすと同時に、後ろから風切り音が聞こえたためとっさに頭を低くする。

頭のあった場所を矢のようなものが通りすぎ壁に当たって落ちた。ボウガンの矢だった。

そうだった。これで何回も攻撃を喰らっていた。

 

うずくまりながらボウガンを放った敵に文句と捨て台詞を吐く俺と、敵を警戒する狩人さんを乗せてエレベーターは上層へ向かう。

 

外に出ると犬の頭に鴉の体を持ったキメラが数体。こちらに向かってギャアギャアと吠える。

ゲームで見ても気味が悪いと思っていたが、現実の物として見るとより一層だ。

不気味なキメラを横目に見ながら上に向かう石階段を登る。

 

建物の中に入り、鉄製の橋を渡る。不気味な操り人形を壊して霧の立ち込める部屋に入る。

霧の中から奴の祈りが聞こえる。

 

「ああ、ゴース、あるいはゴスム…

我らの祈りが聞こえぬか」

 

学徒の正装を身にまとい、頭に檻のような被り物を被っている男。

皆大好きミコラーシュだ。

 

 


 

~あったかもしれない話~

 

 

『ミコラーシュと戦う前に一度夢にもどってもいい?』

「いいですよ」

 

ミコラーシュのいる建物に入る前に夢に一度もどることになった。一番近い灯はふもとにある灯だ。そこまでは籠牢のエレベーターがあり、灯の目の前に行くことができる。

 

小さく一人用の物だろう。時間がかかるが一人ずつ乗って戻った方がいいだろう。

だが、

 

『なんで無理に入ってきた!?』

「主が目の届かないところで何かがあったらと思うといてもたってもいられず」

 

狩人さんが俺の入っている一人用のエレベーターに無理やり乗り込んできたのだ。

勝手に閉まる籠牢の扉。せまい籠内で体が密着する。狩人さんからは月の香り、それ以上に血の匂いが鼻につく。

 

『せまい』

「主と密着できて嬉しいです」

 

そう言い、ぎゅむぎゅむと抱きしめてきた。力が強くて苦しい。狩人さんが持つ武器が牢に当たり音が鳴る。うるさい、狭い、臭い。

 

抵抗して振りほどいたところで籠牢の中。狭いものは狭い。そのまま無抵抗で狩人さんに抱きしめられていた。

 

地上にエレベーターがついて扉が開いた。だが狩人さんは抱きしめるのを止めない。

 

『狩人さん。到着したから退いてくれ』

「もう少しこのまま……」

 

そう呟く狩人さんに苦い顔をする俺。そんなことを知らず俺を幸せそうに抱きしめる狩人さん。

そんな俺たちを籠牢のエレベーターの目玉のスイッチだけが下から見つめていた。





Q・発狂ライトの痒みは?ゲームと同じ設定で良かったのでは?

A・狩人さんとミルチアさんの体と脳の在り方が違うという設定。
 ミルチアさんは本物ミルチアさんの肉体に俺さんの人格が入った特殊なものです。獣性から力をうまく得ることができなかった。啓蒙も得ているか怪しい。
 その設定の名残。余裕があったらいい感じに組み込みたい。


メンシスの悪夢のエレベーターの足ふみスイッチ、あれよく見ると目玉だよね…

「再録」マルチプレイ時、単体ボス(渇けも・エミーリアみたいな)に対してどう戦ってますか?

  • とりあえずタコ殴り
  • 攻撃係と囮
  • 部位破壊
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  • 何も考えていない
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