Fate/fake savior   作:桜野 ヒロ

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お待たせしました最新話です
サーヴァント情報の更新なおいおいとしていきますね♥️


狩人と王様 1

「ほら、逆撫でてきた」

 

 殺意の籠った瞳を向け、感情が入ってない笑みを浮かべながら”陰“のアーチャーは矢を腰の矢筒から取り出して弦にあてる。

 彼の殺意を感じ取るまでもなく、”陽“のアーチャーが背中の矢筒から矢を取り出した。

 

「おいおい、仲良くしようぜ? 

 オレァ、さっきも言ったがアンタみたいな人が好きなんだ」

 

「ならさっきも言ったけれど。

 僕は君の事が嫌いだ、僕の神経を逆撫でてくるんだからさ。

 確か……ウィリアム・ゲスラーとかだっけ? 

 ごめんね、アンタ嫌いだから名前忘れたよ。ちなみにボクが名前を忘れたのは韋駄天クソ野郎の二人目だよ」

 

「なんだ、オレのことめちゃくちゃ好きじゃねえか!!」

 

 歯を見せながらニッカリと”陽“のアーチャーが笑む。

 その瞬間、二騎のサーヴァントによる開戦の火蓋が開けられた。

 最初に仕掛けたのは笑みを消し去り、冷徹な顔となった”陰“のアーチャーだった。

 彼が矢を放つと、矢が分身して先程同様、無数のやとなり”陽“のアーチャーを襲う。

 

「おいおい、土砂降りだなあ」

 

 陽気に笑いながら、”陽“のアーチャーがボウガンを構えると、ユースタス達へと視線を向けた。

 

「マスター、二歩後ろ。

 コンラート、アンタは左に三歩

 ランサーは心で決めな」

 

 ニカッ、と眩しい笑みを浮かべて”陽“のアーチャーが指示を送る。

 彼の指示に従い、ユースタスは二歩下がりコンラートは左に三歩進む。

 

 そして、”陽“のアーチャー自身はそのまま前へと悠々と歩を進めた。

 矢が飛来する。しかし、ちょうど”陽“のアーチャーの言葉通りに移動したユースタス達は矢に刺さることなく済んだのだった。

 

「へぇ、全ての矢の落ちる場所を予測したのか。

 それで、マスター達をそこに回避させたワケだ。……ダル、こんな熟練を相手にしなきゃダメなわけ?」

 

 ”陰“のアーチャーが気に食わなさそうに”陽“のアーチャーを睨む。

 そんな”陰“のアーチャーを、”陽“のアーチャーは自信満々の笑みを浮かべながら訊ねたのだった。

 

「そんな隙だらけでいいのかい、王サマ」

 

 ”陰“のアーチャーの隙を”陽“のアーチャーは見逃す事無く即座にボウガンの矢を射出する。

 

「しまっ!?」

 

 隙だらけの陰のアーチャーは胸部に矢が刺さり───────

 

「なーんてね。そんなヒョロっこい矢に当たるわけないだろ」

 

 否、それは”陰“のアーチャー自体ではなく。

 宝具か、スキルか。何れかの能力で生み出した彼の残像だった。

 

「お、西洋の王サマと思ったけどなんだ。

 アンタまさかジャパニーズニンジャか?」

 

「は、あんな地味なヤツらと一緒にしないでくれるかい?」

 

「なんだ? じゃあやっぱりアンタ、王サマなのか?」

 

「答える義理なんてないだろう? 

 ここで死ぬ奴に身分を明かすほどボクも酔狂じゃないんだ」

 

 ”陰“のアーチャーがそう言うと、不意に彼の姿が消えた。

 ほかの三人が音で位置を探ろうと集中し、周囲を警戒する中、”陽“のアーチャーは突如姿を消した”陰“のアーチャーに「色んなことできんだなぁ」と感嘆の声を漏らした。

 

「王サマと思ったけど……なんだ、カミサマみてぇだなアンタ!!」

 

『あんなヤツらと一緒にするな。

 ……ホント、つくづく人の神経を逆撫でするなアンタ』

 

 言葉と共に、矢が送られる。

 それを弓で打ち払い、”陽“のアーチャーが周囲を見渡した。

 

「あれ、もうドバーってやんないのか? 

 アトラクションみたいで面白かったんだがなぁ」

 

『しない方が魔力の効率がいいなって思ったんだよ。

 ちょうど、マスターも別途で魔力を使ってるみたいだしさ』

 

「なぁんだ、残念だぜ。

 カッコイイからもっと見たかったんだがなぁ」

 

 心底残念そうに”陽“のアーチャーが肩を竦め、わざとらしく溜息をつく。

 その瞬間に、正面から矢が放たれる。

 ”陽“のアーチャーは、その矢は狙いが自身でないことを察知し、強かに笑った。

 

「成程、競争か。

 アンタがマスター二人を射抜くか、オレがアンタを射抜くか」

 

『ハハ、理解出来た? 

 遊びに付き合う義理はないなと察したからさ、全力で殺しに行くよ』

 

 再度、矢が放たれる。

 先程と比べ、速度は格段に上がっていた。

 魔獣か何かの影響か。”陽“のアーチャーが推察する。

 その矢は、”陽“のアーチャーを通り抜けたが陽のランサーによって阻まれ、切り払われた。

 

「お荷物かと思ったけれど、そうでは無いみたいだね」

 

 ”陰“のアーチャーが煽るように陽のランサーに声をかける。

 ”陰“のランサーは一言、

 

「そう言う貴方こそ、捨てられた荷物の様に見える」

 

 それだけ、”陰“のアーチャーに告げた。

 その言葉を聞き、彼は静かに。

 怒りを孕んだ表情で、”陽“のランサーを睨んだ。

 

「粹がるなよ。黒人風情がいっちょ前に騎士の格好しやがって。

 ……二人とも、ボクの神経を苛立たすのが得意なようだな」

 

 言葉と共に彼が姿を表す。

 そして───────

 

「宝具を一個だけ使ってやるさ。

 お前達に相応しい、無様な死に顔を浮かべれる宝具をな」

 

 ───────彼の周りに、膨大な魔力の渦が発生するのだった。




陰のランサーは陽のアーチャーの正体はほぼほぼ予測できています。
思った以上にオマージュが多くて少し修正したいところです
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