ヤーナム憑依転生   作:蓬莱鈍足

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ブラボ原作時、いつもの獣狩りの夜よりも被害や獣化がひどいのは「赤い月の接近」の影響が出ているという解釈です。
この小説でもそうです。


7話 旧市街までの道

人間性

 

bloodborne世界では、人間性は獣性と相反する重要なものである。

人間なら必ず持っているもの。

その人の人間的な性質、思いやりの心、気遣い、愛情など人間の内面のことを指す。

さてそんな人間性の高いか低いかは生まれた瞬間に決まるものではない。

ではいつか?

 

それは経験だ。

 

人間は自分の持ち合わせるものしか差し出すことができない。それは内面性……感情や思いやりにも当てはまる。

人から優しくされればそれが経験になり人に優しくできる。逆も同じで害されれば他人を害することしかできない。

経験は己を方向づける人間性となる。

 

では、bloodborne主人公の狩人はどうか?

血の医療により記憶を失くしてしまった狩人。

彼もしくは彼女は今までの経験を欠落してしまった。人間性もろとも。

 

つまり、隣にいる自機狩人は

 

『赤ちゃんなのか、お前……』

「急にどうしたのですか?確かに上位者の赤子になった夜はありましたが……」

 

確かにそうだが、そうじゃない。

 

さてそんな赤ちゃん狩人から、壊れてしまった一般斧の代わりに「獣狩りの斧」をもらった。

なんか禍々しいというか……凄い血を吸っている感じがするというか……

これ、俺は使いこなせるだろうか?そもそも俺が使って大丈夫なのだろうか。

 

結論から言うと使いこなせなかった。

そもそも仕込み杖がうまく変形できないのだ。斧を変形できるわけがなかった。

仕掛け武器の一番いい所が使えないなんて……

夢で練習した時の狩人さんと人形ちゃんの視線が痒かった。

 

武器もまともに使えない雑魚。聖歌隊でエリートだったミルチアの良さを全く活かせない凡人。

でも俺は一人じゃない。狩人さんがいるのだ。とても心強い。

ノアの病気を早く治すためだから長い時間は一緒にいられないがとても貴重な経験だろう。

 

そんな心強い狩人さんは……

人形ちゃんに出かける挨拶する俺をまるで幼い子供が母をせかすように俺の手を引っ張っていた。

 

分かったから、お前が俺とヤーナム観光したいのは分かったから人形ちゃんとお話させてくれ。

 

 

●●

 

 

夢から現実のヤーナム聖堂街に移動した。

移動した際に何か大事なことが頭から抜け落ちた気がする。

前世のことだろうか?……特に何か忘れた感じはない。ゲームのこともバッチリ覚えている。

ノアのこともミルチアのことも覚えている。

 

まあいい。とりあえずどうやって攻略しようか。ゲームの流れと同じように攻略すればいいか。

 

夜を迎えるには大聖堂でエミーリアをぶっ殺せばいい。

今の状態で大聖堂に行くには聖職者の獣を倒して、狩長の印買う方が早い。

 

『狩人さんは大橋でデカイ獣と戦ったか?』

「デカイ獣?聖職者の獣なら倒しましたよ」。

『本当か!なら狩長の印で……』

「旧市街にはいかないのですか?」

『できたらいきたくない……』

「行きましょう。時間はかけませんから。」

 

そう言い、凄い力で手を握ってくる。

よし分かった。行こう。

ゲーム世界だからどれだけ時間がかかっても夜にはならないだろう。

 

……と啖呵を切ったはいいが旧市街までの道は散々だった。後ろに命を狙ってくる敵が追いかけくる。命からがら逃げる。

聖歌隊のエリートだったミルチアの肉体でも、夜を繰り返してきた狩人さんの肉体には及ばない。走っていると狩人さより遅れるのだ。

そんな俺に狩人さんは足の速さを合わせてくれて基本俺の後ろを走ってくれる。

 

さて、旧市街に通じる建物までの道は敵を相手にせず走り抜けるのが吉だ。

犬が恐ろしいが、旧市街に通じる建物2階の扉を急いで開ける。

 

ケガはしなかった。ありがとう無敵時間。

……あれ?狩人さんは?

