Fate/fake savior   作:桜野 ヒロ

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お待たせしましたー
他サイト様で書いてる自創作にかまけていた浮気者です、第7聖典で処されてきます。
あ、でもアレって確か転生批判だから僕は死な……いや、死ぬなアレは


小鬼の影を追え《陰陽》

 ──────────────────────────ー

 

 

 

 “陰”のランサーに腹部を貫かれている様子を見た切翔は僅かに動揺し、目を見開く。

 幸い、火災探知機が反応し、警告音が鳴り響いていて、消化器の煙に包まれている目の前の二人の敵には勘づかれてはいない。

 このまま撤退は可能か、切翔が思考する。

 

(……増援が来るまでに逃げなければならない。

 しかし、負傷中のサーヴァントが二騎か。

 逃がしてくれる敵ならば、苦労はしなかったが)

 

 切翔が銃を構える。

 サーヴァントを殺すのは不可能。ならばマスターを先に殺すと切翔は判断したのだ。

 殺せるかは不明だが、やるしかない。

 切翔の中に死への覚悟が─────

 

「よぉせつかー!! 

 なんか、楽しそうだからたすけにきたぜー!! 

 かしいっこなぁ──────!!!!!!」

 

 死への覚悟が出来た時に、その(ばか)は現れた。

 犬歯が特徴的な、間抜けで、基本は使えないが底抜けに明るい、たまにいいところを見せる青年。

 霧島 彪斗が、戦場と化した学び舎に現れ、戦局を混沌と誘うのであった─────。

 

 

 

 ────────────────────────────

 

 

 少し前、東江松駅と少し離れたところにある市営住宅のブラリー江松。

 その敷地の公園内で、彪斗はブランコを漕いでいた。

 彪斗はこれといってやることがなかった。

 祖父に余計な事をするなと命じられ、余計な事が分からなかったからだ。

 それなら、何もせずにこうして遊んでいる方がいいのだろうと、彪斗は思いつき、陽のバーサーカーと共にブランコに熱中となっていた。

 

「……暇だなぁ」

 

「………………暇であるな、彪坊よ」

 

 いつの間にか、親しみのあるあだ名をつけていた“陽”のバーサーカーがブランコから飛び降り、彪斗に提案する。

 

「ここから江松小は近かったであろう? 

 なら、我らも行くか? ここで燻っていても無駄であろう」

 

「うーん……でもなぁ、じっちゃんが怒るかもしれないんだよなぁ」

 

 彪斗の不安に、“陽”のバーサーカーが疑念の視線を向ける。

 

「いやさ、オレ昔っからやること全部じっちゃんとかとーちゃんとかに怒られるんだよなぁ……何か良い賞とっても『目立ちすぎだ阿呆が』とか、逆に変な事したら『一族の恥だ』って殴られたりさ……どうしたらいいんだろうなぁ」

 

「─────ほぅ?」

 

 “陽”のバーサーカーに、僅かな怒りの炎が瞳に篭もる。

 この青年は阿呆などでは無い。

 ただ、全てを否定され、正解がわからなくなってしまったのだと、“陽”のバーサーカーは悟ったのだ。

 なるほど、これは確かに一族を脅かすと恐れられるほどの鬼才を無力化するための育て方だろう。自信を喪失させてしまえば後は楽であるからだ。

 

「……しかしなぁ」

 

 しかし、巨人は納得がいかず、怒りを抱くのである。

 

「……うむ、腹が立った。彪坊!!」

 

「なにー?」

 

 “陽”のバーサーカーの威勢のいい呼び掛けに、ブランコをピタリと止め、気の抜けた返事をする彪斗。

 “陽”のバーサーカーは自信ありげな笑みを浮かべ、彪斗を抱えた。

 

「行くぞぉ!! ……安心しろ、ケツは我が持とう!!」

 

「え、ちょ、どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?!?」

 

 彪斗を抱え、“陽”のバーサーカーは勢いよく江松小まで向かい飛び立つのだった。

 

 

 

 ──────────────────────────ー

 

 

 

「───って訳よォ!! 

 よし、そんじゃ早速、せつかの味方になるぜ!! 

 あ、バーサーカーはあっちの方行っててー」

 

「うむ、任された」

 

「……彪斗、お前も行け」

 

 切翔の指示に、彪斗はなぜ、と首を傾げる。

 

「すまないが、お前は足手まといだ。

 バーサーカーに守ってもらえ。

 すまんが、オレでは庇いきれない」

 

「あ、なるほど! 

 じゃあ、行こーかな!」

 

 “陽”のバーサーカーに担がれながら、彪斗は運動場へと向かうのだった。

 

「……ほぅ、我々は一人で十分、ねぇ?」

 

「あぁ、言った」

 

 切翔の言葉に、アグリッパは嗤う。

 切翔のその背後に、黒い影があったからだ。

 嘘だったが、恐らく雅が来たのだ、そうアグリッパは確信して、気付いていない哀れな羽虫に嗤うのだった。

 しかし、

 

「コンラート!!」

 

 レクスが吠える。

 そう、気付いていないのはアグリッパだった。

 彼の背後にもまた、迫る殺意があったのだ。

 

「なっ、……」

 

 呆然とするアグリッパを、他所に、その人影は無邪気な子供のように武器を振り下ろすのだった───。




第7聖典で処されるまでもなく黒鍵でぶっ刺されてきました()
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