後ろを向くと血まみれ狩人さんがいた。俺が扉を開けていた間に敵を倒してくれてたのか。無敵時間なんてなかった。

それにしても、

 

『お前血まみれじゃないか!大丈夫か!?』

「えぇっ!?」

 

なんでお前が驚くんだ。

 

「あの……この血は全て返り血なんです」

 

そうだった。目の前に血まみれの人という衝撃で頭から抜けてしまった。狩人さんは俺よりも何倍も強いのだ。いらない心配をした。

ブラボは返り血で赤くなってなんぼのゲームだった。

 

恥ずかしさでいたたまれない俺を、心底嬉しそうな顔で見つめてきた。

ただ心配しただけなのになんでそんな顔をする?本当勘弁してくれ。

 

 

・・・

 

 

旧市街につながる建物の2階の奥には頼りになるNPCがいる。血族狩りアルフレートだ。

一見するとまともそうに見える紳士的な好青年である。中身にかなりの狂気を隠し持っていたが。

でもそれはカインハーストの招待状を渡した後の話。とりあえず協力しておけば「発火ヤスリ」を3つもくれる。

 

俺は聖堂街に逃げてきてからずっと引きこもっていたため、ろくに人と話したことがないのだ。

ヤーナムでちゃんと話すならまともな人がいいしゲームの中の登場人物だ。やっぱりあってみたいよな。

 

狩人さんは俺がアルフレートに会うことに難色示したが問題ない。あそこの墓石の彫像に祈りを捧げているのがアルフレートだな!

ワクワクしながら近づく。

 

「……あなた方、獣の狩人ですか?ああ、そうですよね。私もかつてはそうでし……っ!」

 

アルフレートが振りむき、こちらを視認したと同時に警戒の色を深めた。

これはあれだな、狩人さんが血まみれだからだな。

とりあえず笑顔で挨拶すればいいだろう。

 

『驚かせて済まない。私は…「この方はミルチアさんだ、貴公は?」

 

いきなり話を遮られたと思ったら、急に狩人さんが俺を押しのけて前に出てきた。

というかお前、俺とアルフレートとで口調も態度も違うな。

 

「……申し遅れました、私はアルフレート。今はローゲリウス師の教えに従い、穢れた血族を狩る者です。どうです?対象は違えど、お互い狩り人です。これから協力し、情報を交換し合うというのは」

 

お前少しどもったな。

まあいいや。カインハーストに行こうが行くまいがとりあえず協力しておこう。

 

『もちろん、きょ「協力するのはかまわないが、警戒をといてくれないか?武器に手を添えられたら、こちらも警戒せざるをえなくなる」

 

俺もコミュニケーションしたいと思い狩人さんを押しのけようとしたが、狩人さんの発言にぎょっとした。

 

発言通り、アルフレートはいつでも武器が振るえるようにしている。

アルフレートの視線は俺に向いていた。なんでだ。

 

狩人さんが説得してようやく警戒態勢をといてくれた。

やっぱりアルフレートもヤーナムの狩人なんだな。

 

こんなハプニング?もあったがどうにか血を流さずに済んだ。

しかし、警戒をされたのだろうか?旧市街に向かいながら思案する。

血まみれの狩人さんを警戒したと最初は考えたが、考えてみれば狩人は血まみれでナンボだ。驚きはするだろうが、露骨に長時間を警戒したままなのはおかしい。

でもなんで俺が警戒されているかがわからない。

 

あ!もしかして……

 

『俺を聖歌隊の人間だと思ったのか?』

 

聖歌隊の服を着ていればその人が聖歌隊だと思うのが普通だ。

そんな聖歌隊の人間が聖堂街の下層にいていろいろ聞いてきたら不審に思うよな。

 

その考えを狩人さんに伝えたら優しい目を向けられたまま首を横に振った。違うのか……

 

 

●●

 

 

アルフレートはあの2人の狩人が視界から消えて初めて肩の力を抜いた。

 

あのミルチアという女性……いや、ミルチアという女性の皮を被ったナニか。あれは何だったのだろうか。

 

アルフレートは以前の狩人としての人ではなくなった獣を狩った経験から、ミルチアという女性の中に人ではない異形の存在を感じ、それがミルチアの体を乗っ取っていると分かった。

 

アルフレートはこの異形が直感的に今夜の惨劇に無関係であると分かった。そして医療協会が望んだものではないことも。

 

だが、それらの情報はアルフレートがミルチアを恐れない理由にはならなかった。

人が夜の闇を恐れるように、ミルチアから底のないものを感じ本能からか無意識に武器を取ろうとした。

 

だが、できなかった。

隣にいた狩人の存在だ。

 

ミルチアを攻撃すれば、簡単に狩人に殺されるだろう。それほどの強者だとわかった。

 

冗談じゃない。こんな訳のわからない存在のために死ぬ訳にはいかない。

アルフレートには血族の長を殺し、師を列聖の殉教者として祀る使命があるのだ。

 

アルフレートは先ほどの恐怖を忘れるために、師の石像に祈りを捧げた。

 




エルデンリング楽しい!

ミルチア(俺さん)の言動がちょっとアレな言動がおありだと思いますが、全部赤い月のせいです。
理想の血晶が出ないのも、エルデンリングのやりすぎでで執筆ができないの全て赤い月のせい。

「再録」マルチプレイ時、単体ボス(渇けも・エミーリアみたいな)に対してどう戦ってますか?

  • とりあえずタコ殴り
  • 攻撃係と囮
  • 部位破壊
  • ボスごとに決まった戦い方がある
  • 何も考えていない
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